香典を預けるのは失礼?依頼をする側・受ける側の対応を解説!

香典を預けるのは失礼?依頼をする側・受ける側の対応を解説!

お通夜や葬式といった連絡は急に来るものです。普段お世話になっている方や仲良くしていた方・取引先の方などが亡くなった場合、仕事や家庭の事情や高齢の方、遠方に住んでいるなどの様々な理由から葬儀に参列できないこともあります。

参列が難しいときには、代理人を立ててもいいのか悩んでいる人もいるのではないでしょうか。香典は代理人に預けても失礼にあたりません。この記事では、代理人に預けた時のマナーや、代理人側が気をつけておくべき点をご紹介します。

こんな人におすすめ

香典を代理人に預けた時のマナーを知りたい方

香典を代理で預かった場合の対応を知りたい方

香典の代理を頼めなかった場合の対応を知りたい方

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香典を預けることはマナー違反ではない

葬儀や通夜の日時は決まっているので、急な連絡だと行くことができない場合もあります。できれば本人が参列するのがいいですが、どうしても行くことができない時には自分の代わりに代理人に行ってもらうことも可能です。

香典を代理人に預けるという行為は、マナー違反にはならないので葬儀に参列してもらって受付に直接渡してもらうことができます。

欠席よりも思いが伝わる

どうしても行くことが出来ない場合に、香典を代理人に頼んで渡すことは欠席するよりも亡くなった遺族の人に弔いの気持ちが伝わります。葬儀があると分かっていて、欠席のまま何もしないほうが失礼に当たるので注意しましょう。

葬儀の前に弔電を送る

自分の代わりに代理人に行ってもらう場合は、自分名義で弔電を送ることも忘れずにしておくと、更に気持ちが伝わりやすくなります。弔電は、葬儀などに参列できない時に、亡くなった人やその遺族にお悔やみの言葉を伝えることができる電報のことです。

弔電を送るタイミングは、葬儀やお通夜を行う日程が分かったら早めに送るのがマナーです。送り先は、亡くなった人の自宅や葬儀場に届くようにしておきます。

弔電でよく使われるのがNTTのD-MAILですが、最近ではNTT以外のインターネットサイトでの手配もできるようになっています。郵便局のレタックスやALSOK・ソフトバンク・KDDIでも弔電を送れるサービスがあり、初めて弔電を送る人も分かりやすくどのような文章にすればいいのかなども載っているので、簡単に手配できるのも特徴です。

弔電を送る際の注意点

弔電を送る時の注意点がいくつかあります。まず送り先を間違えないようにして、通夜や葬儀の当日に届くように手配しておくことが大切です。インターネットを使って送るときには、送りたい弔電にいつまでなら当日発送ができるなど書かれていることも多いので見落とさないように、よく確認しておくといいでしょう。

文章を考える時の注意点もあり、弔電では重ね言葉や「四・九」など忌み言葉を使うことはマナー違反になります。不幸を繰り返すという連想や、死・苦労といったことを連想させてしまうので、使わないように気をつけて文章を書くことが必要です。他にも仏式の葬儀の時には、天国という言葉は使いません。

弔電の時の敬称は、一般的なものと異なります。亡くなった人と喪主との関係性で敬称が異なるので注意しておきましょう。喪主の父親が亡くなった場合「お父様・ご尊父さま」、母親の時には「お母さま・ご母堂さま」となるので気をつけましょう。

祖父・祖母だと「ご祖父さま(ごそふさま)、御祖父さま(おじいさま)、ご祖母さま(ごそぼさま)、御祖母さま(おばあさま)」と敬称が異なります。

あまり聞くことのない言葉ですが、間違えてしまうと遺族の人たちに失礼です。文章の作成を始める前に喪主と亡くなった人との関係性をしっかりと把握して、間違いのないように注意しておかなくてはいけません。

最後の注意点としては、遺族が弔電を辞退するということがあることです。弔いをしたい、お悔やみを言いたいという思いもあるかもしれませんが、遺族の方が辞退を申し出た場合には送ることを控えるのがマナーとなっています。

代理の方へも気遣いを

香典を代理の人にお願いする時には、代理を受けてくれる人にも気遣いをすることも忘れてはいけません。香典袋の用意が間に合わない時は、代理の人に香典袋の代金を渡すことや記帳の時に必要な住所・フルネームなどを忘れずに伝えておくことも大切です。

漢字など間違えないようにしっかりと伝えておくと代理の人も記帳がしやすくなり、こういった細やかな指示をしておくことも代理の人への気遣いや心配りにもなります。

香典を預かった場合の対応

社会に出ると、会社関係や友人内での関係で自分達の家族や親戚以外の葬儀に行くことも増えてくるかもしれません。そして、香典を預かって代理という形で葬儀に参列しなくては行けない場面も増えてきます。代理として任されたときの受付での対応や、香典を渡すタイミングなどをご紹介するので参考にしてください。

