墓石に刻む文字にルールはある?お墓の形状ごとの文字例も紹介

墓石に刻む文字にルールはある?お墓の形状ごとの文字例も紹介

お墓を建てるときには、さまざまな選択をしなくてはなりません。そのひとつが、墓石に刻む文字です。ほかのお墓と同じ文字にしたほうがよいのかと悩む方もいるかもしれませんが、現在はオリジナルの文字を刻んだお墓も増えています。

とはいえ、お墓の文字は何回も刻めるものではないため、慎重に検討する必要があります。この記事では、墓石を建立するときに刻む文字について解説します。墓石にどんな文字を刻むのか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

こんな人におすすめ

墓石に刻む文字にルールはあるのか知りたい方

墓石に文字を刻むときの注意点を知りたい方

墓石の文字の彫刻方法を知りたい方

このままWEBで調べたい方小さなお葬式についてもっと知る
喪主が必ず読む本プレゼント!無料でお届けいたします。資料請求する
事前準備をすすめたい方喪主が必ず読む本プレゼント!無料でお届けいたします。資料請求する
小さなお葬式LINE公式アカウント

墓石に刻む文字にきまりはない

お寺や霊園などに行くと、ほぼ同じような形のお墓が並んでいます。墓石の「竿石(さおいし)」と呼ばれる箇所には、「○○家之墓」や「南無阿弥陀仏」「南無方蓮華経」のような文字が刻まれていることが一般的です。

宗派や宗教によってよく使用される文字はありますが、「こうしなくてならない」というきまりはありません。刻む位置や文字の形などは、自由に選べます。

お墓の形状は大きく分けて3種類

お墓の形状は3つに大きく分類されます。お墓に入れる文字をきめる前に、それぞれの墓石の特徴を理解しておきましょう。

和型墓石

和型墓石は、江戸時代から使われている伝統的な縦長の墓石です。竿石・上台・中台・下台(芝台)の四段構造が基本で、一番上の竿石に文字を刻みます。

洋型墓石

芝生墓地などでよく見かける、モダンな横型の墓石が洋型墓石です。オルガン型やストレート型などいくつかのタイプがありますが、地域や宗教によっても墓石の形状が異なります。

デザイン墓石

和型でも洋型でもない、オリジナルの墓石がデザイン墓石に分類されます。形も石種も自由にデザインできるので、花の形や故人が好きだったものの形の墓石を作れます。

墓石に刻む文字例|和型墓石

墓石に刻む文字にきまりはありませんが、和型墓石の場合は、ある程度決まった文字を刻むことが多い傾向にあります。ここでは、和型墓石に刻まれることが多い文字を、前面・側面・背面に分けて紹介します。

前面

竿石の前面には、その家族や親族が代々使う墓という意味を表す「○○家之墓」などのように刻むことが多いでしょう。

宗派によっても文字の刻み方が異なります。たとえば、天台宗や真言宗は「大日如来」を表す「ア」を家名の上に入れるのが特徴です。禅宗の場合は「南無釈迦牟尼仏」と刻み、家名の上に「○」を書く場合もあります。

側面

宗派や地域によって異なりますが、一般的に側面には以下の文字が刻まれます。

【竿石の右側】
・戒名
・命日(没年月日)
・俗名
・享年 など

亡くなった順に文字を刻む場合と、相続順位に従って刻むケースがあるため、事前に詳しい親族や菩提寺に確認しておきましょう。

背面

竿石の背面には、お墓の建立年月日や建立者名を刻むのが一般的です。しかし、建立年月日や建立者名は、竿石の左側面に刻まれることもあるため、迷った際には菩提寺に相談してみるとよいでしょう

墓石に刻む文字例|洋型墓石

洋型墓石は和型墓石と違い、デザインなどを自由にきめられます。多くは故人に合ったものを選ぶようです。

墓石には、漢字1文字や熟語などの言葉やイラストを刻む方もいるようです。また、亡くなる前にどのような文字を刻むか考えている方もいます。ここからは、具体的にどのような文字が使われているのかを紹介します。

漢字1文字

漢字を入れる場合は、故人の意思を引き継ぐために、故人を表す漢字を選ぶことが多いでしょう。よく選ばれる漢字は以下のとおりです。

・夢
・想
・心
・偲
・愛
・絆

熟語

熟語の場合は、「一期一会」「花鳥風月」という四字熟語をはじめ、仏教用語を刻むことが多いようです。故人の意思であれば、どのような熟語を刻んでも構いません。

言葉

「思い出をありがとう」「会いに来てくれて嬉しい」など、好きな言葉を入れられます。これは洋型墓石の大きな特徴です。選ぶ言葉は、故人の立場と家族の立場、どちらでも構いません。

