ご家族が亡くなった場合には、喪中はがきや受け取った年賀状への対応が必要になりますが、どのように対処すればよいのかわからないという方もいるのではないでしょうか。
喪中はがきが必要なタイミングは限られているため、どのように書けばよいのか、またいつ送付すればよいのかなど基本的なことを知らない方もいるでしょう。
そこでこの記事では、喪中はがきに関する一般的な知識から、喪中はがきの書き方、年賀状を受け取ったときの対処法についてご紹介します。喪中はがきについて基本を押さえておきましょう。
<この記事の要点>
・喪中とは、身内が亡くなり、お祝い事を避け身を慎んで過ごす期間のこと
・喪中はがきは、年始の挨拶を控える旨と、いつ、誰が、何歳で亡くなったかを記載する
・年賀状を受け取った際は、1月8日以降に寒中見舞いとして返信する
こんな人におすすめ
喪中の範囲を知りたい方
喪中はがきの書き方を知りたい方
喪中に年賀状を受け取った場合の対応方法を知りたい方
家族など身内が亡くなって喪に服している期間のことを喪中といいます。では、喪中とは本来どのような意味の言葉なのでしょうか。また、誰が亡くなったときに喪に服すことが必要になるのでしょうか。
ここでは、喪中の起源や喪に服す期間など、喪中について詳しく見ていきましょう。
自身の家族や身内などの近親者が亡くなった際に、喪に服すことを喪中といいます。喪に服すとは、故人の死を悼んでお祝い事を避けるなど、身を慎んで過ごすことです。
喪に服すという慣習は、神道の「穢れ」という考えかたにもとづいています。死は穢れの一種と考えられ、身内に死者が出た場合はその穢れをほかの方に広めないように、一定の期間行動を慎むようになったことが今も慣習として残っているといわれています。
一般的に喪中の範囲は2親等までとされています。また3親等以上になると、喪に服す必要はないともいわれています。
配偶者が亡くなったときや、通常は自分や配偶者の父母、子供などの1親等の方が亡くなったときには喪に服す必要があります。また自分や配偶者の兄弟・姉妹、兄弟・姉妹の配偶者、祖父母や孫などの2親等の方が亡くなった場合も、基本的には喪に服す必要があると覚えておきましょう。
ただし最近では、同居していた祖父母が亡くなった場合は喪に服すが、別居していた場合は喪中としないといったように、同居や別居の関係性から喪に服すかどうかを変える場合も多くなっています。
喪中とは身内などの近親者が亡くなったあと、故人を悼んで喪に服している期間のことをいいます。
喪中の期間は、故人との関係によっても異なります。配偶者や父母などの1親等の場合は1年ほど、同じ1親等でも子供の場合は3か月~1年程度とされています。兄弟姉妹や祖父母になるとさらに短くなり、3か月~6か月程度が一般的です。
また親等だけではなく、生前の縁の深さによっても喪中の期間は変わります。近年は同居していたかどうかを重視する方も増え、同居していた場合は親等に関わらず1年ほど喪に服すこともあります。
家族が亡くなった翌年の新年は、喪中はがきを年賀状の代わりに送ります。喪中はがきを送る意味は、相手に年賀の挨拶を欠礼することを知らせるためです。そのため、喪中はがきの正式名称は「年賀欠礼状」といいます。
喪中はがきはどのような意味を持ち、いつごろ相手に送るものなのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
一般的には「喪中はがき」と呼ばれていますが、正式には「年賀欠礼状」といいます。喪中はがきというと、自分が喪中であることや家族や近親者に不幸があったことを伝える訃報の代わりと捉えている方もいるかもしれません。
喪中はがきは、新年の挨拶を欠礼することを詫びるための挨拶状です。「今年は喪中のため、年賀のご挨拶を控えさせていただきます」という意味で送る挨拶状の一種であり、近親者が亡くなったことを知らせる訃報の代わりではないのです。
喪中はがきは年賀を欠礼することを伝える挨拶状になるため、本来は年内に相手に届けば問題ありません。
ただし喪中はがきを受け取った方は、一般的には差出人への年賀状の送付を控えることがマナーです。そのため先方が年賀状の用意を始める前に届くように、11月中もしくは12月初旬には先方に届くように準備しましょう。
12月中に不幸があった場合などは、急いで喪中はがきを送付しても、相手に届いたときには年末やお正月を過ぎてしまうこともあります。その場合は、喪中はがきを出さずに松の内(1月7日まで)のあとに「寒中見舞い」を送るとよいでしょう。
喪中はがきを作成しなければならないが、書き方を詳しく知らないという方もいるでしょう。ここでは、年賀を欠礼するための挨拶の言葉や、喪中はがきで相手に伝えておきたい内容について解説します。喪中はがきの書き方から年賀状が送られてきた際の対応についても見ていきましょう。
まず喪中はがきの文頭には、「喪中のため新年のご挨拶は失礼させていただきます」といった意味の挨拶文を入れましょう。
