お百度参りという風習をご存知でしょうか。お百度参りとは、どうしてもかなえたい願いを神様に届けるための儀式の一種です。
時代劇などでも出てくる言葉なので、名前だけは聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。概要は知っていても具体的にどのようなことを行うのかわからない方もいるかもしれません。
そこでこの記事では、お百度参りの意味や方法についてご紹介します。人々はなぜ長きにわたってお百度参りを行ってきたのか、お百度参りを行う際に気をつけることはあるのかを確認しましょう。日本の文化や歴史を知ることもできます。
<この記事の要点>
・お百度参りは、神社で100回参拝することで願いを叶えるための風習
・お百度参りで願いがかなうといわれる理由は、参拝の回数によって神様に信仰心を示すため
・1日で100回参拝するか、100日間毎日参拝するかの2通りの方法がある
こんな人におすすめ
お百度参りとはどのようなものかを知りたい方
お百度参りの方法について知りたい方
お百度参りの注意点について知りたい方
古くから行われてきたお百度参りですが、いったいなんのために行われてきたのでしょうか。お百度参りにどのような効果を期待して続けられてきたのか、まずはこちらでお百度参りの意味をご紹介します。なぜ何度もお参りをするのかを確認しましょう。
お百度参りとは、神様に願いを聞いてもらうために神社で100回お参りをする風習です。民間信仰の一種で、何度もお参りの回数を重ねることで願いが成就するといわれています。
お百度参りはもともと、氏神神社に100日間欠かさず参拝する百日詣と呼ばれていました。しかし100日間毎日神社に通い続けるのは、現実的には難しい面があるでしょう。また、心願成就に100日間も待てないという場合もありました。そうしたことから次第に100日間通うか100回参拝するか選べる、お百度参りへと変遷していきました。
お百度参りの歴史は古く、歴史書「吾妻鏡」では鎌倉時代初期の1189年ですでにお百度参りが行われていた記録が確認できます。「平戸記」でも1240年に祇園の社で百日詣が行われていたと書かれており、古くから定着していたようです。
なぜお百度参りを行うことで願いがかなうといわているかというと、参拝の回数を重ねることで神様に信仰心を示すことに理由があります。何度も通うことによって、願いを聞き入れてもらいやすくなるという考え方が一般的です。
参拝を重ねることでお参りが洗練され、無駄な雑念がなく真摯に祈れるようになる面もあります。神様に自分の本当の思いが届くようになり、1度のお参りの質が高まることで祈願成就につながるという考え方もあるようです。何度も同じことについて祈り続けることで、自分の心と向き合う修行と考える方もいます。
お百度参りの方法について順を追って解説します。お百度参りに難しい手順はありませんが、作法に則って行うためにはいくつかの決まりごとに目を向けていくのが重要です。お百度参りはどのように行うのか、6つの手順を確認しましょう。
最初にお百度参りの方法を決めましょう。1度の参拝で100回お参りするか、100日間毎日参拝するかの2とおりの方法があります。どちらを選んでも効果に違いはないとされているので、自分に合った無理のない方法を選択しましょう。
急を要するお願いをするときや遠方から訪れた方は1日で100回の参拝を、神社の近くに住んでおり無理なく通える方は毎日参拝する方が多いようです。
参拝の際には、こよりやお賽銭を用意するのが作法です。これらは参拝した数をカウントするために持ち込み、1度の参拝が済んだらこよりかお賽銭をひとつ目立たない場所へ置いていきます。鳥居付近にお百度石などがある場合もあるため、探してみてもよいでしょう。
こよりやお賽銭に限らず、小石や竹串などで代用する方もいるようです。最終的には100個置くことになるので、邪魔にならないように大きすぎず、風で飛ばされないようにある程度重量のあるものを選びましょう。
準備が整ったら参拝する神社やお寺を決めましょう。お百度参りに行く神社は、近隣の氏神神社や有名な寺社を選ぶのが一般的です。氏神神社とは、同じ地域に住む人々が共同で神を祀っている神社を指します。元来は字が示すとおり氏族の守り神を指していましたが、次第に意味が拡大され、地域単位で祀る神を示すようになりました。
お百度参りは、神社・お寺の境内の入り口から参道を通って本堂まで移動し、参拝します。神社では途中に手水舎が設置されているので、柄杓で水をすくって手や口を清めましょう。
神社で参拝する際は二礼二拍手一礼が基本的な作法です。2回礼をしてから2度拍を打ち、もう1度礼をします。
参拝が済んだら再び参道を通って本堂から入り口へ戻ります。お百度こよりなどを使用する場合は、目立たないように置くほかの方への配慮も大切といえるでしょう。入り口から本堂へ移動し参拝、再び入り口に戻るまでがワンセットです。
④と⑤を100回繰り返すのが、お百度参りです。100日間通う場合はワンセットを終えたら帰宅し、また翌日訪れて同じ手順を繰り返します。1日で参拝を行う場合は、その日のうちに100回繰り返しましょう。100回終わったらそのまま帰って問題ありません。
お百度参りを行う際には、注意が必要なポイントがいくつかあります。気持ちよく参拝を行うためにも、前もって決まりごとを把握しておくことは重要です。こちらでマナーや守るべき作法を確認しましょう。お百度参りで願いがかなった後の行動もご紹介します。
お百度参りの最中は、声を出してはいけないとされています。余計なことに気を取られず、一心に祈りを捧げるのが重要です。携帯電話なども電源を切って、お参りに集中できる環境を整えておきましょう。ほかにも、はだしで参拝を行うと願掛けの効果が強まるという説もあるようです。
100日間かけて参拝する場合は、毎日連続して参拝しなければ効果がないといわれており、途中で1日でも欠かしてはならないというのが通説です。もしも何か事情があって毎日の参拝が途切れてしまった場合は、1日目からやり直しになります。
3か月以上もの期間、毎日欠かさずに神社やお寺に足を運んで参拝を続けるのは大変かもしれませんが、きちんと理解しておきましょう。
お百度参りを終えて願いが成就したら、神社やお寺にお礼参りをすることも忘れないようにしましょう。できるだけ早いうちに、願いを聞き届けてくれたことへの感謝の気持ちを込めて参拝するのが大切です。
お礼参りの際は、お百度参りのときと同様に二礼二拍手一礼を行います。感謝の気持ちとして賽銭も入れるとなおよいでしょう。心を込めてお礼の気持ちを伝えることが重要です。もしも願いがかなわなかったとしても、結果報告を兼ねてお礼参りを行うことをおすすめします。
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お百度参りは100回参拝を行うことで願い事をかなえてもらう1種の儀式です。鎌倉時代にはすでに行われていた記録があり、古来より続いてきた文化であることがわかるでしょう。
お百度参りは境内の入り口から本堂へ進み、参拝を行って入り口に戻るのが1セットで、これを100回行います。1度に100回参拝を行う方法と100日かけて1日1回毎日参拝する方法があり、どちらを選んでも効果に違いはありません。自分に合った方法を選んで無理がないように健康にも気を配りながら行いましょう。
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