葬儀の準備

作成日:2014年09月16日  更新日:2020年07月09日

曹洞宗の葬儀で知っておきたい流れと特徴・作法について

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曹洞宗の葬儀で知っておきたい流れと特徴・作法について

仏教には様々な宗派があり、各宗派によって葬儀を行う意味や内容が異なります。その中でも、曹洞宗の葬儀には特徴があります。曹洞宗の葬儀を執り行う際には、故人をしっかりと送り出すためにもその特徴を理解しておきたいものです。この記事では、曹洞宗の葬儀の考え方や葬儀の流れ、儀式と作法についてご紹介します。

【もくじ】
曹洞宗における葬儀の考え方
曹洞宗の葬儀の流れ
曹洞宗の葬儀の特徴
曹洞宗の葬儀の作法
曹洞宗葬儀のお布施の特徴
曹洞宗葬儀の香典の特徴
曹洞宗葬儀の相場

曹洞宗における葬儀の考え方

曹洞宗は、禅宗の一派です。曹洞宗における葬儀の役割は、死後にお釈迦様の弟子となるために必要となる、戒名や戒法を授かるための授戒(じゅかい)を行い、悟りを開くため仏の道へと導く引導(いんどう)を行うことです。曹洞宗の葬儀は「授戒」と「引導」の二つを知ることで、より儀式への理解を深めることができます。

曹洞宗の葬儀の流れ

曹洞宗は授戒と引導に重きを置いているため、ほか宗派の葬儀と比べて少し異なった形式で行われます。葬儀の流れを一通り確認しておきましょう。

① 剃髪(ていはつ)
導師(引導を渡す僧侶)が偈(げ)を唱え、剃髪の儀式を行います。

② 授戒
授戒ではいくつかの儀式を行います。

◆懺悔文(さんげもん)
生涯で犯したとされる罪を反省します。
◆三帰戒文(さんきかいもん)
仏陀の教えを守り、修行者に帰依することを誓います。
◆三聚浄戒(さんじゅうじょうかい)・十重禁戒(じゅうじゅうきんかい)
導師が法性水を用意し、位牌や自らの頭に注ぎます。
◆血脈授与
釈迦から故人までの法の系図が記されたものを血脈(けちみゃく)と呼び、これを霊前に供えます。

③ 入棺諷経(にゅうかんふぎん)
大悲心陀羅尼(だいひしんだらに)と回向文を唱えます。焼香はこのタイミングで行います。

④ 龕前念誦(がんぜんねんじゅ)
十仏名(じゅうぶつみょう)と回向文を唱えます。

⑤ 挙龕念誦(こがんねんじゅ)
大宝楼閣陀羅尼(だいほうろうかくだらに)を唱え、太鼓やハツを鳴らす鼓鈸三通(くはつさんつう)を行います。

⑥ 引導法語
導師が故人の生前を漢詩で表し、松明で円を描いて故人を悟りの世界に導きます。

⑦ 山頭念誦(さんとうねんじゅ)
故人の仏性が覚醒するように祈願します。

⑧ 出棺
回向文を唱え、鼓鈸三通を行い、出棺します。

また、葬儀の流れは師匠からの口伝で伝承されるため、各寺院ごとに順番が違うこともあるようです。法性水をかけるのは懺悔文の時で、鼓鈸三通は式中3回(挙龕念誦の後・引導の前・出棺回向の後)という寺院もあります。

一般的な葬儀の流れをまとめた記事もありますので、曹洞宗の葬儀と比べてみてください。

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曹洞宗の葬儀の特徴

前述したとおり、曹洞宗の葬儀はほかの宗派と葬儀の内容で異なる点がいくつかあります。喪主や遺族など、曹洞宗の葬儀を執り行う立場にあるならば、曹洞宗の葬儀の特徴について知っておきましょう。曹洞宗の葬儀へ出席する際にも役立つ知識です。きちんと覚えておくとよいでしょう。ここでは、曹洞宗の葬儀の特徴についてご紹介します。

葬儀は故人が仏弟子になるための儀式

曹洞宗において、葬儀とは「故人が仏の弟子となる際に必要な儀式」という特徴があげられるでしょう。曹洞宗の葬儀の内容は、二部構成となっています。葬儀の前半は、仏の弟子になるための儀式です。こちらは、前述した「授戒」部分となります。葬儀の後半は、故人を仏の世界へと導く儀式です。こちらは、前述した「引導の儀式」のことを言います。

仏教には曹洞宗だけでなく、複数の宗派が存在することを知っている方も多いでしょう。仏教の各宗派の葬儀の際には、異なる特徴があります。中でも、曹洞宗にはほかの宗派とは異なる大きな特徴があります。故人がきちんと仏の弟子となれるように、儀式や作法、マナーなどをしっかりと学びましょう。

鼓鈸三通(くはつさんつう)がある

ふたつめの大きな違いは、鼓鈸三通(くはつさんつう)という儀式があるという点です。こちらの儀式は、3名の僧侶が仏具である「太鼓」と「鐃祓(にょうはつ)」と「引磐(いんき)」をリズムよく鳴らすという儀式となります。

武具の音色からは、荘厳さを感じられるでしょう。鼓鈸三通という儀式は、故人が仏の弟子として仏の世界へと旅立つことを盛大に表現しています。鼓鈸三通の音色に乗せて、故人の仏の世界への旅路を快く送り出しましょう。

曹洞宗の葬儀の作法

曹洞宗の葬儀に出席する方は、曹洞宗の葬儀の作法を覚えておくことをおすすめします。仏教のほかの宗派の場合にも言えることです。出席する葬儀の宗派に合わせた作法やマナーなどの知識を持っていれば、出席した際には、戸惑わずに対応が可能です。

