故人を偲ぶ会は「主に故人との思い出に浸り最後の別れをするシーン」といった認識をされている方が多いのではないでしょうか。一方で、葬儀に関しても「故人との別れのシーン」といった認識があると思います。
上記の2つは大まかな目的は同じはずであるのに、どうして葬儀をしたあとに「故人を偲ぶ会」をするのでしょうか。その意味がわかると、自身の状況に合わせて会を執り行ったり、会場を手配できたりするでしょう。
この記事では、故人を偲ぶ会に関する情報や参会するときの服装について解説します。現在、故人を偲ぶ会に関して疑問がある方はぜひ参考にしてください。
<この記事の要点>
・故人を偲ぶ会は、葬儀後に行われる故人との別れを目的とした会のこと
・故人を偲ぶ会の会場に決まりはなく、斎場やホテル、故人と縁のある場所が選ばれる
・偲ぶ会が葬儀の当日に行われる場合は喪服で、別の日であれば平服で参会する
こんな人におすすめ
偲ぶ会とは何かを知りたい方
偲ぶ会の会場について知りたい方
偲ぶ会に参会するときの服装を知りたい方
故人を偲ぶ会とは、お葬式の直後や数日経ったあとに挙行される、故人との別れを目的とした会です。一般的には、葬儀を故人と近しい方だけを集めて挙行した場合に、その他の参列者に別れのシーンを提供するために挙行します。
よくある疑問として「お別れ会との違いがわからない」といったものがあります。故人を偲ぶ会は四十九日法要以降にも挙行できるのに対し、お別れ会は四十九日法要に至るまでに挙行できるとされているようです。意味としては、双方同じと捉えても問題ありません。
偲ぶ会の順序は、一般的に以下の順序で行います。とはいえ、葬儀とは違って順序に関するルールは厳しく設定されていないので、自身の状況に合わせて臨機応変に対応するとよいでしょう。
1. 開会の辞
まずは、司会進行を担当してくれる葬儀社のスタッフが、喪主や代表者に開会の辞を述べるように促します。開会の辞では「葬儀を挙行した報告」「なぜ偲ぶ会を開いたのか」「会の順序」を参会者に伝えましょう。
2. 故人を紹介する
故人の簡易的なプロフィールを参会者に伝えます。
3. 黙祷
次に参会者全員で黙祷を捧げます。
4. 献杯、会食
喪主や代表者の挨拶は故人に敬意を払い、献杯をしたあとに会食に移ります。催し物を挙行する場合はこのタイミングで行いましょう。
5. 閉会の辞
参会者に感謝の気持ちを伝えながら、閉会の宣言を述べましょう。
6. 写真撮影
故人も含め、参会者一同で写真撮影を行います。
7. お見送り
参会者が帰る際は、再度感謝の気持ちを述べることがおすすめです。その際は、「粗供養品」といった感謝の品物を渡してもよいでしょう。
また、上記はあくまでも基本的な順序です。偲ぶ会は葬儀とは違って、自由なスタイルで執り行えることが特色なため、各家庭の特色を最大限に反映することが可能です。
とはいえ、「故人との別れをする」という目的であるため、追加する演目は目的に即した物にすることをおすすめします。
葬儀は基本的には斎場で行われることが多いですが、偲ぶ会の会場を選ぶ際は複数の選択肢が存在します。会場に関しても、内容と同様に厳しいルールはないため、自身の都合に合わせて選びましょう。
偲ぶ会を挙行できる会場がわかると、都合が合わせやすくなるので、ここからは1つずつ解説します。
偲ぶ会を斎場で行うことで、葬儀に近い雰囲気で偲ぶ会を行うことが可能です。宗教的な縛りがない偲ぶ会では、僧侶の読経を取り入れることもできます。
斎場を選ぶと葬儀の雰囲気に近くなるため、明るい音楽やワイワイとした内容では利用できないことに注意しましょう。
なお、斎場は葬儀を行うこともできるため、遺骨の持ち込みが可能です。実際に会場を手配するときは、斎場のスタッフとコンタクトをとるのが賢明です。
ホテルに併設されている大きなホールを利用して偲ぶ会を執り行うこともできます。斎場が厳かな雰囲気を醸し出せる一方で、ホテルのホールは明るい雰囲気の会を執り行う場合におすすめです。
偲ぶ会では、故人との縁がそれほどなかった方を招待することもあるでしょう。そういった方々は、会場とは遠くに住んでいることが多いため、そのままホテルに宿泊できるといったメリットも兼ね備えています。
ただし、ホテルによっては遺骨の持ち込みや、読経といった宗教的な儀式を禁止しているところもあるので注意しましょう。
また、そもそもホールが併設されていないホテルもあるので注意が必要です。ホテルのホールを会場とする場合は、事前に確認しておきましょう。
上記の2つ以外の場所で偲ぶ会を行う場合は、故人と縁のある場所を選ぶ方法もあります。偲ぶ会の会場には特に厳しい縛りはないため、このように自由な会場の選び方をしても構いません。
会場の例として、故人が大学の教授だったならば勤めていた大学のホール、故人が病院に勤める医師だったならば診察室などが挙げられます。ただし、これらの場所は手配が難しいといったデメリットもあるでしょう。
