通夜での焼香のやり方・作法を徹底解説!順番や宗派の違いを紹介

通夜での焼香のやり方・作法を徹底解説!順番や宗派の違いを紹介

「焼香のやり方を知りたい」「宗派による違いが分からない」「焼香の注意点を知りたい」とお考えの方は多くいらっしゃいます。

通夜に参列した場合、基本的に焼香は避けられません。そのため、事前に確認しておかないと、当日慌ててしまうかもしれません。また、宗派によってマナーに違いがあるので、失礼にあたる行動をしてしまう可能性があります。

この記事では、焼香の概要ややり方、宗派の違い、注意点などを解説しています。ぜひ最後までご覧ください。葬儀全体の流れについてあわせてご確認することもおすすめです。

こんな人におすすめ

焼香とは何か知りたい方

宗派別の焼香の作法を知りたい方

焼香の流れを動画で確認したい方

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焼香の概要を解説

焼香とは、香をつまみ、顔のあたりまで上げてから、香炉に落として焚く行為のことです。葬儀や法要の際に、参列者が行う必要があります。

焼香の概要を知らないと、当日に困惑してしまうかもしれません。しっかり確認してから、通夜に向かうようにしましょう。また線香と間違われやすいですが、使用するものやタイミングが異なります。

1. 焼香がもつ意味

焼香はインドが起源で、もともとは遺体の腐臭を消すために行われ始めました。

香によって邪気を払い、自分の心身を清め、故人に弔意を示すという意味が焼香にはあります。

仏教に由来する行為で、香りによって極楽浄土を思い出させると考えられています。さらに仏様は香を召し上がると考えるので、故人だけではなく仏様に向けて焼香を行っているということも把握しておきましょう。

2. 行うタイミング

焼香は、通夜と葬儀と法要の3つのタイミングで行います。それぞれ、僧侶の読経中に喪主や葬儀社の案内に従って行います。焼香は行う順番が決まっているので、気をつけましょう。

3. 線香との違い

焼香は「線香焼香」と言われることがあるので、線香と混同している方がいるかもしれません。しかし使うものと行うタイミングが異なるので、確認しましょう。

焼香は植物を粉末に加工したものを使用し、通夜や法要の式中に行います線香は棒状で、式が開始される前やお墓参りなどで行います

焼香の流れを3パターンで解説

焼香を行う流れは3パターンあります。立礼焼香が最も一般的ですが、葬儀場の形式によって変わりますので、事前にすべてのパターンを確認しておきましょう。

当日流れが分からなくなってしまった場合は、自分の前の人の真似します。しかし、可能な限り事前に確認をし、故人を悼みながら焼香をするのがいいでしょう。

焼香には「おしいただく」と呼ばれる特有の動作があります。右手の親指・人差し指・中指を使って、香をつまみ、顔のあたりまで持ち上げる動作のことです。

1. 立礼焼香

参列者が椅子に座る葬儀では、立礼焼香が好まれます。流れは以下の通りです。席を立つ際には、大きな音がならないように配慮しましょう。

1. 祭壇に近づき、遺族に頭を下げる
2. 香炉の前まで行き、故人に頭を下げる
3. 香を指で軽くつまみ、顔のあたりまで上げて、落とす
4. 故人に対して手を合わせ、頭を下げる
5. 数歩下がり、遺族に頭を下げる
6. 自分の席に戻って座る

参考動画:<参列者/一般>葬儀における立礼焼香の作法(やり方)【小さなお葬式 公式】 動画が見られない場合はこちら

2. 座礼焼香

畳式で座って参列する葬儀では、座礼焼香が好まれます。流れは立礼焼香とほとんど変わりません。違うのは、中腰で移動する点と焼香を正座で行う点です。他の参列者の邪魔にならないように、低い姿勢で移動しましょう。

参考動画:座礼焼香の作法(やり方)・マナー【小さなお葬式 公式】 動画が見られない場合はこちら

3. 回し焼香

回し焼香は、比較的小さな葬儀場の場合に行います。流れは変わらないのですが、焼香に行くのではなく、香炉が自分のところに回ってきます。

1. 軽く頭を下げ、香炉をもらう
2. 膝に置き、手を合わせる
3. 香を軽くつまみ、顔のあたりまで上げて、落とす
4. 故人に再度手を合わせ、頭を下げる
5. 次の人に香炉を渡す

椅子に座っている場合でも、畳の上で正座をしている場合でも流れは変わりません。自分の膝の上に香炉を置いて焼香します。

参考動画:回し焼香の作法(やり方)・マナー【小さなお葬式 公式】 動画が見られない場合はこちら

宗派によって異なる焼香のマナー

焼香の流れは、宗派によって少し異なります。故人や遺族の作法を真似して行うと、宗派が分からなくてもスムーズに行えます。

自分の宗教に、焼香がないという場合は行わなくても問題ありません。また葬儀の宗派と自分の宗派が異なる場合でも、自分の宗派に合わせて構いません。どれも大きなマナー違反にはなりません。

1. 天台宗

天台宗の場合、回数や作法に明確な定めはないという説もありますが、1度または3度焼香を行う場合が多いです。線香を立てる場合は3本使用します。おしいただくかどうかは任意とされています。

2. 真言宗

真言宗では、3度焼香を行います。線香を立てる場合は3本用意しましょう。理由はさまざまな説がありますが、仏教の三宝(仏・法・僧)や三密(身・口・心)に由来しているのではないかと言われています。

