【パターン別文例集】喪中はがきのマナーを理解しよう!

【パターン別文例集】喪中はがきのマナーを理解しよう!

喪中はがきを出す機会はそうあるものではなく、いつ、誰に送付するのか、どのように書いたら良いのか分からない方がほとんどでしょう。しかし、マナーを守って出さないと先方に失礼な印象を与えてしまう恐れもあるため、しっかりとマナーをおさえておく必要があります。

この記事では喪中はがきの概要と、書き方とポイントを解説します。また、喪中はがきのパターン別文例まとめを紹介しますので参考にしてみてください。

こんな人におすすめ

今年身内が亡くなった方

喪中はがきの概要を知りたい方

喪中はがきの文例を知りたい方

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喪中はがきの概要

喪中はがきのマナーを理解するためには、言葉の意味やポイントを押さえる必要があるでしょう。まずは喪中はがきの意味や、歴史的な経緯、対象範囲などについて解説します。

喪中はがきとは?

喪中はがきは、親戚や家族などの身内の誰かが亡くなった場合に、年賀はがきのやり取りをしている方々へ、喪に服しているために年始の挨拶を控えさせていただくことを伝えるはがきです。

喪中はがきは「年賀欠礼状」とも呼びます。また、年始の挨拶を遠慮することを伝える他にも、誰が亡くなったのかを知らせる役目もあります。最近は家族葬で身内だけで葬儀を行うことも多くなっており、故人の訃報を伝える役割も担っています。

喪中の歴史

喪中が取り決められたのは江戸時代で、徳川綱吉が「服忌令」という法令を定め、喪に服す期間を決めました。服忌令は、天災や大飢餓の中でも人々が礼節を重んじるようにするために定められたとされています。

昭和22年に服忌令は撤廃されたものの、現在の喪中は服忌令を参考にした期間が定着し、広まりました。

また、喪中はがきは皇室が喪中の場合に官吏が送っていた挨拶状が起源で、郵便はがきが誕生したことで市民にも喪中はがきを出す習慣が広まりました。

喪中となる範囲

喪に服す期間は、故人が亡くなった日から数えます。1親等となる自分の父母、義父母の喪中期間が約1年、自分の子どもは3ヶ月から12ヶ月2親等である兄弟や姉妹、自分の祖父母、配偶者の祖父母は1~6ヶ月とされています。

ただし、祖父母など2親等の場合でほとんど会ったことがない場合や、疎遠の場合は喪中としない場合もあります。

さらに、最近では別居している場合は喪中扱いとしない事例もあるほか、同居している場合は血縁関係の濃さに関わらず喪に服す事例もあります。そのため、期間はあくまで目安であり、喪中に控えるべきことや、喪中にすべきことをするための基準に過ぎません。

なお、喪中はがきは自身から数えて2親等までの方が亡くなった場合に出すものですが、地域や宗派によって考え方は異なります。

喪中はがきはいつ・誰に出すのか

喪中はがきは、毎年年賀はがきのやり取りをしている方に対し、今年は年賀はがきの送付を辞退する旨を伝えるために出すものです。そのため、年賀はがきの用意をし始めるより少し前の11月中旬から12月初旬までに到着するように出します。

また、葬儀に参列してもらった人にも送るのが礼儀です。葬儀に来て訃報を知っているからといって、喪中はがきを送らないということは普段年賀はがきをやり取りしている方には失礼にあたります。

このように、基本的に普段年賀はがきをやり取りしていない人に喪中はがきを出す必要はありませんが、故人がお世話になっており、訃報を知らせるべき人がいれば出しても問題ありません。

寒中見舞いとの違い

喪中はがきと似たものに寒中見舞いがあります。寒中見舞いは小寒と大寒にあたる時期に出す挨拶状で、お世話になった人や身内に対して関東は1月7日、関西は1月15日の松の内以降、2月4日の立春までに送付するものです。

寒中見舞いでは相手の安否を気遣う以外に、近況報告をしたり、喪中だと知らずに年賀はがきを送ってくれた人に対する喪中の報告とお詫びを伝えたりすることができます。

また、喪中だとは知らずに年賀はがきを出してしまった場合にも、寒中見舞いでお悔やみとお詫びを伝えればマナー違反とはなりません

さらに、寒中見舞いには松の内までに年賀はがきの返礼ができなかった場合に、年始の挨拶を行う役目もあります。

一方、喪中はがきは11月中旬~12月初旬に、年始の挨拶を欠礼する旨を伝えるものなので、寒中見舞いとは役割が異なります。

喪中はがきの書き方とポイント

喪中はがきは、弔事に関わるものなのでルールやマナーが決められています。ここでは、喪中はがきに書くべき内容やマナーなどをご紹介します。

喪中はがきに書くべきこと

喪中はがきに書くべきことは大きく6つあります。

1つ目は、年賀欠礼の挨拶です。年賀欠礼の挨拶は喪中のため控えさせてもらう旨を記載します。

2つ目は、故人の情報です。一般的には死去した年齢と日付自分との続柄名前を書きます。この時、苗字は書いても書かなくても構いません。なお、連名で喪中はがきを書く場合は、連名の筆頭者から見た続柄を書きます。

