
作成日:2014年10月21日 更新日:2022年07月01日
葬儀のトラブルを避けるために知っておくべき主な事例と対処法
葬儀の依頼後に、トラブルが多く発生していることはご存知でしょうか?
消費者トラブルの相談窓口である国民生活センターによれば、葬儀に関するトラブルは毎年多数報告されているそうです。特に、依頼する方が葬儀に関する知識を持っていないとトラブルが起きやすくなります。
この記事では、葬儀トラブルの事例とその対処法をご紹介します。

【もくじ】
・代表的な葬儀トラブル事例
・葬儀における親族間トラブルもよくあること
・ペット葬儀でもトラブルは起きやすい
・葬儀トラブルに遭わないために
・まとめ
代表的な葬儀トラブル事例
国民生活センターや、葬儀の相談サイトへ寄せられる葬儀トラブルの中から、相談件数の多い代表的な葬儀トラブルと、それを回避する方法も併せてご紹介します。
トラブル1:葬儀開始後に高額な追加料金が発生した
これが最も多いトラブルです。最初に提示された金額に、葬儀を進める上で本来必要なものが入っておらず、葬儀開始後に多くの追加費用が発生してしまうケースです。
安いと思い依頼した葬儀プランの内容をよく見てみると、葬儀に必須な項目(例:火葬場利用料金や運営スタッフ人件費)が別途費用として小さく注意書きをされていることがあります。
葬儀の知識をもたない方に対して、分かりにくい見積りや追加前提の葬儀プランを提示する葬儀社には気をつけましょう。
このトラブルを避けるには…☞
葬儀に必要な物品やサービスが、見積りに含まれているか事前に確認しましょう。見積書に含まれているか確認しておきたい項目は、次の3点です。
■火葬場利用料金
ご遺体を火葬する際の施設利用料です。火葬場はどの地域も有料となります。火葬費用は葬儀を執り行う地域や、火葬場の運営元により料金設定が異なるので注意しましょう。
■搬送料金
病院で亡くなった場合、「病院から安置場所」への搬送と「安置場所から火葬場」までの少なくとも2回の搬送を行います。2回分の搬送費用を確認しておきましょう。
■ドライアイス
人が亡くなった場合、死亡時刻から24時間経過しないと火葬ができないことが法律で定められています。それまでご遺体を安置する必要があるため、防腐処置としてドライアイスを使用する必要があります。
なお、「お亡くなりの日」「通夜式の日」「告別式の日」の、最低3日分のドライアイスが用意されていると良いでしょう。
下記では、葬儀に必要な物品やサービスを、一般的な「家族葬」を例にとって一覧にしました。このように、同じ家族葬で金額が近しいものでも、葬儀社によって内容に違いがあります。
家族葬に必要な物品・サービス | 小さな家族葬 399,000円 (税込438,900円)※ |
T社 37万円 |
E社 42万円 |
||
---|---|---|---|---|---|
お迎え~ご安置 | 寝台車(病院~安置場所) | 〇 最長50㎞ | × | 〇 最長10㎞ | |
ドライアイス | 〇 4日分 | 〇 1日分 | 〇 2日分 | ||
ご安置料金 | 〇 | × | 〇 | ||
枕飾り一式 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
納棺 | お棺 | 〇 | 〇 | 〇 | |
仏衣一式 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
お棺用布団 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
役所・火葬場手続き代行 | 〇 | × | 〇 | ||
通夜式~告別式 | 寝台車(安置場所~葬儀場) | 〇 最長50㎞ | 〇 | × | |
葬儀場利用料金 | 〇 | 〇 | × | ||
生花祭壇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
遺影写真 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
受付セット | 〇 | 〇 | 〇 | ||
司会スタッフ | 〇 | 〇 | 〇 | ||
運営スタッフ | 〇 | × | × | ||
火葬 | 寝台車(葬儀場~火葬場) | 〇 最長50㎞ | × | × | |
火葬料金 | × | × | × | ||
骨壺・骨箱 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
式後 | 自宅飾り一式 | 〇 | 〇 | 〇 | |
会葬礼状 | 〇 | × | × |
※資料請求後の割引価格
あわせて読みたい
トラブル2:葬儀費用を香典で支払うつもりでいたが、予想より集まった金額が少なかった
