天理教の葬儀の費用は?流れや特徴・3つの注意点も紹介

天理教の葬儀の費用は?流れや特徴・3つの注意点も紹介

「天理教の葬儀の費用や流れを知りたい」という方もいるのではないでしょうか。仏教の葬儀については何となくわかるけど、天理教は特別なルールや費用があるのではないかと、疑問があるかと思います。

結論から言うと、天理教の葬儀の費用は一般的な葬式と変わりません。

この記事では、天理教の葬儀について費用だけでなく、流れやマナーなどをご紹介します。

こんな人におすすめ

天理教の教えについて知りたい方

天理教の葬儀の特徴を知りたい方

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天理教の考え方

天理教の死に対する考え方は、神様から借りていた体を一度返して、新しいものが見つかるまで魂をゆだねるというものです。神様が全ての人間の親となり人はみんな兄弟として、助け合いながら陽気に暮らせるよう努めています。

また、亡くなることが体を神様に返すという考え方なので、死ではなく「出直し」と呼ぶのです。仏教では、生きていることが苦ととらえて、死によって解放されるという考え方となります。

ちなみに、天理教は江戸時代に始まり現在は奈良県天理市に本拠地を置いています。

全国に1万7,000程度の教会があって、市の名前が宗教名になっていることも特徴です。

天理教の葬儀の特徴と3つの儀式の種類

天理教の葬儀では、みたまうつしという、借りていた体を返し、魂を神様にゆだねる儀式があります。
死に対する考え方が反映されている、特徴的な儀式でしょう。

他にも、玉串奉献という仏教でいうとお焼香、諡(おくりな)という仏教でいう戒名などの儀式も行うのです。

ここでは、3つの儀式の種類とそれぞれの特徴についてご紹介します。

1. みたまうつしの儀

一つ目にご紹介するのは、みたまうつしの儀です。

みたまうつしの儀は、いわゆる通夜にあたる儀式となります。故人の体を神様に返し、魂のみを御霊代へうつす儀式です。

みたまうつしの儀は、夜に行われることが多くあります。というのも、故人の魂は夜に動くという考えがあるため、昼に行う場合にも会場の明かりを落とすのです。

御霊代には、鏡を使用する場合が多くありましたが、最近では故人が愛用していたものを使用するのが一般的とされています。

2. 玉串奉献

二つ目にご紹介するのは、玉串奉献です。仏教におけるお焼香です。

参列者が、自分の心を玉串に託し神様に捧げるという意味があります。玉串奉献は玉串拝礼とも呼び、七五三などでも行われることがあるのです。

玉串は、木綿(ゆう)が使われることが多くありましたが、現在はほとんどが紙製でできています。

3. 諡(おくりな)

三つ目にご紹介するのは、諡(おくりな)です。こちらは仏教でいう戒名を意味します。

諡の特徴としては、お布施が必要なく、亡くなった年齢と性別よって決められている言葉が、名前の最後につけられることです。

0~3歳の男女 嬰児
4~6歳の男女 稚児
7~15歳の男 童男
7~15歳の女 童女
16~19歳の男 彦・郎子彦
16~19歳の女
20~40歳の男 郎男
20~40歳の女 郎女
41~70歳の男 大人
41~70歳の女 刀自
71歳以上の男
71歳以上の女

