「弔事用切手」はなかなか見る機会のないものなので、どのようなものか分からないという方もいるでしょう。弔事用切手は、普段よく見かける切手とは違い、喪中はがきや法事の案内などを送る際に貼るため、使用用途が限られています。
また、弔事用とは全く逆の用途で使用される「慶事用切手」というものもあります。こちらはお祝い事の招待状に使用し、弔事用とは柄も種類の数も異なります。それぞれの特徴をよく理解し、間違えて使わないように注意が必要です。
この記事では、弔事用切手とはどういうものか、慶事用切手との違いは何かについて解説します。弔事用はがきを送る理由や、喪中はがきを送る際の注意点に関してもあわせて解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
<この記事の要点>
・弔事用切手は、弔事用はがきを送るときに使う切手で1種類のみである
・慶事用切手は華やかなデザインで2種類あるが、弔事用切手は暗めの色合いで1種類のみ
・郵便局の窓口であれば弔事用切手を1枚から購入できる
こんな人におすすめ
友人や知り合いに訃報の連絡をしようと考えている人
訃報の連絡をする時のルールについて知りたい人
弔事用切手を使うときに気を付けるポイントを知りたい人
弔事用切手を使用するのは、訃報の手紙や弔事用はがきを送るときに限られます。普通切手とはデザインが異なり、なかなか見ることがないため、切手の種類や絵柄を知らない方もいるでしょう。弔事用切手の種類やデザインの持つ意味について理解しておくと、いざ使用するというときに役立ちます。
弔事用切手の金額は85円で、普通のはがき用切手と同じ値段です。
絵柄は1種類で、青と白を基調とした背景と花の落ち着いたデザインが特徴です。郵便はがきはすでに切手が印刷されているため、弔事用切手を使う際は私製はがきに貼って使用するようにしましょう。
弔事用切手とは逆のシーンで使われる、慶事用切手というものがあることはご存じの方もいるでしょう。こちらは結婚式や七五三などのお祝い事に使用し、弔事用切手や普通切手とはデザインが変わります。
慶事用切手とはどういうものかを知っておくと、いざというときに役立ちますし、弔事用と間違うことがなくて済むでしょう。ここでは慶事用切手ならではの特徴を紹介し、弔事用切手との違いも解説していきます。
招待状などに貼るお祝い事の切手のことを慶事用切手といいます。華やかなものが多く、基本的には鶴や松竹梅などの和柄が多いのが特徴です。
最近では、結婚式の招待状に使う切手として洋風のものがよいという方も増えています。「ハッピーグリーティング切手」といわれるものでは、ブーケの柄やかわいらしいデザインのものがあります。
相手の方にも幸せな気持ちになってもらいたい、一緒にお祝いしてもらいたいという気持ちが切手にも込められているといえるでしょう。
慶事用切手が華やかである一方、弔事用切手は暗めの色合いで落ち着いています。亡くなった方のことを一緒に偲んでいただきたいという思いもあるでしょう。また、悲しみもありつつ穏やかな気持ちで思いを馳せてほしいという遺族の気持ちも表現しているようにも思えます。
切手の種類も、慶事用は複数ありますが、弔事用は1種類のみです。
また、切手の金額に関しても、慶事用は85円、110円の2種類があるのに対し、弔事用は85円のみではがき用だけになっているという点でも違いがあります。慶事用と弔事用のそれぞれの特徴を理解し、しっかり使い分けることが大切です。
弔事用はがきを送る目的は、身内に不幸があったときや法事の案内のために限定されます。特に喪中はがきの場合は、送る目的がしっかりとあり、送る時期もある程度決まっているため、失礼のないようにしっかり理解しておきたいところです。
ここでは、喪中はがきとはどういうものかについて触れ、喪中はがきを送る時期や切手の絵柄についても解説していきます。
身内が亡くなったときに送るのが喪中はがきですが、送る理由は3つ挙げられます。
・身内が亡くなったことを伝えるため
・喪に服しているため、年末年始の挨拶ができないことを伝えるため
・こちらが喪中と知らずに相手の方がお祝い事の報告をしてしまい、後で複雑な気持ちにさせないため
近年、身内だけの家族葬が増えていることや、社会情勢の影響もあり、友人や遠方の方に亡くなったことを伝えずにいることもあります。そのため、喪中はがきを送ることで身内の死を報告するとともに、年末年始の挨拶を遠慮する旨を伝えています。
相手の方にこちらの近況を知ってもらうことで、お祝い事を報告しようとしていた知人に気まずい思いをさせないで済みます。通常は11月~12月の早いうちに送り、相手方の年末年始の挨拶の準備前には完了するようにしておくとよいでしょう。
