- 忌明け法要(きあけほうよう)
- 忌明け法要は、亡くなった日から数えて四十九日目(三十五日日にする場合もある) に営む法要です。中陰の期間には死者が善処に生まれることを願って、七日ごとに仏事を行うが、忌明け法要はその期間の最後の法要となります。日本でも756年の聖武天皇崩御のとき、七七斎会を修したことが記録されており、17世紀ごろから四十九日の法要が盛んに行われたと言われています。
- 帰依(きえ)
- 神仏や高僧を信じてその力にすがること。仏にすべてを捧げること。帰依の原語はナマスで、漢字で「南無」と書きます。従って、「南無阿弥陀仏」は阿弥陀仏に帰依しますという意味になります。
- 北枕(きたまくら)
- 枕を北に置いて寝ること。釈迦が涅槃(ねはん)のとき頭を北に、顔を西に向けて臥(ふ)したといわれることから、死者を寝かせるときの作法とされる。ふつう不吉として忌む。北枕が困難な場合には、西枕にします
- 忌中札(きちゅうふだ)
- 忌中札とは「忌」の期間であることを示す札です。忌中札は他に穢れを及ぼさないようするため、門口や玄関に張ります。簾を裏返しにして垂らし、墨で黒枠を付け、中央上部に忌中と書くのが多いようです。なお、通夜、葬儀・告別式の日時が決まったら「忌中」の下に書き添えます。
- 忌服(きぶく)
- 近親者が死亡したとき、一定期間喪に服すること。服忌(ぶっき)。忌服の期間は、故人の続柄によって異なり、父母が死亡した場合の忌日は50日、服喪は13ヶ月と一番長く、以下夫、妻、子、兄弟姉妹の順となります。一般には仏教のしきたりに従って、忌の期間は、死後四十九日、服の期間は1年とされています。
- キャスケット(きゃすけっと)
- 日本でいう「棺」のこと。キャスケットは「宝石の小箱」「貴重品入れ」から転じた言葉で、土葬用の装飾された立派な棺のことをいいます。欧米では、木棺だけでなく、大理石などで作られたさまざまな種類のキャスケットがある。
- 供花(きょうか)
- 仏または死者に花を供えること。また、その花。くうげ。形として花束、花環、籠に盛り付けたものなどがあります。釈尊が成道時には、さまざまな天の宝花が空から降り、釈尊を供養したといいます。
- 経帷子(きょうかたびら)
- 死者に着せる経の書かれた白い着物。背には南無阿弥陀仏などと書く。経帷子は数人で分担して縫い、縫い糸は止め結びをしないといいます。
- 経机(きょうつくえ)
- 読経の際、経典をのせる黒または朱の漆塗りの机。経卓(けいしょく)とも言い、禅宗では経案(きんあん)とも言います。
- 経典(きょうてん)
- 仏の教えを記した文章・書物。経文。一般の檀家では、自分の属している宗派の経本を用意しています。
(天台宗)般若心経、法華経、大日経、浄土三部経
(真言宗)大日経、金剛頂経、理趣経、般若心経
(浄土宗)無量寿経、阿弥陀経
(浄土真宗)無量寿経、観無量寿経、阿弥陀経
(臨済宗)般若心経、観音経、大悲呪、座禅和讃
(曹洞宗)般若心経、観音経、修証義、法華経
(日蓮宗)法華経、無量寿経、観普賢経
(日蓮正宗)法華経
- 曲録(きょくろく)
- 家族の誰かが死亡した場合、死の忌みを嫌う神棚には、白の紙を貼って封印すること。古くは、家の者はけがれているため神棚封じは第三者がするものとされてきましたが、最近では家の者が行なうようになりました。この白の紙は忌明けまで貼っておき、忌明けとともに取り除きます。この間、神棚は閉ざされていますので、普段のお祭りは中断します。扉がないときは神棚の上部から白い紙を張り下げ、忌明けまで閉じておきます。
- 清め塩(きよめじお)
- 葬儀・葬式に携わったものは穢れを受けるので、火葬場から帰宅した際に玄関先で手を洗い身体に塩をふりかけて清める習慣。またはその塩。身を清めなければ日常生活に戻れないとされたのです。 まるで泥や汚れのように、穢れは外から付くと考えられていたのでしょう。