葬式での礼拝(らいはい)の作法とは?宗派による違いも解説
雑学

作成日:2020年06月19日  更新日:2020年09月08日

葬式での礼拝(らいはい)の作法とは?宗派による違いも解説

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葬儀での礼拝の作法や、宗派による特徴を知っておきたいけれど、宗派が多くて学びきれないという方もいるのではないでしょうか。そのようなお悩みを解消するため、この記事では礼拝の意味や宗派ごとの作法の違いを詳しくご紹介します。

各宗派の日常的なおつとめの作法もまとめて解説するので、社会人としての教養が一気に身につけられるでしょう。数珠の扱い方も合わせて、ぜひ覚えてみてください。

【もくじ】
仏教における礼拝(らいはい)とは?
葬式での礼拝の作法
宗派に合わせた数珠が必要?
宗派による合掌礼拝の違い
まとめ

仏教における礼拝(らいはい)とは?

礼拝とは神仏に拝む行為のことであり、仏教では特に手を合わせて拝む合掌礼拝を指す言葉です。他の宗教では「れいはい」と読むのに対し、仏教の場合のみ、日本で古くから使用されている仏教用語の読みに則って「らいはい」と読みます。

右手は仏様、左手は自分自身を象徴し、手を合わせることで「仏様と一体になる」という意味合いがあることを覚えておきましょう。礼拝は、インドの古い言語である、サンスクリット語の「ナマスカーラ」を和訳した言葉です。

葬式での礼拝の作法

葬式において合掌礼拝は非常に重要な儀式です。作法を守って正しく行うことで、故人を滞りなく見送ることができます。葬式の一般的な流れから、合掌礼拝・お焼香の作法を詳しく解説するので、ぜひ覚えておきましょう。どのような意図をもって合掌礼拝を行うのかも再確認しておくのがおすすめです。

葬式の一般的な流れ

現在行われることが多いのは、お通夜と葬儀・告別式を2日に分けて行う一般葬と呼ばれるスタイルです。故人の自宅や葬祭場などでお通夜を行った翌日に葬儀・告別式を行います。

お通夜や葬儀では、弔問客が合掌礼拝をする機会があります。どちらも最初に行われるのは僧侶による読経です。礼拝を含むお焼香は読経の中で行われます。焼香と合掌礼拝を行うのは喪主から始まり、遺族、親族、一般の弔問客の順です。抹香を香炉にくべてから、合掌礼拝を行います。

焼香・礼拝が済み、読経が終わったら僧侶が退室して式は終了です。葬儀では告別式の後、出棺と続きます。納め式を行い火葬や骨上げに移るという流れです。

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合掌礼拝の作法

椅子式の葬式では一般的に立拝が行われます。作法は以下のとおりです。

・両足をそろえて姿勢を正し、両手を胸の前でぴったりと合わせます。力を入れず、指は自然にそろえましょう。
・手は体と触れない位置で、中指の先が鼻の高さに来るように調整します。肘も体に密着させず、やや張った状態です。
・背筋を伸ばしたら会釈程度に体を傾けて目を閉じ、そのまま45度の礼拝を行います。
・短く黙祷を行ったら体をまっすぐに正し、合掌を解きます。

お焼香の作法

お焼香は心身の穢を取り除き、清浄な心に整える所作です。ここでは立って行う立礼焼香の作法をご紹介します。

・香炉台の前に立ったら僧侶と遺族に向かって一礼、香炉に向き直って再度一礼します。
・数珠を左手にかけ、右手の親指から中指までを使って抹香を少しつまみます。
・そのまま指先を眉間辺りに近づけ、目を閉じて黙祷を行います。
・目を開けたら抹香をこするようにして静かに香炉にくべ(宗派によって1回~3回程度)、合掌礼拝します。

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合掌礼拝は仏様に向かって行う

合掌礼拝は、どのような場合でも仏様に向けて行われるものです。祭壇の前で行うため、故人に向けて行うものと勘違いしている方もいますが、「礼拝」は全て神仏に対して拝む行為を指しています。

日本の仏教はインドの仏教を元に、中国の道教の影響を受けたものです。善人であれば、死後は極楽浄土へ行くことができるとされています。「故人が極楽浄土へ導かれるように」という意味も込めて、合掌礼拝は仏様に向けて行いましょう。

宗派に合わせた数珠が必要?

葬儀に数珠を持参することは大切ですが、故人の宗派に合わせた数珠を用意する必要はありません。数珠は仏様と持ち主を結ぶための仏具です。数珠をかけた状態で合掌礼拝を行い、故人を見送るという葬儀のマナーを守ることができれば問題ありません。

葬儀の際に数珠の宗派の違いが気になる場合は、どの宗派でも使用できる略式数珠を用意しておくと安心です。宗教を大切にしている方は、別で自身の宗派の本式数珠を持っておくとよいでしょう。

