葬儀を行う際、故人が好んでいた曲をかけたいと考える方も少なくありません。しかし、葬儀で曲をかけても問題ないのか悩むこともあるでしょう。そこでこの記事では、葬儀のときにかけてもよい曲やタイミング、選び方について解説します。
<この記事の要点>
・音楽葬の流れとして、焼香の際や出棺時など式の各所で曲をかけることが可能
・故人の希望した曲や思い出の曲が選ばれている
・著作権や雰囲気から大きく外れた曲は避けるよう注意が必要
こんな人におすすめ
音楽葬とは何かを知りたい方
葬儀でかけたい曲の選び方について知りたい方
音楽葬で曲をかけるときの留意点を知りたい方
音楽葬とは、出棺や葬儀の式中に故人が好んでいた楽曲や、縁の深かった音楽をかけてお見送りをするという形式の葬儀です。無宗教葬と呼ばれる葬儀形式の中でも、自由度が高いことが特徴といえるでしょう。その場の雰囲気や過去の出来事を比較的鮮明に思い出させてくれるため、お別れの場に適しています。
とはいえ、葬儀でかけたい曲があっても、荘厳な場で音楽をかけることに反対する方もいるでしょう。しかし、音楽葬は1つの葬法であることに変わりはないので、曲をかけても問題はありません。
基本的に、音楽葬の場合も香典は必要です。香典袋の表書きは宗派によって変わるので、事前に尋ねておくとよいでしょう。無宗教の葬儀では、宗教的要素が強くない「御香典」と記載するのが一般的です。
音楽葬に着用していく服は、喪服で問題ありません。「音楽葬は一般的な葬儀とは一線を画している」というイメージをもつ方もいますが、故人を送り出す儀式であることを踏まえ喪服を着るのが望ましいでしょう。
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音楽葬は無宗教で執り行われることが多いため、僧侶を呼ぶきまりや、特定の儀式を執り行う義務もないのが特徴です。
式の流れは、通常の葬儀とそれほど差はなく、以下のようになります。
1.事前演奏
2.遺族の入場
3.開式
4.黙祷
5.思い出の曲を演奏
6.お別れの言葉
7.焼香
8.閉式
9.演奏
10.出棺
焼香を上げている間や出棺時など式の各所で、思い出の曲をかけることが可能です。
小さなお葬式で葬儀場をさがす
音楽葬にかかる費用は、式の規模や内容によって変動します。しかし、ある程度の目安はあり、多くの場合で40万~100万円程度に収まるでしょう。
曲をCDでかける場合は比較的安くなり、一方で奏者を招いて演奏をしてもらう場合はその分高くなります。事前に予算を決めた上でどういった内容にするのかきめていくとよいでしょう。
基本的に、音楽葬ではどの曲をかけても問題はありません。ただしお別れの場であることを心に留めて選ぶことも大切です。選曲で悩んだ際は、候補となる曲を葬儀会場に相談してみるとよいでしょう。また、葬儀会場に音楽をかける設備が整っているか、事前に確認しておくことをおすすめします。
小さなお葬式で葬儀場をさがす
実際に葬儀でかけたい曲を選ぶ際に、どういった曲がふさわしいのか悩んでしまうことがあるかもしれません。葬儀でかけたい曲の選び方には以下のようなものがあります。
・故人との思い出がある曲
・故人が希望した曲
ここでは、1つずつ解説します。
故人が生前に好んでいた音楽や、よく聴いたり歌ったりしていた曲を選ぶとよいでしょう。思い出がある曲を選ぶとより一層、故人のことを思い浮かべられるでしょう。
故人が生前に、遺言やエンディングノートに葬儀でかける曲を希望していることもあります。その場合は、要望通りにその曲をかけることをおすすめします。故人が葬儀でかけたい曲を選ぶことで、故人の望む形で最後のお別れができるでしょう。
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故人の好きな曲でお別れする「音楽葬」のメリット・デメリット
音楽葬では具体的にどういった種類の音楽が選ばれるのでしょうか。ここからは音楽葬で選ばれている曲のジャンルについて解説します。
葬儀中や出棺の際にかける曲としてクラシックが選ばれることが多くあります。クラシックは馴染みのある曲も多いため、受け入れられやすいのもメリットです。落ち着いた曲調の曲を選択すれば、葬儀の雰囲気にも合うでしょう。
邦楽も葬儀でかける曲として使用されています。故人が生前よく聴いていた曲を選ぶことで、より故人の個性を出した葬儀ができるでしょう。しかし、中には葬儀の雰囲気から大きく外れた曲もあるため、参列者へ配慮をしながら選ぶことも大切です。
