神道の葬儀を執り行う方へ 知っておきたい儀式や流れ

神道の葬儀を執り行う方へ 知っておきたい儀式や流れ

日本では、お葬式は仏式で行われることが多いです。しかし、全国各地に神社があることからもわかるように、日本には古来より神道という宗教が存在しています。

この記事では、神式でお葬式を行うときに知っておきたいことをまとめました。

こんな人におすすめ

神式の葬儀を検討している人

神式について知りたい人

神道の作法をおさえておきたい人

このままWEBで調べたい方小さなお葬式についてもっと知る
喪主が必ず読む本プレゼント!無料でお届けいたします。資料請求する
事前準備をすすめたい方喪主が必ず読む本プレゼント!無料でお届けいたします。資料請求する
小さなお葬式LINE公式アカウント

神道について

神道は、日本固有の宗教であり、古くから日本人の生活の中に深く根付き、哲学・思想を培ってきたものとされています。天照大御神をはじめとする神が数多く存在します。

神道と仏教の違い

日本には神社と並んで仏教の宗教施設である寺院が数多く存在しますが、仏教はインドの釈迦が開祖した宗教で、日本には飛鳥時代に伝来したものと考えられています。

仏教では、釈迦が説いた教えを記録した「経典」を基礎としており、教義や戒律が定められていますが、神道は日本人の生活の中で自然に発生した宗教なので、特に決まりはありません。

神道の死生観

神道では、生命は神が人間に「お任せになったもの」であり、いつかは神に返さなければならないものであると考えられています。その生命を返すときが「死」とされているのです。

神道のお葬式は、故人を家に留めて守護神とするための儀式となっています。「遷霊祭」(せんれいさい)で故人の霊魂をご遺体から、仏式の位牌にあたる霊璽(れいじ)に移し、「葬場祭」(そうじょうさい)で死のけがれを清め、故人を家の守護神としてまつります。

神道葬儀の儀式と流れ

神式では、仏式の葬儀・告別式にあたる儀式を「葬場祭(そうじょうさい)」と言います。また、葬場祭の前夜には、通夜にあたる「通夜祭」を行い、通夜祭の中では死者の御霊をご遺体から霊璽に移すための「遷霊祭(せんれいさい)」を行います。遷霊祭は別名、御霊移し(みたまうつし)とも呼ばれます。

神式では、聖域である神社では葬儀を行わず、自宅か斎場で行います。仏式の葬儀にあたる、故人に別れを告げる儀式は「葬場祭」で、自宅で行いますが、葬場祭を斎場など別の場所で行う場合は、葬場祭に先立って「発柩祭(はっきゅうさい)」が行われます。

また、一般会葬者による玉串奉奠(たまぐしほうてん)を告別式とし、葬場祭と区別して行うことが多くなっています。

① 一同手水の儀

② 修祓の儀
祓所にて斎主が参列者を祓い清めます。

③ 開式の辞

④ 献饌の儀
斎員が供物を供え、伶人が奏楽を奏でます。

⑤ 祭詞奏上・誄歌奉奏
斎主が斎詞を読み上げ、伶人が誄歌を演奏します。

⑥ 弔辞拝受・弔電奉読

⑦ 玉串奉奠
斎主から順に、喪主、遺族、親族の順で玉串奉奠と拝礼を行います。

⑧ 参列者の玉串奉奠
参列者による玉串奉奠と拝礼を行います。この時点で告別式へと切り替わります。

⑨ 撤饌の儀
斎員が供物を下げ、伶人が奉奏します。

⑩ 閉式の辞
いかがでしたでしょうか?一般的な葬儀の流れについてまとめた記事もありますので、比較してみてください。

<関連記事>
葬儀は段取りが肝心。流れ・費用・マナーが「やさしくわかる!」

出棺後の流れ

出棺のときに行われるのが「出棺祭」です。出棺祭は本来、自宅から葬場に向かう際に行われていましたが、現在では、葬場祭の祭詞と併せて行われることが多くなっています。最後の対面やくぎ打ちなどは、仏式にならって行われるのが一般的です。

銘旗(めいき:故人の名前を記す旗)や遺影、供花、玉串、神饌(しんせん)を棺と一緒に霊柩車で火葬場まで運び、火葬場に着いたら「火葬祭」を行います。棺を炉の前に安置し、持参した供物などを供えます。斎主が祭詞奏上をした後、一同で拝礼し、玉串奉奠を行います。

火葬後の骨上げの作法は、仏式の場合と変わりません。

<関連記事>
火葬後の骨上げについて知っておきたい手順とマナー

神式では、火葬後はすぐに墓に行き、遺骨を埋葬するならわしでした。しかし最近では、仏式と同様に一度自宅に遺骨を持ち帰り、忌明けとなる五十日祭までは灯明、榊、神饌などを供えた祭壇に安置することが多くなっています。