大切なのは、故人が嬉しいと思う言葉を選ぶことです。ただし、あまり長いものは文字の大きさが小さくなってしまうため、バランスにも気をつけるとよいでしょう。

イラスト

最近ではイラストをデータとして渡せるため、故人に合ったイラストを墓石に刻むことも可能です。文字以外にデザインを入れることで、華やかなお墓にできるでしょう。

墓石に刻む文字例|デザイン墓石

形を自由に選べるデザイン墓石は、文字も自由に選べます。墓石のデザインに合わせて、メッセージ性の強い文字を選んでもよいでしょう。

墓石の文字入れの費用目安

墓石に文字を刻む際にかかる費用は、おおよそ2万円~5万円程度です。文字数や文字の大きさだけでなく、地域や依頼する石材店によっても費用が異なります。

文字だけでなくイラストを刻む場合や、数名分まとめて文字を刻む場合などは、費用が高額になるケースもあるため注意が必要です。

墓石に刻む文字をきめる際の注意点

墓石に刻む文字は自由に選べますが、覚えておきたいルールもいくつかあります。ここからは、刻む文字をきめる前に確認しておきたい注意点を紹介します。

著作権に注意する

「故人との思い出の曲の歌詞を刻む」「故人が好きだったキャラクターのイラストを刻む」など、著作権が関係する場合には細心の注意が必要です。後々のトラブルを避けるためにも、刻む文字やイラストは慎重に選びましょう。

不適切な言葉を避ける

忌み言葉やお参りに訪れた方が不快に感じる表現を墓石に刻むことは避けましょう。基本的には自由に選べる墓石の文字ですが、タブーとされる言葉もいくつかあります。たとえば、「うたかた」という言葉です。

風情を感じる美しい言葉ではありますが、「はかない」という意味もあるので、これからずっと続いてほしいお墓には適していません。墓石に入れる文字を選ぶ際には、故人や周囲への配慮も忘れないようにしましょう。

規制がある霊園もある

場所によっても注意が必要です。公営霊園では自由なデザインのお墓を建てられたり、自由に石材店を選べたりすることが多いですが、民営の霊園では規制が多いこともあるようです。また、寺院の墓地の場合はそのお寺の方針に従う必要があります。

墓石の形状や大きさの指定があったり、あらかじめ用意してあるデザインの中から墓石を選んだりするケースもあるため、契約前に確認しておきましょう。

自由なお墓のメリットとデメリット

和型墓石では、刻む文字の内容がある程度きまっていますが、洋型墓石やデザイン墓石は好きな文字や、言葉・絵・イラストなどを自由に考えてお墓に刻めます。

ここからは、自由に言葉を選んでお墓を建てられる、洋型墓石やデザイン墓石のメリットとデメリットを紹介します。

メリット

お墓に家名が入っていないことで、直系の子どもがいない場合でも墓石に刻み直すことなくお墓を継承できるメリットがあります。現代では核家族の増加や少子化で、お墓の継承が難しくなっています。そのため、このようなお墓の建て方は現代にふさわしい形なのかもしれません。

また、故人への思いや故人自身の思いをお墓に刻むことで、その人らしいお墓になることも大きなメリットといえます。訪れるたびに、故人に思いを馳せて偲ぶことができるオリジナル性にあふれたお墓になるでしょう。

デメリット

最初はその文字がよくても、時間がたつと、奇抜で個性的に感じる場合があります。その際に、すぐに彫り直すことができない点がデメリットといえます。周りの意見をよく聞き、慎重に文字を選ぶようにしましょう。

また、宗教や宗派によっては好まれない文字もあり、文字を刻むことが難しい位置もあります。自由に文字を刻みたい場合は、最初に寺院や霊園、石材店などに聞いてみるとよいでしょう。

墓石の文字の彫刻方法

同じ文字でも、彫刻の方法によってお墓の雰囲気が変わります。こだわりを持ってお墓を作りたい方や、故人の意思を尊重してお墓を作る場合は、お墓に合った彫刻方法を選びましょう。

ここからは、墓石の文字の彫刻方法の種類と特徴を紹介します。

通常彫

文字を深く掘り込む方法です。これより文字が立体的に見えます。しっかり彫っていることで、刻まれた文字ははっきりと力強い印象を受けるでしょう。

霞彫

外側の輪郭ははっきりと彫り、文字の中を彫り込まない方法です。文字にはサンドブラストを吹き付けるため、高級感を出せます。崩し文字などをこの方法で彫ると、より一層高級感を演出できるでしょう。

