四十九日の法要ではどのような引き出物が喜ばれるのでしょうか。葬儀が終わったのも束の間、今度は四十九日の参列者や会場などを決めなければなりません。
そのため、どのようなものを選んで良いのか、相場はどのくらいなのだろうと悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は引き出物の選び方や注意点、人気の引き出物と相場やマナー、香典返しの違いについても解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
<この記事の要点>
・引き出物を選ぶ際は食料品や消耗品などの形に残らない「消えもの」を選ぶのがポイント
・引き出物の相場はおおよそ3,000円~5,000円程度
・引き出物は四十九日法要のお供えのお返しで、香典返しは葬儀でもらった香典に対するお礼を指す
こんな人におすすめ
四十九日法要を予定している方
四十九日法要に人気の引き出物を知りたい方
「消えもの」とは何か知りたい方
四十九日の法要でお渡しする引き出物とは、わざわざ参列してくださった方へ遺族が渡すお礼の品物です。
当然この引き出物は、何を選んでもいいというわけではありません。ここでは引き出物を選ぶポイントや人気のある品物、引き出物と香典返しの違いなどについて紹介していきますので、確認してみましょう。
引き出物を選ぶポイントとしてまずは抑えておきたいのは、焼き菓子やお茶などの食料品、洗剤、石けんなどの消耗品などの形に残らない「消えもの」を選ぶということです。法要は弔事であるため、いつまでも残らないものを選ぶと良いでしょう。
他にはタオルやハンカチなど、かさばらず重くない日用品も喜ばれます。反対にお祝いの品として使われるめでたい品物や、肉や魚などの生ものは殺生を連想させてしまうため、引き出物には選ばないようにしましょう。
また、もらう方の立場も考えて、派手なものや赤いものなどは避けた方が無難と言えます。このように弔事でお渡しできるものは限られてきますので、参列者の方に失礼のないものを選ぶように心がけるようにしましょう。
引き出物の相場は地域や宗派によって変わってきますが、おおよそ3,000円~5,000円と言われています。この場合参列者が持参するお供え物が5,000円~1万円を想定しており、引き出物はその金額に対して、3分の1から半分程度を目安として考えるのが一般的です。
ホテルや斎場を借りて法要を行う場合、引き出物と会食がセットとして用意されていることが多く、料亭や別会場で会食を行う場合はおおよそ3,000円~1万円で会食代がかかると考えて良いでしょう。
通常会食を行い、その際に引き出物をお渡ししますが、会食を行わない場合は折詰のお弁当と飲み物と引き出物をお持ち帰りいただきます。
法要の際に引き出物は、どの程度準備する必要があるのでしょうか。葬儀とは違い法要の場合は、ご遺族側が参列者をお呼びして行いますので、用意しておく引き出物の数の目安が付けやすいです。
そのため、参列者の数よりも少し多めの引き出物の数を準備しておくと良いでしょう。引き出物は地域の風習や事情によっても変わってきますが、ご住職にもお渡しする分と万が一のことを考えて、少し余分が出る程度準備しておくことをおすすめします。
引き出物は、1種類の場合と2種類以上をセットとして用意すると良いです。一般的には1種類で良いとされていますが、夫婦で参列する場合などは包む金額が多い分、2種類以上をお渡しするケースもあるため準備しておくことをおすすめします。
それでは、どのような引き出物が喜ばれるのでしょうか。以下から喜ばれる引き出物についてご紹介いたします。
法事でよく選ばれている、人気の引き出物がどのようなものかご存知でしょうか。弔事でおすすめの引き出物は「消えもの」とお話ししましたが、その中でも人気があるのは、様々な種類の調味料がセットになっているものです。
どの家庭でも調味料は使いますし、もらって困ることがないからという理由と、日持ちするものが多いのが理由として挙げられます。引き出物としては重いのではないかと心配する方もいらっしゃいますが、乾物(海苔、鰹節など)と合わせると、重さも軽減されますので重宝されるでしょう。
