親族が亡くなると、多くの場合お通夜や葬儀を行うことになります。葬儀の一連の流れのなかで、仮通夜(かりつや)という儀式が行われることがあります。
近年は仮通夜が行われることが少なくなっているため、どういったことを行うのかはあまり知られていないようです。仮通夜という言葉を初めて聞く人のために、概要や覚えておきたいマナーなどについてご紹介します。
こんな人におすすめ
仮通夜の流れを知りたい方
仮通夜の香典について知りたい方
仮通夜に着ていく服装についてお悩みの方
一般的に通夜と呼ばれるものは、正式には「本通夜」です。本通夜は、亡くなった翌晩に行われますが、亡くなった当日に、親族のみで行われる通夜のことを「仮通夜」といいます。
親族が故人と過ごすことができる最後の夜であり、この日は故人と一夜を過ごします。仮に訃報(ふほう)を知って訪れた弔問客がいたとしても、仮通夜には参加しません。仮通夜は自宅で行いますが、最近では亡くなった後、すぐに霊安室に移動し安置されることが多いため、仮通夜を行うことは少なくなってきています。
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仮通夜では、故人を見守り、一緒に過ごすということに重点がおかれます。そのため、特別何かを行うということはありません。
ですが、地域によっては古くからの習わしとして、夜通し灯明(とうみょう:神仏に供える灯火)と線香の火を絶やさないようにする場合もあります。また、その日の食事を精進料理にするなどといった慣習もあるようです。
仮通夜の際、ご僧侶を招いて読経してもらうことがありますが、近年は省略されることが多くなっています。
仮通夜は、遺族・親族のみで行うものであるため、本通夜ほど気をつけなければいけない決まり事はありません。ここでは、服装や香典など、気になるマナーについてご紹介します。
本通夜の場合は、喪服あるいは略礼服を着用しますが、仮通夜の場合は落ち着いた色で地味な服装であればいいとされています。
派手な色やカジュアル過ぎるもの、動物の皮を使ったものなどは避けましょう。また、派手なアクセサリーなども着用しないようにします。
仮通夜には親族が多く集まることもあり、この際に香典の受け渡しを行うこともあります。香典の金額は、自身の年齢や故人との関係性によっても異なります。
祖父母の場合は1万円~5万円、両親の場合は3万円~10万円、兄弟姉妹なら3万円~5万円程度です。香典の表書きは、まだ四十九日を終えていないため、仮通夜・本通夜共に御霊前とします。ただし、浄土真宗の場合は御霊前という表書きは使えないため、どの場合でも御仏前とします。
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仮通夜は、故人が亡くなられたその日に、遺族・親族が落ち着いて故人と過ごすためにあります。別離の悲しみを乗り越え、これからの生活を考えるためには重要な儀式といえます。
ですが近年では、霊安室にご遺体を安置しておく場合も多く、自宅での仮通夜はあまり行われなくなってきているようです。そういった事情から、仮通夜についてはあまり知られていませんが、大切な儀式ですので、いざというときのために覚えておいたほうがいいでしょう。
墓じまいとは、先祖供養の続け方を考えた際の選択肢の一つです。ホゥ。