親などの近しい人が亡くなった際に財産を引き継ぐことを、相続といいます。相続では、相続権を保有している人同士が遺産を巡ってもめることがあり、最悪の場合は裁判に発展するなど、関係に大きな亀裂が入る可能性があります。穏便に解決するためにも、注意点やポイントを事前に把握しておくことが大切です。
そこで今回は、相続でもめるケースや、もめないためのポイントなどをご紹介します。もめることなく穏便に済ませられるように、十分に理解しておくことをおすすめします。家族信託のサービスについても紹介しているので、参考にしてみてください。
<この記事の要点>
・相続する財産に土地が含まれている場合、トラブルになりやすい
・相続専門の税理士や弁護士へ依頼することで、相続人同士のトラブルを防ぐことができる
・遺言書を作成しておくことで相続人同士のトラブルを防ぐ対策になる
こんな人におすすめ
遺産相続の際にもめるケースを知りたい方
遺産相続でもめる理由とは何かを知りたい方
遺産相続でもめないためのポイントを知りたい方
遺産相続でもめ事に発展しやすいケースをご紹介します。親族同士の関係が良好だったとしても、お金が絡むとトラブルが発生することもあるため、どういったケースでもめやすいのか把握しておくことが大切です。もちろん、必ずもめるというわけではありません。もめ事に発展しているケースが多くあるので、気をつけておく方が賢明です。
もめやすい事例を把握しておくことで、事前に回避できるかもしれません。深刻な状況や修復不可能にならないためにも、目を通しておきましょう。
故人の財産が5000万円程度の金額だった場合、トラブルに発展しやすいでしょう。裁判に発展した問題のうち大半は、5000万円以下のものが占めています。
トラブルは資産が膨大な投資家などによくみられるイメージがあるかもしれませんが、サラリーマンなどの一般家庭の方も多く含まれています。
自分は大丈夫だと思い込むと、いざというときに相続人同士でもめることになるため、正しく対応する必要があるでしょう。
相続する財産のなかに土地が含まれている場合、現金と違って計算方法が複雑であるため、相続人同士でもめることがあります。もめる大きな原因は、土地の分配が難しく、一人が土地や建物を引き受け、土地の評価額のうち適当な金額を他の権利者に渡すなどしなければならないからです。現金をわけるよりも明らかにハードルが高いため、注意が必要です。
相続のトラブルのなかでは土地が含まれた財産問題が多く、土地が絡んだ問題は裁判に発展する可能性が高いといえるでしょう。
相続問題は長引きやすいといわれています。トラブルに発展すると何年も身内と争い続けることも珍しくありません。解決しない問題を何年も抱え続けることは精神的な負担となり、心身ともに疲弊するでしょう。
また、裁判に発展しているのであれば弁護士に依頼をする必要もあるので、弁護士費用がかかります。自身の権利のためとはいえ、弁護士費用を支払い、精神的苦痛を長年感じることになるため、できれば避けたいところです。
裁判に発展して長引くケースの多くが、遺産の分配について、相続人同士の意見の食い違いがみられます。裁判になる前に自分たちで話し合いをするなど、解決できる糸口をみつけるように心がけましょう。
遺産相続でもめる理由には、さまざまな原因があります。事前にもめる原因を理解しておくことで、いざというときに役立つかもしれません。
ここでは遺産相続の際に、もめやすい理由についてご紹介します。
相続の際に遺産の分配内容が公平でなかった場合は不満が募りやすく、争いごとに発展しやすくなります。
例えば、故人が生前に書いていた遺言状の内容に、愛人とその子どもに財産の全てを渡すといった記載があった場合が該当するでしょう。故人が逝去してから愛人の存在を知らされるのが大半であり、配偶者や子どもは故人が逝去しているため本人に対して不満をぶつけることも、異議を唱えることもできません。
愛人側も故人の遺志に従って欲しいと思った場合、お互いの事情と感情がぶつかってしまうため、トラブルに発展する可能性が高くなります。
特別受益は、誰もが公平に財産を与えられる制度であり、被相続人が相続人に対して生前支払っていた費用を相続額から引いて計算するというものです。
特別受益に関する問題は難しく、贈与に該当するのか特別受益に該当するのかが重要な争点になります。証拠がなかった場合、生前に被相続人から財産をもらったかどうかを争う水掛け論になるため、特別受益の問題がある場合の争いは激化しやすいでしょう。
寄与分は特別受益と反対の考え方をする制度です。生前に故人に対して貢献したことなどが考慮されて取り分が変わります。しかし、寄与分に関しての判断は非常に難しく、もめやすいといえるでしょう。
寄与分に該当するのは、自身が行った介護によって介護士を雇用する費用を浮かせられていたことや、無償で両親の仕事を手伝っていたなどの場合が対象になります。ただし、既に報酬を受け取っていた場合は無効となります。
報酬を受け取ることなく故人に対して貢献していたという証拠を提出する必要があるため、状況は激化しやすくなります。他の相続人からすると、一緒に生活していた時点で生活費が掛かっているため、相続されているのではという意見が上がることも珍しくありません。
また、家族であればおこなって当然だという範囲を超えている必要があります。この条件があるために認定が難しくなっているといえるでしょう。家族としての範囲を超えるほどの尽力だったと証明しなければなりません。