他に和菓子や洋菓子のような、日持ちするお菓子も人気があります。和菓子ではお煎餅、ようかん、おかきなど、洋菓子ではクッキーやマドレーヌなどの常温で保存できるものがおすすめです。
最近ではひとり暮らしの方や高齢の方も増えていますので、その方々を考えて引き出物を選ぶと、より喜ばれますのでぜひ検討してみてください。
宗派の中がでも曹洞宗や真言宗、天台宗では四十九日の法要で「四十九日餅」を供えることがあります。
これは、49個か50個のお餅を用意してお供えし「故人を先祖の位に納める」というインドの風習から伝わった「供餅祭」が由来となっており、参列者にお渡ししたりお寺に奉納したりします。
この他にも地域や慣習に習い引き出物を選ぶことが多いので、どのような物をお渡しするか悩む場合は、地域の方や親戚に相談してから選ぶと良いでしょう。その際も参列者のことを考えて重いものは選ばないでおくことをおすすめします。
引き出物と香典返しは同じではないのか、と考える方もいらっしゃるでしょう。しかし、この二つは全く別のものです。引き出物は四十九日の法要の際に、参列者の方々からいただいたお供えのお返しのことを言います。
四十九日の法要で、会食後にご遺族側から参列してくださったことへの感謝、そして「今後も付き合いの程よろしくお願いします」という意味を込めてお渡しします。
反対に香典返しは、四十九日より前(お通夜や葬儀など)にいただいた香典へのお礼のことを言います。最近は葬儀に参列した際に、香典返しをお渡しするケースも増えていますが、四十九日に香典返しと引き出物を渡すこともありますので覚えておきましょう。
その際は、品物が二つになるので、のし紙の表書きを分かるように工夫することと、参列してくださった方への負担を考えて荷物にならないようなものを選ぶと良いです。
四十九日の法要では、お渡しする引き出物にどのようなのし紙を使うのが良いのでしょうか。表書きは東日本と西日本で書き方が違う場合もありますが、そこまで細かいルールはないので分かりやすいです。
ここでは表書きや名前の書き方、引き出物を渡すタイミングについて紹介しますので、それぞれ確認していきましょう。
法要の際に使われるのし紙は、結び切りの黒白や双銀の水引が印刷されているタイプを使います。西日本や関西地方、九州地方の一部では、黄白の水引を使う風習がありその地域によって使われているのし紙も様々です。
そもそも「のし」とは、伸ばしたアワビをお祝いごとなどの贈り物と一緒に送っていたことから始まりました。それから昆布や紙が使われるようになり、現在はのし袋、のし紙として普及したという由来があります。
まず表書きの書き方ですが、地域によっても異なり東日本では「志」、西日本では「粗供養(そくよう)」と記すことが多いです。
一般的には「志」が使われており、宗教や葬儀を含めた弔事に使うことができ、汎用性があるため、地域や慣習で厳密なルールがない場合は「志」を使って問題ありません。
この「志」にはご遺族側のお礼、感謝という意味が込められており、よく似た言葉で寸志という言葉があります。寸志は自分よりも目下の人に使われる心ばかりのお礼という意味ですので、使い分けには注意が必要です。
西日本で使われる粗供養という言葉も、お供え物をいただいた方に送る少しばかりのお礼という意味があります。この書き方は地域や慣習によって変わってきますので、引き出物を依頼するお店や地域の方に相談してみると良いでしょう。
名前の書き方は施主の名字か、故人の名字を記します。名字の他に〇〇家と記載することもありますが、誰が用意したかをすぐに参列者がわかるために記すものです。また香典返しと同じように、法要でお渡しする引き出物の表書きも薄墨で書きましょう。
ただし地域や宗派、慣習によっては、四十九日以降は濃墨で書く方が良いとする考え方もあります。一般的には「弔事は薄墨」という概念が浸透しておりますので、薄墨で用意しても問題はありません。
法要に参列した方へお礼の意味を込めて、お礼状はつけるようにしましょう。お礼状の内容としては四十九日の法要が滞りなく済んだことや、故人が生前お世話になったことへ感謝の気持ちを表すとともに、今後も末長いお付き合いをお願いしますといった文面にします。
