難しいお葬式の席順を立場に応じて徹底解説!

難しいお葬式の席順を立場に応じて徹底解説!

食事会の部屋には上座・下座があり、立場によって座る人が変わってくるという話は聞いたことがあるのではないでしょうか。上座・下座といった席順のことを「座次」と呼びます。座次は、日本の大切な文化のひとつです。席順によって相手を慕う気持ちを表します。

しかし、お葬式の会場は普段と間取りが全然違うため、どこが上座になって、自分はどこに座ればいいのかと、疑問に思った方もいるでしょう。お葬式は、厳格な雰囲気のなか執り行われる儀式なので、失礼のないようにマナーは把握しておきたいところです。

また、マナーについて事前に把握しておくことで、お葬式の準備をスムーズに進めることができるでしょう。そこで今回は、お葬式のときに迷わないように、席順について解説します。

こんな人におすすめ

お葬式に参列予定の人

お葬式当日の座席に不安がある人

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お葬式の会場ってどんな配置なの?

お葬式の会場には、さまざまなレイアウトがあります。地域や宗派、自宅葬などさまざまな条件によって変わる可能性もあるでしょう。ここでは、一般的なお葬式の会場のレイアウトについて解説します。

多くの場合、お葬式の会場のレイアウトは、席の中央に1本の通路が設置されており、祭壇を正面に席を左右に分けます右側が上座、左側が下座です。

ただし、上座と下座の間と中央に通路があり、席を4つに分けているというレイアウトもあるため、あくまでも一例と考えておきましょう。

席順は、日本の文化のひとつ

近年は座次を意識しない方も増えましたが、なかには意識して座る方もいるため、知っておくと役に立つことがあるかもしれません。お葬式以外でも、食事会や会議などの今後のためにも知っておいて損はないでしょう。

また、なぜ上座、下座で席順が決められているかを知っておくと、お葬式の際にどこに座るか迷うことが少なくなるため、理由となる上座・下座の意味を覚えておくと便利です。

上座・下座の意味

上座・下座という概念には「床の間」が大きくかかわっているとされています。床の間は、現代にも見られる住居様式です。和風の住居の部屋の1室に、床から1段高くしたスペースが設けられていて、掛け軸や生け花などが飾ってあるのを見たことがあるかもしれません。そのスペースが、床の間です。

床の間には、「もともと仏壇だった」という説や、「高貴な身分の人が座る場所だった」など諸説があります。このことから、床の間の前の席は「身分の高い人が座るための場所」という認識へと変化していきました。部屋の入り口から一番遠い位置にある床の間の前の席を、目上の人が座る上座とするようになったとも考えられています。

座次は目上の人をもてなすための文化ともいえるため、自分より目上の人をもてなすときは自分は下座に座り、逆のときは上座に座りましょう。

席順は、参列する立場によって変わる

お葬式では、誰が上座・下座に座るのでしょうか。お葬式の際は、祭壇の右側が上座となります。上座には、故人と近しい人が座ることになっているので、上座は喪主や遺族の席であることが一般的です。

ここからは、上座のどこが喪主や遺族の席なのか、一般の参列者が座る場所はどこなのかといったそれぞれの席順について、会場のレイアウトをもとに詳しく解説します。

喪主の場合

喪主は最も故人に近しい人物なので、祭壇を正面に右側の親族・遺族席に座ります。親族席のなかでも一番祭壇に近い中央の通路側に座ることになりますので、席の右前内側と覚えておくとよいでしょう。

喪主は始めに焼香をしたり、挨拶をしたりするので、お葬式がスムーズに進めやすい席順でもあります。

遺族や親族の場合

親族席の席順は、喪主と同じ右前の席で、血縁関係が濃い順に家族単位で座ることが多いです。そのため、遺族は右側の前に座ることが通例となります。

一例として、喪主が故人の配偶者や両親の場合、喪主に続いて同じ1列目に故人の子供とその家族、故人の兄弟とその家族といった席順があります。

遺族ではなく親族の場合は、どこまでが遺族、どこからが親族とするかの定義によって人数が変わるため、席順に関しては厳格に決まっているわけではありません。できるだけ前に詰めて、席が空かないように座るとよいでしょう。

どういった席順で座るかは、直前になって焦る必要がないように遺族同士で事前に打ち合わせをしておくことをおすすめします。

一般の参列者の場合

遺族・親族以外の参列者は、祭壇から向かって左側に座ることになります。左側のなかにも上座・下座があり、左前内側が上座です。こちらも親族・遺族席と同じく、故人と関係が深い人から順に座る席順になります。

