火葬
火葬の流れ
納めの式
お棺は霊柩車から降ろされると、炉前に置かれます。祭壇用の小机があるので、位牌・遺影などを飾ります。僧侶が納の式の読経しますので、喪主から縁の深い順に焼香します。納めの式が終わり、棺をかまどに納める時は合掌して見送ります。
火葬の時間はおよそ1時間~2時間かかります。その間、一同は控え室で待ちます。
骨上げ
火葬が終わった後のご遺骨を骨壷に納める「骨上げ」をします。骨上げは木と竹の箸を一対にして男女2人が1組になって行います。これは「はし渡し」といい、故人が「三途の川」を渡れるようにと願いを込める意味があります。
1、2片拾ったら次の人に回します。最後に、故人様と最も縁の深い人が「のど仏(舎利)」を拾います。
分骨を希望する場合は事前に葬儀社・葬儀屋に申出て分骨用の骨壷を用意してもらうといいでしょう。
地域によっては、のど仏だけを納める場合もあります。
身を清める
火葬場から帰った際は、入り口で塩と水を使って身を清めます。
指先に水をかけてもらい、塩をひとつまみ胸のあたりと背中にかけてもらいます。お清めは自宅で待機している世話役やお手伝いの人にやってもらいます。
塩は喪服の生地を痛めやすいため、最近では玄関先に塩を敷き、踏んで清めるという方法があります。
※仏教では死を穢れと扱わないため、清めの塩は必要ないとしています。
もし、本当に必要かどうかと悩まれた場合は、信仰する宗教によって判断してください。
遺骨を迎える
遺族が火葬場に行っている間に、留守番係は2段か3段で小机や箱などに白い布をかけて後飾りの祭壇を作ります。そこにご遺骨を収めます。
仏教の教えでは、四十九日の忌明けまで位牌やご遺骨を仏壇に納めることができないので、その間は後飾りの祭壇に安置しておきます。
還骨法要
後飾りの祭壇に遺骨を安置した後「還骨法要(かんこつほうよう)」を営みます。宗派によっては「還骨勤行(かんこつごんぎょう)」「安位諷経(あんいふぎん)」ともいいます。
最近では遠方から来る親戚などへの配慮から「還骨法要」と「初七日法要」を併用して営むことが多くなってきています。これを「付七日」または「繰上げ初七日」といいます
精進落とし
遺骨迎えの後に僧侶を始め、葬儀・葬式でお世話になった人たちを慰労するために精進落としをします。これは初七日の間、精進料理を食べていた習わしからきており、忌明けの食事という意味も含まれています。