香典の用意

代理として葬儀や通夜に参列する時には、香典は代理をお願いする側が用意することが通常です。しかし急なことで香典が用意できない場合は、代理の人が代わりに香典を購入して表書きなどを書かなくてはいけません。

代理の人が香典を準備する時の表書きは、依頼者のフルネームを書き左下に代理人の「代」と記入するのが正しいです。自分の配偶者にお願いされた場合は、左下に「」と書きます。亡くなった人が会社の取引先の人であった場合は、上司の代理を務めると共に会社の代表としても参列をすることになります。

会社の代理になった場合は、表書きには自分の会社の名前と上司の名前をフルネームで記入します。このときの注意点は、会社の名前を省略して書くのではなく、長くなっても正式な会社名を記入しておくことです。

記帳の際の注意点

香典の準備ができたら、葬儀に参列して受付に向かいます。受付での記帳でも注意が必要です。記帳をする時には、受付の人に本人が参列できず代理で来たこと、ご遺族へのお悔やみを言って香典を渡します。

代理として来たことが分かるように、記帳する名簿には依頼をしてきた人のフルネームと住所を記入漏れのないように書きます。この時参列が出来ない本人の名前の横に代理としてきた自分の名前と「代」と記入しておくことが必要です。依頼して来た人が配偶者であれば「内」と書きます。

会社の代理での参列では、自分の名前の前に「代」と書いておくのが一般的な書き方です。上司の代理での参列の場合は会社の住所と会社名を省略せずに書くことや上司の名前をフルネームで書き、部署・役職名をきちんと記入しておきましょう。そして上司の名前の下には「代」と記入して自分の名前もフルネームで書きます。

香典の渡し方

香典を渡す際に、会社関係の葬儀や通夜の受付で名刺を渡すことは失礼にはなりません。遺族の人に亡くなった人との関係性を示すものにもなるので、受付で自分の名刺を渡すことは可能です。葬儀に参列した場合に渡す名刺には、書き足しておくべきことがあります。

参列できなかった本人の名刺には右上に「弔」を記入し、代理として参列している人の名刺の右上には「代」と記入します。代理の人の名刺は受付の人に求められた場合のみ出すようにしましょう。こういったマナーも遺族の人たちへの心遣いになるので大切なことです。

名刺を渡すタイミングは、香典と共に受付の人に渡します。香典と名刺の向きを受付の人が読みやすいように向きを考えて渡しましょう。直接受付の人に渡す場合もありますが、名刺盆というものが受付に置いてあることもあります。名刺盆に名刺を置くときにも受付の人が見やすい向きにして置くのがマナーです。

受付がない葬儀では、拝礼の時に香典と名刺を供えるか、遺族の人に直接手渡しをすることも可能です。供える場合も遺族に直接渡す場合も、相手に見やすいような向きで渡すようにしましょう。

参考動画:香典の渡し方・マナー【小さなお葬式 公式】
動画が見られない場合はこちら

香典の当日返しや会葬御礼品について

香典の当日返しや会葬御礼品についての注意点もあります。香典返しとは香典をもらったという感謝の気持ちが込められている返礼品になるので、代理で参列したときにも香典返しを預かるのが礼儀です。代理で参列しているからとお断りをすることは控えましょう

代理として香典返しを預かった場合は、参列できなかった本人に渡すまでが代理としての役割となるので本人に届けるまで責任を持って預かりましょう。特に会社関係の代理となった時には、今後の仕事にも影響が出る恐れもあるので本人に手渡しをするまでが代理としての役割です。

代理で来たと受付で話した時に、香典返しを今渡すか、郵送で本人に届けるか聞かれることもあります。直接本人にすぐ渡すことができるのであれば、その場で受け取る方がいいです。

本人が遠距離に住んでいるなどの理由で渡すことが難しい場合には、郵送にしてもらうことも可能です。郵送自体は聞かれたら可能ですが、代理の人から郵送にしてくださいといったことは言わないように気を付けましょう。

通夜や葬儀の振る舞いについて

葬儀や通夜に代理で参列したからといって、特別に何かをするといったことはありません。参列した葬儀の宗教や宗派などの決まりに従い、失礼のないよう振る舞います。

通夜に参列した場合は、通夜振る舞いといって亡くなった人との思い出を語ったり、遺族の方の心を慰めたりする食事会に誘われることもあります。代理でも、通夜振る舞いはできるだけ出席をしたほうがいいです。特別な食事マナーなどはなく、ひと口でも飲食することで本人に代わって供養したことになります

やむを得ない事情があるときには、失礼のないように丁重にお断りすることも可能です。通夜振る舞いは地域によって変わるので、地域の風習に従いましょう。料理やお酒を出す食事会をするところや、食事会はせずお菓子を持ち帰るという地域もあります。

代理を頼めなかった時はどうする?

