葬儀における子供の正しい服装とは？全身くまなく徹底解説

葬儀に参列する子供の服装

一般的には、葬儀に参列する際の子供の服装に気を遣いすぎる必要はありません。喪服を購入しても着る機会がほとんどないまま、成長してしまうケースも多いでしょう。

最近では、子供用の喪服をレンタルできるショップもあるので、活用するのもひとつの手段です。とはいえ、手持ちの服で工夫し、葬儀に適したコーディネートをするのでも十分でしょう。

幼児や小学生の服装におけるマナー

幼稚園または保育園から小学生までの子供が葬儀に参列する場合、園や学校に標準服の指定があればそれが正装です。ですが、学校によっては制服を持っていないケースも少なくありません。ここでは制服がない場合の幼児から小学生の服装について、男女別に解説します。

男の子の服装

モノトーンを基調とした服装にするとよいでしょう。例えば、白いシャツに黒やグレーのズボンを合わせるイメージです。加えて、ブレザーや黒のジャケットがあれば、羽織っていくと好印象になります。上半身のシャツは襟付きを選ぶと品良く見えるためおすすめです。

しかし、素材には配慮しなければなりません。特に光沢のある素材を扱った服装は、葬儀においてタブーとされています。サテンやエナメルなどの素材は避けたほうがよいでしょう。黒であってもジャージはラフな印象となるため、避けたほうが無難です。

女の子の服装

小学生以下の女の子も、基本的にはモノトーンの服装を選びましょう。白の襟付きブラウスに黒や濃紺のスカートなどを合わせます。ワンピースでも問題ありません。ただし、男の子の服装と同様に素材には要注意です。

中学生や高校生の服装におけるマナー

中高生の場合は、大半の生徒が制服を持っているでしょう。制服は正装弔事でも慶事でも正装として使えるため、葬儀に参列する際は、できるだけ制服を着ることをおすすめします。デザインがモノトーンではなく、他のカラーが入っていたとしても、制服であれば差し支えありません。制服がない場合は、次のような服装を選ぶとよいでしょう。

男子生徒の服装

男子生徒の場合、大人と同様にフォーマルな服装をおすすめします。白シャツに黒いズボンといったコーディネートをすれば差し支えありません。黒を持ち合わせていない場合は、濃紺やグレーなどの落ち着いた色を選ぶのが賢明です。男性の喪服には欠かせないネクタイは着用しなくても構いません。

冬は、黒や紺のブレザーや学校で使っているスクールセーターを着用してもよいでしょう。ただし、光沢のない素材の服にするなどの配慮が必要です。

女子生徒の服装

女子生徒も、男子と同じくフォーマルな装いを意識します。白いブラウスに黒のスカートを合わせれば差し支えないでしょう。ただし、座った時に膝が出るような短い丈のスカートは控えます。また、男女ともに就活や大学入試のためにリクルートスーツを持っている場合は、葬儀に活用してもよい年齢です。

学校の制服が赤いスカートやリボンなど、派手なデザインの場合もあるでしょう。基本的には学校指定の服装であれば、それが正装です。着用しても問題ないといえます。リボンなど取り外しができるものはその部分だけ使用を控えてもよいでしょう。

赤ちゃんの服装におけるマナー

ベビー服でモノトーンのアイテムを探すのはなかなか難しいものです。そのため、ベージュや薄い水色などの派手でない服装であれば、問題ないでしょう。赤ちゃんの場合は、過剰にマナーを意識する必要はありません。

ただし、環境に合わせた服装でないと、赤ちゃんの体調を崩してしまう恐れがあります。赤ちゃんが快適に過ごせる服で、かつよれていない服装を選ぶとよいでしょう。

葬儀に参列する子供の服装における注意点

親世代からすると、大人の喪服より気を遣いがちなのが子供の服装です。葬儀には親族や知人の方々が数多く来ることになります。子供は親の鏡といわれていることから、ぬかりなく参列したいと考える方もいることでしょう。

とはいえ、ポイントさえ押さえておけば、あまり気負う必要はありません。続いては、葬儀に参列する子供の服装について、注意しておきたい点を紹介します。

夏の葬儀の服装ポイント

葬儀への参列とはいえ、真夏の暑い時期は熱中症の心配があります。そのため、子供に長袖の服装を着させるのに抵抗がある方も少なくはありません。

基本的に、葬儀では肌を露出させないというのがマナーです。しかし、子供の場合はそこまで厳しく問われないので、半袖や半ズボンを着用しても差し支えありません。女の子で露出が気になる時は、カーディガンやボレロを用意しておくと安心です。

冬の葬儀の服装ポイント

冬の葬儀で気になるのがコートです。コートは会場の外で脱ぐことから、厳密なマナーはありません。子供の場合、学校指定のコートを選ぶのがベストです。学校指定のものがない場合は、黒や紺、ベージュなどの落ち着いた色のコートを選ぶとよいでしょう。

ただし、素材には注意が必要です。特にコートは、革や毛皮が使われたものが多く見られますが、動物由来のものは殺生をイメージさせることから、葬儀ではタブーとされています。たとえ、フェイクファーや襟元だけのファーであっても避けたほうが無難です。

