直葬を行う前に知っておきたい!流れ・マナー・費用・注意点

直葬を行う前に知っておきたい!流れ・マナー・費用・注意点

「直葬」とは、通夜式や告別式などの儀式を省き、火葬のみを行う葬儀のことです。「火葬式」とも呼ばれ、費用を抑えたい方や、従来のお葬式の形式にこだわらない方に選ばれる葬儀形式です。

最近では、大規模で豪華な葬儀を好まない方も増えています。ただし、直葬は事前に内容を調べておかないと、後にトラブルになるケースもあるため注意が必要です。今回は直葬の流れやマナー、費用、注意点を詳しく紹介します。

<この記事の要点>
直葬とは、通夜や告別式を行わず火葬のみを行う葬儀のこと
直葬の場合でも火葬まで遺体を安置する場所が必要
直葬では喪服に準じた服装で参列し、食事の場は設けないのが一般的

こんな人におすすめ

直葬の流れを知りたい方

直葬のメリット・デメリットを知りたい方

直葬を行う際の注意点を知りたい方

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直葬とは?

ここからは、直葬と一般的な葬儀の違いについて紹介します。臨終から骨上げまでの流れを確認しましょう。

直葬の流れ

直葬と一般的な葬儀は、流れが異なります。それぞれの流れは以下のとおりです。

一般的な葬儀の流れ

一般的な葬儀の流れ

直葬の流れ

直葬の流れ

一般的な葬儀では、1日目に通夜、2日目に参列者を招いて告別式と火葬をします。法律により、死後24時間以内は火葬してはいけないと定められているため、直葬でも安置は必要です。24時間経過後に、火葬炉の前で僧侶にお経をあげてもらいお別れをします。

具体的な流れ

直葬の流れを具体的に紹介します。ただし、葬儀社によってプラン内容が異なるため、参考程度にご覧ください。

1. 臨終

亡くなった後は葬儀社に連絡をして、遺体を搬送してもらいましょう。病院で亡くなった場合は、その場で医師に「死亡診断書」を発行してもらいます。この際、病院から葬儀社を紹介されることがありますが、きめている葬儀社があれば断るようにしましょう。

自宅で亡くなった場合は、警察によって事件性の有無を確認する検視が行われることがあります。検視が終わるまでは遺体を移動させないように注意しましょう。

2. お迎え・安置

法律により死後24時間は火葬できないため、遺体を寝台車で安置場所まで搬送します。自宅に安置できる場合は自宅へ搬送します。

自宅での安置が難しい場合は、葬儀社の安置施設へ搬送します。搬送後は葬儀担当者と打ち合わせを行い、火葬場やお坊さんの手配を進めます。

3. 納棺・出棺

故人を仏衣に着替えさせて納棺します。この際、花や故人が好きだったものを副葬品として棺に入れますが、不燃物等一部入れられないものもあります。事前に担当者に確認しておきましょう。

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4. 火葬

お坊さんを呼んで、火葬炉前でお経を読んでもらいます。その後、火葬が終わるまで控室で待機します。火葬の所要時間はおおよそ1時間です。

5. 骨上げ

火葬後に遺骨を骨壷に納めることを「骨上げ」と言います。骨上げは2人1組で、喪主から血縁の深い順に遺骨を同時に挟んで骨壷に納めます。骨は足側から拾い、最後に喉仏を納めるのが一般的です。
小さなお葬式の火葬式小さなお葬式の火葬式

直葬の割合と選ばれる理由

小さなお葬式の調査では、全国で1年以内に行われた葬儀のうち「13.3%」※が直葬という結果になりました(※対象期間:2021年2月~2022年5月 2022年5月 自社調べ)。直葬は以下のような理由から選ばれています。