3. 日蓮宗

日蓮宗では、一般的な参列者や信徒は1度、宗教者は3度焼香を行うとされています。線香を立てる場合は1本または3本用意しましょう。地方によっても違うので、不明な場合は葬儀社に聞いてみましょう。

4. 浄土宗

浄土宗では、焼香の回数は決まっていません。他の参列者の真似をして焼香を行いましょう。線香を立てる場合は1本で、線香を2つや3つに折って横に置く「寝線香」を行うこともあります。

5. 浄土真宗

浄土真宗では、焼香を1度行い、おしいただくことはしません。また焼香前に手は合わせません。線香を立てる場合は、1本を香炉のサイズに合わせて折り、横にした状態で置きます。

6. 曹洞宗

曹洞宗では、基本的に2度焼香を行います。1度目はおしいただき、2度目はおしいただかずにそのまま香炉に落とします。回数によって流れが異なるので注意が必要です。線香を立てる場合は、1本使用するのが基本的なルールです。

7. 臨済宗

臨済宗は、おしいただかずに、1度焼香するのが一般的です。しかし、おしいただく場合や3度焼香を行う場合もありますので、気をつけましょう。焼香にあまり長い時間をかけると葬儀が滞ってしまうので注意が必要です。線香を立てる場合は、1本使用します。

8. 神道

焼香は仏教の作法なので、神道では行いません。神道では、焼香の代わりに玉串奉奠(たまぐしほうてん)を行います。玉串奉奠とは、榊の枝に紙を付け、祭壇に捧げることで故人への弔意を表すものです。

焼香は、故人への弔いを表すものなので、宗教の違いを気にしすぎる必要はありません。葬儀の宗派を尊重しても、自分の宗派で弔ってもどちらでも問題ありません

9. キリスト教・無宗教

キリスト教や無宗教の場合、故人にお花を捧げる「献花」を行います。花をもったら、故人に一礼し、根本が祭壇を向くように供えましょう。その後、キリスト教を信仰している人は十字を切り、無宗教の方は聖職者と遺族に一礼して自分の席に戻ります。

キリスト教を信仰している人や、宗教を信仰していない人であっても、葬儀の流れに合わせて焼香を行っても問題ありません

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焼香するときの注意点

「焼香をするときに注意すべきことを知りたい」とお考えではありませんか。焼香には、基本的な流れ以外にも気をつけるべき点があります。

全部で4つの注意点を紹介するので、事前にしっかり確認しましょう。注意点が守れていない場合は、故人や遺族だけでなく、参列者にも失礼にあたってしまうことがありますので気を付けましょう。

1. 順番は親密な人から

焼香の順番は決まっています。基本的に、遺族などの血縁関係がある人から行います。葬儀の席は、故人との関係性によって決まっているので、席順に従って焼香を行うとスムーズです。

焼香の際は、喪主や葬儀社から案内されます。案内に従って、呼ばれたら焼香に行くというのが基本です。

親族内での順番は、配偶者、子ども、兄弟、親族となります。関係の深さで順番を決めにくい場合は、年齢が高い人から焼香を行いましょう。

親族以外の参列者の焼香は、仕事関係、友人・知人、遺族の関係者の順で行います。

2. 数珠の使い方

焼香を行う際には、数珠を持っていくのがマナーをされているので、できるだけ持参しましょう。数珠には、宗派によって種類や扱い方が変わるので、遺族に確認してから用意しましょう。宗派などが不明な場合は「略式念珠」が便利です。

基本的に、左手に房を下にした数珠をもち、右手を使って焼香します。左手の4本の指に数珠を通し、右手を合わせて合掌します。数珠が長くて持ちにくい場合は、2重にしても問題ありません。短い場合は親指を人差し指の間にかけておきます。

数珠は自分の身代わりと考えるので、人に貸すことや、雑に扱うのは避けましょう

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3. 焼香だけ行いたいは喪主に相談

「予定が合わず、通夜には行けないが、焼香だけでもしたい」という場合は、喪主に相談しましょう。

基本的に、焼香だけの参列は失礼にあたりません。お通夜は突然知らせがくる場合が多く、予定が合わないことも十分あり得るからです。とはいえ、遺族への配慮は必要です。

事前に連絡をし、通夜が始まる前に行って焼香だけで退席しても問題ないか尋ねましょう。多くの場合、通夜が始まる30分前に行き、遺族へのお悔やみを告げて退席します。

通夜が始まる前の喪主は非常に忙しいので、できるだけ配慮をしたタイミングで行きましょう。

4. 自宅に弔問して焼香する

「通夜に行けないが、焼香だけでもしたい」という際には、弔問をしましょう。弔問とは、通夜や葬儀に行けなかった人が、後日、自宅に行きお悔やみを伝えることです。

基本的に、弔問は故人とかなり親しかった人だけが行えます。あまり多くの方が自宅に来ると、遺族への負担が大きくなってしまうからです。弔問に行きたいと考える際は、必ず遺族に事前連絡しましょう。

弔問は、葬儀が終わってから数日~49日以内に行くのがマナーです。なるべく遺族の負担にならない日時を選んで行きましょう。

服装は、喪服を着ていく必要はなく、平服で行くのがマナーです。

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まとめ

焼香には、気をつけるべきマナーが存在します。しかし、大切なことは故人に弔意を示すことです。細かい宗派での違いを気にして、故人を弔うことができなかったというのは避けましょう。

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監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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