「遺族年金」の仕組みとは?共働き世帯において妻や夫が死亡した際にはどうなるのか?
葬儀後に必要なこと

作成日:2021年11月24日  更新日:2022年03月23日

「遺族年金」の仕組みとは?共働き世帯において妻や夫が死亡した際にはどうなるのか?

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家計を支えていた方が亡くなった際の公的保障として存在しているのが「遺族年金」です。制度を知っていても受給の資格や、どのくらいの金額を受け取ることが可能なのかなどはわからない方が多いのではないでしょうか。実際に受給するためには状況によってさまざまな条件があるため、全て把握することは難しいです。

この記事では、遺族年金制度の種類や仕組み、共働き世帯において妻もしくは夫が死亡した際の違いなどについて解説します。事前にしっかりと制度を知っておくことによって、いざという際にトラブルを最小限におさえ、円滑に対処できるようになります。

万が一自身が家族よりも先に旅立った場合の、家族への備えについても検討しておきたいものでしょう。代表的な備えについても併せて解説します。家族信託のサービスについても紹介しているので、参考にしてみてください。

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【もくじ】
遺族年金とは
遺族基礎年金
遺族厚生年金
死亡したのが妻と夫では、何か違いがあるのか?
遺族のことを考えた備え
制度を利用する際の申し込みについて
資産凍結の不安を解消する「家族信託」をかしこく活用しよう
まとめ

遺族年金とは

遺族年金とは国が行っている社会保障制度の1つであり、家計を支えていた方が亡くなった際に、遺族の方々へ年金が支給される制度です。「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」の2種類がありますが、受給条件を満たしていた場合、どちらの年金でも申請を行うことができます。ここでは2つの制度について解説します。

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遺族基礎年金

亡くなった方が国民年金の被保険者であり、以下の4つの要件のうちいずれかを満たしていた際に受給可能です。以下は日本年金機構からの引用です。

1 国民年金の被保険者であり、被保険者であるうちに死亡したとき
2 国民年金の被保険者であり60歳以上65歳未満で、日本国内に在住、住所を所有していた方が死亡したとき
3 老齢基礎年金受給権を持つ方が死亡したとき
4 老齢基礎年金受給の資格を満たしていた方が死亡したとき

ただし、遺族基礎年金を受給できるのは「子のある配偶者」もしくは「子」のみとなっており、子供のいない家庭では受給できません。要項で定められている子とは「18歳の年度末までの子」あるいは「20歳未満の障害年金の障害等級1級もしくは2級の子」を指します。18歳の年度末までの子であっても、婚姻している場合には支給対象外なので注意が必要です。

遺族基礎年金の支給額は?

遺族基礎年金に関しては、亡くなった方が国民年金の被保険者であった場合、一律で以下の金額を支給されます。以下は日本年金機構からの引用です。

1 子のある配偶者が受給する場合 780,900円+子の加算額
2 子が受給する場合 780,900円(この金額を子供の数で割った額が、1人あたりの額)+2人目以降の子の加算金額

・1人目および2人目の子の加算金額 各224,700円
・3人目以降の子の加算金額 各74,900円

遺族厚生年金

亡くなった方が厚生年金保険の被保険者であり、以下の5つのうちいずれかの要件を満たしていた際に受給可能です。

1 厚生年金保険の被保険者であり、被保険者であるうちに死亡したとき
2 厚生年金の被保険者期間中に初診日があるとき、または怪我や病気が原因となり初診日から5年以内に被保険者の死亡のとき
3 1級もしくは2級の障害厚生年金の支給を受け取っている被保険者の死亡のとき
4 老齢厚生年金受給権を持つ方が死亡したとき
5 老齢厚生年金受給の資格を満たしていた方が死亡したとき

遺族厚生年金は遺族基礎年金と同時に受給することもできます。ただし、遺族厚生年金は厚生年金を納めていた方の「老齢厚生年金」の4分の3が支給額となる点は注意しておきましょう。

死亡したのが妻と夫では、何か違いがあるのか?

家計を支えていた方が亡くなったとしても、遺族の方々が生活費などに困ることがないようにするという役割を持つ遺族年金ですが、実は問題点も挙げられています。それは妻と夫のどちらが先に死亡したかによって受給資格に違いがある点です。

遺族年金制度の仕組みが作成された当時、モデルの対象となっていた家族像は「夫が外で働いて稼ぎ、妻は家庭に入る」というものでした。そこで、夫が先立った場合に「残された妻や子」のための保障を前提として作成されていました。そのため、妻が先立った場合の夫への保障というものは、あまり考慮されていなかったともいえるでしょう。2021年現在とは家族像が異なることが伺えます。

ここからは、受給資格の違いについて解説します。

受給資格の違い

遺族基礎年金では2014年の3月に夫の受給資格が変更されました。それまでは「子のある妻」と定められていた要項が「子のある配偶者」となり、夫も問題なく受給可能になりました

しかし、遺族厚生年金では妻と夫で受給資格の年齢の違いが存在しており、これは妻が先立った場合に夫がとても不利だといえる現状になっています。遺族厚生年金は受給資格を持つ支給対象者全員が受給できるものではなく、受給できる優先順位というものが定められています。

優先順位 支給対象者
1 子のいる妻、子のいる55歳以上の夫
2
3 子のない妻、子のない55歳以上の夫
4 55歳以上の夫または妻の父母
5
6 55歳以上の夫または妻の祖父母

上記からわかる通り、夫が受給するためには、妻が死亡した当時に夫が55歳以上であることが必須です。それに対して、30歳未満の子のない妻に関しては5年間のみの給付という制限はありますが、夫が死亡した際には妻へ受給資格の年齢制限は存在していません。

