墓石の名前に規制はあるのか?注意点も併せて紹介

墓石の名前に規制はあるのか?注意点も併せて紹介

ほとんどの墓石には字が刻まれています。しかし、どんな方法で刻むのか、どこに頼んだらよいのかわからない方も多くいるでしょう。

ただ字を彫るだけの作業なので、時間も費用もかからずに手早く終わると思ってしまいますが、実際はそうではありません。字を刻む方法がわかれば、余計な費用や手間がかからずに済んだり、見栄えを美しく保ったりすることが可能です。

そこで、この記事では字の規制や実際に字を刻むときの注意点について解説します。墓石の字に関することでお悩みの方はぜひ参考にしてください。

こんな人におすすめ

墓石に字を刻む際にどこに依頼したらよいか知りたい方

墓石に刻む字の色や絵様の規制について知りたい方

墓石に刻むときの注意点を知りたい方

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墓石に字を刻みたいときは?

墓石に字を刻むときは、建立を委託した石材店に頼むことがほとんどです。新しく建てる場合はその業者に委託し、既に立っているものに刻む場合は霊園などが指定する石材店に委託しましょう。

万が一、既存のお墓に刻むときにご贔屓にしているところがあれば、霊園などが指定する業者にその旨を伝えて話し合いましょう。

彫刻する字の色や絵様にきまりはあるのか

故人の個性を主張したいと思い、色や絵様に独自性を持たせたいと考えている方も多いのではないでしょうか。とはいえ、お墓となるとさまざまな規制等が存在するため、手をつけ辛いと感じることでしょう。自分の意見や要望を押し通してマナー違反になってしまうと、ご先祖様はもちろんのこと親族に対しても失礼です。

そこで、ここからは字の色や絵様の規制等について解説します。

色には規制がある

字の色は、以下の要素ごとに規制があるので、遺族が自由に配色することは不可能です。要素ごとに参考にしながら決めるとよいでしょう。

逝去した方の名前

逝去した方の名前は黒か白を配色します。このときのみ、遺族が配色を決めることが可能です。

黒と白、どちらの色にするか迷う際は、墓石の色とのバランスで決めるとよいでしょう。もしも、親族間や地域で色の慣習がある場合は、その色に決めても問題ありません。また、色を入れないという選択肢もあります。

ご健在の方の名前

生きているうちに戒名を授かった方や、建立者の名前には朱色を入れます。朱色を入れる理由は長寿や健康を願うためです。

名号

名号などは金色を入れます。しかし、中には色を入れない家庭もあるようです。

絵様に規制はない

色には規制がある一方で、書体や大きさ等の絵様面には規制はありません。とはいえ、既に他の氏名が刻まれているのであれば、その書体や絵様に沿った方がよいでしょう。

また、漢字やひらがなではなくローマ字でも問題ありません。昨今、ご先祖様の氏名を漢字で縦書きするのではなく、ローマ字で横書きする、いわゆる洋風も増えてきているようです。

さらに、書体の自由さに限らず「何を刻むか」にも制限はありません。いくつか例を紹介します。

漢字一字 「愛」「心」など
単語 「感謝」など
英単語 「〇〇Family」「Thank you」など

実際に、上記のような字を刻む家庭も増加傾向にあります。

墓石に名前を刻む場所

名前に限らず字を刻むときは、内容によって場所が変わってきます。しかし、厳しい規制があるわけではなく、あくまでも目安なので参考程度に確認しましょう。

竿石の正面

多くの家庭は、竿石の正面に家名を刻みます。「〇〇家」や「〇〇家之墓」が一般的です。ただし、必ずしも家名を掘らないといけない、というわけではありません。

中には、戒名や俗名を刻む家庭も増えており、個人墓や夫婦墓に多く見られます。また、「南無阿弥陀仏」のような名号や経文名号が刻まれているものを目にする機会も増えています。

洋風の墓石の場合、竿石には「愛」や「心」などのゆかりがある言葉や、伝えたいメッセージを刻むようです。竿石の字は最も目立つので、親族同士で納得のいく絵様にしましょう。

竿石の右面

竿石の右面には戒名、没年月日を刻みます。また、プラスして彫刻をする部分でもあるので、もしプラスして刻みたい場合はまずこの部分に刻みましょう。

竿石の左面

竿石の左面には建立した日付と建立者を刻みます。必ずしも竿石の左面に刻まないとマナー違反になるわけではないので、安心してください。

刻む余地がなくなったときの対処法

お墓を代々受け継いでいく家庭もあります。その場合は、その都度刻んでいくと新たに字を刻む余地がなくなってしまう可能性があります。

今現在、その状況に陥っている方は「諦めたほうがよいのか」と思うかもしれませんが、決してそうではありません。ここからは、字を刻む余地がなくなったときの対処法を解説します。

