家族信託の相談先として適しているのは?選ぶポイントを解説

家族信託の相談先として適しているのは?選ぶポイントを解説

家族信託を契約することで、親の財産管理を子どもといった信頼できる家族や親族に任せることができます。不動産登記や書類作成など、さまざまな手続きが必要のため、具体的にどこに相談すればよいかを迷っている方もいるのではないでしょうか。

この記事では、家族信託の相談先について解説します。適切な相談先が分かることで、状況に応じた正しい対策を講じられるでしょう。

こんな人におすすめ

家族信託を考えている人

家族信託の相談相手を探している人

家族信託を選ぶ際のポイントが知りたい人

このままWEBで調べたい方小さなお葬式についてもっと知る
喪主が必ず読む本プレゼント!無料でお届けいたします。資料請求する
事前準備をすすめたい方喪主が必ず読む本プレゼント!無料でお届けいたします。資料請求する
小さなお葬式LINE公式アカウント

家族信託の相談に向いている専門家は?

家族信託の相談先として一般的なのは、弁護士や司法書士、行政書士、税理士です。各専門家には得意分野があります。

例えばトラブルが生じた際に代理人として裁判ができるのは、弁護士のみです。不動産登記であれば、司法書士の専門業務となります。

行政書士は書類の作成に慣れているため、スムーズに進めてくれるでしょう。贈与税や相続税といった税金に関しては、税理士の専門です。

家族信託は比較的新しい制度のため、トラブルが発生しやすい状況にあります。状況を見極めて、適切な専門家に依頼することが大切です。

家族信託の相談先を決めるポイント

家族信託を相談する際には、実績や経験などをホームページなどで確認し、総合的に検討することが重要です。ここでは、相談先を決めるポイントについて紹介します。

家族信託の実績があるか

気になる専門家がいる場合には、ホームページやSNS、ブログなどで、解決件数や相談事例を確認することをおすすめします。実績が豊富な専門家であれば、依頼者の状況を把握し、適切な方法を提案してもらえるでしょう。

士業であっても、基本的には得意分野と不得意分野があります。家族信託を専門としていれば、安心して手続きを進められるでしょう。

信頼性があるか

家族信託では、「信託監督人」を選定する場合もあります。信託監督人とは、判断能力が乏しい高齢者や障害者が受益者である場合に、その受益者に代わって財産を管理する人です。

相談先の士業が信託監督人となる場合もあるため、ご自身が信頼できる人か判断することもポイントとなります。面談の際には、「自分の考えを話しやすく、最後まで聞いてくれるかどうか」という点に着目してみましょう。

アフターフォローがあるか

家族信託では、後から契約内容を変更したり、追加信託をしたりする可能性もあります。依頼者の状況の変化に合わせた対応をしてもらえるかどうか、あらかじめ聞いておきましょう。ネットの口コミで確認するのも効果的です。

さらに、法律などが改正された場合に、どのような不利益を被る可能性があるか、丁寧に教えてくれるかも重要なポイントとなります。

専門家ネットワークがあるか

大きな事務所であれば、1カ所に弁護士や司法書士、税理士といった専門家が在籍している場合もあります。もし、小さな事務所であっても、知り合いの士業にすぐに紹介できる体制が整っている場合もあるでしょう。

ネットワークがない場合には、新たに別の事務所を自力で探して、最初から経緯を説明しなければなりません。自身の負担を軽減するためにも、他士業との連携がある事務所を選ぶことをおすすめします。

家族信託の相談にかかる費用の相場

家族信託の相談で発生する費用は、事務所により異なるため、事前に確認することが大切です。初回相談は無料で、2回目以降は有料としている場合もあります。

家族信託を依頼する際の具体的な費用は、「コンサルティング報酬」や「家族信託契約書の公正証書作成費用」「公証役場に支払う手数料」「登記報酬」「登録免許税」などです。費用に関しては、複数の事務所を比較して検討することをおすすめします。

費用 相場
コンサルティング費用 信託財産評価額の1%(1億円以下の場合)
家族信託契約書の公正証書作成費用 10万円~15万円
公証役場に支払う手数料 3万円~10万円
登記報酬 10万円~30万円
登録免許税 ・土地は固定資産税評価額×0.3%
・建物は固定資産税評価額×0.4%

家族信託関連で専門家に相談できる内容とは?

相談では、家族信託の仕組みと自身の状況を共有し、契約の内容について意見をすりあわせるのが一般的です。ここでは、専門家に相談できる内容について具体的に紹介します。

信託契約について

家族信託の契約書には、「趣旨」や「目的」「委託者・受託者・受益者」「信託財産の管理方法」「終了時期」などについて記載します。

自身の考えを伝えた上で、専門家の視点からメリットやデメリットについてアドバイスを受けて、記載事項を決めていくのが基本です。

「判断能力を喪失する可能性がある」というトラブルも予測しながら、最終的な内容を決めていきましょう。

遺留分について

家族信託をするにあたって「遺留分」についても相談できます。遺留分とは相続で使われる用語で、兄弟姉妹以外の法定相続人の最低限の取り分です。

受益者が死亡して、信託受益権が別の人に引き継がれる際には、遺留分侵害額請求の対象になる可能性があります。

あらかじめ遺留分を侵害しないような信託契約を専門家と考えておくことで、後に起こるトラブルを防止できるでしょう。

家族信託の相談をする前に考えておくことは?