さらに夫、父母、祖父母は遺族厚生年金の受給資格を満たしていたとしても、受給開始は60歳になってからと定められています。申請を行えば即時受給開始となる妻に対して、この対応の違いに困惑する方も多いでしょう。

ただし、残された夫が55歳未満でも子供がいる場合には子供に受給の資格が発生するため、受給することは可能です。遺族年金で定められている「子」の定義により、18歳の年度末までの支給ができます。

共働き家庭が増えた現代社会において、家計を支えているのは夫のみならず妻であるという家庭も多いでしょう。現状の制度においてそのような家庭の夫の受給資格の条件が厳しいことから、今後改善が期待される点の1つです。

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遺族のことを考えた備え

年金をしっかり納めているにも関わらず、「もしかしたら自分の家族は年金を受け取れないかもしれない。そんななか残された家族は大丈夫だろうか」と一家を支えている方であれば不安になることもあるでしょう。そこで、もしものときのために遺族年金への理解を深めるだけではなく、遺族年金以外の保障の利用を検討してみるのも1つの手です。

手厚い死亡保険収入保障保険等に加入していれば、各保険会社によって条件や金額は異なりますが、家族の生活を支える備えとなってくれます。もし公的な制度の把握や整理に対して多くの時間を割くことができない場合は、民間の保険会社や専門知識を持つ会社に問い合わせてみるのも1つの手段です。

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制度を利用する際の申し込みについて

遺族基礎年金並びに遺族厚生年金の受給資格を満たしており、受給を申請したい場合には「年金請求書」の提出が必要です。国民年金・厚生年金に加入し、きちんと納付を行っていた場合でも、被保険者の死亡と同時に自動的に遺族年金の給付が開始するわけではないので注意しましょう。お住まいの市区町村役場や付近の年金事務所、もしくは年金相談センターで受け取ることができます。

申し込みの際に必要になる書類

年金請求書を受け取り、各所必要事項の記入を終えたら、以下の必要書類も不備なく揃えて添付し提出しましょう。提出する際も、お住まいの市区町村役場や付近の年金事務所、年金相談センターで提出することができます。

・戸籍謄本
亡くなった方との続柄の確認、および氏名や生年月日の確認のために必要となります。添付する戸籍謄本は、提出する本人に受給資格が発生した日にち以降の戸籍謄本であり、提出日から6カ月以内に交付されたものです。
・年金手帳
被保険者の加入していた各種年金の年金手帳が必要になります。亡くなった被保険者がどこに置いたかわからない、見つけられない等の理由がある場合には、その理由を記入した理由書が必要となるので注意しましょう。
・被保険者の世帯全員の住民票の写し
亡くなった被保険者と世帯の生計維持関係の確認を行うために必要です。
・亡くなった被保険者の住民票の除票書類
世帯全員の住民票の写しで除票されている場合には、この書類は不要になります。
・受給資格を持つ、年金請求書提出者の収入が確認できる書類
生計維持認定のために必要になります。源泉徴収票、課税証明書などの書類で問題ありません。
・受給資格を持つ子の収入が確認できる書類
義務教育修了前の子の場合、提出は不要です。義務教育以降の場合は、高校在学であれば在学証明書の添付を行い、仕事に従事している場合には収入の確認できる書類を添付しましょう。
・お住まいの市区町村に提出した被保険者の死亡診断書のコピー
被保険者が亡くなった事実の確認、および死亡年月日を確認するために必要になります。
・遺族年金受取先金融機関の通帳等
受給者本人名義のみ有効となります。

死亡の原因が自然死などによるものでなく、第三者行為および災害での死亡になった場合には別途書類が必要になる場合もあります。

資産凍結の不安を解消する「家族信託」をかしこく活用しよう

遺族年金について詳しく知りたい際に、認知症による口座の凍結などについても気になるという方は多いのではないでしょうか。認知症になると、法的に意思能力がないものとされる可能性があり、本人名義の不動産の売却や、銀行口座からの出金が凍結によってできなくなることがあります。唯一の対処法である「成年後見制度」も、費用や財政管理の面で戸惑う方が多いようです。

そこで今注目されているのが、大切な財産を信頼できるご家族に託す「家族信託」です。認知症などにより判断能力が低下した後でも、ご本人の希望やご家族のニーズに沿った、柔軟な財産の管理や運用を実現することができます。

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まとめ

遺族年金は、残された家族の方々にとっては非常にありがたいものです。家庭を支えてくれていた家族の死による金銭的な負担を軽減することができます。

しかし、受給資格や条件、利用方法への理解が乏しいとせっかくの年金が無駄になってしまう可能性もあります。そのような事態を避けるため、できれば生前に遺族年金についてしっかりと理解を深め、家族が困らないように備えておくことが大切です。まずは自身が先立っても家族が困らないようにするための準備として、理解を深めていきましょう。

その一方で、遺族年金にはさまざまな決まりごとや必要な書類がたくさんあることから、すべてを把握し、理解することが難しいという方もいるでしょう。公的な制度や用語の理解に対して、抵抗がある方もいるかもしれません。その際には是非、小さなお葬式にご相談ください。専門の知識を持った経験豊富なスタッフがサポートいたします。

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葬儀に関するご準備は事前に行うことが大切です。いざという時困らないように、葬儀全般に関する疑問は、「小さなお葬式」へお問い合わせください。24時間365日専門スタッフがお客様のサポートをさせていただきます。

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最後に

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