追悼ミサとは?カトリックにおける葬儀の流れもご紹介

追悼ミサとは?カトリックにおける葬儀の流れもご紹介

逝去した方がカトリックを信仰していた場合、カトリック式の葬儀と追悼ミサが執り行われます。しかし、日本では仏式の葬儀や年忌法要が多く、カトリックの追悼ミサについて詳しい方は多くないでしょう。

そこでこの記事では、カトリックの葬儀や追悼ミサについて解説します。疑問を持たれている方はぜひ参考にしてください。

こんな人におすすめ

カトリックにおける葬儀とは何か知りたい方

カトリックの葬儀の流れと追悼ミサについて知りたい方

カトリックの葬儀に参列する際のマナーを知りたい方

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カトリックにおける葬儀とは

カトリックでは、葬儀は天に召されるための大事な儀式とされています。一般的にお通夜は行いませんが、仏式のお通夜に合わせて「通夜の祈り」を行うケースもあります。

カトリックの葬儀の主な目的は、逝去した方が生前に犯した罪を許してもらうように神に対して乞い、永遠の命をいただくことです。

カトリックの葬儀の特色

カトリックの葬儀の特色は2つあります。

1つ目は、ご臨終の瞬間も神父が立ち会うことです。「塗油の秘跡(とゆのひせき)」と呼ばれる聖なる油を塗布して癒しを祈る儀式や、祈りを捧げながら信者にパンとぶどう酒を与える「聖体拝領(せいたいはいりょう)」を神父が行います。そのため、危篤状態に陥った場合はすぐに神父に連絡します。ご臨終ののち、教会に連絡しましょう。

2つ目の特徴は、葬儀後の儀式が3日後、7日後、30日後に実施されることです。該当日には、「追悼ミサ」と呼ばれる儀式が行われます。他にも、1年後、3年後、5年後、7年後にはカトリックでは追悼ミサ、プロテスタントでは「記念集会」と呼ばれる集会が実施されます。

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プロテスタントとの違い

キリスト教にはカトリックの他にプロテスタントという宗派が存在します。共通点はキリスト教に属して、神に祈りを捧げたり讃美歌や献花を行ったりする点です。しかしながら、考え方や救いの条件に違いがあるため葬儀のあり方も双方異なります。

カトリックは、逝去した方とキリストの復活を願って葬儀を行います。

一方で、プロテスタントの葬儀の目的は神への感謝と遺族を慰めることです。カトリックでは神の許しを得るために、洗礼、聖体拝領、塗油の秘跡などの儀式を執り行いますがプロテスタントの葬儀では行いません。

また、葬儀を執り仕切る宗教者もカトリックでは「神父」と呼ばれているのに対しプロテスタントでは「牧師」と呼ばれます。

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カトリックの葬儀の流れと追悼ミサ

地域や家庭によって差はありますが、カトリックの葬儀はおおまかな流れがきまっています。
ここでは、カトリックの葬儀の流れについて解説します。キリスト教式の葬儀が少ない日本でカトリックの葬儀を行う際の参考にしてください。

危篤からご臨終まで

仏教信者の場合は、医師による死亡確認と死亡診断書の発行がされてから葬儀社に連絡しますが、カトリックでは危篤状態にあると判断された段階で教会に連絡します。

危篤やご臨終の際は神父が立ち会い、「塗油の秘跡」を行ったり、「聖体拝領」を行ったりします。このタイミングで喪主を選び、葬儀の概要をきめるのが一般的です。

納棺

臨終後は遺体を清め、死化粧を施し着替えさせます。納棺は通夜前に行うことが多く、神父が立ち会い聖書朗読や聖歌斉唱を行います。

お通夜から出棺まで

日本では、仏式に合わせてキリスト教でもお通夜を行うことがあります。しかしながら、本来のキリスト教の葬儀ではお通夜は執り行いません

日本におけるキリスト教のお通夜は「通夜の祈り」「通夜の集い」と呼ばれ、神父を招いて教会や自宅で営まれます。

ただし、これは日本の風習に合わせて作られた儀式なので、厳密な規則やしきたりはありません。葬儀の行われる地域の風習を事前に調べておくと安心でしょう。
「通夜の祈り」が終わると、翌日に3つの次第で構成された儀式が執り行われます。それぞれ順番に解説します。

1. 入堂式
1つ目は開式の辞が述べられる「入堂式(にゅうどうしき)」です。神父が入堂した後に祭壇と棺に聖水を注ぎ、お香を焚いて故人に捧げます。

2. 葬儀ミサ
2つ目は、「葬儀ミサ」と呼ばれる儀式で「言葉の典礼」「感謝の典礼」の2つを行います。言葉の典礼は神父による聖書朗読や説教のことで、感謝の典礼は聖体拝領のことを指します。

