海外で死亡した際に必要な手続きは?遺体搬送にかかる費用も解説

海外で死亡した際に必要な手続きは?遺体搬送にかかる費用も解説

旅行や仕事など、海外に滞在する機会は増えています。短期間の滞在であっても海外で命を落とすこともあるでしょう。海外という環境からわからないことはたくさんあるので、最悪のケースを想定して心構えをしておきたいという方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、海外で亡くなってしまったときの遺体搬送についてご紹介します。日本に搬送する費用や日数・必要な書類などに関して解説しますので、万が一の事態でもスムーズに手続きができるでしょう。適切な手続きでなければ、遺体を日本に搬送することができません。国別の情報もありますので参考にしてください。

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海外で死亡したとき遺体搬送にかかる費用

海外で死亡した場合は、遺体の輸送手段や手続きなど日本国内で死亡した場合と比べて状況が大きく異なります。現地から日本へ運ぶ手続きの方法やコスト面など、どのようにすればよいか不安になるものです。ここではまず、海外からの遺体搬送に必要な費用についてみてみましょう。

目安は100万円~150万

遺体を海外から搬送する費用の目安は、およそ100万円~150万円となります。出国元の国によっても異なりますが、このうち4割近くが遺体の搬送費を占めています。手続きの諸費用や棺代・遺体安置の場所代・人件費などが3割です。

さらに、遺体の腐敗作業に「エンバーミング」という処理を施しますが、これに20万円~30万円ほどかかります。また、遺族が現地に行くための渡航費も必要でしょう。基本的な費用としては100万円~150万円ですが、条件や状況などによって変動しますので多めに見積もっておくのが得策です。

飛行機代以外の費用に注意

海外からの遺体搬送は、基本100万円~150万円であると前述しました。海外からなので、航空運賃代が必要なことは誰しもがわかることです。しかし、飛行機代以外も遺体搬送代には含まれていることを理解しておきましょう。遺体搬送代の内訳には以下のようなものが含まれています。

・空輸運賃
海外から遺体を空輸するための航空運賃は、出国元の国によってさまざまです。たとえばアメリカ合衆国からであれば25万円~30万円、アジア諸国からであれば15万円~25万円、イギリスやEUからであれば40万円~50万円が相場です。

この相場は、遺体と棺の重さの合計が150kgほどでみています。全体の重さが重くなればなるほど、料金が上がっていきます。また、これ以外にも一般貨物同様に燃油サーチャージや爆発物検査料・通関業者手数料なども請求されます。

・エンバーミング
エンバーミングとは、遺体を消毒して長期にわたって保存できるようにするための処理です。これにより遺体が腐らず、かつ清潔にしておくことができます。エンバーミングには、20万円~30万円ほどかかります。

・それ以外の費用
遺体を国内に運びこむためには、それ以外にも手続きや準備のために費用がかかります。航空機用棺や空港へ運ぶための移動費、納棺などに数十万の出費がともないます。遺族が現地まで遺体を引き取りに行く場合はその分の旅費も必要です。

国内空港からの搬送には別途費用がかかる

国内の空港に到着した後、自宅など指定の場所に搬送するためのコストがさらに発生します。タクシーと同じように、移動距離や時間帯で料金が定められていることが多いでしょう。空港から10km未満なら1万円~2万円 、40km~50km未満なら2万円~3万5,000円が相場です。時間が深夜になりますと、深夜料金が加算されることもあります。

加えて日本で火葬を行う場合は、航空機で使用される多くの棺のサイズが火葬場に合っていません。そのため、海外からの搬送で使った棺の処分と、新しく棺を購入するための費用が15万円~50万円ほどかかります。新しい棺は一般の葬儀同様、素材や装飾で幅広い価格で用意されています。

海外で死亡したとき遺体搬送にかかる日数·時間

国内での遺体運搬は、葬儀社に頼めばスピーディに行われます。しかし、海外から運ぶとなると状況は異なります。ご遺族が現地に向かってそこから遺体も一緒に帰国する行程は、どんなに短くても数日間を要します。続いては、海外から遺体を搬送するときに必要な日数や時間について解説します。

東アジアの場合

東アジアから遺体搬送を行うときは、飛行機で2時間半~4時間ほどかかります。搬送にそれほど手間がかからないため、遺体の防腐処理を行わずとも搬送できます。ただし、季節や気候によっては防腐処理を義務づけている国もありますので、エンバーミング費用を用意しておきましょう。

東南アジアの場合

東南アジアからの移動のときは、飛行機で5時間~7時間ほどかかります。この場合も、搬送時間によっては遺体を防腐処理なしに搬送ができます。ただし、気温が高く冷房施設がない地域も多くあります。腐敗が進みやすいので、エンバーミング処理ができる施設に依頼しましょう。

アメリカ·カナダの場合

アメリカの西海岸方面やカナダからの移動は、飛行機で8時間~9時間ほどです。アメリカの東海岸からは10時間以上要します。防腐処理が必要な所要時間ですが、アメリカは土葬が一般的のため遺体の管理が行き届いています。エンバーミングで衛生面も考慮され安置されます。

EU·イギリスの場合

EUやイギリスからの移動のときは、飛行機で10時間以上要します。国によっては12時間以上かかる場合もあり、日本に直行でいけない場合もあるでしょう。そのため、ヨーロッパでは防腐処理を行うことが義務づけられています。ヨーロッパでも、エンバーミングは一般的な処理です。

遺体搬送に必要な手続き·書類

遺体を海外から日本へ搬送する前に、現地でもいくつかの書類を作成し、手続きをしなければなりません。その土地の病院や在外公館から手配される書類以外にも、日本から持参すべき書類もあります。ここでは、遺体搬送のときに必要な届け出手続きや書類についてご紹介します。

