お墓に関していろいろ調べていると「墓標」という言葉を目にしたり耳にしたりするでしょう。その中で「墓標は建てないといけないのか」「墓標の値段はいくらくらいするのか」と疑問を持つ方もいるでしょう。
しかし、墓標とは一体どういったものなのでしょうか。墓標の詳しい意味を知る方はそう多くはありません。
この記事では、墓標を建てる意味や、墓標を建てるためにはいくらかかるのかなどを解説します。現在、墓標について疑問がある方は、ぜひ参考にしてください。
<この記事の要点>
・墓標とはお墓の横に建てる、故人の名前を彫り記すための石碑を指す
・墓石に入りきらなくなった故人の戒名などを彫り記すために墓標を立てる
・墓標の価格は安価なもので10万円程度、日本産の石で作る場合は30万円~50万円程度が相場
こんな人におすすめ
墓標について知りたい方
墓標の値段を知りたい方
墓標を建てるまでの流れを知りたい方
墓標とは、お墓の横に建てる、故人の名前を彫り記すための石碑のことを指します。しかし「墓標」という言葉には、上記のほかにも異なる意味が存在します。
まず1つ目に、お墓を建てる前に、仮のお墓として建てておく木の板のことを指します。購入されて持ち主が決定した墓地には、その旨を周囲に知らせるために、中央に木の棒や角材が立てられることが一般的です。この木の棒や角材には、筆で故人の戒名や命日が記されています。
2つ目の意味は、墓誌です。墓誌とは、お墓の横に建てられる石板のことで、墓碑とも呼ばれています。墓誌には、お墓に眠っている方の戒名や命日が刻まれています。墓誌には、スペースの都合で墓石本体に刻むことができなかった内容が刻まれることが一般的です。
3つ目の意味としては、墓石そのもののことを指して墓標と呼びます。「墓標」という字の通り「お墓としての標」なので、大きな括りでいえば墓石も墓標の1つに当たります。とはいえ、墓石を「墓標」と呼ぶ方は少なく、石材店や僧侶なども墓石と墓標は別の意味として扱うことが多いでしょう。
墓標を建てる理由にはどういったものがあるのでしょうか。一番の理由は、墓石自体に入りきらなくなった故人の戒名などを彫り記すためです。そのため、「お墓を建てるときには、必ず墓標も建てなければいけない」というわけではありません。
墓標を建てるためには費用に加えて場所も必要なので、墓標を建てないという方もいます。一方で、故人の戒名を彫り記すことで故人を思い出せるので建てたいと考える方も多いようです。墓標を建てるかどうかは各家庭の状況に応じて決めるようにしましょう。
お墓の横に建てる墓標ですが、一体どのタイミングで建てるとよいのでしょうか。結論から述べると、お墓を建てるタイミングか、もしくはその後です。
お墓を建てる時点で、墓石に故人の戒名などを多く記すということがわかっている場合は、お墓と同時に墓標を建てたほうが賢明です。加えて、墓石に刻むスペースがなくなってきたが追加で文字を彫りたいという場合は、後から墓標を建てるとよいでしょう。
とはいえ、墓標を建てるタイミングに特別なきまりはありません。自身とお墓の状況に合わせて、建てるようにしましょう。
「一度建てた墓標は取り壊すことが可能なのか」と疑問を持つ方もいるでしょう。結論としては、一度建てた墓標を取り壊すことは可能です。取り壊すときは、墓石と同じように石材店に頼むようにしましょう。
墓標の値段は、板のサイズが10cmのもので、安価なものでも10万円程度するようです。これはあくまでも平均的な値段なので、複雑な工事を行う場合や多くの人員を割く工事などでは、工事費用が余分にかかるでしょう。
日本産の石で作る場合は、30万円~50万円程度と値段が高騰します。どうしても予算が足りず値段を抑えたい場合は、中国産の石で作るか、石板の厚みを薄くしたりサイズを小さくしたりして調節しましょう。
実際に工事を終えたときに多額の請求をされないように、前もって見積もりを出してもらうことが大切です。
墓標は建立を依頼してから実際に完成するまで、以下のように複数のステップを踏む必要があります。
1. 石材店へ依頼する
2. 彫刻する内容を決める
3. 見積もりを出してもらう
4. 魂抜きを行う
5. 実際に工事を行う
6. 魂入れを行う
1つひとつが重要なステップなので、それぞれ解説します。
まずは石材店に連絡して、墓標を建てることを伝えましょう。このときに「どのような墓標を建てたいのか」「どのような目的で利用するのか」を伝えておくと、後々いろいろな手続きがスムーズに進みます。
続いて彫刻する内容を決めます。墓標に彫り記す一般的な文字は以下の通りです。
・戒名
・命日
・亡くなった年
・俗名
これらを全て彫り記す必要はありません。
より複雑な文字や内容を依頼する場合は、詳しく説明するか図に書いて説明するようにしましょう。工事後に、「依頼していたものと違う」ということが起こらないように、細心の注意を払うことをおすすめします。
