葬儀とは何を指す?お通夜と告別式の違いや葬儀の種類も解説

葬儀とは何を指す?お通夜と告別式の違いや葬儀の種類も解説

大切な人とのお別れの儀式である葬儀について、その言葉の意味を深く考えたことがある方はあまりいないのではないでしょうか。

また、葬儀とひとくくりにしてもお通夜や告別式などいくつかの儀式があり、詳細に違いを理解する機会は少ないものです。そこでこの記事では葬儀・お通夜・告別式の違い、さまざまな葬儀のスタイルについて解説します。

私たちが生きているうえで切り離すことのできない重要なセレモニーについて、前もって理解を深めておきましょう。葬儀全体の流れについてあわせてご確認することもおすすめです。

こんな人におすすめ

「葬儀」とは何かを知りたい方

お通夜と告別式の違いを知りたい方

葬儀の日程調整を上手に行うコツを知りたい方

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「葬儀」とは

「葬儀」という言葉は「故人を弔う一連の儀式」という広い意味合いで使われることもあれば、本来の意味である『故人を送る宗教的な儀式』を指すこともあります。

正しい意味を知らないままでは、いざというときに混同してしまうおそれがあるので、まずは「葬儀」が本来何を指しているのか確認しましょう。

葬儀とは何か?

葬儀とは、告別式や火葬の前に執り行われるお別れの儀式を指す言葉です。宗教的な意味合いも含めており、宗教によって僧侶による読経、神主さんによる祭祀などが行われます。

告別式は宗教的な意味合いはもたず、故人とゆかりのある人が別れを惜しむ、お別れの儀式です。葬儀と告別式を合わせて葬式ともいいます。

また、お通夜は葬式の前に故人を見守る儀式、火葬は故人の体を焼きお骨にする儀式を指しています。最近では臨終から骨上げまでの一連の儀式を指して「葬儀」や「葬式」というケースもあり、どちらも間違いではありません。

葬儀を執り行う意味

人が亡くなったときになぜ葬儀を執り行うのか、疑問をもつ方は少ないでしょう。しかし、葬儀を執り行う意味を考えることで、葬儀への参列がより意義のあるものになります。

葬儀を執り行う意味は主に2つあり、ひとつは精神的な意味です。宗教によって形式に違いはありますが、故人との別れを惜しみ死後の世界へ送り出すことで、残された家族や友人がその死を受け入れお別れを済ませます。また、親しい人物の死を実感することで生についての思いを深めるきっかけにもなるでしょう。

もうひとつは、社会的に故人の死を証明するための手続きとしての意味です。臨終から納骨までの儀式だけでなく、死亡届や戸籍の処理なども含めて葬儀の一環と考えることができるでしょう。

お通夜と告別式の違い

葬儀で一緒に執り行われるお通夜と告別式は、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。どちらも故人の死を悼むお別れの場として執り行われるものですが、実はまったく異なる儀式です。

よりきちんと理解するために、最近の風潮や儀式を執り行う時間帯、喪主が行うべき流れなど細かな部分をしっかりと確認しましょう。

お通夜とは

お通夜は故人が亡くなった翌日の夕方から朝方にかけて執り行うものとされています。線香を絶やさないようにしながら家族や弔問客が故人を見守りつつ思い出話をしたり、死を悼んだりする別れの場です。日程は葬儀との兼ね合いで変更することもあります。

かつては夜どおしで執り行われていましたが、最近では参列者の負担などに配慮して、2~3時間ほどで終了する半通夜が一般的です。また、お通夜の前夜に仮通夜が行われることもあり、地域や宗教によって違いが生じます。

一般的なお通夜の流れ

・お通夜の日程をお知らせ
・弔問客の受付を手配
・式場設営と供花の送り主の確認・配列指示
・席次や焼香の順番の確認
・礼状や返礼品の内容・数量の確認
・僧侶へ挨拶しお布施を渡す
・受付開始
・通夜式
・通夜振るまい

喪主と家族は、僧侶を待つ必要があるので通夜式の15分前までに着席します。通夜式の受付は適任者に依頼しましょう。香典を扱うため信頼できる親族や友人に依頼するのが一般的です。葬儀社によっては受付も請け負ってくれる場合もあるので事前に相談してみましょう。

