納税義務者が死亡した場合、確定申告は不要であるのか
葬儀後に必要なこと

作成日:2022年01月11日  更新日:2022年01月11日

納税義務者が死亡した場合、確定申告は不要であるのか

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自らが何らかの理由で手にした売上から所得税を割り出し、申請する作業が確定申告です。特定の条件に当てはまる納税義務者は、毎年この手続きを行い、税金を納めないといけません。とはいえ、納税義務者が死亡した場合、その年の確定申告は不要になるのでしょうか。

実際にそのようなシーンが起きたら「今年は確定申告をしなくてもよいのか」「もし確定申告しなければいけない場合、いつまでに申告すればよいのか」などの疑問が次々に生じるでしょう。

納税義務者が死亡したときの確定申告の詳細がわかると、税金の未納や税金の払い過ぎをなくすことが可能です。

この記事では、納税義務者が死亡した場合の確定申告について解説します。

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【もくじ】
死亡した納税義務者の確定申告
準確定申告の流れ
どんな人が準確定申告をするべきなのか
確定申告を行わないでよいケース
準確定申告の注意点
まとめ

死亡した納税義務者の確定申告

納税義務者が死亡したら、その年の始まりから死亡した日までに得た売上から税を支払う「確定申告」を行うことが必須です。これを正式には「準確定申告」といい、相続人が処理しなければいけません。

大まかな流れや目的は通常の確定申告とほとんど同じですが、細かな部分が違ってきます。慣れていない方はもちろんのこと、普段から確定申告をやっている方でも不明点があるでしょう。

ここからは準確定申告の詳細を解説します。

確定申告との相違点

準確定申告と確定申告の相違点は複数あります。

・申告する場所
・申告する人
・所得控除
・人的控除

細かく調べないとわからない部分なので、つい見落としてしまう可能性があります。

・申請する場所
書類を提出する場所は、納税義務者の住民票がある地域を管轄する税務署です。一方で準確定申告は、亡くなった方が住んでいた場所を管轄する税務署に申請します。
・申告する人
申告する人は、確定申告の場合は納税義務者です。一方で準確定申告は、相続人が行います。
・所得控除
保険料や医療費などの控除対象期間は確定申告の場合、1年間に支払った額に対し、準確定申告は亡くなったその日に至るまでに支払った金額です。亡くなった後に払った費用は対象外になります。
・人的控除
人的控除は確定申告が1年間の扶養状況なのに対し、準確定申告は亡くなったその日までの扶養状況です。亡くなった後の扶養状況は対象外になります。

僅かな違いですが、間違って手続きをしてしまうと、再申告や申告不可になってしまうので注意しましょう。

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申告はいつからいつまでなのか

準確定申告は申告・納税共に、亡くなった事実を知った日の次の日から4ヶ月後が期限です。例を挙げると、6月15日に亡くなったことを知った場合、6月16日から4ヶ月後の10月16日が申告、納税の期限になるということです。

また、状況次第では納税義務者の死亡を遅れて知る場合があるでしょう。例えば、本当は12月13日時点で亡くなっていたのに、死亡を知ったのは3月24日だったとします。このような場合は、実際に亡くなった日は12月13日ですが、それを知った日は3月24日です。したがって、申告、納税の期限は4ヶ月後の7月25日となります。

準確定申告の流れ

準確定申告を済ませるには、以下のようにいくつかの工程をこなす必要があります。

1. 相続人の代表を決める
2. 必要書類を作成する
3. 必要書類を提出する

相続人が複数人いる場合、全員が協力しないといけなかったり、複数部の書類が必要になったりするので、予想よりも時間がかかる可能性があります。

期限は4ヶ月ですが、先延ばしにしているとあっという間に過ぎてしまうので、できるだけ早めに済ませましょう。

1.相続人の代表を決める

相続人は複数人指定できるため、相続人が1人ではない場合は代表を決める必要があります。代表に選ばれるのに資格や試験は必要なく、誰でもなることが可能です。基本的には相続人同士で話し合って代表を決めます。

どうしても代表を決められない場合は、さまざまな手続きをこなすための時間や知識がある方などが代表になる、という基準も考えられるでしょう。

仮に代表に選ばれても本人に利はないですが、以下のような方が向いていると思われます。

・時間に都合がつく
・確定申告に関して知識が豊富である
・責任感が強い
・真面目
・几帳面

この中でも特に、時間に都合がつく方は、いろいろなシーンで重宝されるでしょう。「上記のような方でないといけない」というわけではありませんが、手続きをいい加減に行う方よりは安心できます。

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2.必要書類を作成する

相続人の代表が決まったら、次は必要書類を提出しましょう。

必要書類は以下の通りです。

・申告書
・亡くなった納税義務者の源泉徴収票
・亡くなった納税義務者の控除証明書
・所得税及び復興特別税の確定申告書付表
・亡くなった納税義務者の医療の領収書
・委任状

また、これらの書類を作成するには「亡くなった方の源泉徴収票」「亡くなった方の保険料控除を証明するもの」「亡くなった方が払っていた医療費の領収書」を参考にして作成しましょう。