骨上げ後すぐに埋葬しても、あるいは遺骨を持ち帰ったとしても、帰宅したら「帰家祭」(きかさい)という儀式を行います。一同は玄関口で、手水で身を清め、塩をかけてもらい、神官のお祓いを受けてから家に入ります。

帰家祭では、仮御霊舎に霊璽や遺骨、遺影を飾ります。お祓い(おはらい)や神前にお供えものをする、献饌(けんせん)を行います。斎主が祝詞(のりと)を奏上し、一同拝礼、玉串奉奠で終わります。帰家祭が終わると、葬場祭を手伝ってくれた人たちに対する直会を催すのが一般的です。

また、神道には仏教でいう戒名というものがなく、全員に諡(おくりな)というものが付けられます。男女別、年齢などによって諡は変わります。詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

<関連記事>
神道に戒名は無い?諡(おくりな)とは

神道の作法

服装

神式でも、服装は仏式の場合と同様の喪服でかまいません。黒のスーツやワンピースに、黒い小物、派手にならないアクセサリーを合わせましょう。仏式で使われる数珠は、もともと僧侶がお経を読むときに使うものなので、神式では使いません

葬儀での服装についてまとめた記事がありますので、参考にしてください。

<関連記事>
葬儀における喪主の正しい服装とは?男女別の注意点から持ち物まで徹底解説

儀式での作法

神式では、通夜祭や葬場祭など、多くの儀式の前には「手水の儀」を行い、身を清めます。また儀式の中では、仏式の焼香にあたる「玉串奉奠」を行う場面が何度もあります。それぞれの作法を覚えておくようにしましょう。

<手水の儀の作法>
①水を汲んだひしゃくを右手に持ち、左手に3回水をかけます。ひしゃくを持ち替えて、右手も同様に清めます。
②左の手のひらに水を受けて口に含み、軽くすすぎます。
③最後に左手をもう一度水をかけ、用意された懐紙で口と手を拭きます。

<玉串奉奠の作法>

参考動画:神式葬儀(玉串奉奠)の作法(やり方)・マナー【小さなお葬式 公式】 動画が見られない場合はこちら

①玉串を両手で受け取り遺族に一礼します。
②玉串を正面に立てるように持ち、時計回りに回転させます。
③根元が祭壇側になるように置きます。
④玉串を捧げたら二礼し、しのび手(音を立てない拍手)を二拍打ち、一礼します。
⑤数歩下がって遺族に一礼して戻ります。

香典返しについて

神道でも、「御玉串料」「御榊料」「御神饌料」とされる香典のやり取りがあります。神式では、忌明けは五十日祭となるため、香典返しはこの日以後を目安に発送します。

香典返しにあたっては、仏式での場合と同じように、挨拶状を添えて送ります。ただし、挨拶文の文面に「成仏」「冥福」「供養」など、仏教用語を使わないように注意しましょう。

<関連記事>
葬儀での香典返しのマナーは?金額相場・品物・香典返しなしの場合などを解説

「喪主が必ず読む本」無料プレゼント中

「小さなお葬式」では、無料の資料をご請求いただいた方全員に「喪主が必ず読む本」をプレゼントいたします。

病院から危篤の連絡がきたときの対応方法や、親族が亡くなったときにやるべきこと、葬儀でのあいさつ文例など 、喪主を務めるのが初めてという方にも役立つ 情報が満載です。

いざというときの事前準備にぜひご活用ください。

喪主が必ず読む本

全員に「喪主が必ず読む本」プレゼント 無料資料請求はこちら

「小さなお葬式」で葬儀場・斎場をさがす

小さなお葬式は全国4,000ヶ所以上の葬儀場と提携しており、葬儀の規模や施設の設備などお近くの地域でご希望に応じた葬儀場をお選びいただけます。

まとめ

小さなお葬式」では、セットプラン内で葬儀に必要な物品サービス※が含まれますので、安心して葬儀を行えます。全国4,000カ所以上の葬儀場と提携しており、どの宗教・宗派のお葬式にも対応しております。
(※火葬料金別)

参考:神道(神式)の葬儀に対応「小さなお葬式」
葬儀に関するご準備は事前に行うことが大切です。いざという時困らないように、葬儀全般に関する疑問は、「小さなお葬式」へお問い合わせください。24時間365日専門スタッフがお客様のサポートをさせていただきます。

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
運営会社についてはこちら

このままWEBで調べたい方
小さなお葬式についてもっと知る
このままWEBで調べたい方小さなお葬式についてもっと知る
事前準備をすすめたい方 喪主が必ず読む本プレゼント 資料請求する(無料)
事前準備をすすめたい方喪主が必ず読む本プレゼント!無料でお届けいたします。資料請求する
小さなお葬式LINE公式アカウント
小さなお葬式LINE公式アカウント

この記事をシェアする

  • twitter
  • facebook
  • line
基礎知識・マナーを徹底的に解説 葬儀・葬式の流れ