遺族は正式喪服で臨席しますが、平服でよい地域もあるので事前に確認が必要です。通夜式で喪主は挨拶を行い、参列や生前の付き合いへのお礼などを述べます。式が終わると通夜振るまいです。その後、喪主と家族はその後もろうそくの火と線香が絶えないよう交代で夜どおし見守ります。

告別式とは

告別式とは友人や近所の方、会社の同僚といった生前に交流のあった方が故人とお別れをする儀式です。読経のような宗教的な要素は含んでおらず、ゆかりのある方なら誰でも参加できます。葬儀を行わず告別式のみを執り行う場合には、参列者が故人へ告別を行うのが通例です。

最近では、告別式と葬儀を一緒に執り行うことが多くなっています。火葬場へ行くのが遺族と親族のみへと変化してきたこともあり、それにともなって葬儀の流れも変化しました。

一般的な告別式の流れ

・葬儀社との最終確認
・弔事や席次、焼香の順番を決定する
・葬儀の開始
・僧侶による読経や引導
・弔事や弔電の紹介
・焼香
・花入れの儀
・釘打ちの儀
・喪主の挨拶
・出棺
・香典返し

葬儀が始まると僧侶が入場します。そのため喪主や家族・親族は開始時間より早く着席して僧侶を待つのがマナーです。

焼香は僧侶からはじまり、喪主、近親者へと移ります。その後友人・知人による焼香が始まり、喪主と家族はすべての参列者の焼香に対して黙礼を返しましょう。焼香が終わったら僧侶は退室し控室に戻ります。

花入れの儀は親族や近親者のみが執り行い、花だけでなく故人にゆかりのあるものも入れられますが、火葬の際に入れられない素材もあるので注意が必要です。

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お通夜と告別式があるのはなぜか

どちらも故人とのお別れの場であるにもかかわらず、お通夜と告別式は別々に執り行われます。それは、本来お通夜と告別式にはまったく異なった意味合いがあったからです。

かつてお通夜は、遺族や近親者が夜通し故人と時間を過ごす儀式でした。故人が蘇るよう願いを込めて始まった儀式とされており、現代では遺族や親族だけでなく故人とゆかりのある方が弔問に訪れます。

故人との別れに心の整理をつける場としては、お通夜も告別式も同じ別れの儀式といえるでしょう。しかし、故人と一緒に過ごすのが目的のお通夜と比べ、告別式は最後の別れという意味合いがやや強くなっています。

また多忙で告別式の参列できない方が、お通夜を別れの場に利用するというのも昨今の風潮です。

葬儀の日程調整を上手に行うコツ

・菩提寺に僧侶の都合を確認する
・火葬場の予定を確認する
・近親の参列者に連絡、予定を確認する
・地域の風習などを確認する
・葬儀のスケジュールを組む
・友人・知人などに葬儀のお知らせをする

お通夜や葬儀は僧侶に臨席してもらいます。菩提寺には先祖のお墓があり、葬儀後に納骨しなければならないので、僧侶とは敬意をもって接しましょう。故人が亡くなった翌日の夕方ごろからお通夜、その翌日に葬儀を執り行うことが一般的です。亡くなった日の夜にお通夜を行う地域もあります。

また、六曜で「友引」の日は「友を引く」、つまり友を引き連れて行ってしまうという意味合いが浸透しているので、葬儀を避けるのが一般的です。

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多様化する葬儀

以前は大規模で形式どおりの葬儀が主流でしたが、近年では葬儀のあり方も多様化しています。ニーズに合わせてさまざまなスタイルがあるので、参列者の都合や予算などに合わせて選択するとよいでしょう。ここでは代表的な葬儀の様式をご紹介します。いざというとき焦らないよう、事前知識として知っておくのがおすすめです。

家族葬とは

家族葬とは名前のとおり故人の家族や親戚、付き合いの深い友人といった近親者のみで執り行う葬儀のことです。一般的な葬儀に比べて規模は小さく、参列者数は多くても30名前後が目安になります。僧侶にも臨席してもらい、日程などは一般葬と同様に執り行うことが多いでしょう。

家族葬は、葬儀による経済的な負担を心配している人や、近親者のみでの葬儀を希望している人に選ばれます。家族葬が増加傾向にあるのは、疎遠になっている方や会社関係者といった関係性が希薄な方を呼ぶ必要がなくなってきた時代背景も影響しているでしょう。