焼香の作法

焼香の作法は、宗派ごとの違いが表れやすいところです。曹洞宗の焼香作法では、焼香は2回行います。1回目は右手でお香をつまみ、額の高さまで持ち上げます。この動作を「押し頂く」と言います。2回目は先ほどよりも少量のお香をつまみ、押し頂かずに香炉に投じます。

基本的には2回行いますが、参列者が多く時間がかかることが予想される場合には、1回にするようにとアナウンスされることもあります。

参考動画:<曹洞宗>葬儀におけるお焼香の作法(やり方)【小さなお葬式 公式】 動画が見られない場合はこちら

①祭壇に進み、遺族に一礼し、参列者に一礼します。
②焼香台の前に立ったら、まず合掌し一礼します。
③右手の親指、人差し指、中指の3本の指で抹香を軽くつまみ、一回目は額の高さに押しいただき、二回目は押しいただかずに香炉にくべます。
④数珠は左手にかけ房を下にし、両手で挟むようにして再び合掌をします。
⑤遺影を向いたまま二、三歩下がり遺族に一礼をし、参列者にも一礼をして席に戻ります。

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数珠の作法

曹洞宗では、宗派にこだわりなく使用できる略式数珠を使用することが一般的です。数珠を左手にかけ、右手は添えるようにしてあわせ、合掌します。

参考動画:<曹洞宗>葬儀の際の数珠の持ち方【小さなお葬式 公式】 動画が見られない場合はこちら

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参考:曹洞宗の葬儀に対応「小さなお葬式」

曹洞宗葬儀のお布施の特徴

僧侶から葬儀の際に読経などの儀式を行っていただいたことに対する謝礼として、お布施を渡します。お布施の表書きの書き方は、葬儀の様式と同じように仏教の宗派によって異なります。

間違えた表書きでお布施を渡してしまうと、謝礼の気持ちが僧侶へ上手につたわらないかもしれません。ここでは、お布施の表書きの正しい書き方や作法、お布施の相場についてご説明します。

お布施の書き方

不祝儀袋に「御布施」または、「お布施」と表書きを書きましょう。不祝儀袋の中には、すでに表書きが書かれているものが販売されています。そちらを購入しても問題ありません。前述したとおり、お布施は僧侶へ対する謝礼の気持ちを伝えるものです。使用する筆ペンは通常の濃い筆ペンを使用します。

御布施を準備する際に、曹洞宗で使用する表書きは、前述したふたつだけです。ほかの書き方はありません。名前は、不祝儀袋の下半分の中央にフルネームまたは、〇〇家と記載しましょう。

お布施の相場

御布施は、僧侶へ対する謝礼の気持ちです。正確な金額は決まっていません。一般的に、葬儀のご祝儀は20万円~60万円と言われています。

御布施とは別に、戒名をいただいたことに対する戒名料も準備しましょう。こちらは、戒名を依頼するお寺や戒名のランクによって金額は変化します。一般的な相場は、30万円~100万円以上です。金銭的に苦しいなどの理由がある場合、あらかじめ僧侶に金額を抑えた戒名にしてほしいと依頼してもよいでしょう。

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曹洞宗葬儀の香典の特徴

お通夜や葬儀に参列する方の中には、曹洞宗の香典の作法やマナーについて知らないという方もいるのではないでしょうか。香典袋の表書きの書き方など、曹洞宗ならではの作法やマナーがあります。

きちんと曹洞宗の作法やマナーに合わせた香典を準備すれば、慌てることなく、参列できるでしょう。ここでは、曹洞宗における香典袋の作法やマナーをご紹介します。

香典の書き方

コンビニなどで販売している不祝儀袋を準備しましょう。上半分の中央に表書きを記載します。曹洞宗の場合の表書きは、「御霊前」もしくは、「御香典」です。きちんと丁寧に記載しましょう。不祝儀袋の下半分の中央にフルネームを記載しましょう。

香典袋には、自分の住所や香典の金額を記載する欄が設けられています。記入漏れのないように記載しましょう。使用する筆ペンは薄墨です。薄墨の筆ペンもコンビニなどで販売されています。

香典の相場

曹洞宗の葬儀へ出席する際に、香典の金額について悩む方もいるのではないでしょうか。一般的に香典の相場金額は、故人との関係によって異なります。親族などの身内の場合は、1万円~10万円ほどです。会社関係などの方であれば、5,000円ほどが相場だと言われています。友人などの親しい間柄の場合は、5,000円~1万円ほどです。

香典の金額は、故人との生前の関係で決まるといってもよいでしょう。親しい間柄だったからだといって、高額な金額の香典は、遺族を恐縮させてしまうかもしれません。遺族の負担にならない金額を香典として準備しましょう。

曹洞宗葬儀の相場

曹洞宗は、ほかの仏教の宗派と比較して、特徴的な葬儀様式となります。葬儀費用が通常よりも高額に設定してあるようです。葬儀でかかる費用の相場は、会場の規模や参列者などによってかかる費用は異なります。葬儀費用は次のみっつに分けることが可能です。

ひとつめの葬儀一式費用は、葬儀だけでなく、お通夜や火葬などに必要な品物や人件費などの費用となります。一般的な相場は約121万円です。

ふたつめは、飲食接待費用です。こちらは、お通夜から葬儀にかけてかかる飲食費用やそれにかかわる人件費となります。一般的な相場は約30万円です。列者の人数によって異なるので注意しましょう。

最後は、寺院費用です。僧侶から読経や戒名をいただく際にお渡しするお布施が含まれます。相場費用は約47万円です。先ほどご説明したとおり、戒名のランクなどでも価格が異なります。

これらの金額を合計したものが葬儀費用となります。198万円ほどが葬儀費用の相場です。ただし、条件によって異なるので、注意しましょう。


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