真言宗とは?教えやお経、葬儀の流れや焼香のマナーをわかりやすく解説

真言宗とは?教えやお経、葬儀の流れや焼香のマナーをわかりやすく解説

真言宗は、空海が平安時代に開いた仏教宗派です。生きている間に悟りを開けるとする「即身成仏」という教えを持つ「密教」の1宗派です。この記事では、真言宗の歴史や教義、思想や葬儀の作法について詳しく解説します。

こんな人におすすめ

真言宗の教えやお経が知りたい人

真言宗の葬儀を控えている人

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真言宗とは

空海は平安時代に唐から密教を持ち帰り、真言宗を開きました。「この身のままで仏となり悟りを開くことができる」という教えを持っています。

総本山は、和歌山県の高野山金剛峯寺です。真言宗は宗派が細分化されていて、16の宗派があります。さらに、18の本山があり「真言十八本山」と呼ばれています。空海が修行した霊場を巡礼することは「四国八十八ヶ所」と呼ばれます。

真言宗の歴史や教義

ここからは、真言宗の歴史や教義、経典について解説します。また、唱える言葉や仏壇の飾り方についても紹介します。

真言宗の歴史

平安時代に唐に留学した空海は、師匠となる恵果(えか・けいか)のもとで密教を学びます。インド発祥の密教には「大日経」と「金剛頂経」の2系統がありますが、恵果は両方の継承者であり、それを空海が伝授されました。

密教を日本に持ち帰った空海は、1つの思想体系として組み上げた真言宗を開きました。全国を巡り、高野山と京都府の東寺を拠点として教えを広めていきました。

真言宗の教義

教義の中心となるのは「即身成仏」という考え方です。即身成仏とは、現在の肉体のままで悟りを開いて仏になることです。

体と言葉と心に関する3つの密教の修行を行い、清い心を保つことで仏になることを最終目的としています。

真言宗の経典

基本となる経典は、「大日経(だいにちきょう)」と「金剛頂経(こんごうちょうきょう)」です。大日経には、大日如来が説法する様子が描かれ、修行を実践するための儀式について述べられています。

金剛頂経の一部を漢訳したものが「理趣経(りしゅきょう)」と呼ばれます。人間の存在を全面的に肯定しようとする内容が特徴的であり、悟りの心と修行のあり方を実践的に示しています。

真言宗でお唱えする言葉

唱えると罪が除かれて徳が得られるとされる「光明真言(こうみょうしんごん)」は、「オン アボキャ ベイロシャノウ マカボダラ マニ ハンドマ ジンバラ ハラバリタヤ ウン」です。

また、「南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)」もよく唱えられます。これは、「弘法大師空海に帰依します」という意味です。

真言宗の仏壇の飾り方

本尊としては大日如来を祀ります。ただし、どの仏様を祀ってもかまわないとされています。なぜなら他の神仏は大日如来の化身であるため、どれを祀っても大日如来を祀ったことになると考えられているからです。

一般的には仏壇には中心に大日如来を祀り、向かって右側に弘法大師を安置し、左側に不動明王、もしくは興教大師を安置します。興教大師は、真言宗中興の祖といわれている僧侶です。

真言や法身説法の思想

真言宗について理解するためには、密教とは何かを知る必要があります。真言と密教の関係や、密教と顕教の違いについて解説します。また、法身説法の思想など真言宗を支えている思想も紹介します。

真言と密教の関係

「真言」とは、「仏の真実の言葉」を意味しています。仏の教えの隠された秘密の言葉であり、秘密の言葉を理解できる教えが「密教」であると空海は説いています。真言宗は、真言に込められた意味、仏の教えを明らかにしようとする宗派なのです。

密教と顕教の違い

密教とは、隠された深い意味が真実の意味であると理解している教えのことです。修行によって隠された意味を理解できるのが密教です。

一方、顕教とは密教と対になる言葉で、密教以外の教えのことであり、表面に表されている意味を真実と理解している教えです。

入我我入の思想

入我我入とは、仏と行者が一体となる境地になることを指します。仏の三密(身・口・意の三業)のはたらきが行者の身に入り、行者の三業が如来に入って、仏の三密と行者の三業が一体になり、仏と我とが一体になる境地をいいます。

法身仏の思想

法身とは、密教における仏とは真理そのものであるという考えのことです。真理が実体のある身体のイメージとなって現れているのが、仏すなわち「法身仏」であるといえます。一方、顕教において、仏は悟りを開く「人」であると捉えられています。

法身説法の思想

法身説法とは、大日如来が真理そのものとして、真理について説法しているあり方のことです。この説法を聞いている状態が、仏と行者が一体となる境地である「入我我入」です。仏の説く真理を悟り、功徳を積み、人々を救うことを考えるのが真言宗の姿勢です。

真言宗の葬儀の作法

真言宗は密教であるため、葬儀の作法も特徴的です。参列する前にあらかじめ知識を身につけておきましょう。葬儀の流れや作法、費用の目安について解説します。

真言宗の葬儀の流れ

葬儀の流れは次の通りです。

1.塗香(ずこう)・洒水(しゃすい)・加持 故人を清める儀式で、身体に香を塗る塗香や即身成仏が叶う修業である三密観によって故人の身体や意識を清めます。
2.三礼(さんらい) 仏法僧に帰依します。
3.表白(ひょうびゃく)・神分(じんぶん) 表白によって大日如来に故人を導くことをお願いし、神分によって儀式に来てくれた大日如来にに感謝し、故人の成仏を願います。
4.授戒 故人に授戒させます。
5.引導 引導を渡し、偈を三遍唱えます。再び表白と神分を行ない、不動灌頂・弥勒三種の印明を授けることで、故人の即身成仏が成されます。
6.破地獄(はじごく)の印 故人の心の中にある地獄を除きます。
7.血脈(けちみゃく) 真言密教の血脈が授与されます。
8.焼香・出棺 -

真言宗の焼香の作法

真言宗の焼香の作法には、特別なことはありません。焼香台に進み、3回焼香を行いましょう。抹香をつまみ、額に押しいただいてから香炉にくべます。参列者が多い場合には、1回にすることもあります。

真言宗の香典の包み方

真言宗における香典の不祝儀袋の表書きには、「御霊前」もしくは「御香典」と書きます。表書きの下、中央に差出人の氏名を書きます。

包む金額の目安は、勤務先の関係者であれば5,000円、友人であれば5,000円~10,000円、祖父母であれば10,000円~30,000円、親であれば50,000円~100,000円程度です。金額は地域や相手との関係性によっても大きく変わりますので、周囲の方に相談するのがおすすめです。

真言宗の葬儀費用の目安

葬儀費用は、参列者数、会場、葬儀形式などによって大きく異なります。一般葬儀を執り行った場合の葬儀費用総額の目安は190万円程度です。ただし、状況によって変わることを考慮しておかなければなりません。

また、僧侶に納めるお布施については、お寺との関係や戒名によっても異なります。直接、菩提寺に問い合わせても失礼にはあたりません。

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まとめ

この記事では、真言宗の歴史、教義、思想、葬儀の作法などについて解説しました。真言宗についてよく理解した上で、葬儀に参列しましょう。

小さなお葬式では、葬儀に精通したコールスタッフが、24時間365日、通話料無料でご連絡をお待ちしております。真言宗について知りたい方や、葬儀についての疑問をお持ちの方は、ぜひ小さなお葬式へお気軽にご相談ください。

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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