「お悔やみ」のための菓子折りとは?お供え向きの菓子折りの選び方

「お悔やみ」のための菓子折りとは?お供え向きの菓子折りの選び方

親しい方との突然の別れが訪れたとき、お悔やみの意味を込めてお供え物を渡したいと考える方もいるでしょう。その際、よく選ばれるのが「菓子折り」です。お菓子には和菓子、洋菓子などさまざまな種類があるため、どのような菓子折りを準備すればよいか迷う方も少なくありません。

この記事では、お悔やみにおすすめの菓子折りや渡すときの注意点などを紹介します。哀悼の意を込めて、お悔やみにふさわしい菓子折りを選べるようになる内容です。

こんな人におすすめ

お悔やみを伝える際に渡す菓子折りについて知りたい方

菓子折り以外のお供え物の種類を知りたい方

お悔やみにおすすめの和菓子や洋菓子を知りたい方

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菓子折りをお供えしてお悔やみを伝えよう

葬儀の際、あるいは後日にお悔やみの気持ちを伝えるために、お供え物を持参することもあるでしょう。弔事のお供え物は「悲しみを長引かせず、不祝儀が残らないように」という意味を込めて「消え物」がよいとされています。

消え物としてメジャーなのは、お菓子や調味料などの食品、線香やろうそくなどの消耗品です。なかでも菓子折りは、種類が豊富で選択肢が多いことや、かさばらず持ち運びしやすいことから人気が高いお供え物とされています。

お悔やみに適した菓子折りの選び方

外箱入りの進物用のお菓子を「菓子折り」と呼びます。菓子折りに適したお菓子にはどのようなものがあるのでしょうか。故人の好みや地域によっても適切なものが変わるため、贈り先のことをよく考えて選ぶことが大切です。

賞味期限が長い

賞味期限が短いお菓子を選ぶと、「急いで食べなければいけない」など遺族が気遣う原因になります。亡くなって日が浅いうちは何かと忙しい日が続き、食欲がでないこともあるでしょう。いつでも好きなタイミングでお菓子を食べられるよう、ある程度日持ちがするものを選ぶのがおすすめです。また、できる限り常温保管できるものを選びましょう。

個包装されている

お悔やみとして頂いた菓子折りは、遺族や親族で食べたり、分けて持って帰ったりします。個包装されているものは複数人で分配できる上に、衛生面も安心なためおすすめです。気に入った菓子折りであっても切り分ける必要があるものよりは、手のひらに収まるサイズの小さく食べやすいお菓子を選ぶとより負担を減らせるでしょう。

個数に注意する

お供え物をする際、果物などは「偶数を避ける」というマナーがあります。偶数は割り切れることから「死者や遺族と縁を切る」などの意味があり、縁起が悪いと考えられているからです。

菓子折りの場合は奇数や偶数を気にしない傾向にありますが、なかには果物と同様に「偶数を避ける」という地域もあります。菓子折りの個数に不安がある方は、周囲へ相談するとよいでしょう。また4と9は「死」や「苦しみ」を連想させる忌み数(縁起が悪い数字)であるため、避けるのが無難です。

故人の好みに合わせるのもよい

故人が生前好んでいたお菓子などを選べば、「このお菓子をよく食べていたよね」など故人の思い出を語るきっかけとなるためおすすめです。故人の好みが分からない場合は、遺族の好みや家族構成に合わせると喜ばれます。例えば、子どもがいる家庭では子どもの好みそうなお菓子を、年配の方がいればやわらかいお菓子を選ぶとよいでしょう。

お悔やみにおすすめの和菓子・洋菓子

お悔やみに持参する菓子折りは和菓子、洋菓子どちらでも構いません。それぞれ特徴が異なるため、故人や遺族の好みに合わせて選ぶとよいでしょう。ここでは和菓子と洋菓子について、おすすめの品物を具体的に紹介します。

おすすめの和菓子

和菓子のお供え物としては、カステラ、せんべい、ようかん、最中などがおすすめです。和菓子は日持ちする物が少ない傾向ですが、種類によっては賞味期限の長いものもあります。個包装の商品も増えているため、年配の方がいる家庭では特に喜ばれるしょう。

お供え物の定番和菓子として「落雁(らくがん)」も有名です。花などを模した美しい形をしており色合いも鮮やかなため、遺族の方の心を癒やしてくれるかもしれません。

おすすめの洋菓子

洋菓子は日持ちのするものが多く、種類も豊富です。パウンドケーキ、マドレーヌ、バウムクーヘン、クッキーなど焼き菓子を中心に選ぶとよいでしょう。生クリームのデコレーションケーキなどの生菓子は、お供え物にふさわしくありません。

夏場には、冷やして食べられるフルーツゼリーなども喜ばれます。ゼリーは個包装で食べやすいもの、常温保存に対応したものを選ぶのがおすすめです。

菓子折り以外のお供え物とは?