死去した年齢の部分は、以前は数え年で書かれていましたが、最近では満年齢で書かれるケースが多いです。そのため、「享年九十歳(満八十九歳)」と両方書く場合もあります。

亡くなった日については、「去る四月三日」「本年四月」「令和二年四月」などと表記するのが一般的です。

3つ目は、先方の健康を祈り、感謝を伝える言葉です。「ここに生前のご厚情を故人になり代わり深謝します」「生前のご厚誼に衷心より感謝申し上げます」などの文章を入れましょう。

4つ目は、結びの言葉です。「寒い日が続きますが、お体にお気をつけてお過ごしください」「明年も変わらぬご交誼のほどお願い申し上げます」などの文章を締めくくる言葉を添えます。

5つ目は、日付です。日付は「令和二年十月」のように記載し、喪中はがきが相手に届く日付を書きます

6つ目は、差出人です。差出人は住所名前電話番号を書きます。

はがきと切手は喪中用のものを使用する

喪中はがきには、切手に胡蝶蘭がデザインされた官製はがきか、インクジェット紙を使用しましょう。イラストが印刷されている私製はがきに切手を貼って出す場合は、弔事用63円普通切手花文様を購入します。

白い胡蝶蘭は東南アジアに分布する花で、フォーマルな花として慶弔どちらでも用いられるものです。胡蝶蘭は気品があり、花言葉は「尊敬」や「純粋」、「変わらぬ愛」などです。胡蝶蘭の持つ花言葉や白い花であるということから、故人を偲ぶ花として浸透しています。

薄墨で落ち着いたフォントを使用する

文字を薄墨で書くことは、日本においては悲しみを表現する1つの文化です。昔は墨をすり、筆で執筆していましたが、薄墨には「墨が涙でにじんで薄くなった」「急な訃報で墨をきちんとする時間がなかった」といった突然の出来事に驚き、悲しんでいるという意味が込められています。

したがって、喪中はがきは通常の墨色でも構いませんが、薄墨では喪中はがきらしさが感じられ、控え目な印象を与えられます。最近は、PCで自作した場合でも薄墨の喪中はがきを作成成することができ、濃淡も変更が可能です。ただし、宛名面には配達員が見やすい黒色を使用します。

また、喪中はがきのフォントは明朝体か行書体を用います。ポップ過ぎる書体や、クセのある書体は使用しないのが無難です。

レイアウトに関しては、年配の方やマナーに厳しい方にとっては横書きが受け入れにくいこともあるため、縦書きで印刷しましょう。

前文は省略する

儀礼的でない手紙の場合は、前文・主文・末文の構成になりますが、喪中はがきの場合、前文は不要です。そのため、拝啓などの頭語で始まり、敬具などの結語で結ぶといった体裁は必要なく、時候の挨拶も必要ありません

句読点・行頭の一字下げは使わない

もともと、日本は文章に句読点をつける文化がありませんでした。句読点が普及したのは明治時代からとされており、文章を読みやすくするために使われ始めたとされています。

そのため、儀礼的な内容の文章などでは相手に敬意を払い、句読点を外して書きます。儀礼的な挨拶状にあたる喪中はがきも句読点をつける必要はなく、行頭の一時下げもする必要はありません。

喪中はがきで控えるべき内容・表現

喪中はがきは、喪に服しているために新年を祝うことを遠慮し、年賀欠礼を伝えるための挨拶状なので、結婚、出産、転居などのお祝いごとに関する報告は控えます。相手との関係性によって一言添えたい場合は、弔事に関するお礼や故人との思い出に触れるような内容にします。

引っ越しをした場合は住所の上に新住所を入れるだけに留め、どうしても近況報告をしたい場合は松の内である1月7日が過ぎてから、寒中見舞いで伝えます。
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喪中はがきのパターン別文例まとめ

ここまでは喪中はがきの意味やポイントをご紹介してきました。ここでは、喪中はがきを作成する際の文例をパターン別にご紹介します。

故人名、続柄ありの文例

文例1

本年○月に【続柄】 【故人の名前】が○○歳にて永眠いたしました
ここに長年賜りましたご厚情に深謝いたしますとともに
明年も変わらぬご厚誼を賜りますよう謹んでお願い申し上げます
なお 時節柄ご自愛のほどお祈り申し上げます
 令和○年○月

文例2

本年○月に【続柄】 【故人の名前】が○○歳にて永眠いたしました
生前のご厚誼に衷心より感謝申し上げます
皆様には健やかな新年を迎えられますようお祈り申し上げます
 令和○年○月