彫り記す内容が決定したら、次は見積もりを出してもらいます。このときに見積もりを出してもらわないと、完成後に多額の請求をされても泣き寝入りになってしまう可能性があります。自らの依頼内容にあった請求かどうかを確かめるためにも、見積もりは必ず出してもらいましょう。
次に、墓石を魂が入っていない普通の石に戻すために魂抜きの儀式を行います。こちらはすでにお墓がある場合のみ行いましょう。なお、魂抜きにはお布施を包むことが多いようなので、事前の準備を忘れないようにしましょう。
魂抜きが終わったら、次はいよいよ工事に移ります。工事には立会人が必要になることがあるでしょう。その場合は、前もって立会人を決めておくことが重要です。
工事自体は一日かかることもあるので、立会人はこの日の予定を空けておいたほうが賢明です。どうしても立会人が決まらない場合は立会人なしでも工事を行えますが、トラブルが起きたときに迅速に対応できない可能性があります。
また、工事の日程は依頼から1ヶ月~2ヶ月後であることが多いので、墓標が必要な日から逆算して計画を立てましょう。
工事が終わったら魂入れの儀式を行うことで墓標の建立は完了します。自らの依頼内容と、実際に出来上がった墓標を見比べて、違いがないかを確認しましょう。このとき、事後補償がある業者だと無償で再工事を行ってくれますが、事後補償がない業者だと追加で費用がかかるので注意しましょう。
お墓のそばに建てるものは、墓標以外にも多種多様なものがあります。これらを建てるかどうかにきまりはありませんが、もし建てる場合は追加で費用がかかるでしょう。それぞれ役割があるので1つずつ解説します。
外柵(がいさく)は隣接するお墓同士を区切るために設置する柵です。一般的には、広いお墓で使用されることが多く、区画が狭いお墓に設置してしまうと窮屈になるため、設置しない方が多いようです。
灯籠(とうろう)は、石や金属などで作った宗教的な装飾品で、お墓には石で作成された灯籠が飾られることがあります。
灯籠の役割は2つあり「暗闇を明るくする」意味と「邪気などの悪い気を払う」といった意味が込められています。2つで1つのセットになっており、対照的に置かれることが一般的です。ただし、設置場所に限りがある場合は右方のみに設置されます。
塔婆立て(とうばたて)は、塔婆を立てるために用いられるもので、ステンレスや石で作られています。塔婆とは追善供養のために建てられる木の板のことです。
塔婆は地域によって必要か否かが変わってくるので、お墓のある地域がどちらかわからない場合は事前に確認するようにしましょう。
香炉(こうろ)とは線香を立てるために設置される石やステンレスで作られるものです。基本的にはお墓に常設されていることが多いですが、線香を寝かせて置く場合やその都度持ってくる場合は、設置しない方もいます。
供物台(くもつだい)とはお供え物のための台です。ほとんどのお墓に設置されており、お墓の前方に設置されます。近年では、香炉と供物台が一体型となった供物台付き香炉が注目を集めています。
花立て(はなたて)は、その名の通り生花や造花を供えておくためのものです。お墓の前方に左右対称になって設置されています。
玉砂利(たまじゃり)はお墓の周りに敷き詰めてある丸い砂利のことを指します。玉砂利を引くことで雑草を生えにくくする効果があり、高級感を醸し出すことが可能です。
物置台(ものおきだい)は、参拝のときに必要なものを一旦置くための台です。その中は収納になっており、掃除道具等を収納しておけます。中には、オブジェと勘違いされる方もいますが異なります。
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お墓の隣に建てるものの中に「墓標」があります。墓標は複数の意味を持ち、お墓を建てる前に建てておく仮のお墓や、墓石自体に彫るスペースがなくなった場合に故人の名前を追加で彫刻するもののこと、お墓そのもののことを指すことがあります。
墓標を建てる時期に特にきまりはありません。お墓と同時に建てる、もしくはお墓の後に建てても問題ありません。必要だと思ったタイミングで建てるとよいでしょう。墓標の値段は安価なもので10万円程度、高価なもので50万円程度かかるようです。
実際に墓標を建てるときは石材店に依頼しましょう。なお、依頼から完成するまでには短くても1ヶ月程度かかるので、そのことも視野に入れておきましょう。
墓標について疑問が残る場合は、小さなお葬式にご相談ください。豊富な知見をもとに、お客様の立場に寄り添いアドバイスいたします。
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