死亡の判定基準を解説|「死」には3つの定義がある

死亡の判定基準を解説|「死」には3つの定義がある

大切な人の最期と向き合うにあたって、そもそも「死亡」とはどういった判定基準から判定されるものなのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。

特に自宅で家族を看取る場合は、誤った判断を自分たちでしないために、死亡の判定基準や救急車を呼ぶときの行動について知っておきたいところです。

そこでこの記事では、「死亡」の判定基準について解説します。

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「死亡」とは?|3つの判定基準を解説

死亡とは、人が亡くなることを意味します。火葬や葬儀もこの死亡をもって行われるのが特徴です。そしてこの死亡は、「医師の判断」によって決まることが定義づけられています。

「死亡」を判定するのは医師

人が死に至ったかどうかを判断できるのは、日本国内においては「医師のみ」と法律で決められています。そのため、病院ではない自宅や外出先で死亡した場合でも、最終的な死亡診断は医師によって行われます。

医師でない人が、「亡くなった」と独断で判定することは法律違反の対象にあたります。実際に、医師ではなく介護施設の職員が医師を装い、死亡判定を行ったのち死亡診断書の日付を入れてしまったというケースがありました。このことは当時ニュースにもなりました。

そのため、自宅で療養していた家族が明らかに息を引き取ったと見られる場合でも、自分たちで死亡の判断をしたり、葬儀や火葬の手配を進めたりしてしまわないように気をつけましょう。

医師が確認する死亡の3つ判定基準とは

医師はどのような点を見て、人が死亡しているかどうかを判定するのでしょうか。ポイントは3つあります。

・呼吸の停止
・脈拍の停止
・瞳孔拡大

上記の3つを確認した上で、医師は死亡診断を行うのが特徴です。呼吸の停止、脈拍の停止、瞳孔拡大の症状がすべて確認できた場合は、その人は医師の判断によって死亡した扱いになります。

また、より医学的な観点での表現をするのであれば、「死亡」の定義とは、以上の3つの判定基準によって医師に死亡したと判定された状態を示すのが特徴です。

この3つの判定基準を知っていたとしても、何らかの方法をもって医師に立ち会ってもらい、息を引き取ったという死亡宣告をしてもらう必要があります。

死亡の中でも脳死の判定基準とは

死に至る際のあらゆるケースの中でも、特殊な基準をもつものに「脳死」があります。脳死には臓器移植もかかわってくるため、判定基準は通常と異なるのが特徴です。

はじめに「脳死とは」について整理した上で、脳死の判定基準について解説します。

脳死とは何か

脳死とはその言葉の通り、脳が働かなくなってしまった状態のことを示します。

混同されやすいものとして、長い間意識が戻らない状態の「植物状態」が挙げられます。しかし、植物状態は脳死とは異なり、治療によって回復する見込みがあるのが特徴です。

一方で脳死の場合は、医師によって治療でも回復することはないと判断された状態を指します。ただし、脳死は脳だけが機能を停止した状態になるため、人工呼吸器のサポートがあれば心臓は活動することができます。

脳が停止し回復する見込みがないと判断された場合は、臓器も同じように機能を停止する前に、特定の臓器の移植が行われる場合があります。日本では法律により、臓器移植を行うことを前提とした場合でのみ、脳死は人の死として扱われます。

脳死の判定基準

日本で脳死の判定をする場合は、臓器移植法で決められた判定基準によって行われます。判定基準は以下の通りです。

・臓器提供者が脳死状態
・臓器提供者が臓器提供者になるという意思表示を脳死になる前に行っていた
・家族の同意を得ている

上記の3つの条件を満たせば、その人は脳死によって亡くなったものと判断され、臓器提供も可能となります。

この基準をもって息を引き取ったと判断してよいのかは、実際のところ、現在も賛否両論があります。しかし、脳死判定にかかわる法規範が設けられたことで、臓器提供により命が助かった人がいるのも事実です。実際に、日本では年間100人前後の人が死後に臓器提供を行っています。

失踪者・生死不明の人の死亡の判定基準

続いて、失踪者や生死不明の状態にある人を死亡したと判断するときの基準について確認しましょう。

失踪・生死不明の現状

2011年3月に起こった東日本大震災では、当時のデータで行方不明者は3,021人にも及びました。このように、災害などが原因で家族が行方不明・生死不明の状態になってしまうことは少なくありません。

