雑学

作成日:2014年11月21日  更新日:2020年02月20日

般若心経にはどんな意味があるの?現代語訳で流れと構成を理解しよう

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般若心経にはどんな意味があるの?現代語訳で流れと構成を理解しよう

この記事は小さなお葬式が書いています

般若心経は世界的にも有名なお経です。日本だけではなく、世界各地で大乗仏教の経典としてたくさんの方に唱えられています。般若心経は聞いたことがあっても、どのような意味があるのかは知らないという方もいるのではないでしょうか。般若心経の意味を知ることで、これまで以上に気持ちを込めてお経を唱えられるでしょう。

そこでこの記事では般若心経を深く知りたい方に向けて、般若心経にはどのような意味があるのか、教えや歴史を踏まえながら解説します。

【もくじ】
般若心経とはどのようなお経?
般若心経の全文と書き出し文
般若心経の全文を順に解説
般若心経をよく知るために
まとめ

般若心経とはどのようなお経?

300文字ほどしかない般若心経には、仏教の教えの中でも大切な部分がまとめられています。しかし般若心境は漢文で書かれているため、見ただけで意味を理解するのは難しいかもしれません。ここからは、般若心経を唱えるにあたり知っておくとよい意味や教えだけではなく、般若心境にはどのような歴史があるのかもご紹介します。

般若心経を唱える意味

般若心経を含め、お経を唱えることは先祖供養につながります。般若心経を葬儀や法要の際に聞いたことがある方もいるでしょう。仏教では、亡くなった方は輪廻転生すると考えられており、輪廻転生をした亡くなった方は幼い子供と同じ存在です。そのため、亡くなった方にお経を唱え栄養を与えるという考え方をします。

また、僧侶がお釈迦様の説いた教えを葬儀の場で伝えるということも意味のひとつです。ほかにも、生きている方を力づけるという意味もあります。

般若心経の教え

般若心経の教えは、自分だけではなくすべての生き物を救いたいという考えの大乗仏教に影響を受けています。般若波羅蜜多経から大乗仏教の神髄をピックアップしているのが般若心経です。この経典は2つの思想について説かれています。存在には実体がないという「空」、悟りとしての「般若」の思想です。

般若心経は300文字ほどと短いため、お経に普段から触れていない方でも読みやすいといえます。人々がさまざまなものにとらわれて苦しまないようにという内容です。1,500年以上前から今もなお、般若心経はたくさんの方に親しまれています。

般若心経の歴史

般若心経は中国の唐の時代までさかのぼります。玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)という僧侶がインドへ行き、さまざまな教えが記されている経典を仏像などと一緒に中国へ持ち帰りました。持ち帰った経典は彼の手によって生涯をかけて翻訳されることになります。翻訳した経典の数は600巻にも及びました。

その中のひとつに般若心経が記されている経典の「般若波羅蜜多心経」があります。般若波羅蜜多心経は、古代インドのサンスクリット語から漢文へ翻訳されたものです。

般若心経の全文と書き出し文

般若心経は300文字程度の短いお経です。しかし、「漢字ばかりの漢文を読む自信がない」という方もいるでしょう。書き出し文(訓読文)を読めば、初めて般若心経の全文を見る方でも理解がしやすくなります。般若心経の意味を知るために、全文とあわせて読んでおきましょう。

■般若心経の全文

般若心経の全文

このように、般若心経はおおまかに4つのブロックに分けることができます。

般若心経の書き出し文

観自在菩薩、深般若波羅蜜多を行じし時、五蘊皆空なりと照見して、一切の苦厄を度したまえり。舎利子、色は空に異ならず、空は色に異ならず。色はすなわちこれ空なり、空はこれすなわち色なり。

受想行識もまたまたかくのごとし。舎利子、この諸法の空相は、不生にして不滅、不垢にして不浄、不増にして不減なり。この故に、空の中には、色もなく、受想行識もなし。
眼耳鼻舌身意もなく、色声香味触法もなし。眼界もなく、乃至、意識界もなし。

無明もなく、また無明の尽くることもなし。乃至、老死もなく、また老死の尽くることもなし。苦集滅道もなし。智もなく、また得もなし。無所得を以ての故に。菩提薩埵の、般若波羅蜜多に依るが故に、心に罣礙なし。罣礙なきが故に、恐怖あることなし。一切の顚倒夢想を遠離し究竟涅槃す。