新たに墓誌を建てる

字を刻む余地がなくなった場合は、新たに墓誌を建てるとよいでしょう。墓誌とは、お墓の敷地の中に建てる石の板を指します。墓誌には故人の生前名や戒名などが刻まれます。

墓誌は墓石の隣に設置されることが一般的です。墓誌に刻む部分は決まっておらず、どちらかの面に刻み終わったらもう片方の面に刻みましょう。

墓石に字を刻む余地がなくなった場合は、墓誌を建てることが最も費用と手間がかからない対処法といえます。

新しい墓石を建てる

新しい墓石を建てることで、新たな余地を確保することが可能です。とはいえ、中には同じ敷地内にお墓を建てるスペースがないという方もいるでしょう。

その場合は、一度既存のお墓を取り壊して、再度新しいものを建てます。大きな費用を必要とするので、親族間で話し合って計画しましょう。

墓石に刻む名前の順序

墓石には複数の方の名前を刻むことが可能ですが、はたして順序は適当でよいのでしょうか。

万が一、規制があったときに適当に刻んでしまうとマナー違反になる可能性があるので、ここからは名前を刻む順序を解説します。

逝去した順序で刻む

刻む順序を迷ったときは、逝去された順で刻むとよいでしょう。逝去された順で刻むメリットは、場所を余すことなく刻めることです。

一方で、年齢や性別、関係性がバラバラになることがデメリットになります。故人の関係性ごとにまとめて刻むこだわりのある家庭には、おすすめできない順序となるでしょう。

夫婦が並ぶように刻む

夫婦のどちらかが逝去されたときに、その氏名の横を空けておく方法があります。この刻み方をすると、誰が誰の家族かがわかるようになります。

ただし、余地を空けるということで「その人の死を待っている」「死んだ後の余地を準備している」と考える方もいます。もし、身の回りに上記のように考える方がいる場合は、よく話し合うことをおすすめします。

墓石に彫刻をプラスするときの流れ

そのほか、内容をプラスして彫刻するときの流れは以下の通りです。

1. 石材店にプラスして彫刻可能かどうか相談する
2. 刻む内容を決める
3. 字を入れる日程を決める
4. 実際に作業を行う

また、プラスして彫刻するときは、必ず墓地や石材店等の協力が必要なので、委託する業者をあらかじめ探しておくことが重要です。

1.石材店にプラスして彫刻可能かどうか相談する

委託する石材店に、プラスして彫刻が可能かを確認しましょう。当日の1ヶ月前までに連絡しておくとよいです。

事前確認を怠って、万が一プラスして刻むのに対応していないとなると、迅速な処理は厳しいでしょう。事前確認を怠らないように注意が必要です。

2.刻む内容を決める

どんな字を刻んでもらうか、どのような絵様にするのかを石材店の方とよく話し合いましょう。この工程を怠ってしまうと、工事が終わった後に実物が思っていた出来栄えと違っていても指摘できなくなります。

また、見積りもこの段階で出してもらうことをおすすめします。見積もりを出さないと、工事が終わった後に想像より高い費用を請求される可能性があるので用心しましょう。

3.字を入れる日程を決める

次に日程を決めます。基本的には自身が立ち会える日がよいですが、立ち合いができない場合は代わりに立ち会える方を探すか、立ち合い人なしで行います。

仮に立ち合い人なしで行う場合は、トラブルに迅速に対応できないケースがあることを理解しておきましょう。

4.実際に作業を行う

現地で彫刻を行います。場合によっては魂抜きを行い、墓石をただの石に戻す儀式が行われる場合があります。この儀式は絶対ではないので、必要か否かはこれまで行ってきたやり方に沿ってください。

墓石に刻むときの費用

一般的に、墓石に字を刻むときの費用は、1つにつき5万円ほどです。しかし、特別な絵様にするときや、複数入れてもらう場合はプラスで費用を払う必要があります。

また、お坊さんを呼んで魂抜きなどの儀式を行う場合は、別途お布施を包むとよいでしょう。

墓石に刻むときの注意点

彫刻するときには以下のような気をつけるポイントも存在します。

・委託してすぐに作業が終わるわけではない
・名前の彫刻は必須ではない
・戒名でも俗名でもよい
・名前は消せるが費用がかかる

トラブルを未然に防ぐためにも参考にするとよいでしょう。

委託してすぐに作業が終わるわけではない

作業は早くても2週間~1ヶ月ほどかかります。もし、ギリギリに委託してしまうと、当日まで予定を先延ばしにしなければいけません。日付がわかっているのであれば前もって委託しましょう。

名前の彫刻は必須ではない

名前の彫刻は必須ではありません。宗教や親族間で慣習がないときは、メッセージやイラストなどでも問題ありません。とはいえ、元から刻んである絵様と大幅にかけ離れるようなものは遠慮した方がよいでしょう。

戒名でも俗名でもよい

戒名と俗名はどちらでも構いません。しかし、こちらも元から刻んであるものに沿った方がよいでしょう。

名前は消せるが費用がかかる

一度刻んだものは一見消せないように感じますが、実は消すことが可能です。しかし、石自体を削ったりパテで埋めたりするため、現状復帰という形にはなりません。元の状態に戻して、再度刻みたい場合は新しく建て直しが必要です。

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まとめ

墓石といえば字が刻まれているのが一般的に感じるでしょう。そこで、字を刻みたいときは1ヶ月ほどの余裕を持って委託しておきましょう。墓石に字を刻む余地がなくなった場合は、その墓石の隣に墓誌を建てるとよいでしょう。また、注意点も存在するので、トラブルを未然に防ぐためにも認識しておきましょう。

小さなお葬式では、墓石に関する疑問のご相談も承っております。専門の知識を豊富に兼ね備えたスタッフが、ご相談に寄り添ってアドバイスいたします。お気軽にお問い合わせください。

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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