・経済的な理由
・高齢化社会
・核家族化
・近隣地域との関係性の希薄化

直葬のメリットとデメリット

ここからは、直葬のメリットとデメリットを紹介します。メリットとデメリット双方を理解しておけば、直葬の特徴を最大限に生かした葬儀を行えるでしょう。

直葬のメリット

1. 通夜式や告別式を行わないため費用が抑えられる

直葬は、通夜式や告別式がない分、経済的な負担を抑えられます。

・一般的な葬儀(一般葬)の場合の平均費用:約191万円
・直葬の平均葬儀費用は約36万円
※対象期間:2021年2月~2022年5月 2022年5月 自社調べ

2. 手間や時間を抑えられる

一般的な葬儀の場合、準備に多大な時間や手間暇を費やします。しかし直葬は家族や身近な方のみの少人数で行うため、大勢の参列者への挨拶や、受付係の手配をする必要がありません。

3. 葬儀後の対応が最小限で心身の負担が軽減できる

香典返しや手伝っていただいた近所の方への挨拶回りといった、葬儀後の対応も最小限で済みます。

以上のメリットを踏まえると、直葬は以下のような方におすすめです。

・身内だけの数名で送りたい
・費用をできる限り抑えたい
・式を省きたい
・無宗教でお坊さんを呼ぶ必要がない

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葬儀を簡単に済ませるには?簡単な葬儀の費用相場とメリット・デメリット

直葬のデメリット

1. 親族の理解を得にくい場合がある

親族のなかには「直葬は故人に対して失礼だ」と、反対する方がいるかもしれません。トラブルを防ぐために、親族に対して直葬を行う理由をしっかりと説明して、事前に理解を得ておくのが賢明です。

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直葬では故人は成仏できない?特徴や注意点を解説

2. 参列を希望する方から不満が出る場合がある

直葬は基本的に身内のみで行います。そのため、「葬儀に参列できなかった」と不満を持つ方が出るかもしれません。葬儀後に弔問の機会を設けるなどして、トラブルを防ぎましょう。

3. 菩提寺に納骨できない可能性がある

葬儀の依頼先や火葬後の納骨先は菩提寺であることが一般的です。直葬の場合は事前に菩提寺の理解を得ておかないと、宗教的儀式を省いたことでお寺との関係が悪くなることもあります。場合によっては、納骨を断られることもあるので、事前に必ず相談しておきましょう。

お付き合いのあるお寺がない方は、「小さなお葬式」の寺院手配をご利用ください。日本全国・全宗派対応でご僧侶を手配いたします。

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直葬を行う際の注意点

ここからは、直葬の注意点をご紹介します。安置場所や葬祭料に関する注意点も解説するので、ぜひ参考にしてください。

遺体の安置場所を考えておく

死後24時間以内に火葬をすることは法律で禁止されています。そのため、直葬であっても火葬まで遺体を安置する場所が必要です。

自宅にスペースがある場合は、布団を敷き枕飾りを置いて故人を寝かせましょう。火葬までの日数にもよりますが、数日間安置しておく場合はドライアイスを用意します。自宅に安置できない場合は、葬儀社に相談をして安置所を手配してもらいましょう。

病院で亡くなっても、病室で長時間の安置はしてもらえません。そのため、自宅もしくは葬儀社の安置所に故人を搬送する必要があります。火葬場が混雑していると、火葬まで時間がかかることもあります。その場合は、一度葬儀社に相談してみるのがおすすめです。

役所から葬祭費が支給されない場合がある

葬儀にはまとまった費用が必要です。急な出費になることも多い葬儀費用ですが、遺族の負担を減らすために、葬儀費用の一部を負担してもらえる制度があります。

申請をすると、健康保険組合の場合は「葬祭費」、社会保険の場合は「埋葬料」と呼ばれ、自治体から喪主に給付されます。

ただし、直葬の場合は「葬儀は行われていない」という理由で葬祭費が支払われないケースがあります。そのため、事前に申請方法や申請できる人について健康保険組合や自治体に確認するようにしましょう。

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生活保護受給者でもお葬式はできる?負担費用や補助を受ける条件を解説