喪中はがきは、喪中のため新年の挨拶を遠慮することを伝える挨拶状です。時候の挨拶はなくて構いませんが、あってもとくに問題はありません。その場合、年賀は使わずに年始や年頭、新年などを使用するとよいでしょう。
また、喪中はがきでは頭語(拝啓など)や結語(敬具など)などの前文を省略します。弔事に関わる手紙では、頭語や結語などは省略して主文のみ記すことになっています。喪中はがきも、主文から書き始めましょう。
続いて、「いつ、誰が、何歳で亡くなったか」を記します。故人の名前はフルネームで記すか、同じ名字の場合は名前のみ記します。そして、故人との続柄も忘れずに記しましょう。亡くなった方が複数いる場合には、1枚の喪中はがきで同時に記載しても問題ありません。
亡くなった日付は、「令和○年○月」や「本年○月」などのように、年月までを記します。また、故人の年齢は数え年を使います。ただし最近では、満年齢での記載も多くなっているようです。
喪中はがきの主文では、年賀を欠礼することを詫びる挨拶と、いつ、誰が、何歳で亡くなったかを記します。
末文ではこれまでの感謝の気持ちや今後の変わりないお付き合いをお願いする、あるいは相手方がよい年を迎えられるように祈念する言葉や、無事を祈る言葉を添えて締めくくるとよいでしょう。
なお、家族の近況の報告などは喪中はがきには書かないようにします。相手に結婚や出産、引越などを知らせたい場合は、喪中はがきとは別に手紙を出すことが一般的です。
喪中の期間であっても、相手に喪中であることが伝わっていなかったり、または伝えることを忘れていたりする場合は、年賀状が届いてしまうこともあります。
喪中に年賀状を受け取った場合は、どのように対応すればよいのでしょうか。年賀状が届いた際の返礼の仕方について見ていきましょう。
相手方が喪中であることを知らなかった場合に、年賀状が届いてしまうことがあります。たとえば、12月中に身内に不幸があり喪中はがきの送付が間に合わなかった時や、喪中はがきを送付していない方から届くことなどが考えられます。
喪中はがきは、喪中はがきの差出人が年始の挨拶を欠礼することを相手に知らせるものなので、年賀状を受け取る分には問題ありません。
年賀状を受け取った場合は慌てて喪中はがきを用意するのではなく、松の内が明けてから立春までの間に、連絡が遅れたお詫びを「寒中見舞い」として送りましょう。故人宛てに年賀状が届いた場合は、代わりに家族が送りましょう。
受け取った年賀状の返事は、1月8日以降に「寒中見舞い」として送ります。元旦から1月7日までの間は松の内といい、正月を祝う期間になるため、この期間に送ることは避けたほうがよいとされています。寒中見舞いには文面で「お知らせせずに申し訳ありません」と、一言添えましょう。
もともと寒中見舞いは暑中見舞いと同じような季節の挨拶状でしたが、最近は松の内までに出せなかった年賀状の返礼に使われることが増えました。喪中にもらった年賀状への返事だけでなく喪中はがきへの返事として、また喪中と知らずに年賀状を出したときのお詫びとして、寒中見舞いを送ることもよいでしょう。
では、実際に寒中見舞いを送る場合の文例を2つほど見てみましょう。
例1)
寒中お見舞い申し上げます
向寒の折 皆様にはお変わりございませんでしょうか
喪中のため年頭のご挨拶を差し控えさせて頂きました
旧年中に賜りましたご支援に深く感謝致しますとともに
本年も変わらぬお付き合いの程よろしくお願い申し上げます
例2)
この度は年頭の御祝詞を頂戴し、誠に有り難うございます
皆様におかれましては、本年も良い年となりますよう、心よりお祈り申し上げます
昨年○月、父(または母など)○○が永眠いたしましたので、年賀状を差し控えさせていただきました
お知らせせずにおりましたこと、申し訳ございません
本年も、変わらぬ交誼のほどお願い申し上げます
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家族が亡くなったときは、知人や友人・会社関係者などに喪中であることを知らせるための喪中はがきを送ることが一般的です。
喪中はがきは、年始の挨拶を欠礼することを詫びるために送るものです。そのため葬儀に参列した方にも送り、故人の生前のお礼や感謝の気持ちを伝えましょう。
喪中はがきを送付することは、一生のうちでも数えるほどしかないかもしれません。葬儀のことでわからないことがあれば、「小さなお葬式」へご相談ください。「小さなお葬式」では、葬儀のことだけでなく喪中はがきなどの質問にも丁寧に対応いたします。
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亡くなった時期に関係なく喪中はがきは送るべき?
葬儀に参列した人にも喪中はがきは送る?
喪中はがきはどんなデザインでもいい?
喪中はがきを貰ったら年賀状はどうする?
年始状ってなに?
喪中はがきでは句読点を使わないって本当?
自身が亡くなったときのために、エンディングノートを書いておくのもおすすめです。ホゥ。