実際に寄与分が認められた例はかなり少ないうえに、辛く長い争いになる可能性が高いです。
金額を把握しきれずにトラブルに発展する事例が多くあります。しかし、故人がさまざまな方法で財産を遺していた場合、全てを発見できるとは限りません。
あとから借金が見つかり結果的に分配するお金が残らないということや、金額を精査し分割協議を開いたあとから他のものが発見されることもあります。その場合はスケジュールの再調整を行い、話し合いの場を再度設けることが必要になるため、精神的にも負担になるでしょう。
また、あとから発見した故人の財産が膨大な金額だった場合は、金額をごまかして多く受け取ろうとしていたのではと疑われることも多いため、注意が必要です。
では、相続の際にもめないためには、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。トラブルに陥らないためにできるポイントを紹介します。相続を巡るトラブルは激化して長引くことが多いため、ポイントをしっかり押さえて正しく対応することが大切です。
トラブルに発展する場合に多いのが、お互いの権利や思いばかりを主張して話し合いが進まないことです。感情的に話していても、一向に話は進まないでしょう。相続人全員の承諾とサインがなければ、話し合いが終わることはありません。全員分のスケジュールを調節して話し合いを設けるだけでもかなりのストレスになるでしょう。
お金が関係する問題なので難しいかもしれませんが、自分だけでなく相手の立場に立って考えてみるようにしましょう。自分の気持ちや立場だけを優先して主張することは話し合いを長引かせる原因になりやすいため、長引かせないためにも注意する必要があります。
遺産に関する問題は計算が難しく、必要な書類も多岐に渡ります。専門知識を持つ方でなければ、完遂するのは難しいでしょう。
相続を専門に扱う税理士や弁護士へ依頼すると、時間や手間を省略できるだけでなく正しい計算式で金額を算出してくれるため、相続人同士のトラブルに発展しにくくなります。また、第三者に間に入ってもらうことでスムーズに話し合いが進むでしょう。
弁護士は依頼人側を優先すると思われるかもしれませんが、法律に則った内容を提示します。そのため依頼人だけが得をするような内容になることはほとんどなく、公平な内容に落ち着くことが大半でしょう。話し合いがこじれてしまう前に、専門家への依頼を検討してください。
遺言書の内容は故人の意思としてみなされるので、大きな効力を発揮します。不公平すぎる内容でない場合は、受け入れられることが多いでしょう。
故人が遺したものだから故人の意思に従うべきだと考える方が多いため、トラブルに発展しにくくなります。故人が生前にしておくことのなかで一番重要なことが遺言書の作成です。
遺言書を作成しておくことで、逝去したあとの深刻なトラブルや、相続人同士でもめることを防ぐ対策にもなるので、十分に留意すべきでしょう。
遺産相続のもめ事について詳しく知りたい際に、認知症による口座の凍結などについても気になるという方は多いのではないでしょうか。認知症になると、法的に意思能力がないものとされる可能性があり、本人名義の不動産の売却や、銀行口座からの出金が凍結によってできなくなることがあります。唯一の対処法である「成年後見制度」も、費用や財政管理の面で戸惑う方が多いようです。
そこで今注目されているのが、大切な財産を信頼できるご家族に託す「家族信託」です。認知症などにより判断能力が低下した後でも、ご本人の希望やご家族のニーズに沿った、柔軟な財産の管理や運用を実現することができます。
ファミトラの「家族信託」は家族信託に必要な手続きを、弁護士や司法書士など多様な専門家がサポートし、誰でも簡単に・早く・安く組成できるサービスです。資産管理にお困りの方は、お気軽にお問合せください。
「小さなお葬式」では、無料の資料をご請求いただいた方全員に「喪主が必ず読む本」をプレゼントいたします。
喪主を務めるのが初めてという方に役立つ情報が満載です。いざというときの事前準備にぜひご活用ください。
\こんな内容が丸わかり/
・病院から危篤の連絡がきたときの対応方法
・親族が亡くなったときにやるべきこと
・葬儀でのあいさつ文例など
「小さなお葬式」では、お電話・WEBから資料請求をいただくことで、葬儀を割引価格で行うことができます。お客様に、安価ながらも満足できるお葬式を心を込めてお届けいたします。
小さなお葬式は全国4,000ヶ所以上※の葬儀場と提携しており、葬儀の規模や施設の設備などお近くの地域でご希望に応じた葬儀場をお選びいただけます。(※2024年4月 自社調べ)
相続の問題はお金が直接的に絡んでくるため、もめることも多く、長引きやすいものです。もめることで相続人同士の関係に亀裂が入り、縁が切れてしまった事例も少なくありません。少しの認識の違いから深刻なトラブルに発展することも珍しくないので、段取りは慎重に進めなければならないでしょう。
相続に関するもめ事は、大きな問題に発展する前に、しっかり対策をしておくことが大切です。
お亡くなり後の手続き・直近の葬儀にお悩みの方は 0120-215-618 へお電話ください。
遺産相続でもめ事に発展しやすいケースは?
相続でもめる原因は?
相続でもめないためのポイントは?
もめる前に専門家に依頼するメリットは?
訃報は、死亡確定後、なるべく早く届けることが大切です。ホゥ。