仏教の戒名では、仏の弟子となるためにつけられますが、諡は生前の行いに対して名前をつけます。

また、戒名はお布施によってランクが変わることもありますが、諡は全員に決まった名前がつけられるのです。

<関連記事>
神道に戒名は無い?諡(おくりな)とは

天理教の葬儀にかかる費用

続いて、天理教の葬儀にかかる費用についてご紹介します。基本的に、天理教の葬儀費用は一般的な葬式と変わりません。

一般的に通夜と葬儀が行われる葬式の、平均的な値段は約120万円です。
参列者の数や使用する会場、飲食物のランクなど葬儀の規模によって金額は大きく変わるでしょう。

また、葬儀は形式によってもかかる費用が変わります。
形式別の平均的な葬儀費用は以下の通りです。

葬儀形式 葬儀費用
一般葬 約120万円
家族葬 約110万円
一日葬 約50万円~70万円
直葬・火葬 約10万円~30万円

天理教の葬儀の流れ

独自の考え方を持つ天理教ですが、費用は一般葬な葬式と変わりません。

では、葬儀自体は何か違いがあるのか、実際の流れはどのようなものなのか、気になる方もいるのではないでしょうか。

ここでは、天理教の葬儀の流れを通夜、告別式に分けてそれぞれご紹介します。うまく葬儀を進められるよう、事前に確認しておいてください。

1. 通夜

まずは通夜の流れからご紹介します。
主な流れは以下の通りです。

1. 入場
2. 祓詞奏上(はらいことばそうじょう)
3. みたまうつしの儀
4. 献饌(けんせん)
5. 玉串奉献
6. しずめの詞奏上
7. 斎員列拝
8. 参列者による玉串奉献および列拝
9. 退場

入場してから祓詞奏上にて、初めに行われるお祓いの言葉が述べられます。
続いて、うつしの詞が奏上された後にみたまうつしの儀が行われます。

献饌は、仏教の葬式では行われることが少ない、神様にお供えをする儀式です。

玉串奉献の流れとしては、玉串を受け取り左手側に葉先が来るよう両手で持ちます。
祭壇の前で軽く一礼をし、玉串を持つ手を入れ替え、時計回りに回転させます。

根元が祭壇の方に向くように静かに起き、ニ礼四拍手一礼四拍手一礼、祭員、遺族親族に軽く一礼をするのが、玉串奉献の流れです。

みたまうつしの儀の最後に捧げる、しずめの詞を奏上し、斎員列拝が行われます。
参列者による玉串奉献および列拝が行われ、退場です。

2. 告別式

続いては、告別式の流れです。
流れは以下の通りです。

1. 親族・参列者入場
2. 献饌(けんせん)
3. しのびの詞奏上
4. 玉串奉献
5. 告別詞奏上
6. 斎員列拝
7. 玉串奉献
8. 参列者による玉串奉献および列拝
9. 撤饌(てっせん)
10. 退場