タイツははかせてもよい？

大人の場合、葬儀ではタイツはマナー違反とされることが多く、黒のストッキングを選ぶのが通例です。しかし、子供の場合はタイツでも許容されます。女の子のフォーマルな服装では、タイツを着用するのは一般的なスタイルといえます。

タイツを選ぶ際には、服装と同じく、モノトーンを意識することが大切です。柄やラメ入りのタイツはマナー違反とされることもあるので、注意しましょう。

バッグや小物はどうする？

子供が葬儀に参列する場合、バッグや小物はできるだけ持ち込まないことがポイントです。慣れない葬儀会場において、普段持ち慣れていないバッグや小物は、置き忘れの要因となります。もし置き忘れた場合、葬儀中はすぐに探せるような状況ではありません。ハンカチやティッシュを持参する場合は、ポケットに入れるようにしましょう。

また、基本的に腕時計はマナー違反になりません。ただし、アラーム機能が搭載されている時計は設定を解除するようにしましょう。

髪型について

葬儀では、髪型も意識する必要があります。特に髪の長い子供は、すっきりとセットして参列するように心がけましょう。髪を結ぶ際には、黒や茶色系のゴムを利用します。バレッタやシュシュも黒であれば問題ないでしょう。ただし、派手な色のヘアアクセサリーやリボン等は、マナー違反だとされることもあるので注意が必要です。

また、葬儀では子供もお焼香をします。そのため、結ぶほど長くなくても、お焼香の邪魔になるようならば、ピンで両サイドを止めるようにするのがおすすめです。使うピンは黒いものを選ぶように気を付けましょう。

葬儀における子供の足元

普段スニーカーや子供靴しか履いていない場合、葬儀にはどのような靴を選べばよいのか迷うところです。

葬儀における子供の靴ローファーなどのかしこまった靴が無難だとされています。とはいえ、子供の場合は、スニーカーでもマナー違反には該当しません。また、子供にとって慣れない環境です。少しでも普段通りに過ごせるよう、靴に対しては配慮することをおすすめします。サンダルや音のなる靴、蛍光色の靴はなるべく避けるようにしましょう。

靴下は、着用するのが無難です。子供だからといって素足のまま靴を履くのは、だらしない印象となってしまいます。また、黒や紺など落ち着いた色の靴下を選び、キャラクターものはなるべく避けるとよいでしょう。

さらに、靴下の長さにも注意が必要です。くるぶし丈の短い靴下は避け、足首が隠れるものを選ぶことをおすすめします。また、赤ちゃんも素足ではなく靴下を着用させるのが最低限のマナーです。

小さな子供と参列する際の持ち物

赤ちゃんや未就学児と一緒に葬儀に参列する場合、持っていくと便利なアイテムがいくつかあります。特に、葬儀会場は普段とは異なる雰囲気があるため、子供にとっては落ち着かない空間です。ぐずったり授乳が必要になったりと予期せぬことが起こる可能性もあります。事態を想定して、事前に必要なものを用意しておきましょう。

授乳ケープ

葬儀場には授乳室が備わっていない可能性があります。万が一に備えて、授乳ケープを用意しておくと、人目を気にすることなく授乳できるでしょう。

おやつ・軽食

葬儀中に子供のお腹が空いてしまう可能性もあります。軽く食べられるおやつがあれば、親も安心して葬儀に参列できるでしょう。また、葬儀後の会食で子供が食べられるメニューが少なかった場合に備え、おにぎりやサンドウィッチなどの軽食を用意しておくのもおすすめです。

予備の着替え

慣れない葬儀会場では何が起こるかわかりません。久しぶりに会った親戚の子供とはしゃいでしまって、服が汚れることも考えられるでしょう。不測の事態に備えて、予備の着替えを用意しておくと安心です。

エプロン

参列できるような替えの服がない場合は、エプロンやよだれかけを用意するのもひとつの手段です。親族の葬儀に参列する場合、食事の席を設けることが多くあります。その場合にも服を汚さないために食事用エプロンを用意するとよいでしょう。

絵本やおもちゃ

葬儀中には、長い待ち時間が発生することもあります。遊ぶところが用意されているわけではないので、子供にとっては退屈な時間です。静かに時間を過ごせるように、絵本や音の出ないおもちゃを用意しておくと、子供も落ち着き、かつ周りの大人に対する配慮もできます。

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まとめ

子供も葬儀ではある程度のマナーを守る必要があり、葬儀の場にふさわしい服装があります。しかし、子供の成長は早く、喪服を用意するのはもったいないと考える方も多いでしょう。手持ちで普段にも使えるモノトーン系のコーディネートをひとつ用意しておくのも手ですが、レンタルを利用するという手段もあります。

小さなお葬式では、葬儀の際の子供の服装に関わる相談も葬儀のマナーに詳しいスタッフが承っております。24時間365日専門オペレーターがサポートしているので、いつでもお気軽にご相談ください。