お菓子があまり好きではない方や、病気などで食事制限がある方に対しては、菓子折り以外のものを持参した方がよいかもしれません。菓子折り以外にどのようなものがお供えにふさわしいのでしょうか。ここでは、菓子折り以外のお悔やみの品物についてまとめました。

食べ物や飲み物

お菓子以外の定番の食べ物といえば「果物」でしょう。旬の果物を贈れば、季節感も感じられます。そうめんや冷や麦は「幸せが細く長く続くように」と縁起を担ぐ食べ物であり、地域によっては「故人があの世へ帰るときに荷物をくくるために使う」という言い伝えもあるため、人気のお供え物です。

飲み物ではコーヒーやお茶などがメジャーでしょう。子どもがいる場合は箱詰めのジュースを贈っても喜ばれます。食べ物や飲み物も、日持ちがして常温保存できるものを選びましょう。

花や線香

お悔やみの花は、匂いが強すぎるものや原色のような派手な色は避けるのがマナーです。かつては「忌明け前には白をベースとした花を選ぶ」というのが一般的でした。しかし最近ではこのような傾向は薄れつつあり、心が明るくなるような色彩豊かな花を好む方も増えています。

線香もお悔やみのお供えにおすすめの品物です。よい香りは故人への供養になるだけでなく、遺族の心を癒やす手助けをしてくれます。最近ではカラーや香りが楽しめる商品も多く販売されているので、故人の好んだ香りや、故人のイメージに合った色を選ぶのもよいでしょう。

生前好きだったもの

故人を偲び、「生前好きだったものをお供えしたい」と考える方もいるでしょう。故人が好んでいたお酒やよく食べていたおつまみを添えれば、懐かしく故人のことが思い出されるかもしれません。しかし一般的にタブーとされるものや、その土地柄でお供えしてはいけないものもあります。お供え物はマナーを守った上で選びましょう。

お供え物に適していないもの

お供え物は故人を偲び供養するために用意するものですので、思いが込もっていれば大きな制限はありません。ただし仏教では不殺生の考えに基づき、殺生を感じさせる肉や魚などはお供えできません。加工物もタブーとする地域があるため気をつけましょう。

また、「ネギ・ニンニク・ニラ・タマネギ・ラッキョウ」は五辛と呼ばれ、心を乱す(情欲や怒りを増進する)ものと考えられています。近年では、五辛について気にしない方も増えていますが、念のため避けた方がよいでしょう。

お悔やみの菓子折りはいつ渡す?

お悔やみは法事のときではなく、葬儀や弔問時など比較的亡くなってすぐのタイミングにお渡しするものです。

葬儀後の遺族の多忙を考慮して、葬儀の前に渡すという考えもあります。遠方に暮らしていて葬儀の参列に間に合わない場合は、後日お悔やみの言葉と共にお供え物を贈ってもよいでしょう。いずれにしても故人との間柄や遺族の状況などに配慮し、早めに渡すか落ち着いてから贈るか判断しましょう。

菓子折りを渡す際の注意点

お悔やみの菓子折りは「何を渡すか」だけでなく「どのように渡すか」も重要です。基本的なマナーを知り、失礼のないようにしましょう。ここからは、菓子折りの包み方や宅配便で配送する際の注意点について紹介します。

かけ紙をかける

贈り物には「のし」をするのが一般的です。しかし「のし」は、縁起物としてあわびを薄く伸ばして乾燥させた「のしあわび」を模したものであり、慶事のみに使われます。

弔事ではのしではなく、中央に白黒の水引のある「かけ紙」を使うと覚えましょう。菓子折りにかけ紙をかけたら、水引より上に「御供」、水引より下には送り主の姓名を書きます。

施主に手渡しする

お供え物は、お悔やみの言葉や挨拶をしたあと、施主(喪主)に手渡しするのが通例です。玄関に直置きしたり、許可なく仏壇に供えたりするのはマナー違反です。また、紙袋や風呂敷などに包んで持参し、お渡しする直前に取り出しましょう。文字が読めるように、菓子折りの正面を相手に向けてから手渡すのもマナーです。

宅配便などで送る際にはお悔やみ状をつける

遠方で暮らしているなど、直接お悔やみを伝えるのが難しいときには、配送しても問題ありません。包み方や贈るものなどは基本的に手渡しのマナーと同じですが、直接会えない代わりに、お悔やみ状を添えて哀悼の気持ちを伝えます。

お悔やみ状にはお悔やみの気持ち、弔問できないことへの謝罪、遺族への気遣いなどを記載しましょう。お悔やみ状におすすめの文例を紹介します。

○○様ご逝去の報に接し 大変驚いております
ご家族の皆様の悲しみもいかばかりかと心配でなりません

本来であればすぐにご弔問にお伺いするべきところではありますが 遠方のためそれもかなわず 誠に申し訳なく存じております
取り急ぎ心ばかりのお品を同封させていただきましたので ご仏前にお供えいただければ幸いです
書状で恐れ入りますが 謹んでお悔やみ申し上げます

またお悔やみを宅配便などで送る際には、その旨を電話で伝えることをおすすめします。希望の日時を聞いたり、到着日を知らせたりしておけば、葬儀などで忙しい遺族の方の負担を減らせるでしょう。

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まとめ

お悔やみを伝えるお供え物は、タブーとされているものを避け、マナーを守った上で選ぶことが大切です。なかでも菓子折りは、消え物であり個包装のものも多いため、お供え物に適しています。直接お悔やみを伝えられない場合は、宅配便で送っても問題ありません。配送時は故人を偲び、遺族に寄り添った手紙を添えるのがマナーです。

小さなお葬式」では、どんなに些細な悩み事や疑問にも誠意を込めてお答えします。お葬式や法事、お悔やみのお供え物といった弔事について気になることがあればお気軽にお問い合わせください。専門スタッフがあなたの悩みに寄り添い、サポートいたします。

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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