法事の案内にも弔事用はがきを使用します。四十九日や三回忌など、大事な法事や法要のお知らせをするために、往復はがきで送ったり、封筒に返信用はがきを入れて手紙を出したり、手段はさまざまです。
こちらは法事の日程が決まり次第案内を送り、出欠の確認をしましょう。あまりギリギリに案内を送ると相手も困りますし、会場に正式な人数を伝えるのが遅くなるため、余裕を持って送るのがマナーです。
弔事用はがきには蓮や菊などさまざまな柄があり、亡くなった方が生前好きだった花や趣味などで選んだり、遺族の思いにあったはがきを選んだりします。郵便はがきの場合、切手部分はすでに印刷されていて絵柄は胡蝶蘭の1種類です。こちらのはがきを購入すれば切手は不要となるため、切手を購入する手間が省けます。
弔事用はがきや手紙を出す際は細心の注意が必要です。こちらの近況を報告するための重要なものに当たるため、失礼があってはなりません。また、弔事用切手は85円のものだけのため、手紙には使用できないことも注意すべきポイントの1つとなっています。
ここでは、弔時の手紙を出す際の切手はどうするのかについて解説し、弔事用はがきや手紙を書く際の注意点もあわせて解説します。
身内が亡くなったことを伝えるため、法事の案内で手紙を出したい場合、切手はどうすればよいのでしょうか。実は、封筒に貼る弔事用の切手は現在販売されていません。そのため、「85円分の弔事用だけでも」と貼ってしまうと、不足分が出るため相手の方に負担をかけることになります。
また、不足分を普通切手で補って貼ってしまうと切手の枚数が増えるため、少し不格好な見た目になります。この場合は、普通切手を使用しても問題ありません。身内の不幸や法事の案内で手紙を出す場合は、普通切手を貼るようにしましょう。
喪中はがきの文面で悩む方も多いでしょう。現在はテンプレートも多数あり、それを元に文面を作成することもできます。もちろん印刷を依頼することもできます。
1から自分の言葉で書きたいという方のために、大まかな構成を紹介します。
・挨拶文
・喪中の内容
・締めの挨拶
・日付・氏名
喪中はがきにはこのような流れで書くとよいでしょう。さらに、送る際に宛名や切手など気をつけたいことは他にもありますが、以下の点にも注意しましょう。
・文字は薄墨で
・句読点は入れない
・行の頭は1字下げしない
喪中はがきは挨拶文のため、句読点や行頭の1字下げはしません。また、弔事においては文字は薄墨で書きます。印刷する際は字体もかわいらしいポップ体などではなく、弔事にふさわしいものを選ぶようにしましょう。
弔事用切手がどこで買えるのか、いざというときのために事前に確認しておきましょう。直前に買おうと思って見つからないとなるとバタバタするため、購入先を確認し、前もって買っておくのもおすすめです。
郵便局の窓口であれば1枚ずつ購入可能です。それほど枚数が必要でないときや急ぎでほしいときは郵便局の窓口で購入するのがよいでしょう。また弔事用切手は郵便局のインターネットでも販売されていますが、こちらは100枚単位での購入になります。
他にも、切手を取り扱っているスーパーやコンビニにも、弔事用切手が普通切手と同じように置いてある場合もあるため、お店で直接尋ねてみましょう。
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弔事用はがきや手紙は、法事や法要や、身内の不幸を知らせるために送られます。ただし、法事や法要の案内をギリギリに送付してしまうと、相手も急ぎで準備をすることになり困るでしょう。さらに、正式な参加人数が把握できず、会場側に正確な情報を連絡できなくなる可能性もあります。時間に余裕をもって送付し、気持ちのよい法事や法要につなげましょう。
弔事用切手には、すでに郵便はがきに印刷されている胡蝶蘭の切手と、私製はがきに貼る青と白の花の切手があります。慶事用とは絵柄も意味合いも異なるので、よく覚えておきましょう。
また、購入できる場所も事前にチェックしておくと、いざというときに用意で戸惑うこともありません。はがきの送り先が決まったら、弔事用はがきや切手を早めに準備しましょう。
弔事用切手についてお困りの際は小さなお葬式へご相談ください。どのような柄なのか知りたい、どこで購入できるのか分からないといった疑問にも丁寧にお答えします。喪中はがきや法事の案内を送ることできちんとこちらの思いを伝えたいというお客様のために、心を込めてお手伝いを致します。ぜひ小さなお葬式へお問い合わせください。
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