文例3

【続柄】 【故人の名前】が○月○日に○○歳にて永眠いたしました
本年中に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げますとともに
明年も変わらぬご厚誼を賜りますよう謹んでお願いいたします
寒さに向かう折から皆様のご健勝をお祈り申し上げます
 令和○年○月

文例4

落ち葉舞う季節となりましたが いかがお過ごしでしょうか
本年○月に【続柄】 【故人の名前】が○○歳にて永眠いたしました
平素のご厚情に深く感謝申し上げますとともに
みなさまに良き年が訪れますようお祈りいたします
 令和○年○月

故人名、続柄なしの文例

文例1

本年中に賜りましたご厚情に深謝いたしますとともに
明年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます
 令和○年○月

文例2

本年中に賜りましたご厚情に深謝いたしますとともに
明年も変わらぬご交誼を謹んでお願い申し上げます
寒さに向かう折からくれぐれもご自愛ください
 令和○年○月

文例3

本年中に賜りましたご芳情に深く感謝いたしますとともに
明年も変わらぬご厚誼のほど謹んでお願い申し上げます
皆様が健やかなる新年をお迎えになられますことを
心よりお祈り申し上げます
 令和○年○月

親しい方に向けた文例

文例1

喪中につき新年のご挨拶を失礼させていただきます
○○月○○日に 【続柄】 【故人の名前】が○○歳にて永眠いたしました
新年のご挨拶は失礼させていただきますが
皆様からの年賀はがきはいつものようにお待ちしております
明年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます
 令和○年○○月

文例2

新年のご挨拶に代えて
○○月○○日に 【続柄】 【故人の名前】が○○歳にて永眠いたしました
皆様からの心温まる励ましやお心遣いに深く感謝いたします
お健やかによき新年をお迎えくださいますようお祈り申し上げます
 令和○年○○月

文例3

○○月○○日に 【続柄】【故人の名前】が○○歳にて永眠いたしました
失った【続柄】の存在はなにものにも代え難いものではありましたが
ともに歩んだ日々を胸に抱き心持ち新たに新年を迎えたいと思います
明年が皆様にとって幸多き年となりますようお祈り申し上げます
 令和○年○○月

故人が複数人いる場合の文例

文例1

喪中につき年末年始のご挨拶を謹んでご遠慮申し上げます
本年○月に【続柄】【故人の名前】が○歳にて
【続柄】【故人の名前】が○歳にて永眠いたしました
本年中に賜りましたご厚情に深く感謝いたしますとともに
明年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます
 令和○年 ○月

文例2

本年○月に【続柄】【故人の名前】が○○歳にて
本年○月に【続柄】【故人の名前】が○○歳にて永眠いたしました
ここに生前のご厚情に深く感謝申し上げますとともに
明年も変わらぬご厚誼を賜りますよう謹んでお願い申し上げます
 令和○年○月

文例3

【続柄】【故人の名前】が○月○日○○歳にて
【続柄】【故人の名前】が○月○日○○歳にて永眠いたしました
平素のご芳情を厚くお礼申し上げますとともに
明年も変わらぬご厚誼を賜りますよう謹んでお願い申し上げます
 令和○年○月

家族葬を執り行った場合の文例

文例1

本年○月に【続柄】【故人の名前】が○○歳にて永眠いたしました
故人の遺志もありまして 葬儀は身内で執り行いました
ここに生前のご厚情に深謝いたしますとともに
ご通知が遅れましたことをお詫び申し上げます
なお 時節柄ご自愛のほどお祈り申し上げます
 令和○年○月

文例2

【続柄】【故人の名前】が○月○日に○○歳にて永眠いたしました
故人の遺志もありまして 葬儀は身内で執り行いました
ここに生前のご厚情に深謝いたしますとともに
ご通知が遅れましたことをお詫び申し上げます
なお 誠に勝手ながら お心づかいはご辞退させていただきますので
何とぞご了承くださるようお願い申し上げます
寒さに向かう折から皆様のご健勝をお祈り申し上げます
 令和○年○月

キリスト教の場合の文例

文例1

過日【続柄】【故人の名前】が主の御許(みもと)に召されました。
そのため新年のご挨拶をご遠慮申し上げます
皆さまに良き年が訪れますようお祈り申し上げます

文例2(カトリックの場合)

去る〇月【続柄】【故人の名前】が帰天(きてん)いたしました
つきましては新年のご挨拶をご遠慮申し上げます
本年中に賜りましたご厚情を感謝いたしますと共に
明年も変わらぬご交誼のほどよろしくお願い申し上げます

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まとめ

この記事では喪中はがきの概要と書き方のポイント、実際に使える文例をご紹介しました。訃報は突然やってくるものですが、喪中はがきはしっかりと出すのがマナーです。この記事を参考に喪中はがきの書き方のポイントをおさえましょう。

また、葬儀に関することで不安に思われている方、納得感のある葬儀を執り行いたい方は「小さなお葬式」までご相談ください。

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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