会葬者からいただいた香典で葬儀費用を支払えると思い葬儀を行ったところ、予想より香典の金額が集まらなかったというケースがあります。香典で葬儀費用をすべてまかなうことは難しいです。実際に試算してみましょう。
一般会葬者の香典の相場は3千円~1万円程度と言われています。仮に会葬者が100人で1万円/人の香典を受け取った場合、合計100万円です。
葬儀費用(食事代、お布施を含む)にかかる費用の全国平均は127万円※のため、127万円 - 100万円=27万円が自己負担額となります。
(※対象期間:2021年2月~2022年5月 2022年5月 自社調べ)
このトラブルを避けるには…☞
香典で葬儀費用をまかなうことはできません。葬儀費用の自己負担額を減らすには、参列者の人数を抑えた「家族葬」を選ぶという方法があります。
家族葬とは、親族や親しい方のみを招いて行う形式の葬儀です。少人数で行うため、飲食・接待費がほとんどかからず、葬儀費用を大幅に抑える事ができます。また、参列者の対応に追われることもなく、故人や親しい方とでゆっくりと過ごすことができます。
「小さなお葬式」は、低価格でも安心の家族葬プランをご用意しております。心のこもった葬儀にしたいけれど、費用はできるだけ抑えたいという方にお選びいただいています。
「小さな家族葬」プランに含まれる内容はこちらからご確認ください。
トラブル3:葬儀費用の積み立てに関するトラブル
「互助会」での葬儀費用の積み立てに関するトラブルです。
互助会は毎月数千円を5~10年間かけて積み立てることで、葬儀費用を積立金からまかなうシステムです。立派な葬儀会館や会員割引が利用できるメリットがありますが、実際には葬儀費用が積立金を超えるケースが多いです。
ある事例では、30万円を積み立てていたところ、葬儀終了後にはその数倍の請求額を支払うことになったという報告があります。
このトラブルを避けるには…☞
互助会に入るのであれば、積立金の契約内容をしっかり把握しておきましょう。また、互助会では式場利用料や祭壇費用が高額な場合が多いので、他社と比較して適切な金額の葬儀プランを選ぶようにしましょう。
「小さなお葬式」は、積み立て不要のセットプランをご用意しています。プラン料金には葬儀を滞りなく進める上で必要なものを含んでいるため、葬儀についての知識がないという方にも安心です。

トラブル4:互助会の解約料金が高額だった
互助会は、結婚式やお葬式に備えて毎月一定額の掛け金や会費を積み立てておくシステムです。しかし、この互助会を解約する際に「高額な解約金を請求された」「なかなか解約に応じてくれなかった」といったトラブルが多く見受けられます。
このようなトラブルを避けるには、互助会には安易に入会せずに、互助会のシステムに納得した上で入会するようにしましょう。また解約の申し出になかなか応じてもらえない場合は、お住まいの地域の消費者センターに相談することも対策のひとつです。
トラブル5:密葬だったけど周囲に知られて親戚に怒られた
周囲に相談せずに密葬や家族葬などの小規模な葬儀で済ませた場合、葬儀後に知られて「なぜ呼んでくれなかったのか」「どうして一報をくれなかったのか」といったトラブルに発展してしまうケースは少なくありません。
この場合、葬儀の規模についても事前に漏れなく周知することが最も大切です。「呼ばれなかったこと」よりも「何も知らされなかったこと」に対しての感情的な問題が考えられます。事前に連絡し、故人のご遺志であることもしっかりと伝えて納得してもらいましょう。
また、密葬で済ませた後に「偲ぶ会(お別れ会)」を開くことを検討するのもおすすめです。参列できなかった方でも故人とゆっくりとお別れの時間を過ごせます。
トラブル6:葬儀社の手配した住職が違う宗派だった
葬儀社が手配した住職について、「想定していたよりも金額が高かった」「宗派が違った」というトラブルもあるようです。本来なら葬儀社が適切な住職を手配しますが、依頼する側も任せっぱなしでいるとこのような行き違いが発生してしまいます。
このトラブルを避けるには、葬儀社に「どこのお寺か」「どんなご住職なのか」を確認しましょう。宗派が違うかどうかを確認するためにも、ご家族や親せきにご自分の宗派や菩提寺のことについて確認しておくことも非常に大切です。
トラブル7:病院指定の葬儀社にしたが良くなかった
病院指定の葬儀社にした際に、「葬儀内容が良くなかった」「高額な葬儀代を請求された」といったトラブルもよく聞く事例です。ご家族が亡くなった悲しみの中で葬儀社を探す心の余裕がなく、病院から紹介された葬儀社と安易に契約してしまうことが原因だと考えられます。
これらのトラブルを避けるためにも、事前に葬儀社を決めておくことがおすすめです。すでに決めている葬儀社があれば、病院からすすめられた葬儀社と安易な契約を交わす必要はありません。また事前に葬儀社が決まっていなくても、病院がすすめる葬儀社に不安を感じるようでしたら、丁重にお断りしましょう。

葬儀における親族間トラブルもよくあること
