【50回忌】上げ法要とは?お布施の目安や準備などを解説

【50回忌】上げ法要とは?お布施の目安や準備などを解説

亡くなった方への法要は、年忌ごとに行います。1周忌や3回忌は記憶にある方もいるかもしれませんが、50回忌の法要がどんな内容であるのかは、あまり知らない方もいるでしょう。

施主として法要を行う場合は、準備やお布施について理解する必要があります。呼ばれた側としても恥ずかしくないように、50回忌や最後の法要のマナーを知っておきましょう。この記事では、50回忌や上げ法要の意味、準備や服装のポイントなどについて解説しますので、ぜひ参考にしてください。

こんな人におすすめ

50回忌法要について知りたい人

上げ法要の意味を知りたい人

50回忌法要のお布施について知りたい人

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50回忌・上げ法要について

年忌法要は、亡くなった方の命日から1年・3年と、決められた間隔で行います。50回忌も同様です。しかし、何年もの間年忌法要を続けていくというのは、現代では難しい場合もあるでしょう。そのため、「上げ法要(弔い上げ)」という法要を終える節目となるものがあります。

ここからは、50回忌と上げ法要について解説します。

50回忌とは

50回忌は年忌法要のひとつで、亡くなってから満49年目に行われる年忌法要です。たとえば、1972年に亡くなった場合は、2021年が50回忌の年となります。50回忌なので50年を足すと思われがちですが、49年を足して計算すると覚えておくとよいでしょう。

50年経てば、ほとんどの人が極楽浄土に行けると仏教では考えられているため、おめでたい年忌となります。そのため、普段の年忌法要よりも盛大に行うものとされ、永代供養とすることも多く見られます。

なかには、50回忌以降も続けたり、100回忌も行ったりする家庭もあります。しかし、現実的に今の時代では難しいこともあるため、50回忌を節目と捉えることが自然の流れとなっています。

上げ法要とは

上げ法要とはいわゆる弔い上げのことで、亡くなった方の法要を終えて先祖とともに弔うことです。上げ法要は33回忌を節目と考える場合が一般的ですが、50回忌を最後とする場合もあります。これは、地域や家庭による違いです。

上げ法要では、仏壇にある亡くなった方の位牌を先祖代々の位牌に合わせます。仏教ではとても重要な意味を持つ上げ法要は、普段の年忌法要よりも規模を大きくし、盛大に行うのが一般的です。ただし、50年も経てば故人と親しかった人も少ないため、難しいということもあります。

できる限りの人を呼び、豪華に弔いをすることで故人もきっと喜ぶことでしょう。33回忌や50回忌を上げ法要とするケースが主流ですが、最近は少子高齢化や過疎化などの影響から33年待つことが難しい場合もあるため、もっと早い段階で上げ法要を行うことも多くあります。

宗派による上げ法要の考え方の違い

日蓮宗では、基本的に弔い上げという考え方はありません。これは、浄土的な考えではなく、この世界で成仏していると考えるからです。あくまでも日蓮宗は、何年経っても先祖に感謝をして弔う気持ちを持つことが大事だと説いています。とはいえ、33回忌を節目として弔い上げを行うこともあります。

また、浄土真宗では、亡くなったらすぐに極楽浄土に行けるという考え方のため、年忌法要や弔い上げは行うものの追善供養としての年忌法要はありません。

このように、仏教とはいえ、宗派によって考え方が異なります。どの宗派であるのか家族にあらかじ聞いておくことでいざという時に柔軟に対応できるでしょう。

50回忌で施主がするべきこと

50回忌の施主となった場合、どんな準備が必要なのでしょうか。50回忌法要を最後の法要とする場合は、盛大に行う必要があるため、準備も早めから行う必要があります。普段の法要よりたくさんの人数を呼ぶことになるため、参列者にも早めの連絡が必要です。

ここからは、50回忌で施主となった場合にするべきことについて確認しましょう。

僧侶に相談して日程を決める

上げ法要はお寺で行うことが多いため、普段の法要のように自宅やお墓では行いません。なかには、ホテルなどの大きな会場を借りて行うケースもあります。まずは、日程を決めるためにお寺の僧侶に連絡をします。

自宅で行う法要と違い、場所の確保があるため早めの準備がおすすめです。日程は命日が基本ですが、日にちによっては参列者が集まりにくいこともあります。そのため、休日にすることが一般的です。命日と日程がずれてしまう場合は、命日より前に設定するようにしましょう。

年忌法要は7回忌を過ぎると、家族だけで簡単に済ませることが多くなります。執り行っていた施主も亡くなっていることも少なくありません。遺族が引き継いで年忌法要の施主を務めることもあるため、スムーズに年忌法要を執り行うコツは早めにさまざまなことを確認しておくことです。