線彫

輪郭のみを何本も彫っていく方法です。細い線で彫っていくため、イラストや絵を入れたいときに向いています。線が細く多いため、少し手入れが大変かもしれませんが、オリジナル性の高い墓石になるでしょう。

浮かし彫

家紋などに使用する場合が多く、家紋が浮かびあがっているような仕上がりになります。好みによってはイラストや絵などにも使用可能です。ただし、石の種類によってはできないこともあるため、希望する場合はあらかじめ石材店に相談しておきましょう。

影彫

墓石に点で彫っていく高度な技術が必要な方法です。この技術を持つ職人が少ないため、高額になることを覚えておきましょう。芸術性の高い仕上がりになるので、こだわりを持ってお墓を作りたい方にはおすすめです。

墓石に刻む文字をきめたら

墓石に刻む文字や彫刻方法がきまったら、その後はどのように進めればよいのでしょうか。ここからは、実際に墓石に文字を刻むまでの流れを解説します。

霊園指定の石材店があるか確認する

最初に確認することは、お寺や霊園指定の石材店があるかどうかです。石材店によってはさまざまな彫刻方法に対応していない場合もあるので、希望の彫刻をしてもらえるかどうかを確認しましょう。

もしも指定された石材店での彫刻が難しい場合は、ほかの業者に頼んでくれることも多いので、次の石材店のつながりを期待しましょう。

依頼する石材店をきめる

指定の石材店がない場合は、自分で石材店を探す必要があります。いくつかの石材店に相談し、「希望するデザインの彫刻が可能か」だけでなく、費用や対応の仕方なども含めて選ぶことをおすすめします。

工事届などの書類が必要な場合もあるので、工事が始まる前に管理者に確認しておきましょう。

文字の最終確認をする

依頼する石材店がきまったら、次は文字の確認です。文字の大きさや書体、配置などを原稿にしていきます。原稿ができあがったら、不備がないかよく見て確認しましょう。

この時点での変更は可能です。気になった部分は担当者とよく相談をして、納得がいくまで打ち合わせをするとよいでしょう。

墓石に文字を刻む方法は2種類ある

墓石に文字を刻む方法は、大きく分けて2種類あります。実際に、どのような方法で工事が行われるか、確認してみましょう。

現場彫刻

文字通り、現場で文字を刻む方法です。古いお墓に新たに何かを書き加えたいときなどはこのやり方を使うことが多いようです。

コンプレッサーやサンドブラストといったいくつかの機械の搬入もあるため、現場彫刻の場合はあらかじめお寺や霊園などに工事のスケジュールを伝えておくとよいでしょう。

工場彫刻

石材店が持っている工場などで作業をする方法です。彫刻の方法は現場でのやり方と変わりませんが、工場にある特殊な機械を使える利点があります。デザイン性の高い彫刻は工場で行われることが多い傾向です。

「喪主が必ず読む本」無料プレゼント中

「小さなお葬式」では、無料の資料をご請求いただいた方全員に「喪主が必ず読む本」をプレゼントいたします。

病院から危篤の連絡がきたときの対応方法や、親族が亡くなったときにやるべきこと、葬儀でのあいさつ文例など、喪主を務めるのが初めてという方にも役立つ情報が満載です。

いざというときの事前準備にぜひご活用ください。

喪主が必ず読む本

全員に「喪主が必ず読む本」プレゼント 無料資料請求はこちら

「小さなお葬式」で葬儀場・斎場をさがす

小さなお葬式は全国4,000ヶ所以上の葬儀場と提携しており、葬儀の規模や施設の設備などお近くの地域でご希望に応じた葬儀場をお選びいただけます。

まとめ

お墓は何度も作ることができないため、文字を刻む際には事前に多くの情報を収集して、納得のいく方法で行うとよいでしょう。石材店によって彫り方の技術の違いがあるので、よく話し合ってみることが大切です。

故人にとってどんなお墓がふさわしいか、生前の話や様子を思い出しながら文字を考えるのがおすすめです。

多くの情報があることは、とてもよい反面悩みにもつながります。その際には、ぜひ小さなお葬式までご連絡ください。お客さまに合う方法を心を込めてご提案いたします。

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
運営会社についてはこちら

このままWEBで調べたい方
小さなお葬式についてもっと知る
このままWEBで調べたい方小さなお葬式についてもっと知る
事前準備をすすめたい方 喪主が必ず読む本プレゼント 資料請求する(無料)
事前準備をすすめたい方喪主が必ず読む本プレゼント!無料でお届けいたします。資料請求する
小さなお葬式LINE公式アカウント
小さなお葬式LINE公式アカウント

この記事をシェアする

  • twitter
  • facebook
  • line