葬儀を行うにあたり、親族間でトラブルに発展してしまうことも多々あります。親族間でのトラブルを防ぐためには、具体的なトラブルの事例とその対処方法をあらかじめ想定しておくと対策がとれるでしょう。
ここでは、親族間での葬儀におけるトラブルについて、その事例と回避する方法をいくつかご紹介します。
トラブル1:お葬式の形式の認識違い
一般葬や家族葬、密葬など、時代の変化にともない、お葬式の形もさまざまになってきています。ご親族の方が多ければ、それぞれが希望するお葬式の形式も異なってくるでしょう。またお焼香する際の順番について後から不満を言われることもあるかもしれません。
このようにお葬式の形式に対する認識の違いによって、親族間でトラブルに発展してしまうことは大いに考えられます。
このトラブルを避けるには、事前にお葬式について、喪主の経験のある身内の話を参考に親族同士で相談するとよいでしょう。「どのようなお葬式にするのか」「焼香の順番はどうするのか」などをしっかり話し合うことで、ご親族の方全員が納得のいくお葬式を執り行うことができます。
トラブル2:葬儀費用の支払い
葬儀費用を誰が支払うのかといった金銭的なトラブルも少なくありません。葬儀費用は、一般的には喪主を務めた家が支払いますが、相続遺産から支払う、あるいはご親族の間で分担して支払うというケースもあり、分担する金額についての取り決めなどでトラブルに発展してしまうことが考えられます。
このトラブルを避けるには、葬儀形式や葬儀のオプション、支払い方法など、お葬式の費用について事前に話し合っておくことが大切です。分担するならその割合を決めておき、立て替えるなら誰が負担するのかというように事前に話し合っておくべきことは多々あります。
親族全員が納得できる形を探すのが難しく、葬儀費用の支払いについてお悩みの場合は、信頼できるプロの葬儀社に相談するのが得策です。
ペット葬儀でもトラブルは起きやすい
最近ではペットを大事な家族の一員として考えているご家庭も多く、ペット葬儀を行う方も増えています。しかしペット葬儀について定められた法律は実はなく、それによるトラブルが多く発生しているのも事実です。
この場合も、信頼のできる葬儀社を選ぶことがポイントとなります。一般社団法人全国ペット霊園協会や日本ペット訪問火葬協会などに加盟している葬儀社に見積書を作成してもらい、プラン内容などに納得した上で依頼しましょう。
葬儀トラブルに遭わないために
葬儀のトラブルに遭わないためには、事前の準備がとても大切です。ここでは葬儀での揉めごとを回避するために、事前に準備しておくべきことについてご紹介します。
葬儀社選びはよく調べてから
葬儀社選びは慎重に、よく調べてから決定するようにしましょう。事前に口コミや評判を確認しておくことも大切です。また病院が指定した葬儀社を選ぶといったような他人任せで葬儀社を決定することは、避けた方が無難でしょう。
病院が指定した葬儀社について事前に調べ、あらかじめ複数の葬儀社のプランや評判を比較して選ぶのが一番です。調べて探すには何かと手間がかかってしまいますが、その分納得できる葬儀を執り行えるでしょう。
契約内容や見積もりは確認する
契約をする際には、その契約内容やサービス内容について確認しましょう。契約内容に含まれているオプションには有料のものが含まれている可能性がありますので、どのオプションに費用がかかっているのかチェックする必要があります。契約内容や見積もりで納得できない部分がないよう、契約する葬儀社とはしっかりと事前に相談しましょう。
家族や親戚に相談する
葬儀トラブルを防ぐためには、家族や親戚の方に葬儀についてあらかじめ相談しておくことも非常に大切です。葬儀を執り行う際には、葬儀形式や葬儀のオプション、参列者へのお声がけ、支払い方法など相談しておくことがいくつもあります。
ご自身とご親族の双方が満足して納得できる葬儀にすることで安らかに旅立てるものです。ご自分の意向はしっかりと伝えて、ご親族の方の要望とも折り合いをつけるためにも、あらかじめ葬儀について話し合っておくことが重要となります。

まとめ
葬儀におけるトラブルは、あらかじめ想定しておくことで、トラブル自体を防止するだけではなく、何か起こった際の対処方法も準備できます。大切なご家族・ご親族の方がトラブルに巻き込まれないよう、葬儀について事前に準備しておくことが非常に大切です。
「小さなお葬式」では葬儀の準備をはじめとして、葬儀全体に関すること全てを承っております。葬儀のプロである専門スタッフが24時間365日体制で全面的にサポートさせていただきますので、葬儀について疑問や悩みをお持ちの方は、小さなお葬式までぜひ一度お問い合わせください。
葬儀に関するお問い合わせは「小さなお葬式」へ
葬儀に関するご準備は事前に行うことが大切です。いざという時困らないように、葬儀全般に関する疑問は、「小さなお葬式」へお問い合わせください。24時間365日専門スタッフがお客様のサポートをさせていただきます。
