お葬式の中で、「これだけはどうしてもやりたい」と思っていたことがあったんです。それは亡くなった後、斎場に安置するのではなく自宅に連れて帰って父の可愛がっていた愛犬に会わせてあげること。11歳の老犬なんですが、父とすごくベッタリだったので。そこで「家族でお別れ会をしたい」と伝えたら、快く対応してもらえました。
あと、住んでいる団地の自治会では訃報を出さないので、「家族葬があります」というお知らせをつくっていただけないかと相談したんですね。それもその日のうちに作っていただけて、すぐに掲示板に貼ることができました。
「小さな一日葬」にしたことで、高齢の母の負担も軽くなりましたし、みんなでワイワイ話をして盛り上がれました。自宅を出て斎場へ向かう時には、同じ団地に住んでいる方も見送りをしてくれて、うれしかったですね。
それに、葬儀中のサービスもとても手厚かったですよ。ドライアイスを毎日交換しに来てくれたり、お焼香の仕方ひとつとっても丁寧に教えてくれたりして、まったく迷うことはありませんでした。全部教えていただいたとおりにやればよかったので。
お葬式って、必ず何かトラブルがあると思うんですよね。親族の意見がバラバラで、揉め事が起きるとか。でも、和気あいあいとした空気の中で、ゆっくりとお別れができました。「小さな一日葬」を選んで本当によかったです。

仏壇や位牌も「小さなお葬式」で購入しました。父は生前、「位牌も戒名もいらない」と言っていたんですが、せっかくだからお願いしてみようかと。いただいたパンフレットを眺めていたら、心惹かれるようなモダンで洋風なデザインがあって、お値段もすごく安かったので。位牌はどうしても昔ながらのものにしたくなくて、推奨されている大きさより一回り小さいサイズを注文したんですが、置いてみるととても可愛らしくて大満足です。
葬儀後には四十九日に必要なものもお電話で細かく指示していただいたので、今、不安や心配は何もありません。「こんなに簡単に済んじゃっていいの？」と驚いたくらいですよ。これから近所の人に「どこの葬儀屋さんに頼んだの？」と間違いなく聞かれると思うので、「『小さなお葬式』だよ」としっかり伝えるつもりです。