
作成日:2022年04月27日 更新日:2022年04月27日
【法事の平服】黒っぽい服が正解?喪服の種類とふさわしい服装
法事は葬儀を終えた後にも続く大切な行事です。そのため、出席する際は雰囲気を乱さないように、礼儀に反さない服を着用します。そこで、法事では黒っぽい服で出席したほうがよいのか、悩む方もいるのではないでしょうか。この記事では、法事に着用していく服について解説します。
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【もくじ】
・喪服の種類~平服とは略喪服を指す~
・【服装に迷ったら】平服指定でも黒っぽい服(略喪服)を着用
・親族の男性が着るべき服は?
・親族以外の男性が着るべき服は?
・親族の女性が着るべき服は?
・親族以外の女性が着るべき服は?
・学生が着るべき服は?
・子供や赤ちゃんが着るべき服は?
・法事にふさわしい装飾品
・法事による服装の違い
・まとめ
喪服の種類~平服とは略喪服を指す~
葬儀のような厳粛な儀式に参列する際は、参列者も空気感を乱さないように注意しなければなりません。そのため、「喪服」を着用することが通例です。喪服は弔辞で着用する服で、3種類に分類されます。シーン別に着こなすことで、マナーに反したり常識はずれだと思われたりせずに済むでしょう。ここでは、喪服の種類について解説します。
正喪服
正喪服は、喪主や三親等までの身内が着用する衣服です。お通夜、告別式、三回忌までの法要の際に採用されます。洋服と和服の2種類があり、和服のほうがより格式が高いというのが一般的です。
準喪服
多くの方々が弔辞で身に着けるのが準喪服で、男性はブラックスーツ、女性はブラックフォーマルが該当します。光沢のある素材は避けるのが礼儀です。また、多くの方が着用することから、一般的にいわれる「喪服」は準喪服が該当します。
略喪服
略喪服は、黒っぽい暗い色のスーツ、制服、ワンピースが該当します。葬儀で着るのはマナーに反しますが、お通夜や三回忌以降の法要では略喪服が通例です。案内状で「平服」と指定があった場合も略喪服を着用しましょう。
【服装に迷ったら】平服指定でも黒っぽい服(略喪服)を着用
法事の案内に「平服で」と書かれていても、普段着で出席してよいわけではありません。マナー上、略喪服である黒っぽい色や暗い色のスーツやワンピース、制服などの着用が望ましいとされています。
ここからは、親族・親族以外・子供のそれぞれがどのような服を着るべきか細かく解説します。服装や装飾品に困った際の参考にしてください。
親族の男性が着るべき服は?
親族は三回忌まで準喪服を着用するのが礼儀です。準喪服には細かいきまりがあるため、覚えておくとよいでしょう。ここでは、親族の男性が着るべき服について解説します。
スーツ
スーツは、光沢のない素材のブラックスーツを着用しましょう。弔事の厳粛な空気を乱さないため、カジュアルな雰囲気になる裾上げがダブルのスーツは基本的に避けたほうが賢明です。
ワイシャツ
ワイシャツは、襟に過度な装飾がされていない白い無地が基本です。襟の形はレギュラーカラーもしくはワイドカラーで、ボタン付きやピンホールカラーは避けましょう。カフスはどこで着用しても差し支えないようにシングルを選ぶことが賢明です。
ネクタイ
ネクタイは、光沢のない黒の無地を選びます。結び目のくぼみは法事ではふさわしくないため、作らないようにしましょう。また、ネクタイピンも付けないほうが賢明です。ネクタイピンは装飾品として扱われ、ものによっては目立つことがあります。付けるのであれば、黒っぽい目立たないものがおすすめです。
靴
靴下は黒の無地が基本です。無地の靴下が用意できないのであれば、ワンポイントまでは問題ありません。また、靴も黒一色のものを履きましょう。素材は明らかに動物の皮だとわかるものを避けて、光沢のないものを選びます。
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親族以外の男性が着るべき服は?
親族以外の方が法事に出席する際は、略喪服を着用するのが通例です。また、略喪服を「平服」と表す場合がありますが、普段着を指すわけではないため注意しましょう。
スーツ
スーツは黒が基本です。法事用に新調する必要はなく、普段着用しているもので差し支えありません。黒い服が用意できない場合、グレーや紺色のような黒っぽい色でも問題ないとされていますが、明るい色はマナーに反します。柄も少しであれば、問題ありません。ただし、柄が入っているとはっきり分かるものは避けたほうが賢明です。
ワイシャツ
ワイシャツは白い無地を選びます。略喪服だからといって、柄の入っているものや色付きのものは控えましょう。
ネクタイ
ネクタイは黒一色が望ましいものの、よく見ないと分からない程度の模様が入っていてもよいとされています。とはいえ、誰にも指摘されないと断言できるわけではないため、注意が必要です。
靴
靴と靴下は、準喪服と同様に黒一色を選ぶのが基本です。紐の付いた靴は蝶々結びをするため、マナーに反するとされています。金属の金具が付いた靴も控えたほうが賢明です。
親族の女性が着るべき服は?
