曹洞宗の総本山はどこか?永平寺と總持寺の2つの大本山について解説

曹洞宗の総本山はどこか?永平寺と總持寺の2つの大本山について解説

仏教宗派の始まりとなるお寺は「総本山」と呼ばれ、通常は各宗派に1つずつありますが、曹洞宗の場合は1つではありません。この記事では、曹洞宗には2つある理由について歴史を遡って解説し、永平寺と總持寺について紹介します。

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曹洞宗の大本山は1つではない

曹洞宗の場合、総本山という言葉は使いません。代わりに大本山といいますが、1つではないのが特徴です。福井県の「永平寺」と神奈川県の「總持寺」です。それぞれどのようなお寺なのかを解説します。

曹洞宗は総本山ではなく大本山

日本の仏教寺院は、江戸幕府が統制するために設けた「本末制度」によって管理されていました。宗派のお寺を統括するお寺のことを、「総本山」「大本山」「本山」などと呼びますが、その位置付けは宗派によって異なります。

曹洞宗では、宗派の根本となるお寺のことを「大本山」と呼んでおり、永平寺と總持寺の2つあるという特徴を持っています。

福井県の永平寺

永平寺は、福井県の奥深い山に囲まれた中に広大な敷地を持ち、70以上の建物を有しています。現在でも多くの修行僧が、教えにのっとった厳しい修行生活を続けており、日本全国、世界各地から拝観者も集まってくる大きなお寺です。

神奈川県の總持寺

總持寺は元々、石川県にありましたが、明治時代に焼失し、神奈川県横浜市へ移転しました。現在では、地の利も活かして多数の修行僧が集まる国際的な禅の修行道場となっており、広大な敷地には大学などの教育機関も隣接しています。

曹洞宗の大本山が2つある理由

一般的には、1宗派には1つの総本山や大本山があります。なぜ曹洞宗の場合は、1つではないのでしょうか。その理由を知るためには、歴史について理解しなければなりません。曹洞宗の歴史と両祖について解説します。

曹洞宗の歴史

鎌倉時代、宋に留学して曹洞宗の修行をした道元は、帰国後、座禅の教えを広めていきます。道元は京都に興聖寺を建て多くの弟子を集めましたが、比叡山から弾圧を受けたため、福井県の山中に大仏寺を建てました。道元の没後も曹洞宗を全国に布教し、教団としての形をはっきりとさせ発展の礎を築いたのが瑩山(けいざん)です。

両祖と2つの大本山

曹洞宗では、中国から教えを日本に伝えた道元を「高祖」、発展の基礎を築いた瑩山を「太祖」とし、両祖としています。そのため道元が建立した大仏寺、すなわち後の「永平寺」と、瑩山が譲り受けて改名した「總持寺」の両方を大本山としているのです。

曹洞宗の教え

道元が開き、瑩山が広めた曹洞宗の教えとはどのようなものなのでしょうか。教えの根本となる坐禅について解説し、用いられる経典を紹介します。お寺で行われている修行は、これらの教えに基づいていることを理解しておきましょう。

ひたすら坐禅をする

教えの中心となるのは坐禅です。これは、お釈迦様が悟りを開いたときに、座禅の修行をしていたことに基づいています。ひたすら無心に坐禅をする修行のことを「只管打坐(しかんたざ)」といいます。

ただし、悟りを開くために坐禅をするのではありません。坐禅をしている姿そのものが悟りの姿であると教えています。

基本経典と日用経典

基本経典は2つあり、1つは道元の著書であり、正しい仏法について述べた「正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)」です。もう1つは「伝光録(でんこうろく)」であり、瑩山の説法がまとめられています。日用経典は「修証義(しゅしょうぎ)」と「般若心経(はんにゃしんぎょう)」です。

大本山永平寺とは

大本山永平寺とはどのような寺なのかを見ていきましょう。歴史、お寺を代表する建築である山門と承陽殿、お寺で体験できる坐禅と写経について解説します。

永平寺の歴史

既存仏教勢力から迫害を受けた道元は、弟子であった越前の波多野義重に招かれ、福井に向かいます。福井の山中に大仏寺を建立し、禅道場とします。そこで修行僧たちと厳しい修行を続けました。このお寺が後に永平寺と改称されて現在に至っています。江戸時代になると、曹洞宗の大本山であると幕府によって指定されました。

山門と承陽殿(じょうようでん)

山門をくぐることは、修行僧にとっては厳しい修行に入るという覚悟を決めて、入山する許可を得ることです。永平寺の山門は、修行僧にとって重要な場所といえます。

また承陽殿は、道元の遺骨が安置されているお墓である「御真廟(ごしんびょう)」です。ここには、道元や瑩山といった、第5世までの僧侶の像が祀られています。

坐禅体験と写経

永平寺では、修行の根幹である坐禅を体験できます。日常を離れて、静かな心持ちで取り組みたい人には、1泊2日で坐禅を中心とした「参禅研修」がおすすめです。また、般若心経などのお経の写経もできます。

大本山總持寺とは

大本山總持寺について、歴史、お寺を代表する建築である三門と大祖堂、お寺で体験できる参禅と写経について解説します。ぜひ、拝観する際の参考にしてみてください。

總持寺の歴史

瑩山は石川県輪島市の諸嶽寺(もろおかでら)を住職から寄進され、禅宗の寺院とします。明治時代に火災が発生し、多くの建物が消失してしまい、神奈川県横浜市に移転しました。一方、石川県の旧總持寺は「總持寺祖院」として再建され、別院となっています。

三門と大祖堂(だいそどう)

三門は鉄筋コンクリート造りでは日本最大級の大きさです。左右に収められた仁王像は、元横綱・北の湖関をモデルにしたといわれています。また、大祖堂は日本最大級の本堂です。内部は1000畳もの広さがあり、おつとめや法要の場として使われています。

参禅

總持寺で体験できるのは、坐禅を体験する「参禅」です。自由参加の座禅会と、予約をして1泊2日で本格的に座禅に取り組む参禅があります。国際的な禅の修行道場として、英語で指導する「英語参禅」があるのが特徴的です。

しかし、参禅の受付可否は時期によって異なるため、事前にホームページや電話にて問い合わせをしてから申し込みましょう。

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まとめ

曹洞宗は、高祖である道元と太祖である瑩山を両祖としていることから、大本山は永平寺と總持寺の2つがあります。どちらも数多くの修行僧が、今も厳しい修行を続けています。

曹洞宗では「坐禅をしている姿そのものが悟りの姿である」と教えています。

小さなお葬式では、葬儀に精通したコールスタッフが、24時間365日、通話無料でご連絡をお待ちしております。曹洞宗について知りたい方や、葬儀についての疑問をお持ちの方は、ぜひ小さなお葬式へご相談ください。

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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