斎場やホテルのホールは、偲ぶ会をはじめとする行事を挙行するために建てられているため手配は難しくありません。一方で、病院の診察室や大学構内などの本来は違う目的で利用されている場所を会場にすると、手配するのに一定の手続きを踏まなければならないケースが存在します。
故人と縁のある場所で偲ぶ会を行う場合は、通常よりも早めに手配や設営のための手順を踏むことが賢明です。
偲ぶ会を挙行するタイミングは、「葬儀を行った日とは異なる日」あるいは「葬儀を行った日」の主な2つに分けられます。葬儀と異なる日に挙行する場合は、斎場とは異なる場所で行うことが多いようです。
また、葬儀とは別の日に挙行する場合は、明るい会になることが多いでしょう。一方で、葬儀を行った日に挙行する場合は葬儀に近い雰囲気になるでしょう。
偲ぶ会には複数のスタイルがあり、各家庭の考えに沿った方を選ぶことが可能です。ここからは偲ぶ会のスタイルに関して1つずつ解説します。
セレモニースタイルとは、会場の正面に祭壇や遺影を置き、座席を綺麗に並べて挙行する告別式のようなスタイルを指します。事前に順序を決めておき、司会進行係の方が順番に進めていくため、途中入退室がしにくいことが特徴です。
偲ぶ会の雰囲気を厳粛にしたい場合は、セレモニースタイルを選ぶことをおすすめします。
会食パーティースタイルとは、その名の通り偲ぶ会の内容に会食を取り入れることを指します。セレモニースタイルと同様に正面に遺影やお供え物を置きますが、座席は料理を囲うように設置されていることが一般的です。
会食の最中は自由に話したり会場に出入りしたりできるるため、相対的に明るい雰囲気の式にしたいときには、会食パーティースタイルを選ぶとよいでしょう。
偲ぶ会にかかる費用は、内容や参会する人数によって変わってきます。そのため一概にはいえませんが、参会者1人あたり数千円~2万円程度の費用がかかります。
その費用に加えて、会場スタッフの手配にも費用がかかるため、事前にサイトで調べておくと安心です。
ただし、全ての費用を代表者が払うわけではなく、会費として参会者より徴収するとその分が費用に充てられるでしょう。あまりにも費用が高いと参会者が会費を払えなくなり、出席者が減る原因になるため注意が必要です。
偲ぶ会の会費は各会によって異なりますが、平均すると1万円前後であることが多いようです。
会費は案内状に記載されていることが一般的なので、案内状が届いたら必ず確認しましょう。名前と住所が記載されている白い無地の封筒に会費を入れて持って行くとよいでしょう。
また「会費と共に香典を持って行くべきなのか」といった疑問を持つ方もいます。結論としては、案内状に会費の金額が書かれているか「香典を辞退する」といった旨が書かれているならば、香典を用意する必要はありません。
ただし、会費に関して記載がない場合は、香典を用意しておく方が賢明です。香典袋は白と黒の結び切りの水引を使用し、「御香典」といった表書きを書きましょう。香典に包む額は、1万円~2万円ほどです。
偲ぶ会を挙行する理由は、各家庭によってさまざまです。挙行する理由を1つずつ解説します。
偲ぶ会を挙行することによって、より多くの方に別れの場を提供できます。昨今の日本では家族葬が増えていますが、故人と縁のある方はさまざまです。
そのため、故人と関係のあった方の中には「故人との別れをしっかり行いたい」と思う方も多いでしょう。偲ぶ会は、そんな方々の要望を叶えられます。
偲ぶ会は葬儀のようなルールや雰囲気がないため、かしこまる必要がありません。そのため、厳粛なシーンが苦手だといった人でも気軽に参会可能です。
偲ぶ会に参会するときの服装は、葬儀の当日に挙行する場合と別日に挙行する場合とで異なります。
葬儀の当日に挙行されるならば喪服を着衣し、葬儀とは別の日に挙行されるのであれば平服を着衣するようにしましょう。
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故人との別れのシーンを提供するために開かれる、葬儀とは別の会を「故人を偲ぶ会」と呼びます。この会は、斎場やホテルのホールなどで挙行され、会場によっては比較的緩やかな雰囲気で会を挙行可能です。
会費は数千円~2万円ほどかかることが多く、香典も同様に数千円~2万円ほど包んでおくとよいでしょう。なお、服装は葬儀の当日に挙行されるのであれば喪服を着衣し、葬儀とは別の日に挙行されるのであれば平服を着衣するのが賢明です。
偲ぶ会に関して疑問が残る際は、小さなお葬式にお問合せください。専門の知識を持ったスタッフが、お客様のお悩みに寄り添ってアドバイスいたします。
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直葬とは、通夜式や告別式などの式をはぶき、火葬のみを行う葬儀のことです。ホゥ。