この他に拝啓・敬具で文を作ることと、葬儀では行き届かない点があり、申し訳なかったとお詫びの文章を入れるようにしましょう。お礼状の定型文としてよく使われますので、覚えておくと良いです。
引き出物と一緒にきちんとした文章のお礼状をつけることによって、参列した方に感謝の気持ちが伝わりやすいので、添えることを忘れないようにしましょう。
引き出物は法要が行われる当日に、直接参列者へ渡します。個人でいらっしゃる方にはそのままお渡しして問題ないですが、夫婦で参列する場合は包んでいる金額も多いこと考えられます。その場合、金額に見合った引き出物を事前に準備しておくようにしましょう。
一般的に法要は施主があらかじめ参列者に案内状を送るのですが、中には都合が悪く参列できずに御香典を送ってくださる方もいます。このような場合は、法要が終わってから引き出物と一緒にお礼状を添えるようにしましょう。
引き出物は、会食の有無によって渡すタイミングが変わってきます。会食をする場合は、会がお開きになる前にそれぞれの参列者へ伺い、お礼とともに渡すとスムーズです。会食がない場合は、法要が終わった後にお渡しするようにしましょう。
また、参列者が多い場合はそれぞれの席へあらかじめ置いておき、参列者がお帰りになる際に玄関などで挨拶をするとスムーズです。なお法要では、お菓子をお供え物としていただくことが多いため、引き出物と一緒に参列者へお渡しすることをおすすめします。
お礼品を手渡しではなく、郵送する場合は次のような場合が考えられますので、確認していきましょう。
一つ目は参列者が遠方からお越しになる場合、車であれば問題ないのですが、新幹線や飛行機などを使って来られると帰りに荷物になります。このような場合は、後から郵送で送る旨を伝えると良いです。
二つ目は高齢の方が参列した場合、引き出物を持って帰るのが大変なことが考えられます。遺族側も引き出物の重さや大きさに配慮はしていても、時に負担になってしまうことも予想されますので、後日郵送することが望ましいでしょう。
最後は法要に参列できずに、御香典を郵送で送ってくださった方です。この場合は直接お渡しすることが難しいため、後日引き出物を郵送します。また、お礼品を送る際の注意点として、のし紙とお礼状をつけることを忘れないようにしましょう。
特にお礼状は無事に四十九日の法要が済んだことと、故人が生前お世話になったことへの感謝の気持ちを表す挨拶文ですので、引き出物に添えることを覚えておくことをおすすめします。
引き出物は御住職にもお渡しした方が良いのか、他の参列者の方と同じ引き出物を渡して良いのか悩まれる方もいらっしゃるでしょう。
基本的に引き出物は同じものをお渡しして問題ありませんが、他の法要でも同じような物をいただいていることが考えられます。そのため、もし気になるようでしたら香典返しでも使われているカタログギフトをお返しとして選んでも良いでしょう。
お渡しするタイミングとしては、会食が行われる際はお帰りになるタイミングでお礼とともにお渡しし、会食を行わない場合や出席されない場合はお渡しするタイミングを逃してしまうことも考えられます。
他にも次の法要が入っているため先を急いでいたり、車ではなく徒歩や自転車、バイクでお越しになったりすることも考えられますので、後日お渡しするようにしましょう。その場合、法要後なるべく早い日に、お布施やお車代と一緒に引き出物を持参することをおすすめします。
ただし、事前に御住職から法要の返しは不要と言われる場合や、料金表にお布施と合算してくださいと書かれている場合があります。
また、地域の慣習によってお返しはしないとルールとして決めていることもありますので、お布施を少し多めに包むなどして御住職へ配慮を忘れないようにしましょう。
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四十九日方法の引き出物の選び方、相場やマナー、香典返しとの違いについて解説しました。
引き出物はわざわざ参列してくださった方へのお礼の気持ちを述べるとともに、故人が生前お世話になったことへの感謝の気持ちを表すものでもあるため、喜ばれるものをお渡しできるように考えなければなりません。
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