専門家に相談する際には、事前に家族と話し合い、ある程度考えをまとめておくことが大切です。ここでは、事前に考えておくことを具体的に紹介します。

家族信託の目的

家族信託の目的を十分に話し合っておくことで、将来にわたるトラブルの回避につながります。「認知症に備えて預貯金を子どもに管理してほしい」「不動産の継承先を指定したい」という目的を具体的に決めます。

明確な目的があれば、専門家は状況を精査し、メリットやデメリットを依頼者に伝えてくれるでしょう。

家族信託による不動産や預貯金の管理・処分のタイミング

家族信託は自由度が高く、管理や処分の時期を細かく設定できるのが魅力です。預貯金や不動産の管理や処分のタイミングに関しては、家族と十分に話し合っておきましょう。

施設に入所したら家を売却してほしい」というように、タイミングを決めておくことで、その際に起こりうるトラブルを事前に予測できます。

受託者の信頼性

受託者は、自分が信頼できる人に指定しましょう。受託者は、財産の管理や処分を担う重要な役割を持つ立場となるからです。

一方で、分別管理義務(自分の財産と分けて管理する義務)や報告義務(委託者や受益者から財産の状況などについて求められた場合に報告する義務)などの責任を負うことにもなります。

家族とよく話し合い、さまざまな権限や責任を担える素質があるかを、十分に精査しましょう。

家族信託の相談事例

ここでは、家族信託の相談事例を3つ紹介します。活用法が分かることで、家族信託の具体的なイメージを膨らませられるでしょう。今後の運用にぜひお役立てください。

【事例1】両親の認知症対策

両親の認知症対策として、家族信託は効果的です。認知症になり判断能力を失うと、自宅の売却はできません。売却代金から介護費用を捻出したいと考えていても、認められなくなります。

そこで家族信託を活用し、親を委託者・受益者、子どもを受託者に指定することが有効です。「受託者が自宅を売却できる」といった旨の契約内容にしておくことで、売却代金を介護費用に使う仕組みが完成します。

【事例2】相続先の指定

家族信託の魅力は、「2次相続以降の継承先を指定できる」点にあります。財産の相続先を指定する方法としては、遺言書が一般的です。ただし遺言書では、2次相続以降の財産の継承先を指定できません。

家族信託を活用することで、「不動産の継承先は子どもの次に孫にする」という思いを実現できます。

【事例3】節税対策

家族信託では、基本的に直接的な節税対策は期待できません。ただし、間接的には税負担の軽減が見込める場合もあるため、税理士に相談し、状況に応じた対応を考えることが大切です。

例えば親の不動産の管理を子どもに任せたい場合、「贈与」することで、贈与税が発生します。家族信託を使い委託者と受益者を親にして子どもを受託者にすることで、贈与税は発生しません

「喪主が必ず読む本」無料プレゼント中

「小さなお葬式」では、無料の資料をご請求いただいた方全員に「喪主が必ず読む本」をプレゼントいたします。

病院から危篤の連絡がきたときの対応方法や、親族が亡くなったときにやるべきこと、葬儀でのあいさつ文例など、喪主を務めるのが初めてという方にも役立つ情報が満載です。

いざというときの事前準備にぜひご活用ください。

喪主が必ず読む本

全員に「喪主が必ず読む本」プレゼント 無料資料請求はこちら

「小さなお葬式」で葬儀場・斎場をさがす

小さなお葬式は全国4,000ヶ所以上の葬儀場と提携しており、葬儀の規模や施設の設備などお近くの地域でご希望に応じた葬儀場をお選びいただけます。

まとめ

家族信託について相談する際には、弁護士や司法書士、行政書士、税理士を選ぶのが基本です。家族信託の実績を見て、相談先を決めましょう。また、相談先の士業が信託監督人となる場合もあるため、相談相手が信頼できる人物かどうかを判断することも重要なポイントとなります。

小さなお葬式では、葬儀に精通したコールスタッフが、24時間365日、通話無料でご連絡をお待ちしております。葬儀についての疑問をお持ちの方は、ぜひ小さなお葬式へご相談ください。

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
運営会社についてはこちら

このままWEBで調べたい方
小さなお葬式についてもっと知る
このままWEBで調べたい方小さなお葬式についてもっと知る
事前準備をすすめたい方 喪主が必ず読む本プレゼント 資料請求する(無料)
事前準備をすすめたい方喪主が必ず読む本プレゼント!無料でお届けいたします。資料請求する
小さなお葬式LINE公式アカウント
小さなお葬式LINE公式アカウント

この記事をシェアする

  • twitter
  • facebook
  • line