改葬で墓石を撤去した後はどのように処分されるのでしょうか。ご先祖様の魂が眠っていた墓石が処分された後どう扱われるかがわからず、なかなか改葬が始められないという方もいるかと思います。処分後の墓石の利用方法がわかると、精神的にも余裕ができるでしょう。
この記事では、墓石を処分する方法やその費用等を紹介します。これから墓石を処分しようと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
<この記事の要点>
・墓石の処分にかかる費用は1平方メートルあたり約8万円~約15万円が目安
・墓石を処分する際、お墓を管理している人への連絡は必ず工事前に行う
・墓石を処分する際は親族や業者、僧侶など関係者への報告はこまめに行うことが重要
こんな人におすすめ
墓石の処分について知りたい方
墓石の処分にかかる費用を知りたい方
墓石の処分にかかる費用を安く抑える方法を知りたい方
墓石の処分には2日ほどかかります。墓石はそれほど大きくないですが、重量があるためどうしても重機を使用しなければいけません。よって、作業の日数は重機の作業のしやすさに依存します。
もしも撤去するお墓が重機の入りづらい場所にあるのであれば、処理の日数は多めに見積もっておきましょう。
墓石の処分にかかる費用は1平方メートルあたり約8万円~約15万円が目安です。土地面積が広いほど費用も高くなります。
また、面積による費用の他にも、重機の台数や墓石の個数によっても費用は高くなります。費用は業者ごとに大幅に異なるため、事前に見積もりを出してもらうことが大切です。
墓石の処分は場合によっては多額の費用がかかります。よほど予算に余裕がない限り、できるだけ費用は抑えたいところです。
とはいえ、費用を抑える方法なんて存在するのか、疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
実は、墓石の処分費用を抑える方法は以下の通り存在します。
・なるべく多くの業者から見積もりを出してもらう
・手続きは代行を使わない
・重さ1kgあたりいくらかかるかを調べる
石材店の指定がないのであれば、なるべく多くの業者から見積もりを出してもらいましょう。1つの業者からしか見積もりを出さないと、他の業者の方が安かった場合に後悔することになります。
また、多くの業者から見積もりを出してもらうことで、自分の要望に合う業者を選ぶことが可能です。費用を抑えると同時に、処分を円滑に行うためにも見積もりはたくさん出してもらいましょう。
処分には手続きが必要ですが、複雑で面倒なため代行を使う方が多くいるでしょう。しかし、代行を使うと別途料金がかかるため費用が嵩んでしまいます。費用を抑えたい方は手間がかかり少々面倒ではありますが、手続きは代行に任せず自ら行うことがおすすめです。
また、手続きが複雑でどうしても代わりにやってほしい方は、役所の職員に尋ねると細かく教えてくれるでしょう。
業者の中には面積ではなく、墓石の重さで料金を決定するところもあります。お墓によっては面積ではなく重さで計算した方が安く済むこともあるため、重さで料金を決める業者を選びましょう。また、重さでの料金設定は地域ごとに相場が異なります。
料金を多く取られないためにも事前に確認しておきましょう。
・北海道 | ~500円/10kg |
・東北 | ~500円/10kg |
・中部 | ~800円/10kg |
・近畿 | ~800円/10kg |
・中国 | ~500円/10kg |
・四国 | ~500円/10kg |
・九州・沖縄 | ~1,000円/10kg |
ここからは墓石の撤去から処分までの流れについて解説します。工程が多く複雑に想われがちですが、1つでも欠けると墓石の処分ができなくなるのでしっかりと確認しましょう。一連の流れには1日~2日ほどを要するので、ご自身の予定と照らし合わせてみましょう。
まずはじめに、親族へ墓石を処分しようとしている旨を相談します。この工程はただの報告に思えますが、決してそうではありません。というのも、なかには反対する方もいるからです。そのため「処分が決定した」といった一方的な報告は控え、話し合いを行うようにしましょう。親族の承諾が得られたら次の工程に進みます。
お墓を管理している人に連絡しましょう。寺院の場合は僧侶、霊園の場合はスタッフが該当します。特に寺院の僧侶には供養等でお世話になるため、突然の報告をすると良い気分はしないでしょう。必ず工事を行う前に報告することが大切です。
関係者への報告や相談が終わったら、いよいよ処分を担当する業者を選びます。適当な業者選びは避けましょう。複数の業者から見積もりを出してもらい、自分の予算にあったところを選ぶことをおすすめします。