密葬とは

密葬は家族葬と似ており、故人とゆかりのある近親者だけで執り行う葬儀のことです。規模が小さく形式が簡略化されているので費用は控えめです。一般的な形式で執り行われることが多い家族葬とは異なり直葬(火葬式)の形式をとることもあります。

また密葬の場合は、後日あらためて本葬を行うことも多く、社会的地位のある人や著名人が亡くなった際の葬儀で多くの参列者が見込まれる場合にも選ばれることが多い形式です。大規模な葬儀になってしまうと近親者が故人とお別れをする時間がしっかりと取れません。それを避けるため葬儀を二度に分けて行うことが可能です。

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密葬の後の本葬とは

密葬の後に本葬を行うのは、故人の生前の付き合いを無下にできない場合です。社会的地位のある人や、ファンが多い著名人といった不特定多数の参列者が訪れる葬儀でもよく行われます。それほど大規模になることがない一般の方では本葬はまず行われません。

また、本葬では社葬や団体葬の形式をとることもあります。故人の追悼をしつつ次期社長や後継者の発表、株主や仕事関係者への報告も兼ねていることが一般的です。ファンの多い著名人では、形式にとらわれず自由度の高い偲ぶ会やお別れ会を行うことが多くなっています。

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自由葬とは

自由葬は近年になってから取り入れられるようになった葬儀です。特定の宗教の作法や儀礼を取り入れないスタイルを指します。無宗教葬ともいわれ、宗教にとらわれず自由な葬儀を執り行えるのが特徴です。

音楽葬や生前葬なども自由葬の仲間で、焼香や読経などは行わなくてもかまいません。故人の遺志や、日頃宗教の信仰がなく形式に沿った葬儀を望まない方に選ばれています。

注意点として、お墓をもっている場合は菩提寺からの理解を得る必要があります。また、寺院や仏閣がかかわらないため有識者の意見が取り入れにくく、喪主の負担は大きくなりがちです。

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一日葬とは

一般葬ではお通夜、葬儀・告別式と2日間かけて執り行われるのに対し、一日葬はお通夜を行わずに一日で済ませるスタイルの葬儀です。近親者と家族のみなど、比較的小規模に行われるのが特徴で、規模や費用面では家族葬に似ています。

短時間で終了するので、親戚が遠方に住んでいたり、核家族化で喪主が多忙であったりと葬儀にゆっくり時間をかけることが難しい人でも行いやすい葬儀です。費用も抑えられるので、経済的な負担を軽減したい人にも選ばれています。

直葬(火葬式)とは

直葬(火葬式)とは病院や自宅など故人が亡くなった場所から直接火葬場へ遺体を運び、火葬を執り行うスタイルの葬儀です。お通夜や告別式を省略した簡略式の葬儀といえます。

本当に近しい人だけで行うので、服装にも強い縛りはありません。平服など常識の範囲内で整えておけばよいでしょう。僧侶に臨席してもらうことも可能ですが、直葬の際は火葬炉に入っている数分間だけの短時間になります。

費用面でも負担が少ない形式なので葬儀費用がかけられない方でも選びやすいスタイルですが、菩提寺や年配の親戚、世間体への配慮が必要です。

一般葬とは

一般葬とは現在もっとも多く取り入れられている葬儀スタイルで、お通夜から葬儀・告別式・火葬まで一連の儀式を執り行うものです。長く行われてきた形式なので、きちんと流れに則って葬儀を行いたい人や、特に葬儀スタイルにこだわりがない場合に選ばれます。

広く世間に受け入れられやすいので、遺言もなく葬儀をどう行ってよいか判断がつかない場合などは一般葬を執り行うと角が立ちにくいでしょう。地域の風習などは事前に確認しておくとより安心です。

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まとめ

「葬儀」は故人とのお別れの儀式であり、意義のあるものにするためには事前準備がかかせません。近年多様化する葬儀のスタイルを確認する、儀式の段取りを把握するなどして、後悔のない葬儀を行えるように備えましょう。

小さなお葬式なら専門のプランナーが手厚くサポートしているので、身近にアドバイスしてくれる方がいなくても安心です。希望に寄り添ったプランを提案いたしますので、ぜひ小さなお葬式へご相談ください。

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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