天台宗の初盆の飾り方とは?押さえておきたいお供え物の種類を解説

天台宗の初盆の飾り方とは?押さえておきたいお供え物の種類を解説

初盆(新盆)とは、故人が亡くなって四十九日以降に迎える初めてのお盆のことです。お盆は故人やご先祖様の霊が帰ってくる期間であり、家族にとって大切な行事となります。天台宗の家庭で初盆を迎える際は、飾り方やお供え物の種類についてあらかじめ確認しておきましょう。

この記事では、天台宗の初盆の飾り方について解説します。

こんな人におすすめ

天台宗の仏壇の基本的な飾り方を知りたい人

天台宗の初盆の飾りについて知りたい人

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天台宗の仏壇の基本的な飾り方

まずは基本的な仏壇の飾り方を押さえておきましょう。ここでは上段から下段、経机までの飾り方について解説します。仏壇の飾り方に決まり事はありますが、仏壇の大きさに合わせて位置を変更することも可能であるため、あくまでも参考としてください。

上段

仏壇の上段中央には「釈迦如来」「阿弥陀如来」「観世音菩薩」といったご本尊を飾り、に「天台大師」、に「伝教大師」の脇掛を祀ります。脇侍がご本尊より高い位置にならないよう注意しましょう。

中段

中段の中央にはご本尊に供える仏飯器と茶湯器を祀り、左右にはご先祖様の位牌を安置します。位牌はご本尊より低い位置に祀るのがポイントです。仏飯器と茶湯器は「仏器膳(ぶっきぜん)」と呼ばれるお膳に乗せるとより丁寧な祀り方になります。

下段

下段には三具足五具足高杯(たかつき)などを祀ります。三具足とは「花瓶」「香炉」「燭台」の三種類も仏具のことを指します。五具足は燭台と花立をそれぞれ一つずつ加えた仏具のことです。お菓子や果物などのお供え物は高坏に乗せます。

経机(きょうづくえ)

経机とは仏壇の前に設置する卓のことを指します。経机には線香立てや香炉、おりんなどを配置するとよいでしょう。

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天台宗の初盆の飾り

天台宗の初盆でお供えするものは、白提灯以外は通常のお盆と大きな変わりはありません。ここでは、天台宗の初盆のお供え物について解説します。

白提灯

お盆は先祖や故人があの世から帰ってくるといわれています。盆提灯は先祖や故人が迷わず帰ってこられるように、目印として飾ります。

白提灯は初盆が終わった後に焼却処分をします。

「真菰(まこも)のゴザ」

真菰は「病を癒す」「邪気を払う」という意味を持つ草とされ、古くから日本の仏事や神事で使用されてきました。真菰を乾燥させて編んだゴザは、盆棚に置くお供え物の下に敷きます。そして真菰のゴザの上にハスの葉を置き、ほおずきや果物などをお供えするのが一般的です。

生け花

傷みやすかったり、トゲがあったりする花はお供えにふさわしくありません。白い菊をお供えすることが多いですが、生前故人が好きだった花を選ぶ家庭も増えつつあります。

ただし、地域や宗派によってお供えする花が決まっている場合があるため、不安な方は菩提寺に確認しておくとよいでしょう。

精霊馬・精霊牛

精霊馬・精霊牛は「なす」や「きゅうり」で馬と牛を模して作るお供え物です。これは故人やご先祖様の霊があの世と現世を行き来する際の乗り物とされています。

「帰ってくるときは馬に乗って早く帰ってきてほしい、帰りは牛に乗ってのんびりと帰ってもらいたい」という願いが込められています。

素麺

お盆に素麺を供える理由には諸説ありますが、ひとつは「幸せや喜びが細く長く続くように」という願いが込められています。ほかにも、「仏様が帰るときに使う手綱」「仏様がお供え物を背負って持ち帰るための紐の代わり」「疫病から身を守れるように」といった意味合いもあります。