洋楽も邦楽と同様に、音楽葬の曲として選ばれています。故人が洋楽好きであれば、積極的にかけても構いません。洋楽には、ジャズやブルースなどさまざまな種類があるため、その中から葬儀のイメージに合う曲を選ぶとよいでしょう。
小さなお葬式で葬儀場をさがす
葬儀で曲をかける場合、以下のタイミングがおすすめです。
・葬儀が始まる前
葬儀が始まる前に曲をかけておくと、葬儀までの時間を有効活用できます。
・故人の紹介の場面
司会が故人を紹介している間に曲をかけることで、より感傷に浸れてお別れの場が充実したものになるでしょう。
・弔電紹介の場面
弔電を読み上げている最中に曲をかけることで、葬儀にふさわしい演出ができます。
・副葬品を入れる場面
棺に生花や故人のお気に入りの物などを入れるタイミングは、故人と触れあえる最後の時間です。生前好きだった曲をかけるのがおすすめです。
・出棺
故人を火葬場へ送り出す出棺のタイミングに、式の雰囲気に合う曲をかけることが一般的です。
上記を参考に、適切なタイミングで曲をかけて、葬儀の雰囲気をより高めましょう。
「葬儀で流したい曲があるけれど、どのように流せばよいのかわからない」といった方もいるかもしれません。葬儀で曲を流す方法には、「CDをかける」「演奏する」の2種類があります。
CDを持参し、選んだ曲をかけてもらう方法があります。しかし、音響設備が必要なため、あらかじめ葬儀会場に連絡・相談をしておきましょう。
また、曲の音量が大きすぎると、参列者にとってうるさく感じたり斎場の外へ漏れ出たりして迷惑がかかる可能性があります。そのため、事前に音量と防音設備の確認をしておくと安心です。
葬儀で流したい曲を斎場で演奏する場合、CDをかけるよりも荘厳な雰囲気を出せます。演奏をしてもらう際は、演奏を請け負っている団体に依頼して正式な契約の締結が必要となるでしょう。
演奏にかかる費用は、依頼する団体によって異なります。10万円~50万円程度が目安とされています。使用する楽器が多くなればなるほど高くなり、少なくなればなるほど安くなる傾向です。
演奏を依頼するメリットとして、CDよりも自身の要望に即した曲調、長さで演奏してもらえるでしょう。しかし、CDで曲をかけるよりも費用や準備の負担が大きいというデメリットもあります。自身や斎場の状況も踏まえて検討することが大切です。
小さなお葬式で葬儀場をさがす
葬儀で曲をかける際は、以下のようにいくつかの留意点があります。
・著作権に気を付ける
・雰囲気から大きく外れた曲は避ける
ここでは、1つずつ解説します。
葬儀でかけたい曲を選ぶときに最も注意したいのが、著作権の問題です。斎場で葬儀を行う際に無断で音楽をかけると、著作権侵害にあたることがあります。これはCDをかける場合も、演奏を依頼する場合も同様です。
斎場で曲を使用できるかどうかは、その葬儀社が日本音楽著作権協会(JASRAC)と契約をしているかによって異なります。この契約をするか否かは各葬儀社の判断に任せられているため、中には契約をしていない場合もあるでしょう。曲をかけたいと思ったら、まずは斎場への確認や相談が必要です。
一方、自宅で葬儀を行う場合は営利目的ではないため、日本音楽著作権協会(JASRAC)への利用料の支払いは不要です。著作権には複雑なルールがあるので、不明な点は日本音楽著作権協会(JASRAC)に尋ねることをおすすめします。
葬儀でかけたい曲があったとしても、故人を偲ぶ雰囲気から大きく外れた曲は避けましょう。参列者に対して失礼にあたることもあります。
例えば、跳ねるような明るい曲や爽快感のあるアップテンポの曲を選んでしまうと、葬儀の雰囲気を壊す可能性があります。故人のリクエストであっても、雰囲気に沿うように工夫することが大切です。
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葬儀で故人が好んでいた曲をかけたいと考える方もいるでしょう。葬儀で曲をかけることは基本的に問題ありませんが、葬儀に適しているか、流す場面に合っているかなどをポイントとして選びましょう。
曲を流す方法は、「CDをかける」「演奏する」の2つです。また、曲がかけられるかどうかは葬儀社ごとに異なるため、事前の相談が重要といえます。
葬儀でかけたい曲があるけれど、疑問や迷いがある方は、ぜひ小さなお葬式へご相談ください。故人をお送りするのに最適な音楽をはじめ、葬儀全般に関する知識をもつ専門スタッフがアドバイスいたします。
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