一周忌は、命日から満1年に行われる法要です。最初の年忌法要にあたるため、お花などを供えて特別な供養をしたいという方もいます。一周忌にはどのようなお花を渡せばよいでしょうか。
一周忌のお花にも、いくつかの守るべきマナーがあります。この記事では、一周忌法要に適したお花の選び方や、定番のお花などを紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
<この記事の要点>
・一周忌のお花は淡い色を差し色に加え、故人の好みに合わせた色を選ぶのがポイント
・トゲや毒のあるお花、においのきついお花などは避けた方がよい
・一周忌に定番のお花には菊、カーネーション、ユリなどがある
こんな人におすすめ
一周忌法要に参列予定の方
一周忌におすすめの花の種類を知りたい方
一周忌の花代の目安を知りたい方
どの宗教においても、「一周忌」は年忌法要の初回であり、重要な儀式です。法事・法要に慣れていない方の中には、一周忌に何をするべきかわからない方もいるでしょう。まずは、一周忌法要の意味やお花をお供えする必要性について解説します。
一周忌は、故人の命日から丸1年後、2回目の命日に行います。一周忌法要が終わると喪が明けるため、大きな節目の法要と言えるでしょう。一周忌は知人や仕事関係の方まで、幅広くお誘いするケースもあります。
現在では法事・法要の日付へのこだわりは弱まっており、当日に限らずみんなが集まりやすい土日などに設定する方も増えています。日程は調整できますが、後ろ倒しにはしません。
一周忌と間違えやすい言葉として「一回忌」があります。響きが似ていますが、一回忌は故人が亡くなった日(命日)を指すため、別の言葉です。
一周忌法要でお花を贈ることは必須ではなく、あくまで故人への気持ちを伝える1つの手段であると考えます。
一周忌をする場所について明確な決まりはないので、自宅やお寺、ホテルなど各家庭に適した場所で行います。
場所によってはお花が不要であったり、故人の意向により一周忌法要をしなかったりするケースもあるため、お花を贈る前には「お花を贈ってもよいか」の確認をするとよいでしょう。
法要の有無に関わらず、故人への気持ちとしてお花を贈りたいという方もいます。遺族へ確認し、贈ってもよいということであれば、一周忌に向けてお花を選びましょう。次は、一周忌に適したお花の選び方を紹介します。
四十九日までは菊やユリを中心に、白一色でまとめたお花を供えるのが一般的です。一周忌は四十九日以降のため、淡い色のお花を差し色に入れて色合いを出しても問題ありません。
故人の好みに合わせた色や、ご家族に向けて気持ちが明るくなる色をイメージして選ぶのがポイントです。
なかには派手すぎる供花を嫌がる方もいます。お花は淡い青やピンク、紫をベースにし、原色に近いような濃い色は避けるのが無難です。
一周忌に贈るお花は菊やユリなどがメジャーですが、故人の好きだったお花を選ぶのもおすすめです。
花束の状態でお花を贈ると、花瓶に生けなおす必要があります。できるだけ遺族の負担を減らす意味も込めて、そのまま飾れるアレンジメントを選ぶとよいでしょう。アレンジメントは複数のお花を使うため見た目が美しく、持ち運びがしやすい点もメリットです。
お花は値段によって見た目やサイズが大きく異なります。一周忌のお花はいくらを目安に選べばいいのでしょうか。
一般的なお花代の目安は7,000~20,000円と言われています。高価すぎるお花は、贈られる側もお返しに困ったり、遠慮を感じたりするかもしれません。
お花代は高ければ高いほどよいというわけではなく、故人との関係性や地域性に合わせて選ぶことが大切です。お花代の目安がわからず迷う場合は、周囲に相談するとよいでしょう。
一周忌にお花をお供えする際には、いくつかの注意点があります。マナーを守らずにお花を贈ると、相手に不快な思いをさせてしまう可能性もあるため注意しましょう。次はお花を贈るタイミングや、避けるべきポイントについて説明します。
法要の当日は来客も多く、遺族の方も忙しい状況にあります。また、お花はデリケートなため持ち運びも大変です。法要をする場所にもよりますが、早めに郵送することをおすすめします。
お花は配達に遅れがでる可能性も考慮し、余裕を持ったスケジュールで郵送します。前日または前々日には到着するように手続きをすると安心です。
プリザーブドフラワーとは、生花を長期保存できるように加工したものです。水分を抜いてから、特殊な液体に浸して作られます。ドライフラワーに比べ、見た目や手触りが生花に近いのが特徴です。
