故人を供養するための法事は、長い年月をかけられます。しかし、どのくらいまで法事を行うべきなのかわからず、悩んでいる方は少なくありません。法事は何回忌まで執り行えばよいのかを知っておけば、事前の準備がスムーズに進み、遺族の負担を軽減させることが可能です。
この記事では、法事を何回忌まで行うべきか、弔い上げのことや宗派による違いを紹介します。また、法事の手順やマナーについても解説しますので、これから法事を準備する方はぜひ参考にしてみてください。
<この記事の要点>
・法事は三十三回忌まで行うのが一般的
・弔い上げとは故人の供養が終わることを指す
・浄土真宗は三十三回忌、神道は三十年祭で弔い上げとなるのが一般的
こんな人におすすめ
法事を何回忌まで行うべきかを知りたい方
弔い上げとは何かを知りたい方
宗派による法事違いを知りたい方
法事は何回忌まで続けていくべきか悩むことでしょう。多くは三十三回忌まで行います。その後は法事が終わったとする「弔い上げ」となります。ただし、法事を何回忌まで行うべきかどうかは、住んでいる地域や宗派、寺院により異なります。お墓がある寺院に直接確認を取る方法が確実なので、迷ったら寺院に相談しましょう。
寺院に相談しにくい場合は、無料相談を受け付けている専門業者に連絡するのがおすすめです。年回忌法要の内容は以下の通りになります。
故人が亡くなった翌年に執り行います。一周忌は、人を多く集めて遺族や親戚、知人といった多くの方が参加し、盛大に行われることがほとんどです。
故人が亡くなってから2年目に行います。遺族や親戚、知人が参加し、読経や焼香を行いますが、一周忌よりは規模は小さくなる場合が多いでしょう。
三回忌以降は遺族や親族のみが参列者となり、小規模で法事を行うことが多くなります。また、十七回忌を過ぎた後は、法事を省略するという家庭もあります。法事は回数を重ねるごとに段々と規模が縮小されていくのが通例ですが、親族や遺族、故人の意向もあるので、一人で決めず家族とよく相談して法事の内容を決めるとよいでしょう。
弔い上げとは、故人の供養が終わることを指します。弔い上げの後は他のご先祖様と共に供養されていくため、故人の個別での供養は行われません。
弔い上げには明確なルールがなく、宗派や寺院で内容が異なります。同じ宗派でも、地域で時期の差があります。多くは三十三回忌、もしくは五十回忌で弔い上げになりますが、個人で判断せず、お世話になっている寺院に確認を取ることがおすすめです。
子供のいない家庭は、墓を継ぐ人がおらず、法事の継続が難しいこともあります。また、自分自身も高齢にさしかかり、法事を執り行うのが負担になっているケースも少なくありません。その他にも、引っ越しなどの環境の変化で、お墓の管理が難しい方も多くいます。その際には、早めに弔い上げを行うとよいでしょう。
ただし、早めに行いたい場合は、個人で判断はせず、寺院と話し合うことが大切です。年末年始やお盆、お彼岸シーズンは寺院側も予定が立て込んでいることが多いので、余裕を持って早めに相談しましょう。
同じ仏教でも、宗派により法事の内容や何回忌まで行うかの差があります。ここからは宗派による一般的な違いを紹介します。しかし、同じ宗派でも地域や寺院によって特徴が異なる場合があるので、事前に確認することが肝心です。馴染みが深い神道とキリスト教の法事についても、あわせて紹介します。
十七回忌までは通常通りに行い、二十三回忌・二十七回忌を省略します。その代替に二十五回忌を行い、三十三回忌に弔い上げとなることも多いようです。ただし、五十回忌や百回忌などで法事を行うこともあります。
真言宗と同様に、一周忌から十七回忌まで行います。二十三回忌・二十七回忌も行いますが、省略して二十五回忌を行う場合もあります。
日蓮宗には、弔い上げという概念が存在しません。法事を行っていた方が亡くなった時点で法事が終了するケースが多いです。
浄土真宗では、法事を行いません。他の宗派では、故人が極楽浄土へ向かうために法事を行いますが、浄土真宗の考え方では、亡くなった後すぐに極楽浄土へ行くとされます。その代わり、年忌法要では親族が集まって故人を偲びます。
浄土真宗は三十三回忌の時点で弔い上げとなりますが、弔い上げの考え方をそもそもしない、という住職の方もいます。弔い上げを考えている方は、事前に寺院側と相談しておくとよいでしょう。
神道は、亡くなった方が家や子孫を守る神様になる、という考えを持っています。よって、故人を極楽浄土へ送り出すための法事という概念がありません。その代わり、霊祭と呼ばれる行事があります。
