人間は亡くなると、死後20〜30分ほどで死斑が出始め、2〜3時間ほどで顎から死後硬直が始まります。硬直は半日〜1日ほどで最も強くなり、3〜4日ほどで解けます。腐敗は気温が高いほど早く進み、室温の場合は死後1〜2日ごろから下腹部が緑色に変わり始め、3〜4日ごろには腐敗ガスで体が膨らんできます。
葬儀までの間は、ドライアイスなどで遺体を冷やして腐敗を遅らせます。この記事では、時間の経過ごとの体の変化と、腐敗を遅らせる安置の方法、孤独死で遺体が「溶ける」ように見える理由、亡くなっている人を見つけたときの対応を解説します。
こんな人におすすめ
死後の体の変化と、その時間の目安を知りたい方
葬儀までの間、遺体をどう保存するか知りたい方
亡くなっている家族を見つけたときの対応を知りたい方
<この記事の要点>
・死後の変化は、死斑(20〜30分ほど)→ 死後硬直(2〜3時間ほど)→ 腐敗(1〜2日ごろ)の順に進む
・腐敗するまで見つからないのは、一人で亡くなり、発見が遅れた場合が多い
・葬儀までの間は、ドライアイスや保冷設備のある安置施設で遺体を冷やして腐敗を遅らせる(火葬は原則として死後24時間たってから)
・亡くなっているかはっきりしないときは119番。明らかに亡くなっているときは、かかりつけ医か警察に連絡する
死後の体は、死斑、死後硬直、体温の低下、腐敗の順に変化します。時間は気温や体格、亡くなった原因で大きく変わるので、下の表は目安です。腐敗が始まる時期は、表の赤字の部分です。
| 死後の時間 | 体の変化 |
| 20〜30分ほど | 体の下側に、紫色のまだらな死斑が出始める |
| 2〜3時間ほど | 顎から死後硬直が始まる。死斑が目立つようになる |
| 6〜8時間ほど | 硬直が手足まで広がる |
| 半日〜1日ほど | 硬直が最も強くなる。死斑が固定し、押しても消えにくくなる。体温が周りの温度に近づく |
| 1〜2日ごろ | 下腹部の皮膚が緑色に変わり始める(腐敗の始まり) |
| 3〜4日ごろ | 硬直が解ける。皮膚に水ぶくれや網目状の模様が出て、腐敗ガスで体が膨らむ |
| 4日〜1週間ごろ | 腐敗がはっきり進む。組織が崩れて、体液が体の外へ流れ出すようになる |
| 10日〜2週間ほど | 夏の屋外などでハエのうじが大量につくと、白骨化が進むことがある |
心臓が止まると血液が流れなくなり、重力で体の下側にたまります。これが皮膚から透けて見えるのが死斑です。死後20〜30分ほどでまだらに出始め、2〜3時間で目立つようになります。初めのうちは指で押すと消え、体の向きを変えると下側へ移りますが、半日〜1日ほどたつと、押しても消えにくく、移らなくなります(固定)。
死後硬直は、死後2〜3時間ほどで顎の関節から始まり、6〜8時間ほどで手足まで広がります。半日〜1日ほどで最も強くなり、その後ゆるみ始めて、3〜4日ほどで解けます。暑い時期は早く始まって早く解け、寒い時期はゆっくり進みます。
硬直が全身に広がりきる前(死後数時間のうち)に関節を動かしてほぐすと、もう一度硬くなることがあります(再硬直)。硬直が完成した後にほぐしたときは、再び硬くはなりません。
亡くなると体の中で熱が作られなくなり、体温は少しずつ下がります。室温によって違いますが、1日ほどで周りの温度に近づきます。
腐敗は、室温の場合は死後1〜2日ごろ、下腹部の皮膚が緑色に変わることから始まります。腸の中の細菌が作るガス(硫化水素)が、血液の色素と結びつくためです。
3〜4日ごろには、皮膚に水ぶくれや、血管に沿った網目状の模様が出ます。腐敗ガスがたまって顔やお腹が膨らみ、別人のように見えることもあります。さらに進むと、組織が崩れて体液が体の外へ流れ出します。腐敗は気温が高いほど早く進みます。
医学的に「死亡」と判定される基準については、こちらを参考にしてください。
火葬は、法律で原則として亡くなってから24時間たたないと行えません。亡くなってから火葬までは多くは数日ですが、都市部では火葬場が混んでいて、1週間以上待つこともあります。その間は、遺体を冷やして腐敗を遅らせます。
| 方法 | 内容 |
| ドライアイス | 葬儀社が、内臓のあるお腹を中心に、胸や頭にも当てて冷やします。最初に20kgほど、その後は1日おきに10kgほど補充するのが目安です |
| 保冷設備のある安置施設 | 葬儀社や安置施設の保冷庫・冷蔵の安置室で預かります。設備があるかどうかは施設によって違います |
| 部屋の冷房 | 自宅で安置するときは、冷房を入れて部屋を涼しく保ち、直射日光の当たらない場所に寝かせます |
| エンバーミング | 血液を防腐剤と入れ替え、消毒・防腐・修復をする処置です。日本遺体衛生保全協会(IFSA)の自主基準では、亡くなった日から50日を超えて保全しないことになっています |
ドライアイスを使っている棺の中は、二酸化炭素の濃度が高くなります。棺の中に顔を入れない、部屋を換気する、夜通し付き添うときは一人にならないの3点には特に気をつけましょう。