案内状を準備する

日程や場所が決まったら、早めに招待する参列者への案内状を準備します。出席者の人数を早めに把握しておくためには、早めの郵送が大切です。案内状は封筒に入れて郵送しますが、このときの注意点は、二重封筒にしないことです。二重封筒は不幸が重なるという意味があるため避けましょう。

案内状と一緒に出欠がわかるように、返信はがきも同封しましょう。往復はがきを使うこともできます。参列者の都合も考えて、法要の1ヶ月~2ヶ月前には案内状を郵送するようにしましょう。

普段の法要は、親しい親族だけで行うことが多いため電話連絡などで済ませることが多いですが、50回忌は規模が大きくなります。そのため、案内状を使って出席する人数を把握しておくのがおすすめです。

供え物・会食・お布施・香典返し

日程や場所が決まり、案内状を郵送することでし参加人数がある程度把握できたら、当日の準備に移ります。会場に必要なお供え物は、花や故人が好きだったものなどを並べて華やかにしましょう。

また、50回忌法要のあとにある会食の手配も必要です。お寺で行う場合は、仕出し料理を手配するのが一般的とされているため、まずはお寺に相談してみましょう。近くの料亭を利用する場合では、人数や日程とともに法要だということもあわせて伝える必要があります。僧侶が会食に参加するかどうかも確認してください。お布施の準備をする際に、僧侶が会食に参加しない場合は別途御膳料を用意する必要があるからです。

香典返しはすべての人に同じものを用意しますが、高額な香典をいただいた方には別途お返しをしましょう。

50回忌のお布施や香典の目安

50回忌法要のお布施はどのくらい包むのが目安なのでしょうか。50年となると、普段の法要より多く包む必要があるのではと考える人もいるでしょう。そして、いただく香典の目安や、自分が参列者になった場合に包む香典の目安を知っておくことが大切です。50回忌法要や上げ法要でのお布施や香典の目安について、みていきましょう。

お布施の目安

50回忌法要のお布施の目安は、普段の法要と変わらず1万円~5万円といわれています。50年という節目とはいえ、僧侶が行うことはいつもの法要と同じであるからです。ただし、50回忌を上げ法要とする場合は普段の金額より高くなる場合もあります。

上げ法要の場合は、3万円~5万円が目安といわれていますが、より適した目安は僧侶に確認するようにしましょう。金額が少し高くなる理由としては、上げ法要の場合、普段の法要よりもやることが多くなるからです。ただし、この金額はあくまでも全国的な目安となるため、地域によって異なることもあります。そのため、お寺とのやり取りのなかで確認しておくことをおすすめします。

また準備で触れたお布施以外にも、お車代や、会食に参加しない場合の御膳料が必要です。金額は、それぞれ5,000円~1万円ほどといわれています。

お布施の書き方

お布施の表書きは、一般的には「お布施」もしくは「御布施」と書いて問題ありません。ただし、場合によっては厳格にルールがある場合もあるため、あくまで一般的な書き方として認識しておきましょう。「お布施」と書いた真下に、自分の氏名を書きます。そして、裏側などに施主の氏名も書きましょう。

お布施の金額は、住所とともに中袋に書きます。金額の書き方は、旧字の漢数字を使うようにしましょう。旧字体とは、5万円なら「伍萬円」、10万円なら「拾萬円」となります。そして、金額の前に「金」と書きます。住所は中袋の裏側に書くようにしてください。

なかには旧字体で書かないというケースも見られますが、お布施の書き方の一般的なマナーであるため、できれば旧字体で書くのが丁寧で望ましいといえます。

お布施の包み方

お布施を包む一番丁寧な方法は、「奉書紙」という和紙を使う方法です。お札を半紙に包んで、上包みとなる奉書紙で包みます。包み方は慶事と同じで、上の折返しを下にかぶせる形です。最も丁寧なやり方ですが、最近ではあまり見られなくなっています。

また、最も一般的な方法は、白い封筒を利用する方法です。白い封筒を使う場合は、郵便番号がないものを選ぶことがポイントです。封筒を使う場合は水引の必要はありませんが、不祝儀袋を使う場合は水引が必要です。ただし、水引は地域によって適した種類が異なることもあるため、事前に確認しましょう。

香典では古札を使うため、お布施も古札と考えるかもしれませんが、お布施は法要に対するお礼のお金であるため、感謝の意味を持ちます。そのため、新札を用意するようにしましょう。お札の向きは、表書き側が表になるようにし、お札の人物が最後に入るように入れましょう。

