世界三大宗教として知られているキリスト教とイスラム教は、ユダヤ教を元にしていることをご存知ですか?
ユダヤ教では禁じられている食ベ物や食べ合わせの規定など食事に関する厳しい決まりがあり、特にイスラム教はこの性質を強く受け継いでいます。
今回はユダヤ教の食事制限について、食べてもよい食品・ダメな食品、日本に住むユダヤ教徒に向けた食品など、ユダヤ教と食事の関わりについて紹介したいと思います。
<この記事の要点>
・ユダヤ教では、牛や羊は食べてもよいが豚やラクダなどは禁じられている
・肉と乳製品を一緒に食べることが禁じられており、肉を食べた後6時間以内に乳製品を摂取してはいけない
・日本に住むユダヤ教徒のために「KosherJapan」という認定機関がある
こんな人におすすめ
ユダヤ教に興味がある方
日本に住むユダヤ教徒の食事について知りたい方
ユダヤ教の食事のルールを知りたい方
ユダヤ教の食事制限に関するキーワードに、カシュルートというものがあります。ヘブライ語で「適正な・相応しい」ことをカシェルといい、この「カシェルな状態」を示す言葉がカシュルートです。
一般的に適正食品規定や清浄規定と訳され、ユダヤ教ではカシュルートに定められた食べ物以外を口にする事は禁止されています。
カシュルートに定められている食べ物は、聖書において以下のようなものがあげられています。
1. 4つ足の獣のうち、蹄がわかれていて反芻(はんすう)をするもの
2. 海・川・湖に住むもので、ヒレと鱗のあるもの
3. 猛禽類など一部を除く鳥
4. イナゴやバッタなどの一部の昆虫
たとえばユダヤ教で食べることを禁止されている食べ物は、ラクダ、ブタ、ウサギなどの草食動物、甲殻類・貝類・イカ・タコ、カラス・ダチョウ・フクロウ・カモメ・白鳥、昆虫全般など実に多くあります。更に「野外で獣に殺された動物の肉」や「自然に死んだ動物の肉」「動物の血」なども禁止されているため、許可されている動物でも条件によっては食べることができなくなります。
なぜこのように厳しく食べてよいものを区別するかというと、ユダヤ教には古来から「清い動物」と「清くない動物」の観念があり、神に捧げるのにふさわしくない「清くない動物」を自分達も避けて食べないようにしてきたという理由があるようです。
ユダヤ教では他にも、食べ合わせに関して禁止事項があります。それが、肉と乳製品の組み合わせです。
この禁止事項は、聖書の「仔山羊の肉をその母の乳で煮てはならない」という記述から、同じ料理に使われていなければいいというわけではなく、胃の中で一緒になってはいけないという規定があります。
チーズバーガーや肉入りシチューなどはもちろんのこと、1回の食事で肉料理と乳製品が一緒に出されたり、同じ調理器具で肉と乳製品を調理したりといったことも忌避されます。
もし肉を食べた場合は6時間以内に乳製品を食べてはいけないとされていて、逆に乳製品を口にした場合も最低30分は肉を食べてはいけないとされています。
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厳密に食事制限がされているユダヤ教徒は、日本で食事をするときに困ることも多くあります。
一般的な日本の飲食店ではカシュルートに配慮していないことがほとんどなので、うっかり口にしてはいけないものを食べてしまうこともないとは言えません。そんなユダヤ教徒たちのために、日本製品の中でもカシュルートに反していないものを認定する機関として、「KosherJapan」というものがあります。
KosherJapanの活動は、来日あるいは日本で生活しているユダヤ教徒のために、日本製の食品の中でカシュルートに反していないものを認定することです。カシェルな食材だと認定されるには、食材そのものがどうであるかと共にその製造工程(たとえば肉の血抜きなど)も大切であるため、品質管理の面でも徹底した視察がなされています。
KosherJapanによって認定された食品には、コーシャーマークが付けられています。コーシャーマークにはUやKが使われることが多いですが、これ以外にも様々なマークがあります。食材や食料品だけに限らず、清掃用品や包装用品など生活と関わりの深いものに付けられていることもあります。
イメージ写真の出典:幸食研究所ブログ
ユダヤ教の食事制限には組み合わせに関する規定もあるため、ユダヤ教徒以外がその全てを正しくクリアするのはなかなか難しいことです。
もしユダヤ教徒の方と食事をする機会があった場合は、今回ご紹介したKosherJapanで認められた商品を利用するなど、宗教に合わせた食事でたのしく食卓を囲めるとよいですね。
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