素麺をお供えする際は、束のまま素麺を重ね、真菰のゴザの上に置くのが一般的です。お盆三日目の8月15日には行事食として食べるのが通例であり、この日は茹でた素麺をお膳に乗せ、麺つゆと一緒にお供えします。

ほおずき

ほおずきはふっくらとした形とオレンジ色から提灯に似ていることから、「ご先祖様や故人の霊が迷わずに帰ってこられるように」と飾るようになりました。また、ほおずきの中が空洞になっていることから、ご先祖様の魂が宿る場所とも言われています。

ほおずきの飾り方はいくつかあります。

・お菓子や果物と一緒にお皿に置いてお供えする
・お花と一緒に飾る
・麻紐に均等に結びつけて、玄関や仏壇、精霊棚に吊るす

水の子

水の子とは餓鬼道に落ちた無縁仏のためのお供え物です。餓鬼は生前に悪いことをしたために、死後の世界で飢えや渇きに苦しむこととなった鬼のことです。

「きゅうり」「なす」をさいの目に切ったものと洗ったお米を混ぜ、はすの上に乗せて水を張った器に入れてお供えしますお盆に帰ってくるご先祖様は無縁仏や餓鬼を一緒に連れて帰ってくると言われており、無縁仏や餓鬼にも平等に行き届くようにとの願いが込められています。

浄水・閼伽水(あかみず)

浄水とは仏様にお供えする水のことです。水道水を用いても問題ありません。宗派によっては、「盆花(ぼんばな)」「精霊花(しょうりょうばな)」とも呼ばれるミソハギの花も添えます。

閼伽水(あかみず)とは、水の子のためにお清めした水のことです。器の中に蓮の葉を入れ、水を注いでミスハギの班を5〜6本入れて作ります。水の子にふりかけるほか、迎え火・送り火を消す際に水に含めて使用します。

仏飯

仏飯は仏様にお供えするご飯のことです。私たちが食べているものと同じものを仏壇にお供えすれば、仏様やご先祖様と繋がれると言われています。

仏飯は仏様やご先祖様の空腹を満たすためのものでなく、香りや湯気を味わうものです。そのため、炊きたてのご飯を仏飯器に入れてお供えします。

野菜・果物

「収穫した野菜をご先祖様に召し上がっていただく」といった意味合いから、お盆では季節の野菜や果物をお供えします。野菜は「とうもろこし」「かぼちゃ」「芋」「きゅうり」、果物は「桃」「メロン」「スイカ」などが定番です。

団子

お盆にお供えする団子には、お供えする日に応じて3つの呼び名があります。

お迎え団子 お盆初日にご先祖様をお迎えするためにお供えする団子
お供え団子 帰ってきたご先祖様にお供えする団子。ゆっくり滞在してもらうために「落ち着き団子」と呼ぶ地域もある
送り団子 ご先祖様をお見送りするためにお供えする団子

地域によって団子の形や数などが決められている場合があります。一般的にはピラミッド状になるように積み上げることを覚えておきましょう。

お菓子

お盆のお供え物としてお菓子は定番です。傷みにくく日持ちするものを選びましょう。おすすめなのはクッキーやせんべい、ゼリーなどです。他にも日用品なども喜ばれるでしょう。

また、法要後に配ることも考慮して小分けできるものにするとよいでしょう。

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まとめ

天台宗の初盆では基本的に通常のお盆と同じように仏壇の飾りを行います。ただし、ご先祖様や故人が初めてあの世から帰ってくる際に迷わないように、白提灯を飾るのが一般的です。

とはいえ、地域によって異なるケースもあるため、詳しくは菩提寺に確認することをおすすめします。

宗派や葬儀、お盆に関する疑問などは、ぜひ「小さなお葬式」へご相談ください。24時間365日対応しており、専門スタッフがお客様の疑問に丁寧にお答えします。

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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