ここからは、必要書類の作成時の注意事項を1つずつ解説します。

・申告書
この申告書は、通常の確定申告と同じものを用います。実際に記入するときは、用紙の「申告書」という文字の頭に「準確定」の文字を書き足してください。

「収入を給与で得ている人、年金を受領している人」と「不動産収入、事業収入などで収入を得ている人」で申告書の種類が異なります。
・亡くなった納税義務者の源泉徴収票
亡くなった納税義務者の所得を確認できる書類が必要です。こちらの書類は給与所得者と年金受給者では、それぞれ違った書類があるので気をつけましょう。

また、この書類は年金の受給をストップしてから3ヶ月ほどかかるので、早急に手続きをしないと期限に間に合わなくなります。
・亡くなった納税義務者の控除証明書
亡くなった納税義務者が保険料を支払っていた場合は所得控除の対象になります。「地震保険料」「生命保険料」「社会保険料」「小規模企業共済等掛金控除」の控除を受けるには、加入している保険会社が発行する「控除証明書」を発行してもらいましょう。こちらの書類もまた発行に時間を有するケースがあるので早めに行うようにしてください。
・所得税及び復興区別税の確定申告書付表
こちらの書類には相続人全員のマイナンバーと本人確認できるものを添付する必要があります。相続人が1人ではない場合こちらの書類は必ずいるので相続人全員と情報を共有して不備がないようにしましょう。
・亡くなった納税義務者の医療の領収書
亡くなった納税義務者が支払った医療費は控除対象ですが、本人が亡くなった後に支払った医療費は対象外となります。さらに、医療費の領収書も必要であるため注意しましょう。
・委任状
亡くなった納税義務者によっては、所得税を払い過ぎていることがあります。そういったときには、還付金を受け取ることが可能です。基本的には代表相続人がまとめて受け取るため、他の相続人から委任状が必要になります。委任状は提出先の税務署に行くことで手に入れることが可能です。

一部の必要書類は、国税庁のウェブページからダウンロード可能ですので、必要なタイミングで印刷するとよいでしょう。

3.必要書類を提出する

必要書類を揃えたら必要事項を記入して各税務署に提出しましょう。提出は直接窓口に持って行くか、郵送するといった方法があります。その他にも電子申告ができますが、代表相続人しか申請できないので注意が必要です。

しかし、委任状は現物を用意しないといけないため電子申告が完了したのち税務署へ提出しましょう。

どんな人が準確定申告をするべきなのか

亡くなった納税義務者の代わりに行う納税作業が準確定申告ですが、全員が全員行わないといけないわけではありません。必要な方が申告を忘れてしまわないようにここでは準確定申告が必要な方を紹介します。

準確定申告が必要な方は以下の通りです。

・給与として2,000万円以上もらっている
・自営業者
・給与を受けているところが2つ以上ある
・年金を400万円以上もらっている
・給与とは別に20万円より多い収入がある
・土地などを売り払った場合

上記の方の相続人は納税の義務があるため、忘れずに行うようにしましょう。

確定申告を行わないでよいケース

一方で、準確定申告をしなくてもよい方もいます。不要な方が誤って申告をしてしまわないように、ここでは準確定申告が不要な方を紹介します。

死亡した方が給与所得者

亡くなった方がサラリーマンやアルバイトで働き先から給与として収入を得ていた場合、準確定申告をする必要はありません。

年金の受給が400万円を下回っている

亡くなった方がすでに年金を受領しており、かつ400万円以下の受領であった場合は申告の必要はありません。しかし、年金以外の収入で20万円以上の収入がある際は申告義務があるので注意しましょう。

相続を放棄している

相続人が相続を放棄した場合、その方に申告の義務はなくなります。その場合は、他の相続者に申告を任せるようにしましょう。

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準確定申告の注意点

準確定申告には注意点が存在します。非常に複雑な手続きですので、ぜひ参考にしてください。

相続人が1人ではない場合

相続人が1人ではない場合、相続者全員が連名して書類を作成しないといけないため、全員とコンタクトを取る必要があります。

複数人が各々で申告書を作成することはできますが、やはり代表者が全員の連名をもとに作成した方が時間を格段に早めることが可能です。

複数人が各々で申告書を作成してしまうと、誰が提出していなくて誰が提出しているかをいちいち確認する必要があるため、あまりおすすめはしません。

保険料や医療費を支払った日付を確かめる

保険料や医療費を支払った日付は必ず確かめましょう。支払った日付は領収書等で確認できます。

納税義務者の死亡後の支払いは控除の対象にならないので、その支払いを申告してしまわないように確認作業を徹底しましょう。

開業届と青色申告は引き継がれない

開業届と青色申告は引き継がれません。例えば、個人事業主である方が亡くなった場合、業務を受け継ぐ方は、再度開業届と青色申告の申請書を提出しないといけません。この作業はついうっかり忘れてしまうことが多いので注意しましょう。

準確定申告が不要でも申告した方がよい人がいる

年末調整を行なっておらず税金を必要より多くの額納めている方や生前に支払っていた医療費が10万円以上である場合、準確定申告をすることで還付金を得ることが可能です。

まとめ

納税義務者が亡くなった場合、年の初めから亡くなったその日までの売上に対して所得税を払う義務が相続人にあります。この準確定申告は、不要な方と必要な方が存在し、その線引きは非常に細かくなります。

そのため、自分が申告の義務があるのか疑問に思われている方もいるのではないでしょうか。そんなときは小さなお葬式にご相談ください。専門知識を多く持ったスタッフがお客様のお悩みに心を込めてアドバイスいたします。

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