直葬のマナーは?トラブル対策も紹介

通夜や葬儀を行わない直葬には、どのようなマナーがあるのでしょうか。一般葬との違いが気になる方もいるかもしれません。ここからは、服装や返礼品、会食、挨拶状に関するマナーを紹介します。

喪服や喪服に準じた服装で参列する

一般的に、直葬では家族や親族のみが集まります。通夜や葬儀といった宗教的な儀式を行わないため、服装のマナーは一般葬ほど厳しくありません。そのため、喪主や遺族は喪服を着用し、他の参列者は喪服に準じた服でも問題ないことが多いでしょう。

ただし、派手な色や柄は避けて、黒のスーツやワンピースを選び哀悼の意を表すのがマナーです。

香典は状況に応じて用意する

直葬の場合、遺族が香典の受け取りを辞退することも多く、「香典は不要です」と連絡をもらうことがあるかもしれません。その場合は、無理に香典を渡す必要はありません。特に連絡がない場合は、気持ちとして香典を用意しておくようにしましょう。地域や家庭によっても考え方が異なるため、周囲の方にどうするべきか確認しておくと安心です。

香典を包む際は、故人の宗派に応じた不祝儀袋を用意し、正しい表書きを記入します。新札は使わないのがマナーです。直葬では受付がないケースも多く、遺族に直接渡したり祭壇に供えたりします。祭壇に供える場合は、自分が不祝儀袋の表書きが読める向きにして供えます。

香典を受け取ったら返礼品を贈る

参列者から香典を受け取ったら、返礼品を用意します。いただいた香典の金額の3分の1から半額程度を目安に返礼品を選びましょう。返礼品には、葬儀当日に渡す「即日返し」と四十九日で返す場合の二通りの渡し方があります。地域によっても異なるため、風習を確認しておきましょう。

食事の場は設けないのが一般的

一般葬では、通夜後に「通夜振る舞い」、葬儀後に「精進落とし」と呼ばれる会食があります。しかし、直葬では食事の場を設けないのが一般的です。

直葬に参列する場合は、食事を済ませてから向かいましょう。ただし、火葬の空き時間や火葬後の時間を使って食事の場を設けることもあります。

挨拶状を用意する

挨拶状は、葬儀が終わったことを報告する文書です。事後報告のお詫びの役割も担っているので、死亡後1週間~2週間以内を目安に送るのがマナーです。

【挨拶状の内容と例文】

報告:「葬儀は近親者にて滞りなく相済ませました」
お礼:「生前に故人が賜りましたご厚情にあらためて感謝いたします」
お詫び:「ご通知が遅れましたこと お赦しください」

上記のような内容を含めて、挨拶状を作成するとよいでしょう。挨拶状には句読点を使わない点に注意が必要です。

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直葬でのマナーまとめ!服装・香典・直葬を行うときの注意点とは?

直葬の費用の目安

直葬は一般的な葬儀に比べて、大幅に費用を抑えられます。一般的な葬儀(一般葬)の費用は、約191万円※であるのに対して、直葬の平均葬儀費用は約36万円※です。(※対象期間:2022年2月24日~2022年5月23日 自社調べ)

葬儀形式 平均葬儀費用 総額(火葬料金込) 平均葬儀費用 総額(火葬料金別)
直葬 約36万円※1 約32万円※1
一日葬 約45万円※2 約41万円※2
家族葬 約110万円※1 約106万円※1
一般葬(一般的な葬儀) 約191万円※1 約187万円※1
(※1 対象期間:2021年2月~2022年5月 2022年5月 自社調べ)
(※2 対象期間:2021年2月~2022年2月 2022年3月 自社調べ)
【各エリアごとの直葬の費用相場】
全国
北海道・東北地方関東地方中部地方
近畿地方中国・四国地方九州地方

