医療の発達によって、近年では老衰で亡くなる方の割合が増えてきています。老衰について理解しておくことで、適切な準備を行えるでしょう。
そこでこの記事では、老衰とは何かや、老衰の兆候、準備について解説します。また、老衰と関わりの深い延命治療についても紹介します。
<この記事の要点>
・老衰とは、加齢によって心身の機能が低下して衰弱し自然死すること
・老衰状態になると、筋力が低下し、食事量と体重が減少して睡眠時間が長くなる
・いざというときに備えて、終末期医療や葬儀について家族と話し合っておく
こんな人におすすめ
老衰の定義について知りたい人
老衰の兆候について知りたい人
老衰への備えについて知りたい人
日常生活の中で「老衰」という言葉を使う機会があったとしても、正確に意味を理解している方は少ないでしょう。老衰の定義や何歳で亡くなったら老衰というのかについて解説します。
老衰とは、事故や病気などではなく加齢によって心身の機能が低下して衰弱し自然死することです。脳なども含んだ身体全体の機能が低下していくため、本人が苦痛を感じることは少ないといわれています。
厚生労働省の定義によると、高齢者で他に記載すべき死亡の原因がない場合とされています。つまり、高齢であっても病気などの死因があれば老衰とはされないでしょう。
加齢によって引き起こされる自然死といっても、実際、何歳になって亡くなったら「老衰」といわれるのでしょうか。何歳以上を老衰とするかについての明確なきまりはなく、医師の判断によります。ただし、90歳以上あるいは平均寿命を超えて自然死した場合に老衰とされることが一般的です。
寿命は一人ひとり異なりますので、年齢だけでは「老衰状態」と判断できません。そこで、前もって老衰の兆候とはどのようなものかを知っておけば、老衰を迎えるにあたっての心の準備ができるでしょう。
筋力が低下し、身体機能の衰えを感じたら老衰の兆候であるといえます。具体的には、以下のような症状が現れていないか注意しましょう。
・階段の上り下りなどで疲れやすくなる
・歩く距離や運動量が減る
・歩行速度が遅くなる
・握力が弱くなる
・何もないところで転びやすくなる
老化により胃や腸など内蔵が萎縮し、消化吸収機能が低下しはじめます。食事をしっかりと摂取していても栄養が十分に吸収されないため、体重が減少します。
また、筋肉量が減ることも体重の減少につながるでしょう。痩せはじめたことを実感したら、老衰の兆候であると考えられます。
胃が萎縮すると、すぐに満腹になってしまうためたくさん食べられなくなります。また、噛む力、飲み込む力が弱くなり食事が進まなかったり、味覚や嗅覚が低下して食べ物のおいしさが感じられなくなったりします。老化に伴い、食事量が減少することも、老衰の兆候の1つです。
筋力の低下によって、横になって休んでいる時間が増えてきます。同時に、高齢化のため神経細胞が減少し脳機能が低下してきます。
意識レベルの維持が困難になり、ぼんやりとして睡眠時間が長くなっていき、次第にはほぼ1日中眠っているような状態になるでしょう。
老衰は突然やってくるわけではないため兆候を感じたら、やがて訪れる老衰死への準備をする時間が持てます。ターミナルケアの検討、葬儀について話し合う、遺言書の準備などの老衰への準備について解説します。
ターミナルケアとは、終末期医療のことです。老衰などで死期が近づいた方に対して、痛みやストレスを緩和させるための看護ケアを施し、QOL(人生の質)を保つことを目指します。
本人と家族で相談をして、ターミナルケアを行うかどうか、行うのであればいつ始めるのかを検討しましょう。
本人と家族の間で葬儀について話し合い、葬儀社を選定したり葬儀の内容を決めたりしておけば、実際に執り行う際の遺族の負担は軽減されるでしょう。
また、本人が望む葬儀の形や誰に参列してほしいかなどを具体的に示し、直接葬儀社と相談することもできます。
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老衰死とは?穏やかな最期を迎えるために家族がやるべきこと
財産があり遺産相続に関して明らかにしておきたいことがあったり、生命保険の受け取りがある場合には、遺言書を準備することで遺族間のトラブルを未然に防げるでしょう。ただし、法的に有効な遺言書を作成するためには、正式な形式を守らなければならないので注意しましょう。
人生の最期をどのように過ごしたいのかということは、とても重要な問題です。本人の意思が確認できなくなり、家族が判断しなければならない場合もあります。そのため、できれば事前に本人の意思を確認しておきましょう。
自宅で最期の時を迎えたいのか、病院がいいのかということに加えて、延命治療をどうするのかが大きなテーマとなります。リビングウィルを作成することも検討しましょう。
リビングウィルとは、終末期の医療について自分の意思を生前に示しておく文書のことです。自分が意思表示できなくなったときに、人工呼吸器、人工栄養補給、輸血等の生命維持に対する措置をどうしてほしいのかを明らかにしておき、本人が人生の最期まで自分らしくいられるようにします。
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誰もが避けては通れないのが死です。老衰で亡くなる方が増えている中で、老衰についてよく理解し、適切な準備を行うことの重要性は増しています。最期まで自分らしく人生をまっとうできるように、しっかり家族と話し合っておきましょう。
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