故人の葬儀が終わった後は四十九日や一周忌といった法要を執り行うのが一般的です。しかし、法要は三回忌や七回忌、百回忌など長く続く場合があります。そのため、回忌法要をいつまで続けるべきか悩む方もいるのではないでしょうか。
この記事では、回忌法要をいつまで執り行うべきか解説します。また年忌法要の数え方や法事の段取りについても紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
<この記事の要点>
・回忌法要は故人の祥月命日に行い、一般的には三十三回忌で弔い上げをする
・年忌法要は「亡くなった年数+1」で数え、主に「3」と「7」がつく年に行う
・法事を行う際は、まずお寺に相談して日にちを決める
こんな人におすすめ
回忌法要をいつまで行うのかを知りたい人
年忌法要の数え方を知りたい人
法事の段取り・流れについて知りたい人
回忌とは、故人の祥月命日(亡くなった月日と同じ月日)あるいはその日と近い日に、供養として執り行う法事・法要のことです。
回忌法要は宗派によって五十回忌や百回忌と長く続く場合もありますが、現実的にそこまで執り行うケースはほとんどありません。この記事では、一般的に回忌法要はいつまで行うのかを解説します。
最後の年忌法要を「弔い上げ」といい、三十三回忌で弔い上げとするのが一般的です。とはいえ、年忌法要をいつまで行うかは地域や宗派によって異なります。弔い上げをいつにするか悩んでいる場合は、遺族や親族間でよく話し合って決めましょう。
昔と比較して、価値観の多様化や高齢化社会など、時代の変化によって法要の回数は減少傾向となってきています。特に七回忌以降は規模を縮小して行う場合が多く、三十三回忌よりも前に弔い上げとする家庭も増えています。
法要の回数は宗派によって異なる場合があります。たとえば真言宗では一周忌から十七回忌まで行い、二十三回忌と二十七回忌を省略して二十五回忌を行うのが一般的です。
弔い上げは三十三回忌とされていますが、その後も「五十回忌」「百回忌」と遠忌(えんき)と呼ばれる年忌法要が行われます。
臨済宗では三十三回忌を弔い上げとし、その後は法要を行わないとされています。このように宗派によって法要の回数は異なります。また同じ宗派でも、家庭によって法要の回数が異なる場合もあります。
法要には年忌法要のほかに「忌日法要」もあります。忌日法要とは、亡くなった日を「忌日」とし、忌日から7日ごとに行う法要のことです。基本的には初七日から四十九日までの計7回行われますが、現代ではすべて行うことはほとんどありません。
葬儀と合わせて初七日法要を済ませ、そのあと四十九日法要のみを行う家庭が多いでしょう。また忌日から100日を目処に、百箇日法要を行う家庭もあります。
年忌法要の数え方は間違えやすいので注意しましょう。亡くなってから1年後の命日は一周忌ですが、亡くなってから2年後の命日は三回忌となります。つまり2年連続で法要が行われることになります。「周忌」と「回忌」は意味が異なるため、気をつけましょう。
回忌の数え方は、「亡くなった年数+1」と覚えるのがポイントです。亡くなってから2年後は三回忌、亡くなってから6年後は七回忌となります。年忌法要は主に「3」と「7」がつく年に執り行います。年忌法要一覧は以下のとおりです。
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年回忌法要と法事の流れ|施主になる前に理解しておこう
回忌 | 亡くなってからの年数 |
一周忌 | 満1年 |
三回忌 | 満2年 |
七周忌 | 満6年 |
十三回忌 | 満12年 |
十七回忌 | 満16年 |
二十三回忌 | 満22年 |
二十五回忌 | 満24年 |
二十七回忌 | 満26年 |
三十三回忌 | 満32年 |
三十七回忌 | 満36年 |
四十三回忌 | 満42年 |
四十七回忌 | 満46年 |
五十回忌 | 満49年 |
法事ではやることが多く、スムーズな進行のためにも段取りや流れを把握しておくことが大切です。ここでは法事の段取りや準備について解説します。
法事を行う際は、なるべく3ヶ月前までには法事を行う旨をお寺に相談して、日時や場所を決めておきましょう。会場は自宅や菩提寺にするのが一般的ですが、規模が大きい場合は葬儀会館やホテルを借りる場合もあります。
日程は故人の祥月命日が理想ですが、参列者が集まりやすい土日に設定するのもよいでしょう。祥月命日に法事を行わない場合は、祥月命日より前の日に設定しましょう。所要時間は法要開始からお墓や会場への移動時間、雨天の場合の移動手段なども考慮して決めることが大切です。
法要が終わった後は、お斎(おとき)と呼ばれる食事会を行うのが一般的です。日程が決まったらお斎の会場を決め、予約しておきましょう。
予約する際にはおおよその人数を忘れずに伝えておきます。お斎を行わない場合は、案内状で事前にお知らせしておきましょう。参列者に持ち帰ってもらう料理の折詰やお酒の準備も必要です。。
法事の案内状を作成し、参列してもらう方に送ります。出欠の返事用として返信用のハガキを同封して送ります。親族や近親者のみで法事を行う場合はメールや電話でも差し支えないでしょう。
お斎の席順については、僧侶は上座の中で最も故人に近い席(位牌と遺影に最も近い席)に座ってもらい、僧侶の隣には施主が座ります。
次に親族以外の参列者、親族の順に座るのが一般的です。お斎は参列者をもてなす席であるため、故人と関係が近い人ほど下座に座ります。
僧侶に渡す「お布施」や「御車代」、僧侶が会食に参加しない場合の「御膳料」を用意しておきます。参列者には実用品やお菓子、お茶などの「引き物」を用意しましょう。
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四十九日法要、参列者の持ち物とは?施主側の準備についても解説
法事の当日は以下の流れで進行するのが通例です。
1.施主・参列者着座
2.開式の挨拶および僧侶の入場
3.僧侶読経
4.お焼香
5.読経法話、僧侶退場
6.閉式の挨拶
7.お斎
8.施主挨拶、引き物を参列者に渡す
9.閉式
菩提寺で法要をした場合や法要会場がお墓と近い場合は、僧侶による法話の後にお墓参りをすることもあります。
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回忌法要をいつまで行うかについて特別な決まりはありません。地域や家庭、宗派によっても異なるため、親族間で話し合うことをおすすめします。ただ、年忌法要は三十三回忌で弔い上げとするのが一般的です。
いつまで回忌法要を行うべきか相談したい場合は「小さなお葬式」へご相談ください。小さなお葬式では24時間365日専門のスタッフが、葬儀のマナーや気になる疑問に関してお答えいたします。お気軽にお問い合わせください。
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