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宗派による合掌礼拝の違い

葬儀で行う合掌礼拝以外でも、各宗派では日常的に礼拝を行います。仏教とひとくくりにされていますが、礼拝の作法にはそれぞれ大きな違いがあります。

普段の礼拝の作法を知っておくと、葬儀の際にも正しい作法でスムーズに合掌礼拝を行えるでしょう。数珠の扱い方の違いも含めて覚えておくと、さらに安心です。

真言宗

・仏前に座る前に手を洗って口をすすぎ、身を清めます。
・仏壇を掃除し、お灯明をともして線香をつけます。
・念珠を左手にかけて姿勢を正したらリンを鳴らして合掌、3度礼拝を行います。
・礼拝が終わったら心を落ち着け、念珠を左腕にかけます。
・経本を両手でいただき、読経へ移ります。お経は、集中して一言ずつ大切に唱えます。
・唱え終わったら念珠を両手にかけ直し、合掌して礼拝します。
・再度3回丁寧に礼拝し、お灯明を消して終了します。

真言宗の合掌礼拝では数珠を非常に大切にしており、「念珠」とも呼ばれます。日常礼拝を行う際は本式数珠を用意しましょう。数珠のかけ方は真言宗の中でも宗派によって教えが異なるので、菩提寺・檀那寺で教えてもらうと安心です。

日蓮宗

・仏壇の掃除が終わったらお灯明をともし、線香をつけたらお仏飯とお茶湯を供えます。線香の本数は1本か3本です。
・左手に数珠をかけてリンを3つ鳴らし、姿勢を正して合掌礼拝を行います。
・日蓮宗のお題目である「南無妙法蓮華経」を唱えます。
・就寝前にも合掌礼拝を行い、お灯明を消して扉を閉めたら、1日のおつとめ終了です。いただきものをした際には、まず仏壇にお供えすることも習慣づけておきましょう。

日蓮宗の日常礼拝で使用する本式数珠は「勤行数珠」です。合掌礼拝の際には二重にして左手にかけます。お題目を唱えるときは一度ひねって両手の中指にかけ、そのまま手を合わせて合掌するので、間違えないよう注意しましょう。

浄土真宗

・仏壇を掃除し整えたら、線香を1本折って横にし、香炉に備えます。
・お仏飯も備え、お灯明に火をともします。お茶湯は備えません。
・数珠をかけて合掌礼拝し、「南無阿弥陀仏」とお念仏を称えます。
・お経を称える場合は聖典をいただき、リンを2回鳴らしてから正信偈・讃仏偈を称えます。正信偈・讃仏偈はふしをつけずに唱えましょう。
・続いて重誓偈を称えます。重誓偈は浄土真宗でも重要なお経で、ふしをつけて称えます。
・お経の最後に3回リンを鳴らし、再度聖典をいただいてから閉じます。
・最後に合掌礼拝し、お念仏を称えて終了します。

浄土真宗の本式数珠は一連のタイプです。持ち方は宗派によって異なるので、事前に確認しておくとよいでしょう。

浄土宗

・朝起きたら仏壇の清掃を行い、お灯明をともします。線香、お仏飯、お茶湯もお供えしましょう。線香の本数は1本か3本です。
・準備が整ったら数珠を手にかけ、リンを1回鳴らします。
・数珠を持ち直して合掌礼拝し、「南無阿弥陀仏」とお念仏を唱えます。
・就寝前にも合掌礼拝を行いましょう。終わったら、火元に注意して仏壇の扉を閉めます。
・浄土宗でも、いただきものがあったらまず仏壇にお供えします。

浄土宗の本式数珠には「日課数珠」、「百八数珠」、「荘厳数珠」の3種類あり、一般的の方は「日課数珠」を持っておけば大丈夫です。2つの輪を交差させた形で、合掌礼拝をするときは輪をそろえて両手の親指にかけます。房は手前にたらしましょう。

天台宗

・仏壇を清掃し、「五供」に沿ってお供え物をします。「五供」とは線香、花、お灯明、お仏飯、水です。線香は3本立てましょう。
・準備が整ったら手に数珠を持ち、姿勢を正してリンを鳴らします。
・数珠を持ち直して合掌礼拝し、宝号を唱えます。正式な宝号は「南無宗祖根本伝教大師福聚金剛(なむしゅうそこんぽんでんぎょうだいしふくじゅこんごう)」ですが、「南無阿弥陀仏」でもかまいません。
・天台宗の場合も、いただきものは仏壇にお供えする習慣をつけましょう。

天台宗の数珠は主玉が108個ある2重タイプで、梵天房が2本出ているのが特徴です。合掌礼拝するときは数珠を両手の中指と人差し指の間にかけ、そのまま手を合わせます。

曹洞宗・臨済宗

・仏壇を掃除し、お供え物をします。お供え物の基本はお仏餉(ご飯)とお茶湯で、あればお菓子や果物を高杯に供えます。
・お灯明をともして線香を立てます。線香は1本か3本です。
・姿勢を正したら左手に数珠を持ち、リンを2回鳴らします。
・合掌礼拝して本唱名「南無釈迦牟尼仏(なむしゃかにぶつ)」を唱えます。
・いただきものがあった際には、まず仏壇にお供えします。

曹洞宗の本式数珠は長さによって3種類あり、「ダルマ」と呼ばれる銀輪が付いています。主玉108個のものが「本連」と呼ばれる正式なものですが、短いものでも構いません。臨済宗の本式数珠は主玉108個の2重タイプです。どちらも合掌礼拝の際は左手にかけ、房は下にたらします。

まとめ

一見同じようですが、合掌礼拝やお焼香の作法には宗派によって違いがあります。数珠の扱い方や葬儀の行い方なども微妙に変わるので、正しい知識を身につけておくことが大切です。

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