葬儀全体にかかる費用を確認するために、直葬(火葬式)に必要な物品やサービスを以下の表にまとめました。

必要な物品やサービス
搬送2回分(病院から安置所・安置所から火葬場)
安置施設使用料(3日分)
ドライアイス(3日分)
棺・骨壺・お別れ用の花束などの物品一式
火葬料金
運営スタッフ
火葬手続き代行
<注意>
一般的に、葬儀社の料金は「葬儀そのものにかかる費用」を提示しています。
火葬料金・飲食費・お布施など宗教者手配に関わる費用は含まれていないことが多いため注意しましょう。
金額を比較する際は、費用の内訳について確認することをおすすめします。

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直葬の香典の目安

直葬の香典は、故人との関係性によっても目安が異なります。関係性に応じた香典の目安は以下のとおりです。

関係性別 香典の目安
両親 3万円~10万円
兄弟姉妹 3万円~5万円
祖父母 1万円~5万円
親族 1万円~3万円
仕事関係者 5,000円~1万円

直葬を行うための2つの手段

直葬を検討している方のなかには、自分ですべてを手配するか、葬儀社に依頼するか迷う方もいるかもしれません。ここからは、直葬を行う方法を紹介します。

自分ですべてを手配する

一般的な葬儀は準備をするのに手間や時間がかかるため、葬儀社に依頼して葬儀を行います。しかし、直葬は規模が小さいため、すべて自分で手配することも可能です。また費用を大幅に抑えられるため、経済的な理由で直葬を選ぶ方にも適した手段だといえるでしょう。

直葬の手順ですが、まず故人を安置先まで搬送して、死亡届の提出や火葬の手続きをする必要があります。死後24時間が経過するまで遺体を自宅や安置室で安置して、その間に棺や骨壺などの備品を用意しましょう。その後、指定の時間に火葬場へ遺体を搬送して、火葬と骨上げを行います。

葬儀社を選ぶ

葬儀社を探して直葬を依頼することもできます。「宗教的な儀式をしたくない」「参列者が少ない」「葬儀の手配は任せたい」という方は、葬儀社に依頼するのがおすすめです。

直葬の場合は葬儀場や装飾品が不要であることから、葬儀社の担当者の人柄や能力によって、内容に差が生まれる可能性があります。納得できる形でお別れをするためには、葬儀社を慎重に選ぶようにしましょう。

葬儀社に葬儀を依頼する際は、遺体の搬送と安置、納棺をしてもらっている間に打ち合わせをします。事務手続きや費用の支払いをしたら、直葬は終了です。

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直葬で戒名をつけてもらう場合

仏式で葬儀をする場合は、僧侶に「戒名」をつけてもらいます。直葬でも戒名をつけてもらいたい場合は、お寺に相談しましょう。

ただし、直葬に否定的なお寺もあるため、事前に相談するのが大切です。15万円~30万円を目安にお布施を用意して、「四十九日の法要は行うので、戒名をつけていただけないか」といった謙虚な姿勢でお寺に相談してみてください。

宗派を問わない霊園などに墓を建てる場合は、戒名が必要ないケースもあります。しかし、檀家であるにもかかわらず戒名をつけなかった場合は、納骨を拒否される可能性もあるため注意が必要です。

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直葬でも戒名は必要? | 判断方法や付け方を紹介

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まとめ

直葬は経済的負担や心身の負担を減らせるため、高齢化社会・核家族化が進む現代に適した葬儀として浸透しつつあります。しかし、新しい葬儀形式であるため、親族や菩提寺とトラブルになる可能性もあります。関係者に直葬を行う理由をしっかりと説明して、事前に理解を得ておくのが賢明です。

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監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
「小さなお葬式のコラム」では、合計2000記事以上を管理。
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よくある質問

よくある質問
  • 直葬と一般的な葬儀は何が違うの?

  • 直葬は自分で行えるの?

  • 直葬でも戒名をつけてもらえるの?

  • 直葬に参列する際のマナーは?香典はどうすればいい?

  • 直葬を行うメリットは?

  • 直葬を行うデメリットは?

  • 直葬を利用した方は本当に満足しているの?

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