霊祭は、故人が亡くなってから50日目に行う五十日祭、100日目に行う百日祭などがあります。その後は一年祭、三年祭、五年祭、十年祭が行われ、十年祭以降は十年ごとに年式祭が行われます。弔い上げは三十年祭の時期に行われることが多いでしょう。
キリスト教は死の概念が仏教と根本的に異なります。死は祝福されるべきという考えのため、逝去した後の供養は行いません。さらに、同じキリスト教でもカトリックとプロテスタントで死に対する考え方が異なります。
日本国内では仏教に合わせて、追悼ミサや集会などが行われています。地域や教会により異なりますが、一般的には亡くなってから1年以内に行われることが多いです。それ以降は弔いを行う行事はほぼありません。短い期間で故人を偲ぶため、弔い上げという考え方をしないのがキリスト教の特徴です。
一周忌や三回忌といった違いはありますが、法事の手順はおおむね共通しています。そこで、手順を事前に知っておけばスムーズに法事を進められるでしょう。直前になって慌てることがないよう、余裕を持って準備しましょう。
まず寺院に連絡して、法事を行う日時や場所の相談をしましょう。時期によっては寺院側の予定が詰まっていることもあるので、法事の2ヶ月前を目安に連絡するのがおすすめです。日程を決めたら、会食の有無やお布施の金額、お布施を渡すタイミングや交通手段を確認しておきましょう。
法事を寺院で行わない場合、別途会場の予約が必要となります。また、集まった方々と食事を行う場合も予約が必要になるので、会場でそのまま食事ができるか確認しておきましょう。時期によっては混雑することもあるので、余裕を持って予約をしておくのがおすすめです。
法事に参加していただいた方たちへ渡す返礼品は、業者と相談して決めておきましょう。正確な参加人数が決まってから注文数を確定することが重要です。供花を出す場合は、誰が出すかを相談して決めておく必要があります。
返礼品は地域や寺院によって用意の仕方が異なるので、地域の慣習と寺院のやり方を事前に確認しておきましょう。迷った場合は専門知識がある業者と相談しながら進めると、スムーズに決められます。
法事の内容が決まったら案内状を送付します。近しい相手であれば、電話やメールで済ませるケースもありますが、普段会わない親戚には案内状を送付するとよいでしょう。相手の都合もあるので、遅くても法事の1ヶ月前には案内状が届くように手配するといった配慮が大切です。
法事のマナーは寺院や遺族の考え方によって細かく異なります。以下では一般的なマナーを紹介しているので、法事を行う際の参考にしてみてください。
法事を盛大に行いたいのであれば親戚を呼ぶ必要がありますが、必ずしも親戚を呼ぶ必要はありません。親戚が出席したいと申し出てきた、もしくは故人の意向がある場合は、遺族と相談して招待を決めましょう。
親戚が遠くに住んでいたり、高齢だったりする場合には出席が負担になる可能性があります。このような際は、法事を行うことは伝えておき、後は家族のみで行うとよいでしょう。
一般的に三十三回忌で弔い上げとなることが多いですが、この間に毎回法要を行うことは稀です。一周忌以降は故人ではなく、遺族のために行われます。寺院が遠くて開催が難しい、家庭の都合で開催できないなど、法事が行えない事情もあるので、無理をして法事を開く必要はありません。
親族以外が参加する三回忌までは喪服を着用しましょう。家族や親族のみで行う場合も、三回忌までは喪服で参加することをおすすめします。ただし、それ以降は黒のスーツやワンピースなど、シンプルな服装で参加するのが望ましいといえます。
靴やバッグなどの小物もすべて黒で統一しましょう。華美なアクセサリーは避け、結婚指輪とパールのネックレス、もしくはオニキスなどシンプルなネックレスのみに限定することが大切です。
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故人を偲ぶ法事は長い年月をかけて執り行われます。一般的には年忌法要を進めていき、三十三回忌で弔い上げとなるケースが多いです。ただし、その時期は住んでいる地域や寺院によって異なります。法事の前にきちんと調べて、法事を依頼する寺院に確認しておくのが確実です。
法事をスムーズに行うには、専門家と相談する方法がおすすめです。小さなお葬式では全国統一の高品質と低価格で、ご遺族の要望にお応えします。コールセンターには専門の相談員が常に在籍しているため、葬儀にお悩みの方はお気軽にご相談ください。
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