3. 告別式
3つ目は告別式で、弔電の紹介や聖歌斉唱、献花をします。告別式が終わると、遺族は棺を霊柩車まで運び火葬場へ出発します。

火葬から納骨まで

火葬場では、神父に続き参列者が最後の祈りを捧げ火葬に移ります。収骨を行なった後は。遺骨を自宅へ持ち帰り、祭壇に安置します。1ヶ月後の召天記念日(しょうてんきねんび)に納骨します。

葬儀後

葬儀の3日後、7日後、1ヶ月後、1年後には追悼ミサが行われます。追悼ミサは、仏教でいうところの法要にあたるものです。

追悼ミサはキリスト教の法事?

キリスト教には「追悼儀礼」と呼ばれる仏式の法事や法要に相当する儀式があります。ただし、キリスト教では「死は祝福されるべきこと」とされています。そのため、法事法要とまったく同定義の儀式というわけではありません。

追悼儀礼は逝去した方を思い出し、懐かしむために執り行われます。また、カトリックでは追悼ミサ、プロテスタントでは記念集会が実施されるなど、追悼儀礼は宗派によって違いがあります。

ここからは、カトリックとプロテスタントの追悼儀礼の違いについて詳しく解説します。

カトリックは追悼ミサが実施される

カトリックでは、追悼ミサが仏式の法事法要にあたります。追悼ミサは命日の3日後、7日後、30日後に、親族や関係者を教会に招いて執り行われます。聖歌を斉唱したり、聖書の朗読を行ったりして逝去した方を思い出すために行われる儀式です。

また、命日の1年後には追悼ミサの1つである「死者記念ミサ」を行います。1年目は盛大に行う場合が多いですが、それ以降の追悼ミサは遺族の意向によって行われない場合もあります。

プロテスタントは記念集会が実施される

プロテスタントでは、「記念集会」が仏式の法事法要に相当します。命日の7日後、10日後、30日後に、教会や自宅で執り行われることが多いでしょう。

また、1年後、3年後、7年後の命日にも記念集会は執り行われます。教会で実施される場合は、牧師の説教を聞いたり、讃美歌を歌ったり、祈りを捧げたりします。

自宅で実施される場合は、牧師や親族などを招いて、遺影を撮影したり、十字架を飾って祈りを捧げたりします。いずれの場合も、逝去した方を偲ぶ場が設けられるでしょう。

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葬儀に参列する際のマナー

どの宗派にも葬儀に参列する際に守るべきマナーがあります。日本では仏式の葬儀が多く執り行われているため、カトリックの葬儀のマナーについて詳しく知る方は少ないかもしれません。ここからはカトリックの葬儀に参列する際のマナーについて解説します。

服装に関するマナー

仏式と同じように服装に関するマナーがあるので、順番に解説します。

・男性
男性は、喪服の着用が一般的です。しかし、社葬や葬儀委員長を務めるなど特別な状況にある場合はその限りではありません。ネクタイや靴下、靴は黒で統一し、ワイシャツは白が適切です。

・女性
女性は、黒い無地のワンピースあるいはアンサンブルを着用します。インナーは黒い無地のブラウスなどを着用しましょう。アクセサリーは、結婚指輪以外は身に着けないほうがよいでしょう。

・子供
子供は、学校の制服があれば制服を着用します。制服がない場合は、黒や紺など暗い色の光沢のない素材の服を着用しましょう。

挨拶に関するマナー

カトリックでは、死は終わりではなく喜ばしいこととされているので「ご冥福をお祈りいたします」といったお悔やみの言葉は使いません。「安らかな眠りをお祈りいたします」などと言い換えるとよいでしょう。

香典に関するマナー

キリスト教でも香典の概念は存在します。金銭を袋に入れて持参したり、果物などのお供え物を持参したりします。しかし、葬儀の案内状に香典を辞退する旨の記載がある場合は、無理に香典を渡すことは避けましょう。

香典袋は水引がない無地の白い封筒、「御花料」という表書きがあるもの、十字架、白百合が載っている袋を選びましょう。

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まとめ

本来、カトリックにはお通夜はありません。しかしながら、日本では仏式の風習に合わせカトリックでも「通夜の祈り」などを執り行うこともあります。

葬儀後に「追悼ミサ」と呼ばれる追悼儀礼を、命日の3日後、7日後、1ヶ月後、1年後に行うことが一般的です。

カトリックの葬儀や追悼ミサに関する疑問やお悩みをお持ちの方は、ぜひお気軽に小さなお葬式にご相談ください。専門の知識を豊富に持ったスタッフがお客様のお悩みに合わせて丁寧にアドバイスいたします。

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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