また、料金が安すぎたり高すぎたりする業者も控えましょう。料金を安くするがあまり、サービスの質が落ちては意味がありません。実際にあったケースでは、撤去した墓石を不法投棄していたという事例もあります。一方で、多額の料金を請求してくる業者も選ぶのを控えましょう。
遺骨の移動先を決定します。少し早い気もしますが、受け入れ先がなかなか決まらないことも考慮しましょう。工事が終わっても受け入れ先が決まらない場合は、一旦遺骨を自宅などに保管しておく必要があります。
自宅が遠いところにある場合は、遺骨の輸送に時間がかかるため、この工程は早めに済ませておきましょう。
次に遺骨を取り出す権利を得るために、改葬許可証を手に入れる必要があります。しかし、改葬許可証は役場に行けば手に入るわけではなく、いくつかの書類を揃えないと手に入りません。
改葬許可書を手に入れるために必要な書類は以下の通りです。
・改葬許可申請書
・受け入れ証明書
・埋葬許可証
これらもそれぞれ入手場所が異なるのでよく調べるようにしましょう。
改葬許可証を手に入れたら次は処分するお墓から遺骨を取り出します。納骨室の開閉には力が要るため、自力では無理だと思ったらすぐに石材店へ連絡しましょう。
遺骨を取り出したお墓から魂抜きをし、墓石を魂が宿っていない状態にしましょう。そしてようやく処分工事が開始されます。工事は重機で行われますが、万が一進入できないような場所にお墓がある場合は手作業になるでしょう。
原状回復をして土地を返還しないといけないため、手作業では時間がかかることを覚えておいてください。
墓石は撤去された後、一体どのように利用されるのでしょうか。基本的な用途としては「産業廃棄物」「有価物」に二分化されます。
処分と言いつつ形をそのまま維持して、お墓として再利用されます。中古品として販売というより、利用者が引っ越し先に移してそのまま再利用するといった形です。この場合は撤去費用の他に運搬費用もかかります。
墓石の一部を切り出して、別のものに加工するケースもあります。代表的な例は以下の通りです。
墓石を身につけておきたい方は数珠に加工して、肌身離さず持っておくようです。一部の地域では「縁添珠(よりそいじゅ)」と呼ばれています。
数珠と同じく墓石の一部を切り取って仏像に加工する方もいます。この場合は身につけるのではなく、仏壇に飾ったり神棚に飾ったりするようです。
墓石を処分する際には下記のような注意点が存在します。
・不法投棄は絶対にしない
・関係者への報告を忘れない
これらを無視してしまうと、取り返しのつかないことになる場合があるので注意しましょう。
費用を削減したいがあまり撤去を自力で行い、取り出したお墓を不法投棄する方がいるようです。費用を節約したい気持ちは理解できますが、不法投棄は違法なので絶対にやめましょう。
親族や業者、僧侶などへの報告はこまめに行いましょう。墓石の撤去は大掛かりで多くの方の協力が必須です。報告を怠ると関係者の方は混乱する一方でしょう。
墓石を処分してくれる業者は、最後まで責任を持ってくれるところを選ぶことが大切です。とはいえ、よい業者の判断基準がわからない方も多くいるでしょう。
そんな方は以下のような判断基準で選びましょう。
・産業廃棄物収集運搬業の許可を得ている業者を選ぶ
・マニフェストを発行してくれる業者を選ぶ
・見積もりを出してくれる業者を選ぶ
・親交のある信頼できる業者を選ぶ
ここからは処分業者選びのコツを紹介します。
本来、産業廃棄物の運搬を行うには都道府県に許可を取る必要があります。つまり、この許可が降りていない業者は処理を行ってはいけません。業者を選ぶときは、産業廃棄物収集運搬業の許可を取っているか確かめましょう。
マニフェストとは産業廃棄物を正しい方法で処理をしたという証明書です。よって、マニフェストを発行してくれない業者には依頼しないようにしたほうが賢明です。このマニフェストは不法投棄をしていないという証明になるため、大切に保管しておきましょう。
見積もりを出してくれる業者を選びましょう。見積もりを出さない業者は、後で法外な値段を請求してくる可能性があります。
万が一、そのようなことが起きた場合は料金を支払わず、弁護士や警察等に報告しましょう。
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墓石は正式な手続きを経て、都道府県に許可された業者によって処分されます。費用の目安としては1平方メートルあたり8万円~15万円ほどかかるため、見積書を比較するなどして節約しましょう。
また、信頼できる業者を選ぶためには、産業廃棄物収集運搬業の許可を得ているか確認したり、マニフェストを発行してくれるかを確認したりすることをおすすめします。
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