乳がんで入院した叔母。余命宣告を受けてから１ヶ月後の突然の別れでした。

叔母とは、甥っ子の私と私の家族とで一緒に住んでいました。家は叔母の姉である私の母が建てましたが、叔母も出資をしていて、老後に住める自分の部屋を用意していたんです。そこに私たち家族が先に住み、叔母は仕事をリタイアしてから引っ越してきました。叔母は気風がよく、周りの人の面倒をよくみる性格で、私の子どもたちは「おばあちゃん、おばあちゃん」と懐いていましたね。私たち夫妻は共働きなので、掃除や洗濯など家のことを叔母がやってくれて……生計は別でしたが、我が家のもう一人の母親のような大切な存在でした。
そんな叔母が、ある日乳がんを発症。部分的に切除して通院する形をとっていましたが、具合が悪くなってしまい、11月に入院しました。そして、医師から「余命は2〜3ヶ月、ないしは半年だろう」と告げられたのです。しかし、それから1ヶ月ほど経った12月4日の早朝、叔母は急に亡くなってしまい……余命宣告は受けていましたが、葬儀という心づもりや準備ができていないままの突然の別れでした。

亡くなった翌日の葬儀を希望。叔母の生まれた町の会場を見つけてもらえました。

仕事の休みがとれない中で選んだ一日葬。心温まる時間を過ごせました。

私が仕事の休みをとることができず、時間が限られていたため、この一日葬というプランはとてもマッチしていました。スタッフのみなさんにサポートしてもらい、お寺で百か日法要までしっかり終わらせることができましたよ。会場に叔母を運んでいただいた夜、叔父と一緒に一晩叔母に付き添って泊まったんですが、あのとき2人でビール飲みながら思い出を語ったのが忘れられません。
そんな葬儀の中で、私が一番うれしかったのは“写真”です。急なことで遺影について何も考えておらず、急いでいくつか写真を選んだのですが、その中で一番きれいに撮れているのが“お皿にプリントされた旅行先の１枚”だったんですね。スタッフの方に「これでを遺影にできますか？」とダメ元で聞いてみたら、「できますよ」とすんなり言ってくださって、驚きました。おかげで、叔母のいい表情を見ながらお別れができましたよ。

一番の不安は葬儀代。不透明な部分はなく、私たちの要望に寄り添ってくれました。