ほかにも、何らかの事情で、自ら行方をくらませて連絡が一切取れなくなってしまうこともあれば、事件に巻き込まれて行方不明の状態になってしまうこともあります。

このように、警察に失踪の届け出がなされ受理されたケースは、2020年のみのデータでも7万7,000人を超えています。

失踪して生死不明の状態にある人は、特定の条件をもって死亡したものとして判定することが可能です。

失踪・生死不明からの死亡の判定基準とは

失踪した人は、家庭裁判所での手続きを主に家族が行うことで、法律上死亡したものとして扱うことができます。生死が一切わからない状態でも、この手続きは、最後に連絡を取った日から7年経過した時点で行うことが可能です。これを「失踪宣告」といい、この失踪宣告が行われたら、死亡届の提出ができるようになります。

また、混同されやすい制度として「認定死亡」というものもあります。認定死亡とは、災害や事故などで遺体が見つからない場合でも、官公庁が現場の状況から総合的に判断を行い、亡くなったものとして認定をすることです。失踪宣告と認定死亡の違いは、失踪宣告には生存している可能性があることも含まれているという点です。

自宅で家族が死亡したときの正しい手順

ここからは、自宅で家族が亡くなったときに行うべきことを解説します。

法律により、医師の資格をもっていない限り、家族が亡くなったかどうかを判定することはできません。誤った判断を行わないよう、自宅で家族が息を引き取ったときの行動・手順はしっかりと身につけておきましょう。

息を引き取った可能性があると思ったら

まず、大切なのはしっかりと落ち着いたうえで、かかりつけ医に連絡し自宅に来てもらうことです。危篤状態であれば亡くなる前に自宅に来てもらうか、家族で病院に連れていく必要があります。

最期は慣れ親しんだ家族と共に迎えたい、安心できる自宅で最期を過ごしたいという考えを持つ方は、現代において多く見られるようになりました。それに伴って、家族を看取る方の数も増えてきています。

しかしそこで迷ってしまうのが、死亡の判断です。自分たちで死亡を判定することはできないため、病院と違って医師のいない自宅では、どういった行動を取るべきか困ることも多いでしょう。ましてや大事な家族のご臨終ですから、悲しみやショックからパニックになってしまうことも少なくありません。

突然自宅で死を迎えた場合

かかりつけ医がおらず、特に療養もしていなかった方が自宅で死を迎えたケースでは、警察や救急に連絡する必要があります。その理由は、事件性がある可能性も否定できないためです。

この場合は遺体を動かすこともしてはいけないため、まずは速やかに警察や救急に連絡を行いましょう。病気や事故だけでなく、自殺などの場合も同様です。

医師から死亡の判定が行われる

自宅にかかりつけ医に来てもらったら、死亡の判定を行ってもらいます。医師は、呼吸・脈拍・瞳孔にかかわる判定基準をもって、亡くなったかどうかを判定します。死亡診断書は、このときに書いてもらいます。

一方で、事故や自死などで突然亡くなったケースにおいては、警察の介入による検死が必要です。このとき警察から渡されるのは、死亡診断書ではなく死体検案書になります。死亡診断書・死体検案書は、どちらをもらうにしても葬儀や火葬を行う際に必要な書類になります。

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死亡診断書と検案書の違いは?コピー忘れは再発行できる?

遺体を安置し葬儀・火葬の手配を行う

死亡診断が行われた後は、遺体の安置をする必要があります。安置する場所は主に、亡くなった家族のベッドや布団です。

遺体の安置後に、家族は葬儀や火葬の手配を行います。また、原則として死亡の判定ができるのは医師のみですが、息を引き取ったとわかった時点で、葬儀の手配や身内への連絡は早めに行っておいた方がよいでしょう。

家族が医師のいない自宅で亡くなると慌ててしまうことは多いですが、まずは落ち着いて行動することが大切です。適切な手順で、家族をしっかりと見送ってあげましょう。

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まとめ

死亡の判定基準には、呼吸・脈拍・瞳孔の3つのポイントがありますが、基本的に死亡の判定が可能なのは医師のみです。そのため、自宅で療養していた家族が息を引き取った可能性があるときは、速やかに医師に連絡して来てもらうことが重要です。

大切な人の死に際してパニックにならないためには、このように死亡における判定基準の基礎知識を前もって知っておくことが大切です。とはいえ、ご臨終の際や危篤状態にあるときなどは、どうすればよいのか判断に迷うことも多いでしょう。

死亡の判定について、そして死亡診断後の葬儀の手配について、困った際には小さなお葬式へご相談ください。ご家族が行うべき行動について、適切にサポートいたします。

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監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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