入場してから神様にお供えをします。
しのびの詞が述べられたら玉串奉献に進み、参列者による玉串奉献および列拝までの内容は、通夜と同様です。

最後に、お供えした物を下げる撤饌を行い、退場という流れになります。

天理教の玉串奉献と参拝方法

ここでは、天理教の玉串奉献と参拝方法を詳しくご紹介します。

玉串は、祭員またはスタッフから受け取ります。
左手は玉串の葉先を下から持ち、右手は根元を上から被せるように持ちましょう。

葉先が左手、根元が右手になるような向きでお腹の前に持ちます。
そのまま祭壇へ進み、前で軽く一礼してください。

玉串を持つ手を左手が根元、右手が葉先になるよう入れ替えます。
玉串を地面と平行のまま時計回りに回転させて、祭壇側に茎を向ける形で静かに置きましょう。

祭壇の前で二礼、ひかえめな拍手を四回、一拝、ひかえめな拍手を四回、一礼という順に行い、祭員、遺族親族に軽く一礼をしてください。

以上が玉串奉献の流れと参拝方法です。

<関連記事>
天理教の葬儀の作法は?通夜・告別式から香典までさまざまなマナーを解説

天理教の葬儀のマナー

天理教は一般的な葬儀と比べると、考え方や特徴に違いがあります。
そのため、特別なマナーや決まりがあるのではないかと考える方もいるでしょう。

葬儀に参加する上で守るべきマナーを理解しておくことは大切です。
ここでは、一般的な葬儀のマナーに加え、天理教特有のものを3つご紹介します。

ぜひ参列前に参考にしてください。

1. 服装

一つ目のマナーは、服装についてです。
服装は、一般的な葬儀と同じで男性ならブラックのスーツやネクタイ女性ならブラックスーツかワンピースなどがいいでしょう。

仏教でないからこそ服装に悩む方もいるかと思いますが、喪服を着て参列して問題ありません。実際に参列者は、黒のスーツを着ている方が多いです。

女性はスカートを着る場合は、できるだけ丈が長いものを選びましょう。
アクセサリーは、真珠の一連のタイプのネックレスくらいに抑えておくのがベストです。

2. 数珠

二つ目のマナーは、数珠についてです。
天理教では、数珠という概念がありません。そのため、数珠は葬儀に必要ないのです。

仏教の葬式では数珠は必要なものですが、数珠は仏教の宗教用具です。

天理教は仏教ではないので、数珠は持たないようにしましょう。
葬儀の日に持っていた場合には、カバンに閉まうなどして葬儀場には持たないようにしてください。

3. 香典マナー

三つ目のマナーは、香典についてです。

天理教の葬儀における香典袋は、市販のものを使用しても問題ありません。ただし、袋に蓮の花が描かれているものは避けてください。

というのも、蓮はお釈迦さまの象徴であり、仏教で使用される花です。天理教は仏教でないので、蓮の花が描かれていない香典袋を用意しましょう。また、水引は白黒、白黄のものを使うようにしてください。

香典の金額については、通常の葬式と違いはありません。故人との関係によって変化しますが、友人の場合は5,000円、親の場合には5万円~10万円が相場です。

<関連記事>
香典の相場は?関係性や年齢による葬式・法要での香典金額の違い

天理教の葬儀の注意点

天理教には仏教とは違うので、一般的な葬儀とは異なるマナーや注意点があります。
葬儀を行う場合には葬儀会社の選び方や、地域や教会によって違いがあることを理解する必要があるでしょう。

また、参列する場合にも香典の表書きのマナーを知っておく必要があります。
ここでは、天理教の葬儀を行う・参列する場合に注意するべきポイントを3つご紹介します。

1. 香典の表書き

一つ目の注意点は、香典の表書きです。香典は、袋のマナーだけでなく表書きにも注意が必要です。

書き方としては、御玉串料御榊料御霊前としてください。
御仏前と書く場合が多くありますが、天理教では神式なので気をつけましょう。

御霊前という表書きの書き方は、仏式、神式どちらの場合にも使えます。

<関連記事>
香典の中袋の正しい書き方とは?宗派ごとの表書きの書き方もあわせて解説

2. 葬儀会社の選び方

二つ目の注意点は、葬儀会社の選び方についてです。葬儀を行うときは葬儀会社に依頼して、流れやスケジュール、形式を決めていきます。

会社を選ぶときは、天理教の葬儀を経験したことがある葬儀会社を選ぶといいでしょう。

というのも、天理教には仏教とは違う細かいマナーや流れがいくつかあります。

天理教を信仰していても全てを把握することは難しいでしょう。
そのため、葬儀会社がきちんと理解して適切な葬儀のサポートをする必要があります。

天理教の葬儀を経験していないと、大切な作法が抜けたりスムーズに行えなかったりする場合があるので、相談するときに確認しましょう。

3. 地域や教会によって違いがある

三つ目の注意点は、地域や教会によって違いがあることです。同じ天理教でも、地域や教会によって作法や流れに違いがあります。

そのため、行う地域や教会が決まったら、葬儀会社や教会側ときちんと話し合って、細かい流れの部分を決めていきましょう。

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まとめ

天理教の葬儀の費用は、一般的な葬儀と変わりません。しかし、流れやマナーにはいくつか違いがあるのであらかじめ確認しておくことが大切です。

葬儀を行うときは、天理教の葬式を行った経験がある葬儀会社を選ぶようにしましょう。葬儀会社や教会と流れやスケジュールなどの詳細を、きちんと話し合って決めてください。

もし、葬儀について困っていることや疑問点があれば、小さなお葬式までお気軽にご相談ください。

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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