三世諸佛も般若波羅蜜多に依るが故に、阿耨多羅三藐三菩提を得たまえり。故に知るべし、般若波羅蜜多のこの大神呪、この大明呪、この無上呪、この無等等呪を。よく一切の苦を除き、真実にして虚しからず。

故に般若波羅蜜多の呪を説く。
すなわち呪を説いて曰く、
羯諦羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶
般若心経

般若心経の全文を順に解説

般若心経は300字程度で構成されているため、それほど長いものではありません。そのため、僧侶などでなくとも比較的覚えるのは簡単なものです。しかし、ただ唱えるだけでなく、その意味を理解しなければ経典を唱える意味は薄れてしまいます。

それぞれの文節毎に意味を確認してみましょう。

(1)誰がどのように般若を得たか

第1のブロックでは、誰がどのようにしてこの思想を得たのか、ということが説明されています。観音菩薩が悟りを得る修行の中で、この世の五蘊(ごうん)には実体がないことを明らかにし、苦しみから解き放たれる方法を見つけたことが書かれています。

五蘊とは、人間の意識を構成する5つの要素のことです。

・色蘊(しきうん):肉体などの物質
・受蘊(じゅうん):人間が感じるもの
・想蘊(そううん):人間が想うもの
・行蘊(ぎょううん):人間が行うこと
・識蘊(しきうん):人間が認識するもの

(2)弟子への呼びかけ

第2ブロックでは、古い弟子である舎利子(シャーリプトラ)に呼びかけています。

1行目には、「この世の形あるもの全てに実体がなく、実体がないからこそあらゆる形を得ることができる。これは人間の感覚についても同じである」と書かれています。

2行目には、「実体がないのであれば、生まれることもなく、消えることもなく、汚れることもなく、清らかでもなく、増えもせず、減りもしない」と書かれています。

(3)空の思想の説明

第3ブロックでは、第2ブロックでの呼びかけに続く形で、空の思想についての解説がされています。真実の世界では、目に見えるもの、それによって感じたこと、思ったことなどは全て存在せず、それらの無知からくる悩みもありません。

しかし、その悩み自体は尽きることがありません。苦しみはなく、それを解決する方法も、それを知る方法もありません。だからこそ、苦しみを知る観音菩薩はこだわりを持たず、全ての夢想・欲から離れることで涅槃(ニルヴァーナ)へと至ることができたのです。

(4)般若心経の真言について

第4ブロックでは、その悟りの境地に至るための真言について説明しています。

この真言は並ぶことのない言葉であり、これにより苦しみは解き放たれるとされていて、それこそが般若心経なのです。真言は「羯諦 羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶」の部分で、これには「往ける者よ、往ける者よ、彼岸に往ける者よ、彼岸に全く往ける者よ、さとりよ、幸あれ」という意味があります。

現代語によって内容が変わる場合がある

般若心経には、サンスクリット語から漢文に訳された背景があります。現代語訳する場合、翻訳する人によって内容が多少変わる場合もあることを知っておきましょう。さまざまな言葉や表現方法がある中から、現代語に訳す人の解釈によって表現するためです。

人によっては読み終えた後の感覚に違和感がある場合もありますが、それも現代語訳のよさとしてとらえるのがよいでしょう。いくつもある般若心経の現代語訳の違いを楽しむ姿勢が求められます。

般若心経をよく知るために

般若心経はよく耳にしますが、その内容を知るのは難しいと思っている人もいるでしょう。しかし、現在は書籍やインターネットなどでわかりやすい現代語訳を確認することもできますし、読経の動画などもあります。

こういったものを活用すれば、般若心経を理解しやすくなるでしょう。

掲載サイト:ネットで反響!若者言葉の現代語訳「般若心経」

ここで紹介されている現代語訳はある動画に寄せられたコメントで、般若心経の現代語訳をロック調にアレンジしたものです。動画自体は2010年のものですが、この現代語訳は今でもさまざまなサイトで紹介されています。

掲載サイト:般若心経現代語超訳

真言宗のお寺である密蔵院のサイトで公開されている現代語訳です。柔らかい言葉で書かれているので、比較的わかりやすいと思います。

まとめ

般若心経は、唱えることで先祖を供養したり周りの方に教えを示したりする意味があります。短いお経ではありますが、その中には大乗仏教の神髄が含まれていることも理解しておきましょう。

お経を見ても何が書いてあるか分かりづらいかもしれませんが、書き下し文を読むことで、意味を理解しやすくなります。物事にとらわれて人々が苦しまないようにという般若心経の教えを心に留めておくと、救われることもあるでしょう。

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