女性が着用する服も男性と同じように準喪服が通例です。ただし、女性特有のきまりもあります。ここでは、親族の女性が着るべき服について解説します。
衣服
衣服は、ブラックフォーマルのスーツが基本です。スカートを履く方が多いものの、パンツスーツでも問題ありません。スーツ以外では、ワンピースやアンサンブルが無難です。気温が高い時期でも肌の露出は控えて、五分袖以上のものを着用しましょう。
靴、ストッキング
靴は特別な装飾がないパンプスを選ぶのがマナーです。金属が付いておらず、光沢のないものが望ましいでしょう。ヒールの付いている靴がおすすめですが、高すぎるものは控えたほうが賢明です。
親族以外の女性が着るべき服は?
親族以外の女性が着用するのは略喪服です。男性と同様に平服と称されることがあるため、混同しないように注意しましょう。ここでは、親族以外の女性が着るべき服について解説します。
衣服
女性の略喪服は、ワンピースやアンサンブルです。色は準喪服ほど厳しくなく、灰色や紺色でも差し支えないとされています。とはいえ、肌が極端に露出するものは避けましょう。袖は五分丈以上のもの、スカートは膝から下の丈が基本です。模様は、よく見ないと分からない程度であれば許されますが、遠目でもはっきりと分かるものは控えましょう。
靴、ストッキング
略喪服のストッキングは、黒かベージュのどちらかを選びましょう。ただし、ベージュのストッキングはマナーに反しているという意見もあるため、迷う場合は黒にするのが賢明です。靴はヒールがあまり高くなく、光沢のないパンプスを選ぶのが一般的です。
学生が着るべき服は?
学生が法事に出席する際は、親族でも出席者でも学生服を着用するのが通例です。ただし、学生服がない学校に通っていたり、何らかの事情で学生服が着用できなかったりする場合、男性は黒っぽい暗い色のブレザーとズボンに白いシャツ、女性は暗い色のブレザーとスカートに白いブラウスを着用するとよいでしょう。
子供や赤ちゃんが着るべき服は?
男の子は暗い色のブレザーとズボンに白いシャツ、女の子は暗い色のブレザーとスカート、またはワンピースに白いブラウスを着ます。また、赤ちゃんは白い服を着せるのが一般的です。
法事にふさわしい装飾品
法事に出席する際、装飾品はどこまで身に着けてよいか疑問に感じる方もいるでしょう。ここでは、法事で身に着けても差し支えない装飾品について解説します。
男性
男性が装飾品を身に着けるのであれば、以下のようなものを選びます。
・かばん
黒くて光沢のないものを選びましょう。金属製の加工や金具は避けたほうが賢明ですが、チャックは黒色であれば問題ないとされています。
・ハンカチ
ハンカチの色は白か黒が望ましく、タオル生地よりも一般的なハンカチのほうがふさわしいでしょう。
・アクセサリー類
アクセサリー類は、結婚指輪以外はふさわしくないとされています。
・腕時計
腕時計はベルトが黒か銀色で、文字盤が派手ではなくシンプルなものを選ぶとよいでしょう。
女性
女性が装飾品を身に着けるのであれば、以下のようなものを選ぶのが賢明です。
・アクセサリー類
アクセサリー類は男性と同じく結婚指輪以外を身に着けないのがマナーです。
・腕時計
全体的に銀色か黒色のものを選びます。
・かばん
黒い布のものがふさわしいとされています。また、光沢のあるものやワニのような明らかに動物の皮でできているものは避けましょう。
・ハンカチ
黒や白を選びます。女性であればレースのハンカチを用いても問題ありません。

法事による服装の違い
服装は法事の種類によっても変わります。仏教の法事は多種多様で、それぞれ着用する服も異なるため注意が必要です。ここでは、法事による服装の違いについて解説します。
初七日
初七日は命日を含めて7日目に営む法要です。最近は簡略化されて、葬儀の日に執り行うことも多いため、基本的には準喪服を着用します。
四十九日
四十九日は命日から49日目に営む法要で、喪の区切りとなる日です。親族は正喪服、出席者は準喪服を着用します。
百か日
百か日は命日から100日目に執り行う法要で、「卒哭忌」とも称されます。声を上げて泣く日々から通常の日々に戻る日を意味し、準喪服を着用するのがマナーです。
一周忌
一周忌は命日の1年後の法要です。読経や食事会をするため、比較的規模の大きな法要になることが少なくありません。出席する際は、準喪服を着用するのが賢明です。
三回忌
三回忌は命日の2年後の法要です。親族は準喪服、親族以外は略喪服を着用するとよいでしょう。なお、七回忌以降は全員が略喪服を着用するのが通例です。
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まとめ
法事は葬儀が終わったあとも逝去した方を供養するために執り行う行事です。そのため、厳かな雰囲気を乱さないような喪服、あるいは黒や黒っぽい服装を選びましょう。法事の種類は多種多様であるため、迷う場合は葬儀社や僧侶に相談することをおすすめします。
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