葬儀までの日数や、ご遺体の安置場所が心配な方へ。
小さなお葬式では、ご安置とドライアイスがプランに含まれています。火葬場の空きを待つ間の安置日数についても、お電話でご相談いただけます。病院や警察署へのお迎えから葬儀までのご相談を、24時間365日受け付けています。
0120-215-618(通話無料・24時間365日対応)
冷やさずに置かれた遺体は腐敗が進み、強い臭いや虫が出て、体液が床や壁にしみ込みます。孤独死で遺体が「溶ける」「液状化する」ように見えるのは、腐敗で組織が崩れ、体液が外へ流れ出すためです。
| 起きること | 内容 |
| 強い臭い | 腐敗臭は部屋を閉め切っていても外に漏れ、近所の人が気づくきっかけになることがあります |
| ハエ・うじ | ハエが卵を産みつけ、短い期間でうじが大量に出ます。うじがつくと、腐敗や白骨化が早く進みます |
| 体液のしみ込み | 体液が床や壁にしみ込むと、臭いも残ります。専門業者による特殊清掃や、床・壁の張り替えが必要になることがあります。集合住宅では下の階に広がることもあります |
病院や施設で亡くなった場合は、すぐに医師や家族が気づきます。腐敗が進むまで見つからないのは、自宅で一人で亡くなり、訪ねてくる人がいなかった場合です。
このような亡くなり方は「孤独死」や「孤立死」と呼ばれますが、どちらも法律上の定義はありません。内閣府の有識者会議は、孤立死を「誰にも看取られることなく死亡し、かつ、その遺体が一定期間の経過後に発見されるような死亡の態様」と整理しています。
葬儀を行う人が生活に困っていて費用を出せない場合や、生活保護を受けていた人が亡くなり、葬儀を行う親族がいない場合は、生活保護法の葬祭扶助を使えることがあります。葬祭扶助では、検案・搬送・火葬・納骨など、葬儀に最低限必要な費用が、国の基準額の範囲内で支給されます。家主や民生委員など、親族以外の人が葬儀を行う場合も対象になることがあります。
生活保護を受けている人の葬儀や、葬祭扶助の申請の流れについては、こちらを参考にしてください。
亡くなっているかはっきりしないときは、迷わず119番に電話してください。明らかに亡くなっているとき(体が硬い、死斑や腐敗がある)は、119番よりかかりつけ医か警察へ連絡します。かかりつけ医がいないときや、持病と関係なく突然亡くなっていたときは、警察に連絡します。見つけてからの流れは、表の赤字の部分を押さえておきましょう。
| 状態・段階 | すること |
| 亡くなっているか はっきりしない | 迷わず119番に電話する。助かる可能性があれば、救急隊が病院に運びます。明らかに亡くなっていると判断された場合は、救急隊から警察に連絡されるのが一般的です |
| 明らかに亡くなっている | かかりつけ医がいればかかりつけ医に、いなければ警察に連絡する。警察が来る前に、ご遺体を動かさないようにしましょう |
| 警察の確認 | 警察が、亡くなった原因や事件性がないかを確かめます。遺体を一時預かることや、必要に応じて解剖することがあります |
| 遺体の引き取り | 医師の検案が終わると、死体検案書が交付され、遺体を引き取れます。遺体を運ぶ寝台車の手配が必要です。検案や死体検案書の費用は、遺族の負担になるのが一般的です(地域によって違います) |
ご家族が亡くなっているのが見つかり、これから葬儀社を探す方へ。
警察からご遺体を引き取るときは、寝台車でのお迎えが必要です。小さなお葬式では、お迎えから葬儀までのご相談を、24時間365日お電話で受け付けています。
0120-215-618(通話無料・24時間365日対応)
自宅で亡くなっている家族を見つけたときの流れや、孤独死の葬儀については、こちらを参考にしてください。
一人暮らしの家族がいる場合は、発見が遅れないように、次の3つを前もって決めておくと安心です。
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人間は亡くなると、20〜30分ほどで死斑が出始め、2〜3時間ほどで死後硬直が始まります。硬直は半日〜1日ほどで最も強くなり、3〜4日ほどで解けます。腐敗は気温が高いほど早く、室温の場合は死後1〜2日ごろから始まります。
葬儀までの間は、ドライアイスなどで遺体を冷やして腐敗を遅らせます。亡くなっている人を見つけたときは、亡くなっているかはっきりしなければ迷わず119番に電話し、明らかに亡くなっている場合はかかりつけ医か警察に連絡しましょう。
お亡くなり後の手続き・直近の葬儀にお悩みの方は 0120-215-618 へお電話ください。


参考資料
死後硬直はいつから始まりますか?
死後硬直はどのくらいで柔らかくなりますか?
死斑はいつ出ますか?
遺体は何日くらいで腐敗しますか?
死後1週間たつと、遺体はどうなりますか?
葬儀まで日数があるとき、遺体はどうやって保存しますか?

自筆証書遺言は押印がなければ無効だと判断されてしまうので注意しましょう。ホゥ。