葬儀や通夜が営まれる場合、弔問者から香典を頂くことが一般的です。香典を頂いた場合は、時期を見て香典返しをするのがマナーとされています。しかし、いろいろな理由や状況次第では、マナーの時期通りに香典返しができない場合もあるでしょう。
その場合の対処法はあるのでしょうか。この記事では、香典返しをするタイミングが万が一ずれてしまった場合の対処法や、半年後などになった場合のマナーについて解説します。マナーに沿って香典返しができれば問題ないとされる場合も多いので、適切な対応を確認することが大切です。
<この記事の要点>
・遅れて香典返しをする場合でも香典返しとして適切なものを贈るのがマナー
・1年以上遅れて香典返しをする場合の挨拶状は、時候の挨拶から書いても問題ない
・香典返しの品物は消えものとよばれるお菓子やお茶などが適している
こんな人におすすめ
香典返しの適切な時期はいつなのかを知りたい方
遅れて香典返しをする場合の対処法を知りたい方
香典返しの時期が遅れた場合に適した品物を知りたい方
香典返しを考える前にまず知っておくべきことは、葬儀の流れについてです。葬儀では、通夜を行い、そのあとに告別式と火葬を行い、最後に納骨をするまでが一般的な流れになります。
訃報の連絡をもらった際に日程を教えてもらえるので、香典を渡す場合は通夜か葬式に参列をし、その際に渡すケースが多いでしょう。香典は通常、通夜か葬式のどちらかで渡せば問題ありません。香典を二度渡すことは不幸の連鎖を連想させてしまうため、失礼とされているので気を付けましょう。
香典を渡すタイミングで参列できない場合はさまざまあります。例えば、遠方で弔問に行けない場合などが挙げられます。その場合は、時期が過ぎたあとに郵送する方法があります。葬儀後1週間が経過したあとからヶ月経つまでに郵送が届くように手配すればマナー違反にはならないでしょう。
香典を頂いてからお返しするタイミングは、四十九日が終わってからが適切とされています。喪に暮れていた時期が明け、通常の日常が戻ってくるとされているタイミングです。
お返しをする際は、遺族は元気に過ごしていますという知らせと共に、お世話になったお礼を添えて送るのが一般的なマナーとされています。
四十九日が終わるまでは、定期的に忌中の催しが行われることがあるため、途中で何かを人に贈ることは適切でないと考えられているようです。しっかりと喪が明け、遺族が落ち着いたタイミングで贈るのがよいでしょう。
職場への香典返しでは、部署などでまとめて連名で頂いた場合、忌引き明けにすぐ香典返しをすることもあります。その場合、職場復帰することの宣言や、迷惑をかけたことへのお礼の意味を含めた挨拶として適切なので、問題ないといえます。
このように、時と場合によっては、四十九日が明ける前にお返しをしても問題ない場合があります。しかし、本来のお返しの適切な時期は四十九日が明けてからになります。時期を誤ると失礼に当たる可能性があるため注意が必要です。
香典には、残された家族に対する思いやりの気持ちがこもっています。そのため、香典返しをする場合も同様に、感謝の気持ちを伝えることでやり取りが完了すると考えてよいでしょう。
そのため、時期がずれた香典に対しても同じように考えることが大切です。例えば、半年から1年ほど遅れて香典を頂いた場合でも、きちんとお返しのマナーに則って品物等を選び、香典返しとして適切なものを贈りましょう。
遠方からの香典だった場合は、お返しは直接行けないことも多いでしょう。その場合は郵送で送るよう手配しましょう。郵送の際は、別途お礼状や挨拶状で一筆添えることを忘れてはいけません。
一筆挨拶を添える場合には、注意点があります。
一般的な香典返しの挨拶状のテンプレート等では、葬儀に来て頂いたことに対するお礼が書かれている傾向が強いです。そのため、1年や半年遅れて香典を頂いた場合では、葬儀に参列していないため不適切な文言になります。
時と場合にあわせて文章を変更し、お礼の気持ちと、現在の遺族の過ごし方などを添えて挨拶状を整えましょう。
挨拶状を書く際は、葬儀が滞りなく終えられたことに加え、喪中が明けていれば時候の挨拶にしても問題ないとされています。半年後であればまだ喪中のため、時候は避ける必要がありますが、1年以上遅れての場合は「拝啓」からはじまる、正しいマナーの文章を添えましょう。
さまざまな理由があった場合でも、香典を頂いた場合は基本的にはお返しをするのがマナーです。マナーにおいて、「相応の金額を頂いたから品物を返さなければならない」という点が重要なわけではありません。香典返しには、もらった相手からの心配や心遣いが込められています。お返しでは、その心遣いに対する感謝を伝えることが大切です。