一般の参列者のなかで、一番近しいのはお葬式の世話役や葬儀委員長となり、続いて友人、知人、仕事の関係者といった席順で座るとよいでしょう。

お葬式会場には、自分の知らない故人の関係者が集まるため、どの位置に座るか迷うことも少なくありません。しかし、左側の一般参列者の席順は、世話役や葬儀委員長以外は、明確に決まっていないともいえるので、前方から席が空かないように詰めて座るとよいでしょう。

お葬式後の食事会の席順

お葬式には、お通夜や告別式といった儀式以外にもさまざまな行事もあることが通例です。通常、お通夜のあとには通夜振る舞いがあり、火葬のあとには精進落としといった食事会があります。では、この通夜振る舞いや精進落としの際、席順はどうなっているのでしょうか。

通夜振る舞いの場合

通夜振る舞いとは、お通夜のあとに僧侶や参列した人たちに振る舞う食事会のことです。故人を偲ぶために、軽い食事が振る舞われることが多いようです。

地域にもよりますが、一般の参列者や親族全員が参加することもあれば、僧侶と親族だけといったこともあります。遺族にお誘いをいただいた際は、故人の供養のためにも断らず参加すると喜ばれるでしょう。

では、通夜振る舞いの際はどのような席順で座ればよいのでしょうか。一般的に、通夜振る舞いに参加する場合は、僧侶が一番祭壇に近い最上座に座り、続けて血縁が濃い順番に座っていくことが多いです。

遺族や親族のあとは、故人との関係が深い順番に座るようにしましょう。現代では、通夜振る舞いの際は席順を気にしないことが多いですが、目上の人がいたら上座を勧めるとよいかもしれません。

精進落としの場合

精進落としとは、火葬が終わったあとに行われる食事会のことです。昔は故人が亡くなったあと、遺族は喪に服し、四十九日法要が終わる忌明けまでの間は、精進料理を食べていました。遺族は四十九日法要が終わってから、精進料理ではない普通の料理を食べていたのです。

そのため精進落としとは、本来忌明けに食べる食事のことです。しかし、ライフスタイルが変化した現代では、親族が忌明けに集まることが難しいといった事情から、火葬場から戻ってきたときや、初七日の法要が終わったときに開かれるようになりました。

精進落としには、忌中の苦労をねぎらうといった意味があるため、多くの場合は火葬場に同行した人全員に振る舞われるようです。

精進落としの席順は、通夜振る舞いのときとは変わるので注意しましょう。通夜振る舞いのときとは違い、喪主や遺族が参列者をねぎらうという意味もあるので、最上座には僧侶が座ってもらうことに変わりはありませんが、一般の参列者が続いて上座に座り、下座に喪主や、遺族・親族が座ります

地域や参列者の体調によって席順は変わる

お葬式や食事会の席順は、血縁関係や故人との関係の深さで座る場所が変わってきます。事前にわかるのであれば、参列する前に把握しておきたいものです。

しかし、お葬式は地域や宗教によって特徴や形式が違い、それに応じて席順が変わることもあるかもしれません。そのため、わからなくなったら、葬儀会社や喪主、世話役といった方々に聞くと確実でしょう。

子供がトイレに行く回数が多いためあえて後ろの席に座ったり、なにか事情があって本来の席順では移動がしづらいという方が後ろに座ったりすることも考えられます。お葬式の主催者側になる際は、事情を把握できている人には別に席を設けるといった柔軟な対応ができると、故人にも恥じない立派なお葬式にすることができるでしょう。

また、事情がある方は事前に葬儀会社に伝えることで、当日のスタッフや喪主・遺族の忙しさが軽減されます。できるだけ先に伝えておくことをおすすめします。

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まとめ

お葬式にはさまざまな過程があるため、お葬式の経験が少ない方は慣れない儀式や雰囲気に緊張してしまうかもしれません。お葬式の席順も、故人を偲ぶためには大切な要素のひとつです。少しでもスムーズな進行に協力できるように、お葬式のマナーもできるだけ把握しておくと安心して葬儀に参列できるでしょう。

お葬式の席順は、故人を偲ぶために深く考えられた席順であることが多く、マナーの一種ともいえるかもしれません。しかし、席順のマナーは、お葬式の種類やパターンによって変わってしまうことが多々あります。すべてのパターンを把握することは難しいため、そのときの状況に合わせて対応できるとよいでしょう。

お葬式の種類に合わせた、席順をはじめとするマナーは数多く、わからないことも出てくるかもしれません。疑問や不安がある場合には、ぜひ小さなお葬式にご相談ください。お葬式のマナーに精通したスタッフが、みなさまの疑問を解消いたします。

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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