しきみは、仏教において重要な意味を持つ植物です。浄土真宗においても例外ではなく、仏壇へのお供え物として重宝します。しかし具体的にどのような役割を担うものなのか分からない方もいるでしょう。
そこで、この記事では浄土真宗におけるしきみの役割について解説します。しきみが選ばれるようになった理由や準備する際の注意点も紹介しますので、せひ参考にしてみてください。
<この記事の要点>
・しきみは浄土真宗の仏壇へのお供え物として重宝され、強い香りと毒性が邪気を払うとされている
・しきみは葬儀会場の飾りとして使われ、会場の入り口や祭壇の両側に立てて飾る
・しきみは強い毒性を持ち、特に致死性のある実の部分には注意が必要
こんな人におすすめ
浄土真宗を信仰している人
しきみについて詳しく知りたい人
しきみは仏教の中で欠かせない存在の1つです。一方でなじみのない方にとってはどのような植物なのか想像しづらいでしょう。まずはしきみの特徴と名前の由来を紹介します。
しきみは強い香りと毒を持っています。香りの強さから線香として使われる場合もあるほどです。また毒性を持つことから転じて、故人を守るためのお守りとして役に立っているともいわれています。仏壇にお供えするのもそのためです。
しきみは3月~4月の春の時期に花を咲かせます。淡い黄色で細長く破片状になった花びらをつけるのが特徴です。分類上は常緑樹として扱われ、全長10mほどの高さに成長してます。
しきみの名前には3つの由来があります。まずは四季を通して1年中、美しい緑色を保つことから「しきみ」「しきび」と呼ばれたという説。実の毒性によって「悪しき実」と名前がつけられたという説。果実が重なりつく様子の「敷き身」が由来となっているという説があります。
仏教では葬儀や法要でしきみを使うのが通例です。どのような経緯でしきみを使うようになったのか気になる方もいるでしょう。ここからは仏教でしきみを使うようになった理由を解説します。
空海が唐で修行を積んでいた際に使っていたのが起源と考えられています。従来は青蓮華を使っていましたが、手に入らなかったときに見つけた花がしきみだったためです。見た目も似ていたことから、現代に至るまでしきみを使用するようになったと伝えられています。
しきみには邪気を払う効果があるとされています。しきみの強い香りは故人を悪いものから守り、邪念も追い払うといった考え方が現在まで広まっています。また、お清めの効果がある植物としてお供えする側面があることも理解しておきましょう。
浄土真宗で水をお供えする場合は「華瓶(けびょう)」にしきみなどの香木を入れ、「香水」としてお供えします。これは浄土の池の水である「八功徳水(はっくどくすい)」にちなんだもので、お浄土のはたらきを表したものです。
しきみを使う上で知っておきたい役割があります。祭壇を飾る際のお供え物としてはもちろん、会場の飾りや末期の水などあらゆる用途があるためです。ここからは浄土真宗の葬儀におけるしきみの役割を紹介します。
しきみは葬儀会場の飾りとして使われます。会場の入り口や祭壇の両側に立てて飾るのが通例です。特に関西地方の葬儀で見かける機会が多いでしょう。地域によってしきみを飾るかどうか確認することをおすすめします。
花祭壇や白木祭壇の装飾にもしきみが用いられることがあります。故人のお供えとしての役割に加えて、葬儀場の厄除けとしても利用している側面があるためです。また祭壇の種類にかかわらず飾れるのもポイントといえるでしょう。
枕飾りには花瓶が置かれて一輪の花を挿します。そのときにしきみが使われることがあります。また、臨終に立ち会った方が故人の口に水を含ませる儀式である末期の水では、地域によってはガーゼや筆の代わりにしきみの葉を使用します。
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しきみは比較的大きい植物のため、葬儀会場では場所を取ります。そのためしきみの代用品として、板しきみや紙しきみと呼ばれるものを使う場合もあります。名前を書いて葬儀会場に飾っておけば、当日の案内用としても使えるため便利です。
しきみを扱う際には注意が必要です。正しい知識をもって安全にしきみを利用しましょう。ここからはしきみを使用・準備する際の注意点を解説します。
神道においては、しきみではなく「さかき」を使用します。神式の葬儀ではさかきを使うことが一般的であり、しきみとは品種も異なります。見た目がよく似ているため、間違えて使ってしまわないように注意しましょう。
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しきみの強い毒性は、実の部分に存在します。しきみの実は致死性があるため、一定量以上を口に含んでしまうと大変危険です。小さなお子さまやペットを飼っている家庭では特に注意しましょう。手が届かない場所に置いておくか、事前に実の部分を廃棄するのがおすすめです。
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しきみは強い香りと毒性を持つ植物で、葬儀においては邪気を寄せつけず故人を守る存在として重宝されています。
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