また、お返しで書くお礼状などの手紙には、香典に対する感謝のほかに、今現在遺族は元気で過ごしているという意思表示や連絡の意味も込められています。時期が経ってしまったからなかったことにしようとは思わず、遅れた趣旨を添えてきちんとお返しをするように計画を立てましょう。
頂いた香典に対するお返しには、いくつかタブーとされている品物が存在します。品物が悪いというわけではなく、品物から連想される内容が、葬儀や宗教上の観点からすると縁起が悪いとされています。
お返しの品物は、悲しみがあとを引かないように願いを込めて、食べるか消費することでなくなるものが適しているとされています。
例えば、お菓子・乾麺・調味料・お茶など、すぐに日用品として消費できるものを選ぶことで、もらった側も負担なく使用できる可能性が高いでしょう。食べ物にこだわらない場合は、使用機会の多い洗剤などの日用品が適切とされています。
それ以外では、包み込んで故人を失った悲しみを和らげるという意味合いから、タオルなどの消耗品を送るのもよいとされています。消えものは誰が使っても問題ない品が多いのでおすすめです。
かつてはお返しのタブーの1つにされていた商品券ですが、近年では香典のお返しとして人気を集め始めています。以前までは、高齢の方に対してや、従来の価値観が深く根付いている地域では、現金相当のものをお返しとして贈ることは失礼であるという考えがありました。現在でもその考えを持つ人は少なくありません。
しかし、お返しを贈るにあたって、何を贈れば気に入ってもらえるかわからないこともあるでしょう。その場合、好きなものを買える商品券は合理的であるといえるでしょう。
近年、商品券をお返しの品として選ぶことへの考え方が変化したり、お返しの品の一例として紹介され始めたりしたこともあり、商品券の需要が高まりつつあるようです。お返しの品として商品券を贈ることを、事前に相談したり確認したりして問題ないことがわかっていれば、お返しに困った場合の選択肢の1つになるでしょう。
家族や親族などに確認を取るだけでは不安な場合は、葬儀会社などに相談してみるとよいでしょう。葬儀会社であれば、香典についてはもちろんのこと、お住まいの地域の傾向に詳しい可能性が高いため、適切なアドバイスをもらえるでしょう。
遅れて頂いた香典へのお返しは、通常の香典返しの日程よりも差し迫っていることが多くあります。特に、四十九日が終わったあとなどの場合は、より早くお返ししたいと考える方も多いでしょう。
しかし、場合によっては、相手の好みをリサーチする時間がないこともあります。その際に便利なのが、カタログギフトです。金額がわからないようになっているほか、さまざまなジャンルの商品が展開されているので、受け取った相手は好きなものを選べます。
商品券を贈ることに比べて、アルバムのような形でしっかりと品物として贈ることができるため、商品券に抵抗がある方にも受け入れてもらえる確率が高いでしょう。頂いた金額に合わせてカタログが選択できるので、遠方の方などにもすぐに手配が可能です。
また、熨斗などを付けることもできるので、香典返しのマナーをしっかりと守りながらお返しができます。注文すると、自宅に届くことなくそのまま直送できる場合もあるので、頂いた香典が葬儀よりもあとだった場合にも対応できます。いざという時のためにも、香典返しに困った際は一度カタログギフトのサイトをチェックしておくことがおすすめです。
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通常は葬儀の式典の際に渡すことが多い香典ですが、さまざまな理由で参加できず、時期をずらして香典を頂くことがあります。半年や1年など、大幅にずれて頂いた場合も、通常と同様にお返しをしなければなりません。
香典返しの金額は半返しを基本に、頂いた金額に合った品物を選び、挨拶状を添えて贈りましょう。また挨拶状は、時期がずれたことに対応するため、文章をそれに合わせて整えることが大切です。香典返しの品物に困った場合は消費できるものを基本に考え、場合によっては商品券やカタログギフトなど、相手が自由に選べるものも選択肢に入れるとよいでしょう。
小さなお葬式では、葬儀に関するサポートだけでなく、香典返しなどのアフターケアのご相談にも対応しています。どうお返しをすればよいかわからない場合や、指定予定の香典返しは地域や宗派的に適しているかなどのアドバイスも行っています。困った場合は一度小さなお葬式までご相談ください。
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