現地の在外公館に相談する

まずは、現地にある日本の大使館や総領事館に相談します。亡くなった国にある在外公館に連絡をとり、これからの段取りや必要な書類などに関して確認をとります。現地に入ってからも相談できるように、担当者と緊急時の連絡先を交換しておきましょう。

国によって言葉はもちろん、風習や法律なども異なります。トラブルに巻き込まれないためにも、困ったことがあればすぐに在外公館へ相談しましょう。死亡届は日本に帰ってからもできますので、在外公館で手配しなくても問題ありません。日本で死亡届を提出しても、一般的なスピードで埋葬許可書が交付されます。

遺体の搬送に必要な書類

遺体を日本に搬送するには次の書類が必要です。

1.亡くなった人のパスポート
2.現地で発行された死亡診断書、もしくは死体検案書
3.在外公館発行の遺体証明書
4.葬儀業者によるエンバーミング証明書

死亡診断書は、現地役所で発行された死亡診断書のほか、国によっては医師が証明した書類でも対応できる場合があります。ただし、日本国内で死亡届を提出する際にはいずれも和訳が必要です。現地でもらった死亡診断書を別紙に翻訳し、原本に添付して提出しなければなりません。

また、エンバーミング証明書は国によっては別途必要な書類があります。たとえば、フランスからの空輸の場合は故人の戸籍謄本(戸籍抄本)が必要です。中国では遺体出境許可証を求められます。もし不明な点があれば、在外公館に連絡をしましょう。不備があると搬送できませんので、日本を出国する前にしっかり確認する必要があります。

海外で亡くなってから国内に戻るまでの流れ

日本国内であれば病院や施設・警察などから死亡の連絡をもらい、そのまま関係者に電話で用を済ませることができます。しかし海外で亡くなった場合には、日本にいる家族はどうやって知ることができるのでしょうか。次は、海外で亡くなってから遺体を日本に戻すまでの流れをみてみましょう。

1.外務省から連絡が来る

日本人の遺体であると海外で判断されたときは、病院や警察が現地の在外公館に連絡をします。連絡を受けた在外公館はパスポートから故人を特定し、日本の外務省へ報告します。その後、外務省から故人の家族へ死亡が通達されます。

2.在外公館に連絡

外務省から連絡を受けたら、故人が滞在していた国の在外公館に連絡をしましょう。そこで今後の流れや段取りについて相談します。「現地で必要なこと」と「日本でしておくこと」がありますので、すぐに渡航しようとしないでしっかり確認することが大切です。

3.現地に渡航

必要書類を準備したら、遺族は現地に渡航します。その後は、遺体が本人であるかどうかの確認を行い、搬送のための手続きを現地で行います。在外公館は各種書類を用意してくれますが、航空券や宿泊先の手配はしてくれません。各自で準備しましょう。

経済的な面で困難な場合や、現地が紛争などで危険な地域となっている場合は現地に向かうことができないこともあるでしょう。そのような特別な場合は、外務省や在外公館にコーディネートをお願いします。

4.書類の手配

現地に到着したら、故人のパスポートや死亡診断書・遺体証明書・エンバーミング証明書など遺体搬送に必要な書類を集めしょう。それぞれ受け取る場所が異なりますので、書類と申請窓口のリストを作成しておくと効率的です。

5.航空便·国内搬送の手配

在外公館では、航空便の手配はしてくれません。そのため出国前には帰国の手配をあらかじめしておく必要があります。遺族は故人と同じ飛行機で帰国しますので、在外公館の担当者とスケジュールの確認をしてから手配しましょう。復路のチケットを変更可能にしておくと、現地で予定が伸びても対処できます。

また、出国前には葬儀社へ連絡をしておきましょう。葬儀社は時間にあわせて空港で待機し、遺体が到着したら自宅や葬儀場へ送り届けてくれます。エンバーミング処理がされていたとしても、空港におきっぱなしにできません。スムーズに所定の場所まで搬送できるよう、葬儀社と段取りを組んでおきましょう。

6.エンバーミング

遺体は空港貨物として空輸することになりますが、飛行機にドライアイスを載せることはできません。そのため、納棺する前に現地でエンバーミング(防腐処置)を施します。遺体の消毒や殺菌を行い感染症からも守りますので、検疫の観点からもエンバーミングは必要な処置です。

7.遺体の搬送

海外を出るときには通関手続きをしなくてはいけませんが、現地の在外公館の封印があると出国がスムーズです。遺体とともに日本に帰国したら、次は遺体を空港から運びます。待機している葬儀社が空港で遺体を引き受け、自宅や安置所・葬儀場などの指定の場所まで届けてくれます。

現地に発つ前に葬儀社へ相談するとスムーズ

海外から遺体搬送するには、現地での手続きや輸送手続きだけでではありません。日本で埋葬するまでの一連の流れを考えて、葬儀社とよく相談しておきましょう。葬儀をするしないにかかわらず、手際よく段取りを組んでくれます。

海外から搬送するだけでも大変な作業ですが、日本に戻ってからは死亡届を出したり葬儀の手配をしたりと休むことなく続きます。事前に相談しておくことで、スムーズに埋葬まで進めることができるでしょう。

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まとめ

海外で死亡すると遺体を日本に搬送する必要があります。海外からの搬送には航空運賃のほかにエンバーミングなどの特別な処理が必要なため、100万円~150万円の費用が見込まれます。手続きには現地の役所や病院に行く必要もありますが、まずは在外公館に相談のうえ進めていくことが大切です。

日本に帰国してからは、空港からの搬送や葬儀の手配もしなければなりません。小さなお葬式では「ご遺体搬送サービス」も承っております。お葬式だけでなくご遺体搬送のみの場合でも、日本全国・海外ともに対応いたします。

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監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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