急な葬儀の連絡で行くことができない時に代理を頼むこともできますが、代理を頼む人がいない場合もあります。そういった時には、香典を郵送することも可能です。香典を郵送するときに注意すべき点や、マナーをご紹介します。

郵送する

香典の郵送は、専用の現金書留の封筒で郵送することが大切です。普通郵便や宅配便での現金の郵送が禁止になっているので注意しておきましょう。葬儀や通夜までに日にちがある場合は、葬儀会場に「気付」で送るといいです。葬儀会場によっては、郵送での香典に対応のないこともあるので、郵送する前に電話で確認しておくと安心です。

葬儀屋通夜までに日にちがない場合は、喪主になっている人の家に直接届くように送ります。送るタイミングは、葬儀が終わってから2日後から3日後位に届くようにするのがいいでしょう。

郵送時のマナー

香典を郵送で送るときには現金をそのまま封筒に入れるのではなく、香典袋に入れてから現金書留封筒に入れて郵送しましょう。香典に使うお札は、新札は避けてしわが少なくある程度使われているお札を使うことがマナーです。

新札を入れてしまうと、葬儀を予想していたと思われて失礼にあたります。どうしても新札を使わなくてはいけないのであれば、真ん中で綺麗に折ってから入れておくといいでしょう。

香典袋と一緒にお悔やみの手紙を入れておくと、遺族の方にも気持ちが伝わるので出来るだけ手紙を入れておくと良いでしょう。弔いの手紙の書き方や便箋・封筒にも注意点があります。手紙を書く便箋は線が入っていない無地の縦書きのものを使いましょう。封筒も白の無地にするのが好ましいです。

一般的な手紙の書き方ではなく、「頭語」「時候の挨拶」といった前書きは書かずに本題から書きます。亡くなった人への悲しみを書くことも大切ですが、悲しみばかりを強調して書くことはせずに、遺族の方に向けた手紙の内容にするのがマナーです。

あくまで手紙は参列出来ない場合の略式となっているので、葬儀に参列出来ない理由やお詫びも書いておくといいでしょう。内容を書くときの注意点として忌み言葉である、重ね言葉・死を思わせる言葉などは不幸が重なることを連想させてしまうので注意が必要です。

お悔やみの手紙を書くときも、表書きと同じく薄墨を使って書くようにしましょう。ボールペンやサインペンなどで書くことは失礼にあたります。薄墨で書くことにも意味があり、涙で墨が薄くなったという悲しみを現しているからです。薄墨が無い場合は、市販で売られている弔事用の薄墨の筆ペンを購入して書きましょう。

弔問をする

ここでの弔問とは、葬儀に参列出来なかった人が日を改めて遺族の元を訪問することです。本来であれば、親族や親しかった人(三親等までの人)がお通夜の前に駆けつけることを弔問いいます。家が遠方の人や今まで疎遠になっていた人は、通夜前の弔問は控えるのがマナーとなります。

弔問時のマナー

葬儀に参列することができず後日弔問に伺う場合には、葬儀や告別式の後から四十九日前までがいいでしょう。弔問に行く前に遺族の人に連絡をして、伺ってもいいのか、いつがいいのか確認することがマナーです。

遺族の人は亡くなった人との関係を知らない場合もあるので、電話の際に詳しく関係性を伝えることも必要です。弔問の日時は、遺族の人に合わせるのもマナーとなっています。弔問をお断りされることもあるので、その際には遺族の人の気持ちを優先してあきらめることも大切です。

弔問時のマナーとして服装も注意しておくべき点です。事前に連絡をして弔問に伺うので、訪問着を着て行きます。男性であれば、暗めの色のスーツに白いシャツ・無地のネクタイがいいでしょう。女性であれば、暗めの色のワンピースやスーツが好ましいです。アクセサリーはつけないほうがいいでしょう。結婚指輪は男女ともにしていても問題ありません。

髪の色は明るく染めているのであれば、カラースプレーで暗めの色にするなどの対処をしましょう。ネイルをしている場合は、上から淡い色に塗り直すか取ってしまうのが得策です。どうしてもネイルが取れない人は、レースタイプの黒い手袋をしておくと失礼になりません。

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まとめ

急な連絡で葬儀に参列できない場合でも、代理の人に香典を預けることは失礼に当たりません。欠席のままなにもしないより代理の人にお願いして、香典を渡してもらうほうが遺族の人にも気持ちが伝わります。

代理をお願いする側のマナーや、代理を受けた人のマナーや注意点をご紹介しました。葬儀に参列できない場合、後日弔問に伺うときには遺族に連絡して日時の調整などをしてもらうことも必要です。服装などもマナーにも注意しおくといいでしょう。

急な葬儀に参列などで困りごとがありましたら、小さなお葬式へご相談ください。

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
「小さなお葬式のコラム」では、合計2000記事以上を管理。
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