趣味は居合い。家族でよくドライブへ
父はあまり自分のことは話さない「昔の人」でした。甘い物が好きでお酒も好きでしたが、75歳くらいまでは仕事をしていましたね。優しいのですが無口なタイプなので、母との結婚前のことなどあまりはっきりとはわからないのです。実家の理容室を1度は継いだようなのですが、その仕事が合わなかったのか、辞めて大阪などさまざまな所へ行ったようです。
東京にいたとき母と出会って結婚し、50年ほど東京にいました。結婚後は会社員をしながら、趣味の居合いに勤しんでいました。身体が動くうちはやっていたと思います。
ドライブも好きで、よく父と母と私の3人でドライブに行った思い出があります。観光目的というより、ドライブすること自体が目的という感じ。交代で運転して、道中に他愛もないおしゃべりをしたことをよく覚えています。
母が大好きだった父。父の希望を叶えたい
父は昔ながらの人ではありましたが、歳上の母のことが大好きでした。子どもみたいに母の仕事を邪魔して、娘の私から見ても「甘えてるな」と感じていました。
その母が2017年に亡くなり、私も結婚したので、父は寂しかったと思います。
やがて夫の転勤で私は福岡へ行くことになり、父は東京でホームに入ってもらいました。亡くなる1週間前にも父に会いに行って福岡へ移る話をしていたのですが、今思えば弱っていたのかなと思います。
夜中に電話があり、寝ぼけたのかな?と思ったのですが、東京のホームからでした。父が息をしていない、救急の方が心臓マッサージをしてくれているが、このまま続けますかと言われました。遠く離れた福岡からこの判断をするのは辛かったですが、父は望んでいないと思ったので、延命治療をやめていただきました。
母のときは入っていた互助会でお葬式をしましたが、父は生前から安いお葬式でいいと言っていたので、ネットで2つほど見つけて電話しました。時間がない中で見積りをしていただき、値引きをしてくれた小さなお葬式に決めました。
担当者のおかげですべての希望が叶う葬儀に
翌朝すぐに東京へ発ち、父に会いに行きました。とにかく「家に帰りたい」というのが父の一番の希望だったので、葬儀場に連れて行く前に自宅へ安置することに。
お通夜もなしで火葬だけのお葬式を選んだのですが、曜日の都合ですぐにできませんでした。しかし、結果的に自宅に数日いられたのでよかったです。自宅にお寺さんが来てお経をあげてくださり、葬儀社へ移動となりました。
今回の葬儀でこだわったのが「湯かん」です。父はお風呂が大好きだったので、どうしてもやっていただきたいと思っていました。湯かんの場所が葬儀場から遠かったので、できるか不安だったのですが、担当の方が希望を聞いてくれて、しっかり手配してくださいました。内容も儀式的ではなく、本当にお風呂に入るみたいに丁寧で。サッパリときれいになり、とても感動しました。父も喜んでいたと思います。
小さなお葬式は価格が安いので不安もあったのですが、終わってみれば満足のいく葬儀だったと感じています。最初から最後まで同じ担当の方がついてくれて、すべての希望を叶えられました。自宅へ帰ったり、湯かんをしたりと、やってあげたいことが多くて自分たちで動かなければならない部分もありましたが、久しぶりに姉弟で連携し、絆を感じることもできました。姉弟で父を見送れたことは、本当に感謝しています。
小さな火葬式をご利用されたお客様インタビュー
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