香典の目安

50回忌法要での香典の目安は、故人との関係性によって変わります。故人が自分にとってどんな血縁関係にあたるのかや、自分の年齢によっても金額が変わってきます。

たとえば、自身の曾祖父母の50回忌法要に参列するケースで解説します。自身の曽祖父母の50回忌法要の場合では、金額の目安は3万円といわれています。50回忌は上げ法要となることも多いため、通常の法要よりも盛大に行うことから少し高めの目安となります。法要後の会食がない場合では、金額の目安は2万円となります。

自分の祖父母の50回忌法要のケースでは、近い血縁関係となるため3万円~5万円が香典の目安です。ただし、50回忌ともなると、離れた血縁関係であることがほとんどです。

また、香典で注意したいのは、4と9という数字を避けることです。4と9は縁起が悪い数字とされているため、それらの数字で香典を包むのは避けましょう。

香典の書き方

50回忌の香典は、墨ではなくサインペンで書くことが特徴です。表書きを書くときは、宗派によって記載する言葉が異なるため注意が必要です。仏式の場合は「御仏前」と記すのが一般的です。そして、水引は黒か双銀を用います。

神式の場合は「御神前」もしくは「御玉串料」と表書きに書きます。神式では香典袋にも注意が必要で、蓮の絵がないものを選んでください。そして、キリスト教の場合でも節目として上げ法要を行うことがあります。この場合は「御ミサ料」もしくは「御花代」と書きます。

表書きの下半分に書く名前は、連名の場合3名までです。もし、3名以上となる場合は代表者の氏名と「一同」と書きます。そして、誰がいくら包んだのかがわかるように氏名と金額を書いた紙を香典袋に入れましょう。

香典の包み方

50周忌での香典は香典袋を使用しますが、そのまま持っていくのはマナー違反となるので、ふくさを用意しましょう。ふくさは、慶事では暖色系を使用し、不祝儀では寒色系を使用します。慶事・不祝儀のどちらも使える、紫色のふくさを用意していると便利です。

そして、ふくさを左開きにすることが不祝儀で使う場合のルールなので覚えておきましょう。お札は、必ず古札を使うようにします。お布施では新札ですが、意味も目的も異なるため、混同しないように注意が必要です。香典を包む際に新札を使うのは、また不幸が訪れることを意味します。

お札を香典に入れるときは、人物の顔が裏向きになるように入れましょう。表書きを上だとすると、お札を裏返しにして入れるということです。

50回忌での服装ポイント

50回忌法要や上げ法要では、喪服である必要はありません。平服でよいとするケースも少なくありませんが、それなりのマナーも必要です。では、50回忌法要で着用する服装は、どんな点に気をつけたらよいのでしょうか。ここからは、上げ法要や50回忌に参加する際の服装について解説します。

略式喪服

50回忌法要や上げ法要で着用するのは、「略式喪服」が一般的です。略式喪服とは、喪服のなかで一番カジュアルな喪服のことです。男性は、落ち着いた色のスーツに白シャツと黒いネクタイが基本となります。スーツの色は光沢がない黒を選ぶ場合が多いです。

女性は、ダークグレーや黒などのワンピースや、スーツに黒いパンプスといった装いが一般的です。素足ではなくベージュか黒のストッキングを着用しましょう。バッグなどの小物類は基本的に黒を用意しておけば問題ありません。施主よりもあらたまった装いにならないように注意しましょう。

子供が参列する場合は、学校指定の制服があれば制服でよいでしょう。制服がない場合は、白いシャツと黒いボトムスを用意します。靴はスニーカーでも構いませんが、シンプルなものを選ぶようにしましょう。

カジュアルフォーマル

施主が平服を指定する場合は、平服で参列しましょう。施主よりもあらたまるのはマナー違反になるため、フォーマルになり過ぎるのはあまり好まれないでしょう。ただし、平服の場合でも、私服であればなんでもよいわけではありません。場に適した服を選ぶ必要があります。

男性の場合は、落ち着いた色味のスーツに白シャツ、派手ではないネクタイでよいでしょう。平服だからといっても、カジュアルな服装ではなく、基本的にスーツと思っていれば問題ありません。女性の場合も同じで、落ち着いた色味のワンピースやスーツ、セットアップが好ましいでしょう。

パンツスーツの場合は派手に見えないものを選びましょう。平服をカジュアルと勘違いしてしまう人もいますが、基本はフォーマルで落ち着いていることがポイントとなるので、覚えておきましょう。

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まとめ

50周忌というのは大きな節目です。最後の供養となる上げ法要とすることが多いため、盛大に故人を弔うことが遺族の役目となります。普段の法要よりも規模が大きくなるため、準備などを早めに始めることが大切です。

節目となる法要ではわからないことがたくさんあるかもしれません。そんなときは、小さなお葬式にお問い合わせください。知識が豊富なスタッフが、丁寧にご対応いたします。

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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