生花を使うイメージが強いですが、プリザーブドフラワーを選んでもマナー違反ではありません。綺麗な状態のお花を長く飾っておけることから、遺族側からも人気が高いお花です。
トゲや毒のあるお花は、手を傷つけてしまう可能性があるため避けましょう。また、種類によっては好みの分かれるにおいをしたお花もあります。他の参列者への影響も考慮し、においのきついお花なども控えた方がよいでしょう。
一周忌には、生花だけでなく鉢植えなども用意されます。鉢植えは、宗教・宗派によってマナー違反になるケースもあるため、避けるのが無難です。
一周忌のお花を用意したら、どのようにお供えすればよいのでしょうか。一周忌法要を「自宅でやるか」「お寺でやるか」により、お供えする際の注意点は異なります。それぞれのケースでお花をお供えする手順について紹介します。
法要当日は自宅に多くの人が訪れ、来客への対応などで忙しい状態が予想されます。お花を飾る手間があるため、当日ではなく前日に郵送するとよいでしょう。
故人へのお花ですが、宛名欄に故人の名前は書きません。郵送時の宛名欄には、喪主または法要をする家の家主の名前を書きましょう。お花の到着日や時間帯を事前に伝えると、より確実にお花を受け取ってもらえるでしょう。
お花はお寺に直接郵送できます。郵送時の住所欄にはお寺の住所と名前を、宛名欄には喪主の名前を書きましょう。
お寺によっては、お花の贈り方や受取時間が指定されていることがあります。お寺で一周忌をする際にも、事前に確認してからお花を贈るのがマナーです。郵送前には、お寺にお花の贈り方や受取時間について事前に確認しましょう。
故人への気持ちや遺族への気遣いを伝えるために、一周忌のお花にはメッセージを添えるとよいでしょう。お花にメッセージを添えることで、より特別感を感じられます。
一周忌にあたりお花を贈ったこと、故人との思い出、冥福を祈る気持ち、遺族の方へ励ましなどを書きましょう。一周忌のお花に添えるメッセージの文例を紹介します。
・〇〇様の一周忌にあたり、心ばかりのお花を贈らせていただきました。御仏前にお供えいただけると幸いです。
・ご生前の面影をしのび、心からご冥福をお祈りいたします。
・あらためて〇〇様のご冥福をお祈り申し上げますとともに、ご家族の皆様のご健康をお祈り申し上げます。
一周忌のお花にはマナーや注意点もあり、初めて贈る方や慣れていない方は難しいと感じるかもしれません。周囲にも詳しい方がいない場合はどうすればいいのでしょうか。最後は、一周忌のお花選びに困ったときにおすすめしたい、定番のお花や相談先を紹介します。
菊やカーネーションなど、定番の供花として用いられるお花は多くあります。ここでは、菊、カーネーション、ユリについてそれぞれの特徴を紹介します。
・菊、スプレーマム
白い菊の花言葉は「ご冥福をお祈りします」となっています。また、菊の花はまとまりがよく長持ちするため、供花として人気があります。少し明るい雰囲気にしたい方は、アメリカ生まれでおしゃれな色合いのスプレーマム(スプレー菊)を使うとよいでしょう。
・カーネーション
白いカーネーションは「亡き母に贈る花」として知られており、菊に次いで人気のお花です。カーネーションの花びらはレースのようで、上品かつ優雅な雰囲気があります。
・ユリ
白いユリは、聖母マリアの象徴です。ボリュームがあり存在感が強いため、他のお花と組み合わせてアクセントとして使いましょう。特に、ユリの一種であるカサブランカは、においもよく長持ちするため人気です。
周囲に相談できる方がいない場合、専門業者に相談するのもおすすめです。花屋さんはお花のプロであり、法事・法要のお花の準備にも慣れています。一周忌に向けて用意していること、故人の好きな色などを伝えておまかせで作ってもらうのも1つの方法でしょう。
また、法事・法要に関する疑問は、葬儀会社やお寺にも相談できます。
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一周忌は年忌法要の中でも重要なものです。お花は必須ではないですが、気持ちを込めて、故人の好きだったお花や思い出のお花を贈るとよいでしょう。
遺族の方の負担になったり不快な思いをさせたりしないためにも、お花の選び方や贈り方の守るべきマナーを覚えましょう。
また、いざという時に困らないように、葬儀や法事・法要に関する相談先を探しておくのがよいでしょう。葬儀全般の疑問や不安はぜひ、通話料無料の「小さなお葬式」へご相談ください。
告別式とは、故人と最後のお別れをする社会的な式典のことです。ホゥ。